【進撃の巨人SS】「もしもヒッチが104期生で成績上位10名に入ったら」
進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。今回は憲兵団のヒッチがもしもエレン達と同じ訓練兵団に所属していたら?というSSです。要領よく生きてきたヒッチですが、個性豊かなメンバーと接するうちに心境に変化が…。
640 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:43:33 ID:AWa5bE86
翌日 昼過ぎ
ビョオオオオオオオオオオオオオ
ユミル「くそ、視界が悪くて仕方ねぇな」ザクッザクッ
クリスタ「どうしようか……。今日はここまでにして、天候回復を待ってみる?」ザクッザクッ
ヒッチ「もう少し距離かせいどいた方がいいんじゃない?全然進んでないでしょ」ザクッザクッ
ユミル「ここまでで全行程の約半分ってところか。厳しいな」ザクッザクッ
ヒッチ「ねぇ、ここを迂回せずに突っ切れば、かなりのショートカットになると思うけど」ザクッザクッ
クリスタ「そっちは崖に近いから、危険だよ」ザクッザクッ
641 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:49:23 ID:AWa5bE86
ヒッチ「勿論、崖に突っ込むような進路はとらないよ。地図だと、ここに林があって」ザクッザクッ
ズザッ
ヒッチ「!」
ズザザザザザザザザザザザザッ
ヒッチ「キャアッ!!」
クリスタ「あぶない!!」
ユミル「クレバスか?!掴まれ!!」
ガシッ
ユミル「ふんっ!」グイッ
ゴロゴロゴロ
642 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:52:24 ID:AWa5bE86
ヒッチ「いたたた……」
クリスタ「ヒッチ、大丈夫?!!」
ヒッチ「だ、大丈夫……」
ユミル「ふぅ、驚いた……。冷静に見てみりゃ、クレバスっつーか、単なる岩の割れ目だな。しかし、こんな地形になってるって事は、もしかして」
ヒッチ「大丈夫だけど……」
ユミル「なんてこった。地図で確認してみたら、私らが考えてたよりもずっと崖に近付いてたみたいだぞ」
クリスタ「大丈夫だけど?」
ヒッチ「岩に引っかけて、外套が破けちゃったみたい……」
643 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:56:34 ID:AWa5bE86
クリスタ「!」
ヒッチ「中に着てる物が濡れちゃったかな……。ヤバいね……」
ユミル「おい!すぐに雪濠作るぞ。濡れた物を脱がせるんだ。ほっておいたら、あっという間に体温が下がっちまうぞ」
クリスタ「う、うん!」
ヒッチ「ホントについてないな……。なんで私がこんな目に遭わなくちゃいけないのよ……」
ビョオオオオオオオオオオオオオ
656 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 22:30:22 ID:iH5O24c2
雪濠内 夜
パチパチパチ
クリスタ「……」
ユミル「……」
ヒッチ「さ、寒い……」ガタガタガタ
クリスタ「大丈夫?もっと火を強くしようか」
ユミル「おいおい……これ以上強くしたら寝袋にまで燃え移っちまうぞ」
657 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 22:34:22 ID:iH5O24c2
ヒッチ「ウツラウツラ
クリスタ「眠い?でも今は我慢して。とにかく、起きて体温を保ってないと……」
ユミル「まったく、なんて天候だよ。10年に一度の大寒波でも到来しましたってか」
ヒッチ「あ……私…寝ちゃっ…てた?」
クリスタ「う、うん……」(なんだか、ヒッチの反応が鈍くなってきてる……)
ヒンヤリ
クリスタ(!!どうしよう、ヒッチの顔がすごい冷たい……)
ビョオオオオオオオオオオオオオ
ユミル「いい加減やんでくれよな。私らだって凍えちまうぞ」
659 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 22:39:58 ID:iH5O24c2
クリスタ「ユミル、ちょっと……」
ユミル「あ?」
クリスタ「ヒッチの体温がすごく下がってるみたいなの。危険かもしれない……」ヒソヒソ
ユミル「そうか……」
クリスタ「たしか講義だと、体温が1度下がると、安静にしていても消費エネルギーが倍以上増えるって……」ヒソヒソ
ユミル「身体に震えが残ってるうちは、まだ何とかなる。震えは体温を上げるための生理反応だからな……」ヒソヒソ
ヒッチ「ガタガタガタ
661 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 22:46:00 ID:iH5O24c2
明け方
クリスタ「ユミル!!ヒッチが……」
ユミル「おい、起きてるか?!返事しろ!!」
ヒッチ「……う…ん」ウツラウツラ
クリスタ「震えが小さくなってきてるの!回復のための代謝が低下してるから、こうなると加速度的に悪化しちゃう!!」
ユミル「……天候は少しずつだが回復しつつある。このまま待てば、遅くとも今夜半にはやむはずだ」
クリスタ「そんなの待ってられないよ!急いで出発しよう!!」
ユミル「おいおい、どうやってヒッチを連れてくんだよ。おんぶに抱っこか?笑えないぜ」
クリスタ「木切れで簡素な橇を作って、寝袋に入れたままに括り付けよう。私が引っ張ってく」
ユミル「マジかよ……」
664 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 22:50:23 ID:iH5O24c2
ビョオオオオオオオオオオオオオ
ヒッチ(……)
ヒッチ(…………あれ、私、また眠ってたのかな)
ヒッチ(……今、どんな状況なんだろう)
ヒッチ(震えはとまってるみたい……)
ヒッチ(でも、声が出ない……。身体が動かせない……)
ヒッチ(ボンヤリして頭が働かない……)
ヒッチ(風の音しか聞こえない……)
665 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 22:54:42 ID:iH5O24c2
ズルズルズル
ヒッチ(……なんだか地面が動いてるみたい)
ズルズルズル
ヒッチ(……そうじゃない)
ズルズルズル
ヒッチ(……もしかして、私が引き摺られてるの?)
