ロックマンゼロ(Rockman Zero)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロックマンゼロ』(Rockman Zero)は、2002年に株式会社カプコンから発売されたGBA専用の2D横スクロールアクションゲームである。本作は『ロックマンX』シリーズの続編にあたり、ゼロを主人公に据えた、言わばスピンオフ作品でもある。『ロックマンゼロシリーズ』は、初代『ロックマンシリーズ』の世界観を引き継ぎつつ、100年後の世界を舞台に人間と機械が共存する社会を描いた重厚なストーリーで、『ロックマンシリーズ』を知らない世代や、海外ファンにも根強い人気を誇っている。

コルボー チームを探せ

レジスタンスのメンバーの1人コルボーがゼロに頼りっぱなしではいけないと地下鉄から敵地へ向かったが、帰ってこないとシエルから告げられるゼロ。
早速、捜索に向かうと今にも殺されそうな状況にあったコルボーチームを発見する。コルボチームをほぼ壊滅に追い込んだのは四天皇のリーダー”賢将ハルピュイア”。
戦闘の末、ハルピュイアを撃破したゼロの活躍でコルボーは生き残った。

ストーリー後半

レジスタンスベース死守

ネオ・アルカディアがいよいよレジスタンスベースに総攻撃を仕掛けてきた。
あと数分でメインゲートが突破されてしまうことに絶望したシエルは自暴自棄になり「こんなことになってしまったのは自分に責任がある」とこぼす。
いき過ぎた正義、力による平和、人間の幸せのために犠牲になるレプリロイドたち。世界を狂わせている今のネオ・アルカディアを作った伝説の英雄ロックマンXを復活させたのはシエル本人だったことが明かされる。
その最中にも敵の攻撃は激化し、レジスタンスベースを死守する為ゼロは敵の迎撃に向かう。敵の狙いはレジスタンスベースの貯蔵庫にあるエネルゲン水晶だった。
そして貯蔵庫を制圧しに来た敵の司令官、知恵の超猿”ハヌマシーン”と交戦する。なんとか敵の猛攻を退けその場を凌いだ。しかしXがいる限り戦いは終わることはない。
そんなXを始末すると言い放つゼロだったが、Xがいるネオ・アルカディア中枢にはハッキングの技術不足で転送できないとシエルがいう。困り果てていたシエル達の前にかつてゼロにゼットセイバーを託した謎の光が現れる。
その光は転送装置のプロテクトを解除しネオ・アルカディアに忍び込めるようにしたとゼロたちに告げる。
そして「僕の影を…」という意味深な言葉を残し消えていった。敵の中枢へ転送できるようになったゼロは1人でネオ・アルカディア乗り込んでいく。

ネオ・アルカディアの神殿へ

ネオ・アルカディア内に存在するレプリロイドの住居となっている神殿が、敵の中枢へ繋がる抜け道だった。
敵を倒し順調に進んでいくゼロ。そして最後に立ちはだかるのはハルピュイアに仕える神殿の守護神”ヘラクリウス・アンカトゥス”
何とか撃破したゼロはネオ・アルカディアの塔へと進んでいく。

ネオ・アルカディアの塔

神殿と本部を結ぶ縦に長いエレベーターに乗って次々に現れる敵を処理していく。頂上で待っていた虚空の橋の悪夢「レインボーデビル」と戦闘を終えたゼロは、敵の本部へ乗り込もうとする。
そこにシエルが現れゼロに真実を話す。Xのコピーを作ったのはシエル本人で、イレギュラーの大戦争を終わらせネオ・アルカディアを築いたオリジナルXとは別の存在でありオリジナルXは、とある理由により姿をくませているという。
しかし、ネオ・アルカディアにとっては失踪したXの代わりとなる指導者が必要で、当時幼くも天性の秀でた技術力を持っていたシエルはXのコピーを作成したという。
そんなコピーXが、弱者レプリロイドを弾圧する今の狂ったネオ・アルカディアを作ってしまったという事にずっと彼女は心を痛め、自分の責任だと追い詰められていたのだった。そんなシエルにゼロは「責任なんか感じる必要ない。
お前はみんなの為を思ってやっただけだ。あとは俺に任せろ」ときっぱりと言い放ち彼女を気遣った。
そんなゼロの優しさに救われたシエルはゼロが決戦に向かう直前、ゼロに対して「ゼロ、ありがとう。私はあなたに出会えたことを本当に感謝してる。
あなたがいなかったら、みんな今頃どうなっていたか。死なないでね…。ネオ・アルカディアなんて倒せなくたっていい…あなたさえ、生きていてくれたら…死なないで」これが最後の言葉となり2人はしばらく離れ離れになるのだった。

