101匹わんちゃん（ディズニー映画）のネタバレ解説・考察まとめ

『101匹わんちゃん』の概要

『101匹わんちゃん』は、1961年にディズニーが制作したアニメ映画で、ドディー・スミスという作家の本を原作としている。脚本は、ビル・ピート、監督は、ウルフガング・ライザーマン、ハミルトン・S・ラスク、クライド・ジェロミニ、演出・翻訳は、金田文夫である。
物語の舞台はロンドンで、ダルメシアンの夫婦ポンゴとパーディタが主人公である。ポンゴとパーディタは、飼い主のロジャーとアニータとともに幸せに暮らしていたが、ある日、毛皮が大好きで邪悪なクルエラ・ド・ビルが、彼らの15匹の子犬をさらってしまう。
ポンゴとパーディタは、犬たちの助けを借りながら子犬たちを救い出すため悪党に立ち向かう。この映画は、家族や仲間との絆、そして勇気をテーマにした作品である。
この映画は非常に人気を集め、後に様々な関連作品が作成されるほど、ディズニーにとって重要な映画となった。
また、ビデオやDVDもたくさん売れ、今でも多くの人々に愛され続けている。

『101匹わんちゃん』のあらすじ・ストーリー

ロジャーとアニータの出会い

主人公は、ダルメシアンの夫婦、ポンゴとパーディタである。ポンゴは、飼い主であるロジャーが少しのんきな性格だと知っているため、彼に素敵なパートナーを見つけようと考える。ある日、ポンゴは散歩中にアニータと彼女の愛犬パーディタを見かけると、ロジャーを引っ張って強引に彼女たちのもとへ向かう。ポンゴの策略通り、ロジャーとアニータはすぐに惹かれ合い、親しくなっていく。
しかし、出会いは一筋縄ではいかなかった。ポンゴの強引さから、ロジャーとアニータは池に落ちてしまい、びしょ濡れになるというコミカルなハプニングもあった。それでも、この出来事がきっかけで2人の距離は縮まり、ポンゴはまさに「恋のキューピッド」として、ロジャーとアニータの仲を取り持つことに成功した。
その結果、ロジャーとアニータは結婚し、ポンゴとパーディタも夫婦となる。2匹のダルメシアンは、ロジャーとアニータが築いた家庭の一員となり、公園近くの家で幸せな日々を送り始める。

クルエラの執着とダルメシアンの子犬たち

ロジャーとアニータは結婚し、ポンゴとパーディタと一緒に新しい生活を始めていた。ロジャーは音楽家として活動し、アニータはデザイナーとして仕事を続けている。彼らの家事を手伝うのは、心優しくて料理上手なお手伝いさんのナニーで、彼女は家族全員に深い愛情を注いでいる。
平和で幸せな日々が続く中、アニータのかつてのクラスメイトであり、上司でもあるクルエラ・ド・ビルが突如として現れる。クルエラは、アニータのデザインの才能を評価しているが、実際はアニータのダルメシアンに強い執着を抱いていた。
そんなある日、アニータとロジャーの家にダルメシアンの子犬が15匹誕生し、家族は喜びでいっぱいになる。ポンゴとパーディタ、ロジャーとアニータ、そしてナニーは、子犬たちを大切に育てながら、幸せな生活を送っていた。
しかし、子犬が生まれたことを聞きつけたクルエラが家を訪れ、子犬たちに強い興味を示し、買いたいと申し出る。彼女はとても強引で、アニータは困惑するが、ロジャーはきっぱりと「子犬たちは売らない」と断った。
しかし、この訪問をきっかけに、クルエラは子犬たちにますます執着するようになった。