ビョオオオオオオオオオオオオオ
ユミル「……クリスタ、もう諦めろ」ザクッザクッ
クリスタ「……」ザクッザクッ
666 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 22:58:46 ID:iH5O24c2
ユミル「なぁって……」ザクッザクッ
クリスタ「イヤだ……」ザクッザクッ
ユミル「ヒッチなら既に虫の息だ。私らのせいじゃない。運が悪かったんだ。こいつの命はここまでだったんだよ」
ヒッチ(!!)
ユミル「このまま毛虫並みの速度で麓まで歩いてたら、こいつはもちろん助からねぇし、私たちもヤバい。朝まで保たねぇ」
ヒッチ(……なに勝手なこと言ってんのよ!なんとかしなさいよ!!)
ユミル「とすると選択肢は二つだ」
667 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:02:45 ID:iH5O24c2
ビョオオオオオオオオオオオオオ
ユミル「ヒッチを置いて私たちは生き残るか、3人とも死ぬか……」
ヒッチ(……私を見捨てて2人で帰還するつもり?……ウソでしょ?)
ユミル「どっちにする?」
ヒッチ(……ウソじゃ…ないの?)
ザクッザクッ
クリスタ「……3つ目にする」
668 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:06:42 ID:iH5O24c2
ビョオオオオオオオオオオオオオ
クリスタ「ユミルの見立ては間違っていて、私はこのままふもとの施設に辿り着き、ヒッチも助かる……」
ヒッチ(……そうだよ……こんなところで私が死ぬ筈ないよ)
クリスタ「もちろんユミルは先に行ってて助かる……。これでいいでしょ?」
ヒッチ(……死んだら何もかもおしまいなんだよ)
クリスタ「あなたには迷惑が掛からない。私たちは絶対に辿り着くから……先に行ってて」
ヒッチ(……今までのこと全部謝るから……許してよ)
669 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:11:20 ID:iH5O24c2
ビョオオオオオオオオオオオオオ
クリスタ「ハァハァ……」ザクッザクッ
ユミル「……」
ヒッチ(……お願いだから)
クリスタ「ハァハァ……」ザクッザクッ
ユミル「……」
ヒッチ(……私を見捨てないで)
クリスタ「……ねぇ、何してるの?」
ユミル「んん?」
ヒッチ(……私を助けて)
670 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:14:38 ID:iH5O24c2
クリスタ「早く行かないと危ないでしょ……。先に行ってよ……」
ユミル「……なぁ」
ヒッチ(……行かないで)
ユミル「なんで私に助けを求めないんだ?どう考えてもガキみてぇな体のお前と私とじゃ……私がそいつを引いた方が早いと思うだろ?」
ヒッチ(……一緒に手伝って)
ユミル「お前さぁ」
ヒッチ(……死にたくないよ)
ユミル「やっぱヒッチを助ける気ねぇだろ?」
クリスタ「!」
ヒッチ(!)
671 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:20:29 ID:iH5O24c2
ビョオオオオオオオオオオオオオ
ユミル「さっきお前、危ないって言ったが……このままじゃ自分も死ぬって自覚があるんだよな」
ヒッチ(……え?)
ユミル「お前、このまま死ぬつもりだったんだろう?なぁ?」
ヒッチ(……クリスタが?)
