ピノキオ(ディズニー映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ピノキオ』とは、1940年に公開されたディズニーアニメーション作品。ウォルト・ディズニー・プロダクションによって制作され、長編アニメーション映画としては『白雪姫』(1937)に次ぐ2作目となる。原作はカルロ・コッローディの児童文学『ピノッキオの冒険』。人形だったピノキオが女神に命を与えられ、無邪気ながらも社会の誘惑にさらされながら成長していく冒険劇となっている。主題歌である「星に願いを」はアカデミー賞を受賞した名曲。2022年には監督ロバート・ゼメキスによる実写版『ピノキオ』が公開された。
CV:クリフ・エドワーズ/日本語吹き替え:坊屋三郎、宮本正(歌)(1959年公開版)、肝付兼太、田村しげる(歌)(1983年公開版)、田村しげる(歌)、江原正士、田村しげる(歌)(ポニー・バンダイ版)
本作のストーリーテラーで、終始ピノキオと旅を共にするコオロギ。作中、良心としてピノキオに善悪を教え、悪の道に進まないよう正しい道へと導く存在。初登場時は、ボロボロのつぎはぎ服で現れる。ブルー・フェアリーの魔法によって、タキシードにシルクハット、傘と革靴が与えられる。ゼペットの作業場で寝泊まりをしようとするが、そこでブルー・フェアリーが、操り人形に命を吹き込む一部始終を目撃したことをきっかけに、ピノキオの良心に任命された。ピノキオが何度も道を踏み外すたびに見限るが、何かしら理由をつけ最後までピノキオを見届ける面倒見の良さを持っている。美人には目がなく、作中では女性の人形が出てくると見とれている。『ピノキオ』の主題歌「星に願いを」を歌っている。
ゼペット
CV:クリスチャン・ラブ/日本語吹き替え:三津田健、(1959年公開版)、熊倉一雄(1983年公開版)、内田稔(ポニー・バンダイ版)
町のおもちゃ職人であり、おもちゃ屋を1人で営んでいる。作業場には、たくさんのからくり時計やオルゴールなどのおもちゃが置かれている。飼い猫のフィガロと金魚のクレオと共に住む。お気に入りのあやつり人形にピノキオと名付け、本当の子供になるよう星が輝く夜に願い事をする。それを聞いたブルー・フェアリーが、ピノキオに命を授け大喜びする。翌日にピノキオを学校へ行かせるが、晩御飯にも帰ってこないため、ピノキオを大雨の中探しに出かけ、海の怪物モンストロに飲み込まれてしまう。一時はモンストロの胃の中で魚を釣って自給自足の生活を余儀なくされる。ピノキオの命がけの助けによって、モンストロから脱出に成功。しかし、モンストロとの激しい争いで荒波にのまれ、ピノキオが身を挺して何とか命を取り留めるが、ピノキオは命を落としてしまう。悲しみに暮れていると、ブルー・フェアリーによって本物の子供として再び命を授かり、ゼペットの夢は実現した。
ブルー・フェアリー
CV:イヴリン・ヴェナブル/日本語吹き替え:松田トシ(1959年公開版)、一城みゆ希(1983年公開版)、小沢寿美恵(ポニー・バンダイ版)
女の神様。金髪でブルーのドレスが特徴。ゼペットの願いを叶えるため、ピノキオに命を吹き込む。ジミニーをピノキオの良心として任命。ピノキオの願いである「本物の子供になる」を叶えるため、試練を与え厳しくする一面があるが、ピノキオがピンチに陥ると、手助けすることもある。ピノキオが死んだときは、ピノキオの勇気ある行動を評価し、本物の人間の子供へと再び命を与え、ジミニーには良心の証の金バッジを与える。
ヴィランズ
J・ワシントン・ファウルフェロー
CV:ウォルター・キャトレット/日本語吹き替え:三升家小勝(1959年公開版)、山田康雄(1983年公開版)、関時男(ポニー・バンダイ版)
詐欺師のアカギツネ。ボロボロの服装に杖を常に持っており、葉巻が好き。ピノキオが悪さをするきっかけの張本人。自らを「正直ジョン」と名乗り、ピノキオをだましてお金を稼ぐ企みをする。口車に乗せるのがうまく、ピノキオが断っても、ストロンボリやコーチマンなどの悪の道へうまく引き込んでしまう。詐欺師であるものの、コーチマンの悪事には恐怖を覚えることもあり、「プレジャーアイランド」の話になると汗と震えが止まらなくなる。その際、コーチマンに「逃げるなよ」と脅される。
ギデオン
CV:メル・ブランク
