機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(シード フリーダム)のネタバレ解説・考察まとめ
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(きどうせんしガンダムシード フリーダム)とは、TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED』シリーズのその後を描いた、福田己津央監督による2024年公開のアニメ映画。キャッチコピーは「私の中にあなたはいます。 あなたの中に私はいますか?」 。
2度に渡って世界を絶滅戦争の危機から救ったキラ・ヤマトは、仲間たちと共に地球の小国に招かれ、策謀によって全滅の危機に陥る。この時恋人のラクス・クラインが誘拐されたことを知ったキラは、彼女を取り戻すべく再び戦場に赴く。
オーブ連合首長国
地球に存在する海洋国家。シンの故郷で、現在の代表はカガリが務めている。
軍事技術に優れ、作中に登場する機体も何体かはオーブが開発したものである。
ファウンデーション
ユーラシア大陸に位置する新興国家。前大戦から非常識なほどの早さで復興を遂げており、キラたちからは「これほど優秀な人材が集まっているということは、密かにデスティニープランを利用しているのでは」と警戒されていた。
その他
アコード
出生前に胎児の遺伝子を改造することで生まれる、コーディネイターをも超える人工的に生み出された人類の上位種。
特定の対象の心の中を読む他、数人で力を合わせることで幻覚を見せたり、心の動きを操ったりする超常的な力を備えている。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ラクス「必要だから愛しているのではありません。愛しているから必要なのです」
オルフェに「あなたがキラを愛しているというのも、彼の能力が目当てなのだろう」と嘲笑されたラクスは、「必要だから愛しているのではありません。愛しているから必要なのです」と言って彼の言葉を敢然と否定する。堂々とした物言いに、さすがのオルフェも理論的な反論ができず、苛立ちを露わにした。
この言葉はイングリットにも影響を与え、「オルフェに必要だとされていないから愛する意味がないのではない、私が彼を愛しているから一緒にいたいのだ」との結論に行き着いた彼女は、オルフェと運命を共にして戦場に散っていった。
ムウ「不可能を可能にするのも楽じゃないね」
自軍に向けてレクイエムが放たれた際、ムウは自分の乗る機体アカツキのポテンシャルをフルに発揮して、どうにかこれを食い止める。「ビームを反射する」性質を持つアカツキであってもさすがにレクイエムを跳ね返すのはかなりの無茶で、一時的な無力化には成功するもアカツキも機能を停止してしまう。
仲間に救出されたムウは、「不可能を可能にするのも楽じゃないね」とさめざめとつぶやく。「不可能を可能にする男」の異名で知られるムウの面目躍如だ。
シン「分身ってのはこうやるんだーっ!」
ブラックナイツによる、分身したかのような残像を残しながらの高速連携攻撃に苦戦するシン。しかし、「キラが自分の力を認めて任せてくれた以上、負けるわけにはいかない」と奮起した彼は、愛機デスティニーガンダムのポテンシャルをフルに発揮し、突如無数の分身を作り出す。「分身ってのはこうやるんだーっ!」と叫んで襲い掛かるシンに面食らったブラックナイツは、一転して苦戦を強いられていった。
デスティニーガンダムに分身(残像)を生み出す機能があることは、設定では語られていたが映像で描かれたことは1度も無かった。ゲームなどではたびたび採用されるお馴染みの光景ではあったが、この時シンが作り出した分身は1体1体が実体を持っているかのような波状攻撃を仕掛けており、どういう理屈でそうなっているのかさっぱり分からない。
それでもこれまで苦戦していたブラックナイツを相手に無双の活躍を見せるシンを見ていると、細かいことを考える方が間違っている気がしてくる。映像の迫力を感じられる名シーンだ。
ステラ「シンは私が守る」
シンを相手に苦戦するブラックナイツの面々は、アコードとしての力で彼の心を操ろうと試みる。キラでさえもが操られたこの力に、精神的に未熟なシンが耐えられるのかと思われたその時、突如ステラが現れて「シンは私が守る」と言い出す。
ステラは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のラストでもシンの前に現れ、「まだこっちに来てはダメ」と彼に生きるよう諭している。敵味方の関係ながらシンと強い絆で結ばれた彼女が、霊となってもその側に留まっているのは分からなくもないが、このシーンでの再登場はあまりに唐突で度肝を抜かれること請け合いである。
ブラックナイツの前に立ちはだかったステラは、獣のような形に姿を変えて彼らに襲い掛かり、心を操ろうとした彼らの方が混乱してしまう。微笑ましいような、哀しいような、でもどこか笑ってしまうような印象的なシーン。
アスランの読心対策