ユミル「そんで私に女神クリスタ様の伝説を託そうとしたんだろ?」
ヒッチ(……そんな)
ユミル「一方的に嫌われてたヒッチを、自分の身を省みず助けようとして、挙句の果てに一緒に死んだとしたら大した美談だしな。イヤ、これは考え過ぎか」
クリスタ「……」
672 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:25:20 ID:iH5O24c2
ユミル「ダメだろ……クリスタは良い子なんだから、この女が助かるためにはどうすべきか……私に聞いたりする姿勢を一旦は見せとかないと。…なぁ」
ヒッチ(……なんで)
ユミル「自分が文字通り死ぬほど良い人だと思われたいからって、人を巻き添えにして殺しちゃあ……そりゃ悪い子だろ?」
ヒッチ(……どうしてクリスタはそんなことを)
ガシッ
クリスタ「違う!……私は……そんなこと……」
ヒッチ(……ああ、そうか)
クリスタ「私は……」
ヒッチ(これが、クリスタの求める見返りなのか……)
673 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:30:48 ID:iH5O24c2
ヒッチ(誰だって、死ぬのは怖いんだ……)
ヒッチ(だから、普段の私たちは死ぬことばかりを考えたりしない……)
ヒッチ(いつか死ぬんだって考えたら……何もかもが無意味でバカらしく思えちゃうから……)
ヒッチ(だけど、あの子は……死にたくないって思ってない……)
ヒッチ(どうやって死んだら褒めてもらえるのかって……そんな考えがあの子を生かしてるんだ……)
ヒッチ(……怖い)
674 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:34:45 ID:iH5O24c2
ヒッチ(そんなこと考えてる子が私の側にいるってだけで……怖いよ……)
ヒッチ(……ダメだ、眠くなってきた……もう…目覚めないのかな…私…)
ヒッチ(誰か助けてよ……)
ヒッチ(怖いよ……)
ヒッチ(……)
ヒッチ(…)
ヒッチ()
675 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:38:40 ID:iH5O24c2
ヒッチ「」
ヒッチ「…」
ヒッチ「……」
ヒッチ「……ここは?」
衛生官「気がついたかい?心配無い。ここは麓のベースだ。きみは雪中行軍の演習中に低体温症になっていたんだ」
ガチャ バタン
クリスタ「ヒッチ!」
ユミル「……」
衛生官「彼女がきみを運んできたんだ。感謝するんだね」
676 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:44:39 ID:iH5O24c2
ヒッチ「……私、助かったんだ」
クリスタ「よかった……本当によかった」ギュッ
ヒッチ「ビクッ
クリスタ「あ、ゴメンね。痛かった?もしかして、酷い凍傷になってたり?」
ヒッチ「……あ、いや、別に、そういうわけじゃないんだ」
クリスタ「そう……」
ヒッチ(……これからは、もうこの子に関わるのはやめよう)
ユミル「……」
ヒッチ(私はこの子に勝てない……。そして何よりも、この子が怖いんだ……)
678 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:49:50 ID:iH5O24c2
_
____
_________
850年 第104期訓練兵団解散式
教官「本日、諸君らは訓練兵を卒業する。その中で最も訓練成績が良かった上位10名を発表する。呼ばれた者は前へ」
教官「首席ミカサ・アッカーマン。2番ライナー・ブラウン。3番ベルトルト・フーバー」
教官「4番アニ・レオンハート。5番エレン・イェーガー。6番ジャン・キルシュタイン」
教官「7番マルコ・ボット。8番コニー・スプリンガー。9番サシャ・ブラウス」
教官「10番……」
教官「ヒッチ・×××」
679 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:55:14 ID:iH5O24c2
翌日 トロスト区市街地
エレン「しっかし、最前線の街だっていうのに人が増えたよな」
ハンナ「もう5年も何も無いんだもん。数年前の雰囲気のままとはいかないでしょ」
フランツ「この5年間で壁もずいぶん強固になったしね!」
ハンナ「もう大型巨人なんて来ないんじゃないかな」
エレン「なに腑抜けたこと言ってんだ、バカ夫婦!!そんなことじゃ!」
ハンナ「そ、そんな夫婦だなんて……」///
フランツ「お似合い夫婦だなんて気が早いよ、エレン」///
エレン「……ったく」
680 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/09(金) 23:59:43 ID:iH5O24c2
エレン「じゃあ、俺は固定砲の整備当番だから行くぞ。またな」
ハンナ「うん、気をつけてね」
スタスタ
フランツ「明日からは皆それぞれ新しい部署へ散らばっていくのか。なんだか寂しいね」
ハンナ「訓練兵団での3年間、アッと言う間だったなぁ……」
フランツ「ハンナと出会えたこの兵団のこと、僕はずっと忘れないよ……」
ハンナ「フランツ……」///
ヒッチ「ハンナってば最後まで乙女ちっくラブコメね。頭の中に甘ったるいナレーションでも流れてるんじゃないの?」
フランツ「!」ビクッ
ハンナ「ヒッチ!」
682 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:04:38 ID:lQjXhi7o
ヒッチ「明日から、2人は揃って駐屯兵団?」
ハンナ「うん。ヒッチは念願の憲兵団だね。おめでとう」
ヒッチ「ありがと。まぁ、言っちゃあ何だけど、私ってちょっと他の人から抜きんでた存在っていうか、内地が似合う女っていうかぁ」
ハンナ「ハハハ……。相変わらずで良かったよ。一時期、ちょっと元気が無かったから心配してたんだけど」
ヒッチ「……ご心配ありがと。出来る女は、たまにアンニュイな気分にもなるのよ……」
タッタッタッタッ
ミーナ「た、たいへんたいへん!整備当番に遅刻しちゃいそう!!」ハァハァ
683 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:08:25 ID:lQjXhi7o
ハンナ「あ、ミーナ。さっき、同じ班のエレンが一足早く行っちゃったよ」
ミーナ「もう、最終日に当番なんてついてないな」
