【進撃の巨人】ペトラ「兵長、私と踊っていただけませんか」【厳選名作SS】

進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。今回はリヴァイに想いを寄せるペトラのSSです。不器用な2人の恋の行方はいったいどうなるのでしょうか?諸々の風習などは欧米のものを参考にしています。

リヴァイ「……ハンジに引っ張られて、」

リヴァイ「無理矢理踊らされたくらいしか…経験がないんだが」

ペトラ「だっ、大丈夫です!わ、私がリードしますので……!!」

ペトラ「もし…可能でしたら…………ですが…………」

ペトラ(む、無理だよねやっぱり…………)シュン...

リヴァイ「……………」

リヴァイ「……お前が、それでいいならかまわん」

ペトラ「……へっ?」

リヴァイ「…裾を踏んでも、文句言うんじゃねぇぞ」

ペトラ「……っ」

ペトラ「は…はい!!」

ペトラ「ありがとうございます……っ!///」ペコッ

リヴァイ「……」

リヴァイ「…もう消灯時間も近い。早く部屋に戻って休め」

ペトラ「は、はい!失礼します!///」

リヴァイ「……」

---------

―次の日―

ペトラ「エルドっ!!聞いて!!」

エルド「お、その顔はもしかして」

ペトラ「うん!兵長に、ダンスOKしてもらえた///」

エルド「そうかそうか、良かったなペトラ」ナデナデ

ペトラ「うん!ありがとうねエルド」ニコニコ

グンタ「やったじゃないかペトラ!」ナデナデ

ペトラ「えへへ///」テレテレ

グンタ「オルオは俺が引き留めておいてやるから、思いきり着飾って、兵長のこと誘惑しろよ!」

ペトラ「ちょ、ななな何言ってんのグンタ…!///」アワワワ

ペトラ「は、花嫁さんより目立っちゃだめでしょう…!///」

ペトラ「それに、なんでオルオ?」キョトン

エルド(オルオ……どんまい……)

グンタ「下品なのは駄目だぞ。あくまでも慎ましやかに、しかし女性らしく、だ」

グンタ「清純そうに見えて、でもどことなく艶っぽくも見える…そんな服がいい」

ペトラ「も、もう…///エルドの結婚式なのに、なんでそんなに乗り気なの…///」カアアア

グンタ「え?そりゃあもちろん」

エルド「幸せは多いほうが良い、からな」クス

ペトラ「………///」ムゥ...