クルエラの悪だくみとポンゴとパーディタの救出劇

クルエラ・ド・ビルは、ダルメシアンの子犬たちの毛皮でコートを作るという恐ろしい計画を企んでいた。彼女は目的を果たすためなら、手段を選ばない。ある夜、クルエラは手下のジャスパーとホーレスに命じて子犬たちを誘拐させ、田舎にある自分の「ドビル屋敷」に監禁させた。監禁後、クルエラは「今夜やっちゃうのよ」と2人にさらなる指示を出す。ジャスパーとホーレスは何度も計画を試みるが、失敗を重ね、思うようには進まなかった。
クルエラの手下が捕らえたのは、ポンゴとパーディタの15匹の子犬だけでなく、他にも多くのダルメシアンの子犬たちだった。クルエラは、この子犬たちの毛皮でコートを作るという恐ろしい計画を進めようとしていた。
一方、ポンゴとパーディタは、自分たちの子犬が誘拐されたことを知り、急いで救出に向かう。ポンゴは遠吠えで犬たちに助けを求めた。すぐにクルエラの計画が明らかになり、子犬たちの救出に向かった。
救出を助けたのは、オールド・イングリッシュ・シープドッグの大佐である。彼は長年の経験を生かし、冷静に指揮を執った。さらに、勇敢な猫のティプス軍曹も加わり、屋敷内を探索して子犬たちの居場所を突き止める。ティプス軍曹は、小柄な体を活かして、狭くて暗い屋敷の中を動き回り、危険な場所にもかかわらず潜り込んだ。ジャスパーとホーレスに見つからないようにしながら、子犬たちの居場所を探し出し、悪党たちが近づくたびに素早く隠れたり逃げたりしながら、子犬たちが無事に脱出できるように先導した。
そこへポンゴとパーディタも駆けつけ、ジャスパーとホーレスを撃退し、ついに子犬たちと再会を果たした。
また、大佐の仲間である馬の大尉も大きな体を活かして悪党の邪魔をし、子犬たちの逃がした。クルエラの恐ろしい計画を阻止しようと動物たちが協力した。
二匹は、自分たちの子犬だけでなく、他のすべての子犬を救うと決心し、寒さや危険にも立ち向かっていった。
クルエラは自分の計画が崩れ始めたことに気づき、ますます執念を燃やして車で子犬たちを追いかけるが、失敗に終わり、ポンゴとパーディタと子犬たち99匹は無事に逃げ切ることができた。 そして、ポンゴとパーディタは、救出した子犬たち99匹とともにロンドンの飼い主ロジャーとアニータの元へ戻り、感動の再会を果たす。
クルエラの悪だくみは完全に打ち砕かれ、ポンゴとパーディタ、そして救われた子犬たち99匹は幸せな生活を送ることができるようになった。

『101匹わんちゃん』の登場人物・キャラクター

ロジャー家

ポンゴ

CV：ロッド・テイラー（原語版） 田の中勇（1962年初公開版）池水通洋（1981年再公開版）、藤原啓治（2020年新公開版）
主人公の1匹で、とても賢くて勇気のあるオスのダルメシアンである。赤い首輪をしている。主人公の一匹で、とても賢くて勇気のあるオスのダルメシアンである。ポンゴの性格は、結婚する前と後で少し変わる。

結婚する前のポンゴは、ちょっとおちゃめで、ロジャーのためにパートナーを見つけようと考える。ロジャーのことをよく観察していて、散歩の時間帯もよく知っている。アニータとパーディタを見つけると、ロジャーを引っ張って二人を引き合わせる。ポンゴは、自分や飼い主の幸せを考える犬だった。

結婚して子犬が生まれると、ポンゴは家族を守る頼りになるお父さんになる。家族を守るためなら、どんな危険にも立ち向かう勇気と強さを持っている。子犬たちが誘拐されると、パーディタと一緒にすぐに助けに行く。

このように、ポンゴは結婚後、ちょっとおちゃめな性格から、家族思いのお父さんに変わる。

パーディタ

CV：ケイト・バウアー（原語版）、 香椎くに子（1962年初公開版）、松金よね子（1981年再公開版）、伊倉一恵（2020年新公開版）
ポンゴの妻であり、優しくてしっかりした母犬。青い首輪をしている。
彼女は、とても穏やかで思いやりがあり、家族を大切にする。特に、15匹の子犬たちに対して強い母性愛を持ち、子犬たちが安全で幸せに育つように気を配っている。

パーディタは、子犬たちのしつけにも厳しく、汚れたり乱暴になったりしないように注意する。たとえば、子犬たちが炭で汚れたりするのを嫌がり、順番を守るなどきちんとした行動をするように教える。母親としてしっかりとしている。
また、危険が迫ったときでも冷静さを失わず、ポンゴと協力して家族を守ろうとする強さも持っている。

ロジャー

CV：ベン・ライト（原語版）、真木恭介（1962年初公開版）、納谷六朗（1981年再公開版）
歌：ビル・リー（原語版）、早川史郎（1981年再公開版）
ポンゴの飼い主であり、音楽家。結婚前は少しのんきでマイペースな性格だったが、結婚後は家族を大切にする責任感の強い人物へと成長する。
クルエラ・ド・ヴィルが子犬を買おうと強引に迫ったとき、ロジャーは彼女にきっぱりと断る強さを見せる。
さらに、ロジャーは子犬たちが誘拐されたときに大変心配する。子犬たちに加えて、ポンゴとパーディタもいなくなると、不安でたまらなくなる。しかし、子犬たちが無事に戻ってくると、ロジャーは、99匹もの子犬たちと一緒に暮らそうと提案する。とても愛情深い。
また、ロジャーは作曲家としても成功を収める。彼が作った「クルエラ・ド・ヴィルの曲」がヒットし、裕福になった。

アニータ

CV：リサ・デイヴィス（原語版）、水城蘭子（1962年初公開版）、一城みゆ希（1981年再公開版）、ならはしみき（2020年新公開版）
パーディタの飼い主であり、ロジャーの妻。デザイナー。クルエラのかつてのクラスメイト。
クルエラが子犬を買うと迫ったとき、困惑しつつも、しっかりと子犬たちを守ろうとした。家族や犬を守ろうとする強くて優しい性格。

ナニー