ヒッチ「駐屯兵団入るなら、明日からも固定砲整備の仕事は続くんじゃない?」
ミーナ「そうだね……。でも、実は……私、調査兵団に入ろうかって思ってるんだ」
ハンナ「えぇ?!」
ミーナ「昨日のエレンの演説聞いてさ、私も、このままでいいのかなって考えるようになったんだ……」
ヒッチ「……」
684 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:13:18 ID:lQjXhi7o
ミーナ「まだ、ちょっぴり迷ってるんだけどね」
ヒッチ「……迷ってるんなら、やめといた方がいいんじゃない?」
ミーナ「そうだよね、そうなんだけどね……」
ハンナ「……」
ミーナ「整備の時に、もう一回エレンと話してみるつもり。そうしたら、どうするか決心がつくかも」
ハンナ「そう……」
ミーナ「それじゃあね!急いで行かないと、皆から怒られちゃう」パタパタパタ
685 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:17:29 ID:lQjXhi7o
ハンナ「やっぱり、みんな進路はバラバラになっちゃうんだね……。訓練兵団が解散するって、こういう事なんだね」
ヒッチ「……」
フランツ「ハンナ、そろそろ行こうか」
ハンナ「うん、そうだね。それじゃ、ヒッチ。私たちも行くね」
ヒッチ「これからお楽しみ?ちゃんと避妊しなさいよね」
ハンナ「もう、なに言ってるのよ」///
スタスタスタ
686 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:21:31 ID:lQjXhi7o
ヒッチ「みんなバラバラ、か……」
スタイルのいいモブ子A「お~い、憲兵さまぁ」
ヒッチ「あ、みんなも買い物?」
ちょっと可愛いモブ子B「適当にブラブラとね」
そこそこ美人なモブ子C「ねぇ、内地行ったら、良いコスメ送ってよね」
ヒッチ「アハハハハ、最近は口を開けば、そればっかだね」
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
ヒッチ/モブ子ABC「?!!」
687 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:27:07 ID:lQjXhi7o
*****
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン
「所持する財産は最小限に!落ち着いて避難してください!」
フランツ「大丈夫だよ、ハンナ…僕が必ず君を守るから!」
ジャン「うおぉぉお!!なんで今日なんだよ?!明日から内地に行けたっつーのに!!」
ダズ「うぅ」ビチャビチャ クリスタ「大丈夫?!」
ヒッチ「え……」
688 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:31:45 ID:lQjXhi7o
ズドォォオン 「ぶどう弾装填急げ!!」
エレン「こんなところで死ねるか……オレは……外の世界に…」
コニー「オイ、落ち着け!アルミン!!みんなは?!」
ユミル「周りを見りゃ分かるよ!これ以上そいつに構ってる時間は無ぇんだ!!」
クリスタ「みんな気が動転してるんだよ!急にたくさん友達が死んでいくんだもん……」
ヒッチ「え……」
689 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:35:45 ID:lQjXhi7o
ハンナ「助けて!フランツが息をしてないの!!」
マルコ「僕らはこの街から出られずに全滅だ。……いったい何のために死ぬんだ?」
アルミン「以上5名は自分の使命を全うし、壮絶な戦死を遂げました!!」
ミカサ(この世界は残酷だ……そして、とても美しい)
ヒッチ「え……」
_________
____
_
690 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:41:42 ID:lQjXhi7o
エピローグ
ウォール・シーナ東城壁都市ストヘス区憲兵団支部
ヒッチ「zzzzz
ヒッチ「ムニャムニャ……ん、ん~……朝か。ふぁ~あ、もう起きなきゃ」
ヒッチ「アニは……うわっ、すごい形相で寝てるよ。起こしてあ~げないっと」
ヒッチ「この前だって一日ずっといなくなってたし、遊びすぎでしょ」
ヒッチ「訓練兵時代は大人しかったのに、憲兵団デビューってヤツ?生意気ね」
ヒッチ「起こさないように、そ~っと、そ~っと……」
キィ パタン
691 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:46:00 ID:lQjXhi7o
ヒッチ「おはよ~」
マルロ「遅い。5分前行動を心がけろと昨日も言っただろ」
ヒッチ「相変わらず口うるさい男ね~。遅刻さえしなければ別にいいじゃない」
マルロ「同室のアニはどうした?」
ヒッチ「まだ寝てるみたい」
マルロ「なに?!どうして起こしてこない!!」
新人憲兵モブ「ほっといてやれよ。アニとヒッチはあのトロスト区から来たんだぞ。この支部でも唯一の実戦経験者だ」
マルロ「むっ」
新人憲兵モブ「まだ癒えるわけないだろ。地獄を見てきたばかりなのに」
ヒッチ「……」
692 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:51:53 ID:lQjXhi7o
巨人が襲撃してきた日から、一ヶ月あまりが過ぎていた。
あの日、私は作戦途中で傷を負い、負傷兵として運ばれていった。
そのおかげで命を落とすことなく、生き延びることが出来た。
結局、成績上位者の中で憲兵団へと進んだ者は、私とアニの2人きりだ。
ユミルとクリスタは調査兵団に入った。
あれだけ憲兵団入りを望んでいたジャンは、突然なぜか調査兵団へ進路を変更した。
ジャンと同じく憲兵団志望だったマルコは、死んだと聞かされた。
693 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 00:56:19 ID:lQjXhi7o
フランツ、ミーナ、他にもたくさんの同期が死んだ。
ABCは、兵士を続ける自信を失い、開拓地へと赴いた。
そういう人間は大勢いた。
一度巨人の恐怖に屈した人間は、二度と巨人に立ち向かえない。
私も同じだ。
私も、恐怖から逃げ続けてここにいる。
6歳の時、私は10年に一度の神童だった。10歳の時、私は5年に一度の秀才だった。
なら、日一日と夢が少しずつ砕けていく15歳の私はなんだろう?