---

ペトラ「オルオ、ちょっといい?」

オルオ「フッ、なんだ?愛の告白か?」

ペトラ「うるさい死ね」ドゴォ

オルオ「グハァ!」ブフーッ

ペトラ「………」

ペトラ「…あ、あのさぁ」

オルオ「何だよ?」

ペトラ「………エルドの結婚式に、着る服」

ペトラ「…一緒に選んでもらいたいんだけど。」

---------

―街の仕立屋―

ペトラ「ど、どうかな…?」ドキドキ

オルオ「うん、やっぱりそれが一番良いな」

オルオ「お前の赤毛に、そのモスグリーンはよく映えるし、品もある」

ペトラ「ほんと?じゃあこれにしよう!」

ペトラ「すみません!こちらいただけますか?」

店員「はーい」

<アラッオニアイネ
<ア、アリガトウゴザイマス...!
<キャッキャッ

オルオ「…………」

ペトラ「……あの、ありがとうね、オルオ」

オルオ「………ああ」

オルオ「……でも、何故俺に頼んだ?」

ペトラ「う…そ、それは……」

ペトラ「………///」

ペトラ「……オルオは、さ、」

ペトラ「もちろん、兵長とは共通点ゼロだし、兵長の真似だってこれっぽちも似てないんだけど…」

オルオ「おい」

ペトラ「………………でも、」

ペトラ「兵長のこと、いつも見てるだけあって……」

ペトラ「好みとかは…よく分かるはず……って思って…」

オルオ「…………」

オルオ「……フン、当たり前だろう」

オルオ「お前ごときには分からないだろうが、俺くらいのレベルになるとガチィッ プシャアアアア

ペトラ「あはは、だから似てない真似はやめなって」

ペトラ「…………」

ペトラ「……でも、ありがとう」

オルオ「……………」

オルオ「……ペトラ、」

ペトラ「ん?」

オルオ「…お前、兵長に気持ちは伝えねぇのか?」

ペトラ「えっ!?ななな何言って…!!///」アタフタ

オルオ「…フン、馬鹿め」

オルオ「気づいてないのなんて、エレンぐらいだ」

ペトラ「う、うそ…///」

ペトラ「やだ…恥ずかしい……///」カアアア

オルオ「………」 チッ

オルオ「……公私混同はやめてもらいてぇし、」

オルオ「お前と兵長が恋仲になるってのも、全く想像できんが…」

ペトラ「ちょ…は、はっきり言わないでよ…!!」ガーン

オルオ「…………でも、」

オルオ「俺達は、いつ死ぬか分からん」

ペトラ「……」

オルオ「…………兵長もおっしゃってただろう」

オルオ「……後悔しないように生きろ、と」

ペトラ「…………」

オルオ「何もせず、壁の中にいるより……」

オルオ「ほんの僅かでも希望を持って、壁の外へ出て戦う」

オルオ「……それが俺達、調査兵団だろ」

ペトラ「…………」

ペトラ「……ふ、ふん」

ペトラ「…オルオにしては、良いこと言うじゃん」

オルオ「……フッ」

オルオ「フラレたら、俺がもらってやるからよ」

---------

―数日後―

ペトラ「あ、あの、兵長!」

リヴァイ「何だ」

ペトラ「お休み前に、申し訳ありません!」ペコッ

ペトラ「少し…お時間いただけませんか?」

ペトラ「もうすぐエルドの式なので…その…今のうちに、打ち合わせをと思いまして…」

リヴァイ「…ああ、かまわねぇが」

ペトラ「ありがとうございます!」

ペトラ「では、動きの確認などもしたいので、会堂を使用してもよろしいでしょうか?」

リヴァイ「ああ」

---

ペトラ「――で、基本的にベストマンの役割も私が兼任しますので」

ペトラ「兵長は入場されたら、向かって右側に立っているだけでOKです!」

リヴァイ「…ああ」

ペトラ「あ、体はひとまず、参列者側に向けてくださいね」

リヴァイ「……ああ」

ペトラ「式が始まったら、私と向かい合う感じになります」

リヴァイ「………慣れねぇな」

ペトラ「ふふ、大丈夫ですよ兵長」クスクス

ペトラ「入ったらここに立つ!それだけで良いので」

リヴァイ「…………了解した」

リヴァイ「…ペトラ、行程表をもう一度見せろ」

ペトラ「あ、はい!どうぞ!」サッ

リヴァイ「……」ジッ...

ペトラ「……」

ペトラ(………兵長…)

ペトラ(よく見ると…睫毛長いんだな……)ジッ...

ペトラ(………あ、なんだか前より皺が深くなっている気がする)

ペトラ(……………いつも、何でもないような顔されてるけど……)

ペトラ(…きっと…この小さな身体に……誰よりも大きなものを抱えて…)

ペトラ(人知れず……耐えてらっしゃるんだろうな…………)

ペトラ(他の誰よりも、部下のことを想ってくださって………)

ペトラ(そして……誰よりも強くて………)

ペトラ(…………)

ペトラ(………あぁ…) キュッ...

ペトラ(好きだなぁ………………)

リヴァイ「――ラ、ペトラ」

ペトラ「!?」ビクッ

リヴァイ「…どうかしたか?」

ペトラ「へっ!?///」

ペトラ「い、いえっ!ななななんでもありませ…

“兵長もおっしゃってただろう”

“後悔しないように生きろ、と”

ペトラ「………」

“何もせず、壁の中にいるより”

“ほんの僅かでも希望を持って、壁の外へ出て戦う”

ペトラ「………」

“それが俺達、調査兵団だろ”

ペトラ「……っ」

ペトラ「あ、あの…!」

リヴァイ「…?何だ」

ペトラ「兵長は…そ、その……」

ペトラ「……ご、ご結婚とか………は、」

ペトラ「考えてらっしゃらないのですか…?」

リヴァイ「…………」

ペトラ「…い、いえ、その…今すぐとかそういうのではなくって……」

ペトラ「えっと……いずれ……というか……」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「……………伴侶を持つ気は、ない」

ペトラ「…!」

リヴァイ「……それは…この先もずっとだ」

ペトラ「……………ど、どうしてですか?」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「……俺は、いざという時に…人の命をも切り捨てなければならない立場の人間だ」