ファウルフェローと常に行動を共にしている、相棒猫のギデオン。ボサボサ髪につぎはぎのボロボロ服を着ている。葉巻と酒が好き。少々乱暴なところがあり、ピノキオを捕らえるときはハンマーを使ったり、ジミニーをハンマーで潰そうとしたりと、アホっぽいキャラクター。ストロンボリに操り人形にされた経験がある。また作中でしゃべることはない。
ストロンボリ
CV:チャールズ・ジューデルス/日本語吹き替え:中村哲(1959年公開版)、大塚周夫(1983年公開版)、遠藤征慈(ポニー・バンダイ版)
ストロンボリ人形劇団の親方。頭部以外の毛は濃い。表では人当たりがよく優しく振舞うが、裏では非常に冷酷で強欲。使えなくなった人形は薪にして燃やしてしまう。ピノキオにも稼げるだけ稼いで、使えなくなれば燃やすと言って脅す。ピノキオを金儲けの道具にすることを企むが、馬車からピノキオが逃げ出したことに気付かず、以降登場することはない。
コーチマン
CV:チャールズ・ジューデルス/日本語吹き替え:古今亭今輔(1959年公開版)、辻村真人(1983年公開版)、金尾哲夫(ポニー・バンダイ版)
悪徳業者の馬車屋。学校へ行かず人の言うことを聞かない子供を集めて、遊びの島「プレジャーアイランド」へ連れていく。プレジャーアイランドで悪いことをするとロバにされてしまう。そこでロバになった子供を売りさばいて稼ぐことを、ファウルフェローと企てる。子供の前では最初は優しいおじさんだったがロバになった途端、子供を物のように扱う。
モンストロ
CV:サール・レイブンズクロフト
クジラの王様で、怪物モンストロと言われている。海では他の生き物に恐れられるほど、凶暴な性格。ゼペットがピノキオを探しに出かけるが、モンストロに飲み込まれてしまい、しばらく胃の中で暮らすことになる。ピノキオの策によって、体内で火を焚かれくしゃみをさせられ激怒する。ピノキオたちが胃から脱出した後、海でピノキオたちと激しく争う。
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目次 - Contents
- 『ピノキオ』の概要
- 『ピノキオ』のあらすじ・ストーリー
- ゼペットの願い
- ピノキオの誕生
- 誘惑と良心
- スターになるピノキオ
- 遊びの島「プレジャーアイランド」
- ゼペットを探す旅
- 本物の子供へ
- 『ピノキオ』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ピノキオ
- ジミニー・クリケット
- ゼペット
- ブルー・フェアリー
- ヴィランズ
- J・ワシントン・ファウルフェロー
- ギデオン
- ストロンボリ
- コーチマン
- モンストロ
- その他の登場人物
- フィガロ
- クレオ
- オランダ娘の人形
- フランス娘の人形
- ロシア娘の人形
- ロシア男性の人形
- ランプウィック
- アレキサンダー
- 『ピノキオ』の用語
- 良心
- ストロンボリ劇団
- 遊びの島「プレジャーアイランド」
- 良心のバッジ
- 『ピノキオ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ブルー・フェアリー「良心の教えを守りなさい」
- ブルー・フェアリー「ウソはどんどん大きくなるのです。ちょうどあなたの鼻と同じように」
- ゼペットの願い事
- 嘘をつくピノキオ
- 『ピノキオ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 3作目の公開予定から2作目に繰り上がった『ピノキオ』
- ミニーの飼い猫として他作品に登場するフィガロ
- 「星に願いを」はディズニー初のアカデミー賞受賞作品
- 『ピノキオ』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:Cliff Edwards(クリフ・エドワーズ)「星に願いを(When You Wish Upon a Star)」
- 挿入歌:Christian Rub(クリスチャン・ラブ)「リトル・ウッドゥン・ヘッド(Little Wooden Head)」
- 挿入歌:Cliff Edwards(クリフ・エドワーズ)「困った時には口笛を(Give a Little Whistle)」
- 挿入歌:Walter Catlett(ウォルター・キャトレット)「ハイ・ディドゥル・ディー・ディー(Hi-Diddle-Dee-Dee)」
- 挿入歌:Dickie Jones(ディッキー・ジョーンズ)「もう糸はいらない(I've Got No Strings )」