現実の恐怖から逃げ続ける、その他大勢のうちの一人に過ぎないのだろうか。
694 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 01:00:26 ID:lQjXhi7o
ハンナの生死は確認されていない。
無事に生き延びて、やはり開拓地へと逃げのびたのか。
それとも、遺体の損傷が激しく、確認がとれないのか。
私には分からない。
あの日、最後にハンナに会った時、あの子はこう言ってた。
「やっぱり、みんなバラバラになっちゃうんだね」
私はそれを思い出すたび、本当はみんな死んだんじゃなくて
別々の配属先に進んでバラバラになっただけで
駐屯地や開拓地などの新しい土地で、今も生きてるんじゃないかと考える。
695 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 01:05:06 ID:lQjXhi7o
カツンカツン
ヒッチ「やっと起きた」
アニ「……」
ヒッチ「あんたのさぁ、寝顔が怖くて起こせなかったんだ。ごめんね~、アニ」
人は、誰かが忘れない限り生き続けることができる、なんてバカげた話は信じない。
それでも、やっぱり私は身近な人間の死を受け入れられないでいる。
なぜなら、彼女たちの記憶が未だ鮮明に残っているから。
696 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 01:10:21 ID:lQjXhi7o
マルロ「お前は最近弛みすぎだぞ」
アニ「……」
ヒッチ「なに~?も~、怒ってんの?」クスクス
マルロ「愛想の無いヤツだな」
この憲兵団の中でその記憶を持っているのは、私とアニの2人しかいない。
そうだ、アニなら分かってくれるだろう。
アニなら分かち合えるだろう。
今日の任務が終わったら、話して聞かせよう。
私の記憶を、彼女たちの思い出を、あの子たちが確かに生きて、私たちと同じ時を過ごしていた事を。
マルロ「? 何をニヤニヤしてるんだ?」
ヒッチ「べっつにぃ~」
697 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 01:15:00 ID:lQjXhi7o
ハンナが聞かせてくれたフランツへの想い。
ミーナと笑い合ったくだらない下ネタ。
ABCたちと盛り上がったみんなの悪口。
ユミルと巻き起こした諍いの数々。
クリスタが胸に秘めていた望みへの怖れ。
食堂の喧騒。
女子寮での噂話。
日々のざわめき。
雪原を吹き荒ぶ風の音。
うたかたの夢まぼろし。
今はもう会えない人たち。
それら全部が、私の目蓋の裏で、耳の中で、心の奥で、くるくると渦を巻いて回転する。
698 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/10(土) 01:15:57 ID:lQjXhi7o
おしまい
本編でヒッチの出番が増えることを信じて
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進撃の巨人の厳選面白SSまとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
『進撃の巨人』に関する名作SSを厳選してまとめています。シリアスな本編に辛くなったら、たまにはクスっと笑える面白いSSをお楽しみください。中にはキャラ崩壊・ネタバレしているものもあるかもしれないのでご注意ください。
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進撃の巨人の回収済み・未回収の伏線・謎まとめ
『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画、およびそれを原作としたアニメである。2009年から少年漫画雑誌『別冊少年マガジン』で連載された。正体不明の巨人の脅威に怯える人類は、強固な壁を作り100年間の平和を実現していた。しかしある日超大型巨人が壁を破壊し、人類は再び巨人に襲撃される。巨人に母親を喰われたエレン・イェーガーは巨人を駆逐するために調査兵団に入団。巨人との対戦の中で、巨人の正体やエレンたちの出生の秘密など、たくさんの伏線が明かされてゆく。
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北欧神話徹底解説・考察まとめ!おもしろくて分かりやすい!
