マーズ・アタック!(Mars Attacks!)のネタバレ解説・考察まとめ

『マーズ・アタック!』は、1996年に公開されたアメリカの映画。『チャーリーとチョコレート工場』などで知られるティム・バートン監督作品で、要所にB級映画へのオマージュがちりばめられたSFコメディ作品となっている。火星人の襲来で大パニックに陥った地球人たちをコミカルに描く。大統領と詐欺師の二役を演じたジャック・ニコルソンをはじめ、出演者たちが豪華な顔ぶれであることも話題となった。

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火星人がスパイ活動のために変装した美女の姿。火星人のリーダー格が読んでいた『プレイボーイ』誌から着想を得ている。
異様に大きな頭部でガムを噛んでいるなど不審者極まりない出で立ちをしているが、手をゆらゆらさせながら歩く姿は妖艶であることから、女好きのジェリー・ロス広報官は騙すことができた。
武器として赤い串団子型の光線銃を隠し持っている。

フランス大統領(演:バーベット・シュローダー )

日本語吹き替え:稲葉実(ソフト版)/有本欽隆(テレビ東京版)

ツィーグラー教授(演:イエジー・スコリモフスキー)

日本語吹き替え:星野充昭

セドリック(演:レイ・ジェイ)

投資家(演:ランス・ハワード)

デコレイター(演:ジョゼフ・メイハー)

『マーズ・アタック!』(Mars Attacks!)の用語

火星人

脳味噌むきだしにガイコツのような顔、という不気味さ満点の風貌の宇宙人だが、よく想像されるタコ型ではなく、一応人型を保っている。
高度な知性を持つがゆえか、地球人には理解しがたい言動が多い。火星人に関する特番を組んだ際電波ジャックで地球人に語りかけた内容によれば、彼らは「ミドリ人」という人種で、元々火星にいた現住生物と他の星から来た種族との混血とのこと。その歴史は8万年にも上り、自分たちの誕生を大いなる宇宙の意思と断言するなど若干の選民意識がある模様。但しその言葉は「どうやって火星語を翻訳するだけの知識を得たんだ」と聞きたくなる翻訳機によるもので、後半部分の言語は意味不明なものとなっている。
火星語は引きつったような「ギャ」もしくは「クワッ」といった声に強弱をつけた言葉で話す。翻訳機は一応正常に作動していたようで、火星人大使とその一行は地球人側の言葉を訳した火星語を聞き、「ああ、はいはい」とでも言いたげなリアクションをしている。本作を手掛けたティム・バートンいわく、この火星人らは「何を考えているか分からない」そうで、悪い子をイメージしたとの噂もある。

中心の赤いマントを着ているのがリーダー格の火星人

大使及びリーダーは派手なマントを着用しているが、その他大勢の火星人は皆同じ姿をしている。作中では銃や怪光線を乱射する一方で記念写真を撮るお茶目な一面も見せていた。
高度な科学文明を持ち、地球を次々と蹂躙していくが、カントリーミュージックが弱点で、聞くと脳が破裂して死に至る。

カントリーミュージック

1920年代にアメリカで生まれた音楽ジャンルで、イギリス系移民の音楽や、アメリカ南部で白人労働者階級の人が歌ってきた音楽が基になっている。ヨーロッパからの移民が伝えた民謡やダンス音楽が変化して生まれたジャンルでもあり、現在ではアメリカ南部や中西部を中心に多くのファンを擁している。
作中で火星人はカントリーミュージックが唯一の弱点であることが発見され、彼らが耳にすると脳が破裂して死に至る。

『マーズ・アタック!』(Mars Attacks!)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

生首同士で会話するナタリーとケスラー教授

ともに火星人に誘拐され、首だけにされてしまったナタリーとケスラー教授。そもそもちょっといい感じの仲であることを漂わせていた2人だが、首だけになってもそれは変わらなかった。
生首同士で愛をささやき合っているだけでもかなりのインパクトに溢れているが、このあとキスシーンもあるので驚きである。
ティム・バートン監督らしい独特の世界観とブラックユーモアが詰まった、映画界屈指の悪趣味なシーンだ。

裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

爆発したホテルはセットじゃなく本物

ジャック・ニコルソン演じる実業家が「火星人使ってこんなビジネスをやるぜ!」と会議していた、宇宙船をモチーフにしたような建物。火星人の攻撃で破壊されているが、これは実はセットではなく、もともと取り壊しの決まっていた本物のホテルだった。
ビル爆破を生業とする一家が行ったものの、セットではないため一発勝負。しかも監督であるティム・バートンの「根元に火星人のビームが当たって、縦に割れて、それから倒れるようにして」という無茶ぶり同然の注文通りにしなくてはならなかった。

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