最終決戦

シエルの言葉を胸にネオ・アルカディアの本部へと向かうゼロの前に、再びネオ・アルカディア四天王が立ち塞がる。
四天王の1人ファントムを撃破しようとしたゼロだったが、ファントムは死の直前、自分の命に代えてもゼロを止めようと自爆し死亡する。
そんな四天王を全員退け、ついにネオ・アルカディアの最深部へと辿り着くゼロ。
しかしそこには激闘を生き残ったハルピュイア、ファーブニル、レヴィアタンの3人が最後の力を振り絞りゼロを行かせまいと抵抗する。
そこへ3人の後ろから「やめておけ」と声が入る。声の主はコピーXだった。いよいよコピーXとの戦闘が始まる。戦闘中のゼロは記憶をなくしたが身体はかつての友を覚えているようだった。
Xはもっと強かったとゼロの煽りにより激昂したコピXは”シャイニングトランスフォーム”を起動し最終形態に進化する。
「今、少しだけ思い出した、あいつはお前みたいに単純なやつじゃない。いつも悩んでばかりの意気地なしだったさ。だからこそ奴は英雄になれたんだ」と言い放つゼロ。
お前だけは許さないと、ゼロを道連れにコピーXは自爆する。ゼロは脱出を試みるが、爆発に巻き込まれて吹き飛ばされる。

エンディング

しかしゼロは生きていた。砂漠で気を失っているゼロに何者かは語りかける。
「君が姿を消し、この世界から姿を消してから、ボクは100年近くたった一人で途方もない数のイレギュラーと戦っていたんだよ。
それは辛く悲しい戦いの日々だった。しかし、何よりも悲しいのは、だんだん何も感じなくなっていく自分の心だったんだ」そう言って声の主が姿を現す。
謎の光の正体はとある事情で身体を失っており、サイバーエルフのような電子生命体となっていたオリジナルXだった。
「ゼロ、この世界のことをしばらく君に任せたい。だからこのボクをまだ、もう少しの間休ませてほしい。ゴメンね…」と言ってオリジナルXは消えていった。
しばらくして目を覚ますゼロ。「仕方ないヤツだ。だが、そんな奴だからこそ一緒に戦えたんだったな」
そう言ってゼロが振り向くと、そこにはネオ・アルカディアの無数の追手が迫っていた。

「わがままは聞いてやろう。しばらくは、俺に任せてゆっくり休め。俺は悩まない。敵が現れたなら、叩き斬る…までだ!」

そう言ってゼロは1人でネオ・アルカディア軍に立ち向かっていった。

『ロックマンゼロ』のゲームシステム

本作のゲームの流れは従来の『ロックマンX』の様にステージを選択して挑む方式に変わりはないが、ボスのイラストは表示されずシエルから提示されるミッションを自分の好きな順番で選択していくという形式になっている。
ミッション内容は様々で時には左方向に進んだり、いきなりボス戦が始まったりとバリエーションに富んでいる。
そして一部のミッションはリタイアしてクリアせずともストーリーを進められる。
しかしミッションを途中で諦めるとシエルからボロカスに叩かれる事になるという仕様である。
全てのミッションを進めると最終ミッションが始まり、形式は異なるものの大まかな流れは従来の『ロックマンX』と変わらない。そんな本作には全166ものステージがプレイヤーを待ち受けている。

戦闘システム

基本的には移動・ジャンプ・ダッシュバスターを駆使し、ロックマンXとほぼ同じ操作感でプレイする事ができる。
そしてバスターショットは連射だけでなくチャージショットも撃つ事ができる。
そしてゼロの代名刺でもあるゼットセイバーを振るい、近接攻撃を繰り出しゼロらしく豪快な剣技をガンガン繰り出す事が可能。
また、近接攻撃ということで威力は高めに設定されており、特に「チャージセイバー」の攻撃力は圧巻で、ほぼ全ての雑魚を一撃で破壊し、ボスの体力もごっそり削る事ができる。
遠距離から安全に戦えるバスター・近距離からパワーで押し切るセイバー。これら2種類の攻撃手段を両方同時に扱うことができる為、状況に応じてバスターかセイバーを使い分けることが本シリーズの肝である。

使用できる武器種

物語が進むと新たに2つの武器も扱えるようになる。1つはリーチの長い伸びる槍「トリプルロッド」。上下左右斜めの8方向に攻撃可能で3段階まで伸ばす事ができる。チャージでは範囲の広い回転攻撃も行える。
2つ目の武器は「シールドブーメラン」。防御にも投げにも使える盾で、盾を構え敵の飛び道具を跳ね返したり、防御姿勢のまま移動やジャンプも可能。またチャージしてボタンを離せば盾をブーメランのように投げて攻撃する事ができる。
これら2つの新武器も状況ごとに使い分けステージを攻略していく。

武器スキル

メニュー画面から4つの武器のうち2つを選択して装備でき、切り替えはいつでも可能でボタン配置も自分好みに調整する事ができる。
さらに各武器にはスキルが設定されており、その武器で一定数敵を倒すとレベルアップして新しい技を覚えたりチャージ速度が早くなったり回転切りを覚える事ができる等、段階的にスキルアップしていく仕様になっている。

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