北欧神話(ほくおうしんわ)とは、キリスト教が広まる以前にノルド人(ノース人)が信仰していた神話体系。ノルド人がスカンジナビア半島を勢力圏としていたため、スカンジナビア神話とも呼ばれている。口伝によって伝えられていたが、13世紀頃、アイスランドの詩人スノッリ・ストゥルルソンによって『エッダ』という書物にまとめられた。 「滅亡の運命」が定められた神々の隆盛と終焉を描いており、全体的に暗い印象のエピソードが多い。物語全体の完成度が高く、漫画などの現代の創作物においてもたびたび題材として用いられる。
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進撃の巨人の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『進撃の巨人』とは、巨人たちに立ち向かう人類の戦いと世界の謎を描いた、諫山創による漫画作品。人類を守る壁を破壊し侵入した巨人によって両親を喪った少年エレン・イェーガー。巨人を滅ぼすためエレンは調査兵団に参加し、巨人との戦いに身を投じる。作品の人気が高まるに従い、個々のキャラクターへの注目も高まって、彼らが発した心揺さぶるセリフに惹かれる読者も増えていった。巨人という死に直結する敵が常に存在する世界での物語は、数々の名言を生み出した。
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進撃の巨人の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ
『進撃の巨人』とは諫山創によるダークファンタジー漫画及びそれを原作としたアニメ・映画・ゲームなどのメディアミックス作品。この記事では、『進撃の巨人』のアニメに使用された歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌と、実写映画、アニメ映画などの主題歌を紹介する。
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ユミル・フリッツ/始祖ユミル(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ユミル・フリッツは『進撃の巨人』の登場人物で、「始祖ユミル」とも呼ばれている。エルディア人こと「ユミルの民」の始祖となった女性で、光るムカデのような生物と接触したことで彼女は「始祖の巨人」の能力を得たとされている。マリア・ローゼ・シーナという名前の3人の娘達がおり、パラディ島の3重の壁は彼女達の名前から名付けられた。ユミルの死後、巨人化能力は3人の娘達に引き継がれ、さらに子々孫々に脈々と継承されることとなった。
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ジーク・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ジーク・イェーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で主人公エレン・イェーガーの異母兄。「獣の巨人」の継承者として調査兵団の前に立ちはだかり、高い投擲能力で多くの兵士を殺傷した。「九つの巨人」の継承者で組織されるマーレの戦士部隊のリーダーであり、多くの戦場でマーレに勝利をもたらしてきた。しかしその真の目的はエルディア人の救済であり、全てのエルディア人から生殖能力を奪うことで巨人の力を巡るこれ以上の悲劇を起こらないようにしたいと考えている。
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リヴァイ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
リヴァイ・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団に所属する兵士長。1人で1個旅団(約4000人)並みの戦力を持つとされ、「人類最強の兵士」として名高い。三白眼と刈り上げた髪型、小柄な体格が特徴で、ブレードを逆手に持って回転しながら巨人の肉を切り刻む戦闘スタイルを好んでいる。性格は冷静沈着で無愛想。スラム出身ということで言動も粗暴である。神経質で潔癖症だが、部下の最期を看取る際には汚れを気にせず手を握るという仲間想いの一面もある。
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エレン・クルーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
エレン・クルーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で、ユミルの民であることを偽造してマーレ人になりすまし、マーレ治安当局の職員として潜入していたエルディア復権派のスパイである。9つの巨人の1つである「進撃の巨人」の力を身に宿し、通称「フクロウ」と呼ばれている。 ユミルの呪いによって寿命が近い自分の代わりに、グリシャ・イエーガーにエルディア復権の願いを託して壁の中へ行くよう指示した。その後進撃の巨人を継承させる為無垢の巨人化したグリシャに捕食され、スパイとしての任務を果たし、その生涯を終えた。
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アニ・レオンハート(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
アニ・レオンハートとは、『週刊少年マガジン』に連載されている諫山創原作の漫画・テレビアニメ作品に登場する人物である。主人公のエレン・イェーガーと同じ第104期訓練兵団に所属し、卒業後は憲兵団に入団する。口数が少なく感情を表に表さないため、取っ付きにくい印象を与える性格。しかし格闘技に優れており、冷静な判断を下せるため訓練兵団卒業の際は4位の成績を収める実力の持ち主。
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フロック・フォルスター(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
フロック・フォルスターとは『進撃の巨人』の登場人物で、104期訓練兵団の卒業生。当初は駐屯兵団に所属していたが、ウォール・マリア最終奪還作戦の前に調査兵団に移籍した。「獣の巨人」を倒すための特攻作戦では唯一生き残り、瀕死のエルヴィン団長をリヴァイ達の元へ連れて行った。その後はエレンをパラディ島の救世主として祭り上げる「イェーガー派」の中心人物として、兵団総統を暗殺しクーデターを先導した。
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エレン・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
エレン・イェーガーとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の主人公。壁の外の世界に強い憧れを持っており、幼少期から調査兵団に入ることを目指してきた。その想いは、母親を巨人に食い殺されたことで一層強まり、調査兵団に入って巨人を駆逐することを心に誓う。性格は熱血漢で直情的。無鉄砲と思えるほどの勇敢さから、強大な巨人相手にも物怖じせずに向かっていく。命の危機に瀕した際に巨人化する能力に目覚め、人類の自由のためにその力を振るっていくことになる。