シュラと一対一で戦うアスラン。以前からアスランのことを評価していたシュラは、自身の持つ全ての力で彼を討つべく、読心能力を発動する。これに対しアスランは、静かに笑って泰然と構え、唐突に愛するカガリのことを考え始める。
戦場のど真ん中でいきなり「好きな女が裸でキスをねだってくる」というアスランのイメージを読み取ってしまったシュラは混乱し、さらに一瞬だけアスランがカガリによる遠隔操作を受け付けたことで「コイツは何をしてくるか分からない、読心しても正確な情報が手に入る保証がない」と警戒。シュラに“この男相手に読心能力を使っても当てにならない”との認識を植え付けたところでアスランは本気で戦い始め、紙一重の勝利をものにする。
アコードに対するある程度の知識があったとはいえ、真面目なアスランが「裸のカガリとのキス」というなかなかに破廉恥なイメージをすんなり思いつくという衝撃のシーン。ネットでは「アスランも男の子だった」、「真面目に戦おうとしたシュラが哀れ」、「迷いのないアスランは本当に最強かもしれない」、「もうアスランが何をやってもおもしろい」といった声が聞かれた。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
X(旧Twitter)のトレンド1位を獲得した「カガリの声」
ほぼ全てのキャストがTV版から続投することとなった本作だが、唯一カガリだけは進藤尚美から森なな子へと変更されることとなった。この変更の理由については「弊社および関係各位で話し合いを重ねた結果」とだけされていて詳細は不明だが、カガリの声優変更のニュースは「20年近く音沙汰が無かった物語がいよいよ完結する」と盛り上がっていたファンにとっては大きな衝撃をもって迎えられた。
X(旧Twitter)では、一時期「カガリの声」が1位を獲得する事態となり、本作への高い期待と注目を感じさせる事件となった。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の主題歌・挿入歌
OP(オープニング):西川貴教 with t.komuro「FREEDOM」
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目次 - Contents
- 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の概要
- 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のあらすじ・ストーリー
- 『機動戦士ガンダムSEED』の物語
- 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の物語
- ファウンデーションの策謀
- 新たなる世界の危機
- 歩み続ける者たち
- 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- キラ・ヤマト
- ラクス・クライン
- コンパス
- シン・アスカ
- ルナマリア・ホーク
- アグネス・ギーベンラート
- マリュー・ラミアス
- ムウ・ラ・フラガ
- アレクセイ・コノエ
- アルバート・ハインライン
- ヒルダ・ハーケン
- マーズ・シメオン
- ヘルベルト・フォン・ラインハルト
- アーサー・トライン
- ターミナル
- アスラン・ザラ
- メイリン・ホーク
- オーブ連合首長国
- カガリ・ユラ・アスハ
- トーヤ・マシマ
- ファウンデーション
- アウラ・マハ・ハイバル
- オルフェ・ラム・タオ
- イングリット・トラドール
- シュラ・サーペンタイン
- リデラード・トラドール
- ダニエル・ハルパー
- リュー・シェンチアン
- グリフィン・アルバレスト
- プラント
- ワルター・ド・ラメント
- イザーク・ジュール
- ディアッカ・エルスマン
- ハリ・ジャガンナート
- その他
- ミケール
- ステラ・ルーシェ
- 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の用語
- 組織
- 世界平和監視機構コンパス
- ターミナル
- 国
- オーブ連合首長国
- ファウンデーション
- その他
- アコード
- 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ラクス「必要だから愛しているのではありません。愛しているから必要なのです」
- ムウ「不可能を可能にするのも楽じゃないね」
- シン「分身ってのはこうやるんだーっ!」
- ステラ「シンは私が守る」
- アスランの読心対策
- 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- X(旧Twitter)のトレンド1位を獲得した「カガリの声」
- 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):西川貴教 with t.komuro「FREEDOM」
- ED(エンディング):See-Saw「去り際のロマンティクス」