魔人探偵脳噛ネウロ(松井優征)のネタバレ解説・考察まとめ

『魔人探偵脳噛ネウロ(まじんたんていのうがみねうろ)』とは、2005年2月から2009年4月まで週刊少年ジャンプで連載された漫画作品であり、それを原作とするアニメ作品。“謎”と呼ばれるエネルギーを主食とする魔人・脳噛ネウロ(のうがみねうろ)と、平凡な女子高生・桂木弥子(かつらぎやこ)が探偵として様々な事件を解決していく。ストーリーを通して弥子の成長や、魔人の視点を通しての「人間の可能性」を描いていく。謎解きよりもその独特な画風や強烈なキャラクターが一部のファンにカルト的人気を博している。

亀田夫妻(かめだふさい)

15年前に豪華客船で起きた、カジノ現金強奪事件の犯人夫妻。時効を待ちながら身を潜めて生活していた。奪った金は入り江の深いところに沈めて隠していた。しかし釣りの為偶然入り江にやってきたネウロたちによって発見されてしまう。その場には笹塚もおり、時効が成立するギリギリのタイミングで逮捕されてしまう。

新しい血族

シックス SIX/SICKS

「新しい血族」のトップ。「絶対悪」と呼ばれ、電人HALの電子ドラッグも笑いながら見れるほど強靭な脳を持つ。名前の「シックス」には数字の6と、「病気」を表す「Sick」に複数形のSがついたものの2つの意味がある。数字においては6面体、つまり「箱」を示しており、Xとのつながりを暗示させる。「病気」の意味においてはシックスの祖先が他国を侵略する際の強さや残虐さを示し、「人間の姿をしているが、病気のような恐ろしさを持つ」と言われたことから由来する。
悪意による定向進化を遂げており、人間を苦しませることにおいては誰よりも残虐な方法を思いつくことができる。祖先は刀鍛冶から始まっており、人間を殺すことに心血を注いできた。そして一番悪意の強い子に家業を継がせるということを繰り返し、悪意の進化を遂げていく。表向きの仕事は「ヘキサクス」という軍需産業の社長を務め、製薬会社グリーンXの地下で行われる人体実験のデータは全て掌握していた。日本の政治家や官僚、警察組織においても太いパイプを持ち、何かあっても犯罪者に指定されることがない。人間を自分だけの所有物と認識し、自分だけが好きに殺せるとネウロに宣言している。体内にはXにもあるような強化細胞を移植しており、それに加え金属を操る力も持ちネウロをギリギリまで苦しめた。ネウロの魔帝7ツ兵器によって体をバラバラにされても生きられるほど人間離れした体構造を持つ。最期は乗っていたステルス機をネウロに乗っ取られ、「靴を舐めろ。その全身で。」と言う言葉とともにステルス機と靴を差し向けられ木っ端微塵になる。

ジェニュイン(JENEUING)

五本指の「親指」。本名はジェニファー・ユーイング。元々は舞台女優として人気を博していたが、それは「新しい血族」としての力によるものであることをシックスに告げられ、以降最もシックスに近い存在として行動する。祖先は「魔女」と呼ばれる煽動の天才。数多くの男性を魅了することができ、奴隷とファンにわけ自分の近くに置きボディガードをさせる。
度重なる五本指の敗戦によりシックスの失望を買い、見放されてしまう。その後のネウロとの戦いでは唯一ネウロに対し防御の戦法を取ってしまい一方的に攻められてしまう。奴隷もファンも次々に倒され、自身も反対に調教され一時はネウロの下僕になる。血族に関する情報をネウロに話してしまうがシックスの居場所だけは最期まで話さず、下僕とともに自爆した。

葛西善次郎(カサイゼンジロウ)