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グリシャ・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
グリシャ・イェーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で主人公エレン・イェーガーの父。シガンシナ区で診療所を開き街の人々から尊敬を集めていたが、シガンシナ区に巨人が流入した後行方不明となる。失踪直前エレンに巨人化の薬を打ち込み、世界の真実が隠された自宅地下室の鍵をエレンに託した。物語中盤で彼が壁外の世界から「始祖の巨人」奪還のためにやってきた巨人化能力者であったことが明らかとなる。
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ピーク・フィンガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ピーク・フィンガーとは『進撃の巨人』の登場人物で「車力の巨人」の継承者。「九つの巨人」継承者で構成されるマーレの戦士の一員として、数々の戦場で功績を打ち立ててきた。当初は始祖奪還計画に参加せずマーレ本国を守っていたが、850年「獣の巨人」であるジーク・イェーガーと共にパラディ島に上陸する。ウォール・マリア奪還を狙う調査兵団との決戦では後方支援を担当し、負傷したジークと「鎧の巨人」であるライナー・ブラウンの逃走を助けた。性格はマイペースだが、冷静沈着で判断力に優れている。
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ファルコ・グライス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ファルコ・グライスとは『進撃の巨人』のキャラクターでマーレの戦士候補生。戦士候補生の同期であるガビ・ブラウンに好意を抱いており、彼女を救うために「鎧の巨人」継承を目指している。内気な性格だが、「悪魔の末裔」と言われるパラディ島の人々に対しても自分達と変わらない人間だと捉える優しい心の持ち主。心的外傷を負った兵士にも親切に接しており、そこでクルーガーと名乗る負傷兵と出会い、交流を深めていく。
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キース・シャーディス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
キース・シャーディスとは『進撃の巨人』の登場人物で第104期訓練兵団の指導教官。スキンヘッドに顎ひげを生やした強面の男性で、訓練兵の間では鬼教官として恐れられている。元々は第12代団長として調査兵団を率いていたが、無謀な壁外調査を繰り返し多くの部下を死なせたにもかかわらず成果を残せなかったことから、自分の無能を悟りエルヴィン・スミスに団長職を引き継がせた。主人公エレンの父親であるグリシャ・イェーガーとは以前から面識があり、彼が消息を絶つ直前に顔を合わせた最後の人物である。
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ロッド・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ロッド・レイスとは、「進撃の巨人」に登場するキャラクターである。壁内人類の真の王家であるレイス家当主。実質的には壁内での最高権力者である。ウーリ・レイスの兄であり、フリーダ・レイスやヒストリア・レイスの父親。正妻との間に5人の子がいたが、当時使用人として働いていたアルマとも関係を持ち、ヒストリアが産まれたことにより、事実的には子供は6人。だがグリシャにより正妻との間の子は皆殺されてしまい、生き残っている子供はヒストリアただ1人である。
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ダイナ・フリッツ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ダイナ・フリッツとは『進撃の巨人』の登場人物。主人公エレンの父親グリシャの前妻で「獣の巨人」ジークの母。その正体はフリッツ王家の末裔。ストーリー上、巨人の歴史と王家の情報を語る重要な役割を持つ。パラディ島に移住することを拒みマーレに留まった一族は、代々巨人の情報を隠し持っており、その末裔であるダイナはエルディア復権派と共に始祖の巨人の奪還を企てるが、計画は息子ジークの密告により失敗。ダイナは巨人化後、グリシャの後妻であるカルラを捕食する。最期はエレンの持つ座標の力で巨人の群れに喰われた。
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ケニー・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ケニー・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物で、中央第一憲兵団対人立体機動部隊の隊長。かつて「切り裂きケニー」の異名を取った大量殺人鬼だったが、ウーリ・レイスとの出会いを経て現在は中央第一憲兵団に所属し対人戦闘を専門とする部隊を率いている。リヴァイ・アッカーマンの育ての親であり、彼に戦闘技術を教えた人物でもある。その戦闘能力はリヴァイと同等かそれ以上であり、対立した調査兵団を大いに苦しめた。
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ヒッチ・ドリス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ヒッチ・ドリスとは『進撃の巨人』の登場人物で、憲兵団の新兵。アニ・レオンハートとは同期でルームメイト。ウェーブヘアが特徴の少女で、軽薄で不真面目な言動が多い。他の新兵同様安全な内地で楽をするために憲兵団に入ったが、実は機転の利くところがある。アニのことは愛想のない同期だと思っていたが、ストヘス区の戦闘以降行方不明になったことを心配しており、アニの正体が「女型の巨人」であることを知って大きなショックを受けていた。同期のマルロ・フロイデンベルクに好意を持っているが、マルロ本人は気づいていない。
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エルヴィン・スミス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
エルヴィン・スミスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団第13代団長である。調査兵団は人類の生存圏を広げることを目的とし、日々巨人との死闘を繰り広げている。その類まれなる頭脳と判断力から大きな功績を挙げているが、目的のためなら手段を選ばない非情さから「悪魔的」と称されることもある。彼の真の目的は世界の真実を解き明かし、「人類は王家によって記憶を改竄された」という父の仮説を証明すること。人類最強と称されるリヴァイ兵士長を調査兵団に入れたのも彼である。
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ポルコ・ガリアード(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ポルコ・ガリアードとは『進撃の巨人』の登場人物で「顎の巨人」の継承者。「九つの巨人」継承者で構成される「マーレの戦士」の一員として、「顎の巨人」の持ち味である硬い顎と牙や俊敏性を活かし数々の戦場で活躍している。戦士候補生時代の同期であるライナー・ブラウンとは「鎧の巨人」継承権をめぐって争ったライバルだった。自分ではなく能力の低いライナーが「鎧の巨人」継承者として選ばれたことや、兄のマルセルがライナーをかばって巨人に食われたことから、ライナーに対して悪感情を抱いている。
