『この世界の片隅に』の監督・片渕須直とスタジオジブリの深い関係!実は『魔女の宅急便』を撮るはずだった!?
本記事では太平洋戦争を題材にして作られた映画『この世界の片隅に』の監督・片渕須直と、スタジオジブリとの間にある深い関係性についてまとめて紹介している。片渕は元々ジブリ映画『魔女の宅急便』で監督を務める予定だったが、スポンサーとの関係で宮崎駿監督の補佐役に回ったという過去があるのだ。記事中では『この世界の片隅に』の制作秘話やこだわった点、作品の評判なども併せて紹介している。
>みんな本当にこの町にいらした方です。
※リンク先に画像あり。本当に実在していた人を劇中の片隅に描いていたという恐るべきこだわり。
アリーテ姫、エースコンバット、BLACK LAGOON、マイマイ新子、この世界の片隅に、片渕須直監督作品には一貫した特徴がある。極上に映画的である。戦争や文明を歴史的に深く描いている。そして、宮崎駿監督(ジブリ)では出来ないことをやっている。ポスト宮崎駿ではない。VS宮崎駿だ!
— 榊正宗Official (@megamarsun) November 11, 2016
みんなで作った映画『この世界の片隅に』
丸山さんは『この世界の片隅に』を、アニメーションにするのはよいが、テレビシリーズ向けなんじゃないかと考えていました。それは、映画のほうが企画を成立させるためのハードルが高いからです。
丸山さん…『この世界の片隅に』のプロデューサーである丸山正雄氏
ところが、丸山さんが映画でやるべきだと考えを改める出来事がありました。
10年10月に作品の舞台となった防府市で『マイマイ新子と千年の魔法』の野外上映会が開催されたことです。このとき、地元だけでなく全国から1,000人あまりの人が集まってくれました。
(中略)
野外上映のスクリーンの前に集まっている人を見て考え方が180度変わったらしく、翌朝「やっぱり映画で作らなくちゃだめだ」と。
『マイマイ新子と千年の魔法』…片渕氏の監督作品。小規模ながら口コミや有志の署名などを通じて異例のロングラン上映とアンコール上映を達成
暇だったのでキッズステーションでマイマイ新子と千年の魔法てアニメ映画をボーと観てたらいつのまにかのめり込んで気がついたら号泣してた。あれは本当に名作だ。いつか子供にみせたい。絶対子供の頃に観て、大人になった時もう一回観たら別な見方が出来て感動倍増だと思う。
— まほこ🐡 (@mahokoo) August 3, 2013
出典: i.gzn.jp
日本という国の映画を取り巻く環境が、<何気ない日々の暮らしを魅力的に描く作品>に対し、容易に資金が集まるような状況にないことは周知の事実だ。
出典: eiga.com
リスク回避を優先する保守的な出資社には、こうの史代原作による文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作品というお墨付き以上の価値を、「この世界の片隅に」に見出すことは困難だったのだろう。
出典: eiga.com
ぶっちゃけいうと、当初の資金は自分の持ち出し……企画が成立するまでの立て替えですね。でも、限界があるわけですよ。貯金をゼロにするわけにはいかない。何しろ、子どもの学費もありましたし。
貯金の残高が4万5,000円になると、さすがにおののきますね。貯金がその額になったころから、家族で1日、1食100円にしましょうということになりました。一人ではなく一家4人で100円です。100円でもいけるんですよ。
家族4人で1日100円で、よくこれだけの映画を作れたというか、そこまでしないとこういう映画は作れないのかも
— 下田 祐、(YU SHIMODA) (@Yu_Shimoda) November 12, 2016
貯金ゼロ目前、食費は1日100円……苦境極まった片渕須直監督『この世界の片隅に』は、どう完成したか https://t.co/YiAZp0fngV
出典: j-town.net
総尺数を短くして製作費を当初の予算から60%に圧縮し、クラウドファンディングの活用に踏み切ったのが2015年。ネットを介したこの資金調達は、いわば、「どうしても作りたい!」という強い意志を抱く者を、「どうしても観たい!」と熱望する者たちが支える、パッションを結び付けるシステムだ。
出典: eiga.com
目標額2000万円に対し、最終的に支援者3374人から約3900万円が寄せられた。この反響を受けて、製作委員会を構成する計14社の出資が決定。つまり、“想いの結集”が状況を打開したのだ。
出典: eiga.com
インディーズ系の映画製作にとって、まさに新たな1ページの幕開けと言っていい。
出典: eiga.com
とんでもない量の戦時資料を視て、作画を視て、空気の震えまで視て、映すことの真摯さを丁寧に積み重ねて、あの映画になった。何よりも大資本の主導ではなく、クラウドファンディングを資本として、スタッフだけでなく、みんなで視て、みんなで観ることで、『この世界の片隅に』は最高の傑作になった。
— 安原まひろ (@MahirOrihaM) November 15, 2016
エンドロールでクラウドファンディングに参加した人の名前が流れるんだけどさ。 私も、そこに名前を載せたかったなぁって思ったよ。 大変な機会損失をした気分と この世界の片隅にを作るために協力してくれた人達にありがとうって思った そうだよなぁ。もっとたくさんの人にも見て欲しいと思うよね
— 坂 (@skasasaka) 2016.11.15 18:15
そして…ついに完成した映画『この世界の片隅に』
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