新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)のネタバレ解説・考察まとめ

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)』とは、ガイナックス制作による庵野秀明監督のアニメーション映画。主たるジャンルはロボットアニメに分類される。同名TV作品のリメイク映画作品。
地球に突如として謎の巨大生命体「使徒」が出現。これへの対処に組織された特務機関「ネルフ」は、巨大人造人間「エヴァンゲリオン」を創造した。操縦には資格を持った14歳の少年が必要である。操縦者に選ばれた少年碇シンジと、彼を取り巻く人間たちの複雑怪奇な愛憎劇を描く。

CV:林原めぐみ

新種の温泉ペンギンとされる鳥類で、ミサトのペット。
その名の通り、極めて温暖な環境下に適応したペンギンであり、入浴が好きで、知能も人語を解しているそぶりを見せるほど高い。さらにアルコール耐性も極めて高く、平気で人間用のビールまでたしなむ。
TV版と併せて本作品のマスコットキャラクターだったが、物語が深刻さを増してくるにつれて場違いな存在になってしまったせいか、人々の疎開と共に洞木ヒカリに預けられるという形で物語から退場した。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では、再びマスコットキャラクターとして姿を見せている。

本作においては、ほとんど出番はない。

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)』の登場メカ・兵器

エヴァンゲリオン(EVA)

汎用人型決戦兵器人造人間。エヴァおよびEVAと略称される。
人類が発見した神アダムとリリスをベースに、14年間をかけ天文学的な資金を注入して建造した巨大人造人間であり、れっきとした生物。出来上がった素体に拘束具という名のコントロール装置を取りつけることにより制御可能としたもの。
使徒をせん滅できる唯一の存在という建前だが、本当の使用目的は「人類補完計画」を遂行するための神の依り代である。

『鉄人28号』から続く巨大ロボットの系譜として見た場合には『機動戦士ガンダム』で培われた、実在の兵器らしさを加味したロボットのデザインから、箱形という特長を廃して『ウルトラマン』の有機的なモチーフを取りいれたものといえ、メカと生物両方の性質を兼ね備えている。
(監督の庵野秀明は、特撮、特に『ウルトラマン』をこよなく愛し、その入れ込みようはかつて『帰ってきたウルトラマン』の自主制作映画を手がけたほど。もちろん『エヴァ』にも『ウルトラシリーズ』をはじめ、特撮作品のエッセンスが惜しみなく注入されている)

非常にスリムな等身をしているが、猫背なのが特長である(初代ウルトラマンの戦闘態勢が猫背構え)。

初号機(EVA-01 TEST TYPE)

主役機で、シンジの乗機。
カラーリングは紫であり、ブレードアンテナのような角を生やした拘束具が特長。
神の一柱リリスをコピーしたエヴァであり、唯一無二の存在。内部にシンジの母の魂を宿しており、彼の乗機となる。本作においての戦闘シーンはもっぱらTV版映像の再利用シーンに留まり、新規カットでは神の依り代として人類補完計画の要となって儀式を行う姿が描かれる。

物語がシンジの精神的な部分を強く扱っているためか、そのあおりを受けて主役機であるにも関わらず出番が少ない(要所要所では登場するが、上記の通り、新規カットの戦闘シーンがなく、吠えたり光ったりで禍々しさや神々しさを視聴者へ与えるだけ)。

描かれるシーンによって、ビルより大きかったり小さかったりでサイズの変動が激しいが、これはロボットアニメの祖『鉄人28号』が、設定を気にしないで「その時のシーンに見合ったサイズで鉄人を描いていた」ことになぞらえ、作劇上のインパクトを優先したものである。
後にゲーム『スーパーロボット大戦F』に出演の際、ゲームシステムのために身長が40メートル~200メートルに可変すると設定され、本作の設定にも「後付け」という形で反映されている。

デザインのイメージは「鬼」である。

零号機(EVA-00 PROTO TYPE)

零号機は「ぜろごうき」と読む。
綾波の乗機。
初号機以前に造られたエヴァ。カラーリングは初期に山吹色であり、後に青となった。
物語の途中で、パイロットである綾波の操縦によって自爆・大破するが、その後に修理されることなく物語から退場する(本機よりも以前に試作されたエヴァの残骸が描写されるシーンは存在し、零号機が最初のエヴァンゲリオンであることの証明は行われている)。

零号機だけはリリスベースなのかアダムベースなのかがはっきりしていない。

初期カラーリングの由来が旧日本海軍飛行実験部の所属機や新幹線ドクターイエローに由来するなど、初号機以降のエヴァが生物的なイメージを前面に押し出しているのに対し、零号機のみはやや機械的なイメージが押し出されている(試行錯誤を繰り返したプロトタイプであるということが強調されている)。