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ベルトルト・フーバー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ベルトルト・フーバーとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団団員。第104期訓練兵団を3位で卒業し、どの分野でもそつなくこなすことができる優秀な人物である。ただし優柔不断で判断を他人に任せる傾向があり、積極性に欠けることから他の同期と比べると少し影が薄い。その正体は、ウォール・マリア陥落の主因となった「超大型巨人」であり、始祖奪還作戦のために大国マーレから派遣された「マーレの戦士」の1人だった。任務を達成し故郷に帰ることを切望していたが、結局その願いは叶わず異国の地で命を落とすこととなる。
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ライナー・ブラウン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ライナー・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団の団員。主人公エレン・イェーガーとはウォールローゼ南区第104期訓練兵団時代の同期である。責任感が強く、リーダーシップもあることから同期の中ではまとめ役を担っていた。しかし、その正体はウォール・マリアを破壊した「鎧の巨人」であり、始祖奪還を目的にパラディ島に送り込まれたマーレの戦士である。正体が判明した後はたびたびエレン達と対立し、始祖の力を巡って死闘を繰り広げていく。
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ガビ・ブラウン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ガビ・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で、「マーレの戦士」候補生。天真爛漫で型破りな性格で、憧れの従兄であるライナーから「鎧の巨人」を継承するため日夜訓練に励んでいる。パラディ島のエルディア人を悪魔の末裔として強く憎んでおり、彼らを皆殺しにして自分達善良なエルディア人を収容区から解放することを願っていた。しかし成り行きでパラディ島に渡ることとなり、そこで出会った人々との交流からガビの考え方は変化し始める。
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ハンジ・ゾエ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ハンジ・ゾエとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団所属のベテラン兵士。初登場時は分隊長だったが、後にエルヴィン・スミス団長の後を継いで調査兵団第14代団長に就任する。ゴーグル(平常時は眼鏡)を着用し、茶髪を無造作に1つにまとめた中性的な外見をしている。明るく聡明な人物だが、巨人に対する情熱は人一倍で変人揃いの調査兵団内でも特に異彩を放っている。ウォール・マリア最終奪還作戦以降は左目を負傷したことから眼帯を着用している。
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ダリス・ザックレー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ダリス・ザックレーとは『進撃の巨人』の登場人物で憲兵団・駐屯兵団・調査兵団の3つの兵団を束ねる総統。特別兵法会議においてエレン・イェーガーの処遇を調査兵団に委ねた人物である。王政編では調査兵団団長のエルヴィン・スミスや駐屯兵団司令官のドット・ピクシスらと共にクーデターに加担する。実はエルヴィンが決起する以前から王政に根深い嫌悪感を抱いており、密かに体制転覆の機会をうかがっていた。王都制圧後は身柄を拘束した王政幹部達に喜々として拷問を行っている。
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アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
アルミン・アルレルトとは『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。金髪ボブカットの中性的な外見を持つ。大人しいが芯の強い勇敢な性格で探求心が強い。祖父の影響で人類はいずれ壁の外に出るべきだという思想を持っており、エレンが外の世界に憧れるようになったのもアルミンの影響である。小柄で身体能力は低いものの、知能や判断力はずば抜けており、エレンや調査兵団の窮地をその知略で度々救っている。
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進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『進撃!巨人中学校』とは中川沙樹が描く、諫山創の『進撃の巨人』の公式学園パロディ漫画。2015年にProduction I.G製作でアニメ化。前半をアニメパート、後半を出演声優たちによるバラエティ番組の実写パートとして30分枠で放送。中学生になったエレン・イェーガーは進撃中学校へ入学する。学校には巨人も在籍しており、エレンは巨人に恨みを持っており巨人を駆逐しようと非公式部活「調査団」へ入部した。
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ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ミカサ・アッカーマンとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。本作のヒロイン的ポジションで、幼い時にエレンに助けられた経験から、彼を守ることを自分の使命だと考えている。驚異的な身体能力を持ち、トップの成績で訓練兵団を卒業。実戦でも1人で複数の巨人を討伐する実績を残す。性格は寡黙で口下手だが、エレンのこととなると取り乱す一面もある。物語後半において、母方の祖先が東洋にあるヒィズル国将軍家だったことが明らかになった。
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クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。
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フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。
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イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。
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