五本指の「人差し指」。連続放火犯として指名手配を受けている。シックスからの信頼も厚いが反面「新しい血族」に対しての考え方はドライ。自身が「人間であること」や「日本人」であることにこだわる節がある。シックスと行動を共にするのは「シックスよりも長生きする」ため。血族の中で唯一強化細胞を移植しておらず、テラにそのことを咎められたこともある。超がつくほどのヘビースモーカーであり、愛煙している銘柄は絶版しているため大量のストックを冷凍保存している。火を自在に操る能力に見えるが、実際は体に燃料タンクと管を入れ込んでいるだけである。笛吹たちによって追い詰められビルの崩壊と共に死んだかと思われたが、本編終盤では姿を表しており血族一派で唯一生き残った。

ヴァイジャヤ(VIJAYA)

五本指の「中指」。薬学やバイオサイエンスに長けており、母親の教えで培った知識を使いシックスを支える。幼少期、母親を薬の実験台としか見ていない父親により、薬の過剰投与で母親を殺される。「持っている才能を腐らせてはいけない」とシックスに諭され、自ら調合した毒薬で父親を殺害。その手腕を買われシックスの配下となり、製薬会社グリーンX地下にて行われていた人体実験を指揮していた。手首に毒薬を詰めたカプセルを携帯し、相手に向かって打ち込むことで攻撃する。
吾代とは顔馴染みで、共に悪さをしていた過去を持つ。その時は吾代に守られることも多く、吾代からは「チー坊」と呼ばれている。強さを求めシックスの側につき力を得たが、吾代や笹塚の戦略の前に倒れる。

テラ(TIERRA)

五本指の「薬指」。知識は地学に特化しており、その知識を活かし表の顔では不動産業の人間として土地の売り買いをしている。本城 二三男の家の地下に大きな空洞があることを発見し、空洞による地盤の脆弱さを言い訳に買収する。その空洞に人体実験場を構えることに成功し、シックスからの信頼を得る。美しいものを好み、醜いものはシックスの目に止まらぬよう埋めることをポリシーにしている。そして自分の顔を一番美しいと自負しているため、強化細胞を顔には移植していない。そのためネウロに顔を傷つけられ再生しないことから、表の稼業でも同じ顔を使っていることを見破られる。高層マンションを利用しネウロを追い詰めるが、危機を脱するために手段を選ばないネウロが笹塚への協力を求め、2人の連携により敗北する。顔という情報を残さないよう自爆を図るが、ネウロの魔界777ツ能力により顔のみをコーティングされ残されてしまう。醜い断末魔状態で残されてしまい、「美しいものだけ見たい」というポリシーも傷つけられてしまう。
女性にモテるが高級な持ち物を「欲しい」と言われ押し切られることが多く、財布や時計、服までも剥ぎ取られてしまうこともある。

DR(ディーアール)

五本指の「小指」。水流を読むことに長けており、雨が続き氾濫した川を利用し大量虐殺を実行した。洪水などを「龍」として恐れらていた時代に、水流を読み収めたことから「龍を操れる者」として崇められた祖先を持つ。見た目で判断されることを嫌い、明らかなジャズリスナーの格好をしているにも関わらず、「ジャズが好きそう」と言われると逆上する。人間を「ダニ」として扱っているため、何人殺しても罪の意識はおろか何の感情も湧かない。そのことに疑問を感じていたが、シックスと出会い「選ばれた人間」であることを知らされ納得し、血族への仲間入りを果たす。
氾濫した川の圧倒的水量で住宅地を襲い大量に人間を殺すことに成功するも、それがネウロの逆鱗に触れることになり徹底的に痛めつけられる。一時場を離脱するもすぐにネウロに捕まり拷問を続行されてしまい、氾濫する川に流されてしまう。葛西に拾われネウロへの復讐を誓うも、シックスの命令を受けた葛西によって処刑される。

サーシャ

シックスの配下の1人。北欧系の女性であり、シューラと2人組で行動している。元々傭兵だった過去を持ち、五本指のサポートに徹する。シックスへの忠誠心は高いが、笹塚の攻撃を受け動けなくなったところを、シックスに無残にも踏みつぶされる。
本名は「Alexandra=Kuznetsova(アレクサンドラ・クズネツォワ)」。シューラのことを「同姓同名の他人」と認識し、いつか消したいと考えている。

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