サイレントヒル3(SILENT HILL 3)のネタバレ解説・考察まとめ

『サイレントヒル3』は、2003年にコナミからリリースされたサバイバルホラーゲームで、『サイレントヒル』シリーズの第3作目にあたる。プレイヤーは主人公ヘザー・メイソンを操作し、異常な世界での冒険を通じて、彼女の過去と向き合う物語が描かれる。本作は、シリーズ初作と直接リンクしており、深遠で不気味な世界観と心理的恐怖が特徴。グラフィックや音響が緊張感を生み出し、ストーリー性やキャラクター描写の丁寧さが高く評価されている。

『サイレントヒル』シリーズのサウンドデザインも魅力の一つ。
静寂の中に響く足音、どこからともなく聞こえる声、敵の接近を知らせるラジオノイズ。
ゲーム内の音楽と効果音は、プレイヤーの不快感を最大限に引き出され、緊張感のあるゲーム体験を提供するために計算し尽くされている。
本作でも引きつづきBGMや音響効果を山岡晃が手がけるが、それらは伊藤暢達が手がけるアリッサのトラウマを視覚化したビジュアルや、クリアとは言い難いカメラワークなどとシナジーを起こし、プレイヤーに生理的な不安感と恐怖を植え付けることに成功している。

『サイレントヒル3』の登場人物・キャラクター

怪異に巻き込まれていく人々

ヘザー・メイソン

CV:Heather Morris
本作の主人公で17歳の少女。どこにでもいるような少女だが、高校生ではなくフリーター。養父であるハリーを実の父のように慕っている。
かつてはやんちゃしていた時期もあったためか、口が悪く強気。異形が蔓延る”裏世界”でも強気で自立心が強い。内面は繊細。父ハリーからサバイバル術を仕込まれており銃などが扱える。

ハリー・メイソン

『サイレントヒル1』の主人公。
物語の中盤でヘザーが自宅に辿り着く前にクローディアの傀儡である怪物"ミショナリー"によって暗殺されてしまう。
ヘザーの出生について書かれた手記を携帯していたらしく、彼の死後にヘザーの手に渡った。終盤、ヘザーの中で”神”の胎動がピークを迎えた時には彼女にプレゼントしたペンダントに仕込んだアグラオフォティスを口にし、難を逃れた。
また、教団の魔の手から自衛できるようにとヘザーに教えたサバイバル術が役に立ち数多の困難から生還することができた。
中盤で絶命する展開には驚きを隠せないプレイヤーも多かったようだが、死してなお、作中全体で最後までヘザーを守る父親の役目を果たしたと言える。

シェリル・メイソン

アレッサと同じくヘザーの前世である少女でハリーの養女。
前々作『サイレントヒル1』では行方不明となったシェリルを探す目的でハリーがサイレントヒルを訪れる。
前々作においてアレッサと融合し、アレッサと運命を共にした。

アレッサ・ギレスピー

ヘザーの前世。『サイレントヒル1』『サイレントヒルゼロ』においてもキーパーソンとなる。
2歳年下のクローディアとは幼馴染みであり、彼女からは姉の様に慕われていた。
本作では記憶や妄執として度々登場する他、妄執が具現化した存在”メモリーオブアレッサ”としてヘザーの前に立ちはだかる。
また、ヘザーは物語の進行と共に彼女の記憶を思い出していき、終盤ではヘザーが「アレッサとして」クローディアと会話する場面もある。
家庭では母から虐待を、小学校ではクラスメイトからのいじめを受けていた。

ダグラス・カートランド

CV:Richard Grosse
50代の初老の冴えない男性で職業は私立探偵。
クローディアに雇われてヘザーを追跡していたが、後に彼女を助ける。正義感が強く、良心的。父親的な存在としてヘザーを守ろうとする。
最後はヘザーと共にサイレントヒルから生還した。
シリーズ『homecoming』では、本作の事件解決後、”教団”の実態を世間に明るみにした人物として名前が確認できる。

リサ・ガーランド

前々作『サイレントヒル1』の登場人物。
儀式に失敗し、常人なら焼死しているほどの重傷を負いながらも"神"を宿していた事で生きながらえていたアレッサの看護を任されていた看護婦。
既に故人であり、回想ではなぜか息のあるアレッサを病院の地下で看病する事に思い悩んでいる。
病院の道中でヘザーの回想に登場するがこれはアレッサの記憶であり、彼女のことを「この地獄で唯一優しかった」としている。クリーチャーである"ナース"は、彼女のイメージから生まれた存在である。

スタンレー・コールマン

レナードと同じく精神病患者。ブルックヘイブン病院のS07号室に収容されている男性で道中確認できる診断書によると1人の女性に対して異常な執着を見せる傾向にあるらしく、過去には暴行事件も。
病院内において、ヘザーの行く先々に彼女への狂信的で一方的な愛を記した日記と、彼女への贈り物である赤い服の人形を残すが遭遇する前にレナードによって殺害される。病院裏世界では地下に死体のみ登場、そのため容貌は最後まで不明のまま。

ジョセフ・シュライバー

名前のみ登場。フリー・ジャーナリストで、とある事件をきっかけに独自に"教団"の事を追っており、本作では彼の書いた記事を見ることが出来る。また、次作の『4』にも登場しその姿を確認できる。

ゴードン

『1』にも名前のみ登場した、ミドウィッチ小学校の教師でアレッサのクラスの担任。
本作では彼が担任を務めたと思われる教室が出てくる。
また、彼が書いた文書を通じてアレッサの日常を垣間見ることができる。

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