ペトラ「………」

リヴァイ「………それが例え、自分自身であったとしても、だ」

ペトラ「……」

リヴァイ「そういう時に、枷となるものがあるのは――」

リヴァイ「困る、だろう」

ペトラ「……」

ペトラ「………そう…ですよね」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「………お前は、」

ペトラ「……え?」

リヴァイ「…考えているのか?」

リヴァイ「その―――…結婚とか、だ」

ペトラ「…………」

ペトラ「……………っ考えていたら…」

ペトラ「調査兵団には…………入っていません」

リヴァイ「…………」

ペトラ「………でも………」

ペトラ「…何故………調査兵団に入ったかと言うと…………」

リヴァイ「………」

グッ

ペトラ「………貴方が、いたから……です」

リヴァイ「………」

ペトラ「………」

リヴァイ「…………ペトラ、俺は」

ペトラ「あの…兵長、」

ペトラ「私と………踊っていただけませんか?」

リヴァイ「…?式当日だろう。それなら良いと以前…

ペトラ「いいえ……今、です」

リヴァイ「今…?こんな格好でか」

ペトラ「はい…この制服が、いいんです」

---

ペトラ「兵長、御存知ですか?」

ペトラ「花嫁が冠るベールは、花嫁の服従を示すため…と言い伝えられていますが」

リヴァイ「………」

ペトラ「別の言い伝えだと……元々、ベールは自由を象徴するもので」

ペトラ「……自由に飛んでいくために…結婚式で冠るようになったそうです」

リヴァイ「………」

ペトラ「………だから…その…」

リヴァイ「………」

ペトラ「私には……ベールは、いらないんです」

ペトラ「……私の自由の翼は、ここにありますから…」

リヴァイ「…………」

ペトラ「………」

ペトラ「…………兵長、」

リヴァイ「………」

ペトラ「これ以上は…………聞かないでくださいね」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「………ああ」

ペトラ(兵長の手……あったかいな……)

ペトラ(…………でも、オルオの言うとおり)

ペトラ(この手を取って……)

ペトラ(兵長と、幸せに暮らしていくなんてのは……)

ペトラ(全然、想像できないな)

ペトラ「ふふ」

リヴァイ「?何故笑う…?」

ペトラ「いえ…楽しいですね、ダンスって」クスクス

ペトラ(………………けど、)

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ダリス・ザックレー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

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ダリス・ザックレーとは『進撃の巨人』の登場人物で憲兵団・駐屯兵団・調査兵団の3つの兵団を束ねる総統。特別兵法会議においてエレン・イェーガーの処遇を調査兵団に委ねた人物である。王政編では調査兵団団長のエルヴィン・スミスや駐屯兵団司令官のドット・ピクシスらと共にクーデターに加担する。実はエルヴィンが決起する以前から王政に根深い嫌悪感を抱いており、密かに体制転覆の機会をうかがっていた。王都制圧後は身柄を拘束した王政幹部達に喜々として拷問を行っている。

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アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

アルミン・アルレルトとは『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。金髪ボブカットの中性的な外見を持つ。大人しいが芯の強い勇敢な性格で探求心が強い。祖父の影響で人類はいずれ壁の外に出るべきだという思想を持っており、エレンが外の世界に憧れるようになったのもアルミンの影響である。小柄で身体能力は低いものの、知能や判断力はずば抜けており、エレンや調査兵団の窮地をその知略で度々救っている。

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進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『進撃!巨人中学校』とは中川沙樹が描く、諫山創の『進撃の巨人』の公式学園パロディ漫画。2015年にProduction I.G製作でアニメ化。前半をアニメパート、後半を出演声優たちによるバラエティ番組の実写パートとして30分枠で放送。中学生になったエレン・イェーガーは進撃中学校へ入学する。学校には巨人も在籍しており、エレンは巨人に恨みを持っており巨人を駆逐しようと非公式部活「調査団」へ入部した。

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ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ミカサ・アッカーマンとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。本作のヒロイン的ポジションで、幼い時にエレンに助けられた経験から、彼を守ることを自分の使命だと考えている。驚異的な身体能力を持ち、トップの成績で訓練兵団を卒業。実戦でも1人で複数の巨人を討伐する実績を残す。性格は寡黙で口下手だが、エレンのこととなると取り乱す一面もある。物語後半において、母方の祖先が東洋にあるヒィズル国将軍家だったことが明らかになった。

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クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。

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フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。

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イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。

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