弐号機(EVA-02 PRODUCTION MODEL)

アダムベースのエヴァ。カラーリングは赤。
アスカの乗機。
主役機ではないものの、その登場シーンは多く『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』では、弐号機対ガギエル戦に尺が割かれており『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』においては、戦略自衛隊や量産機を相手に、殴る・蹴る・飛ぶ・切り裂くといった、もっともロボットアニメらしい戦闘シーンを見せてくれる。

だが、主役でなき悲しさで、集団で襲いかかる量産機に敗北して文字通り「食われて」しまう。その上、この敗北シーンでは弐号機とアスカの危機を、シンジは知らされても(主役であるにも関わらず)助けに動こうとしなかった。

そのような経緯から、本作品および本作品の二次創作において象徴的な存在として扱われており、二次創作品の中でも特に大規模なものであるゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズでは、本作が参加した際には、必ずといっていいほど敗北シーンが再現され、そして異なる結末(他作品のスーパーロボットに救われる、初号機とシンジが助けにくる)を迎えている。

量産機(5号機〜13号機)(EVA-05〜13 MASS PRODUCTION MODEL)

敵役となるエヴァ。
すべてアダムベース。カラーリングは白。ファン間では白ウナギとも称され、また目に相当するパーツがないデザインが特長。
無人でコントロールされており、全部で9機ある。S2機関を搭載したことでアンビリカルケーブルが要らず、飛行機能まで備える。最終的には人類補完計画発動のための儀式の一部となり、石化して海に落ちた。
なお、量産機であるものの零号機から続くナンバリング機であり、設定的には五号機から一三号機の計九体ということになっている。

TV版にも登場しておらず、本作が初登場のため、弐号機とそろって『新世紀エヴァンゲリオン 旧劇場版』の象徴となる機体である。
また、後の『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズで、まったく別デザインかつ別の立場にある五号機以降のエヴァンゲリオンが設定されていくが、本機との関連性は特に設定されておらず不明となっている。

エヴァンゲリオンの装備・システム

A.T.フィールド

使徒とエヴァが用いることのできる、いわゆる一種のバリアである。人類の使う兵器はまったく通用せず、核兵器級(N2兵器)の爆発すら被害を軽微に抑えるほどの頑強さを誇り、さらにこれを操って攻撃に使うことさえできる。
ただし、A.T.フィールド同士が触れると中和されるということになっており、このためエヴァだけが使徒に対する有効な兵器であるとされている。

とはいえ、絶対に中和以外では破れないというわけではなく、第3使徒サキエルに対してはN2兵器が足止め程度だが突破し、日本全土の電力を供給した陽電子砲の一撃で第5使徒ラミエルの撃破に成功している。

その正体は生命体なら誰しもが持っている心の壁であり、これがその生命の肉体を形作って維持している。もしも失われた場合その個体はL.C.L.に還ってしまうということになっており、そのため人類補完計画はアンチA.T.フィールドを世界中に発生させることを目的達成のための手段としている。

シンクロ率

パイロットとエヴァンゲリオンの同調率を示す指数。
エヴァは、パイロットと直接神経回路を接続して操縦する方式のため、この数値が低いと操縦ができなくなる。ただし、この数値が高くなりすぎると今度はパイロットがエヴァそのものになってしまい、機体に還元吸収されてしまうことになる。

エントリープラグ

エヴァンゲリオンのコクピットとなる部分。エヴァの、人間でいえば脊椎に当たる部分に真上から大型アームを用いて挿入する。
パイロット搭乗後はL.C.L.を注入し、これを媒介に機体との神経接続を行う他、コクピットが液体で満たされているため、巨大兵器であるエヴァの歩行や跳躍で発生する衝撃からパイロットを守る役割も兼ねている。

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赤木ナオコ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

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赤木ナオコ(あかぎ ナオコ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの登場人物で、高名なコンピュータ技師。 特務機関NERV(ネルフ)の活動を支えるスーパーコンピュータシステム「MAGI(マギ)」の開発者。NERVの前身である人工進化研究所で働き、娘である赤木リツコとは手紙でのみやりとりする多忙な日々を送っていた。同組織の代表である碇ゲンドウとは愛人の関係にあったが、次第に彼から飽きられ、綾波レイからこの事実を突きつけられて激昂。衝動的に彼女を殺し、直後に自害した。

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キール・ローレンツ/ゼーレ01(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

キール・ローレンツ/ゼーレ01(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

キール・ローレンツ/ゼーレ01とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズに登場するキャラクターで、人類補完計画を主導する秘密結社ゼーレの中心人物。 その遂行を特務機関NERV(ネルフ)の総司令官である碇ゲンドウに任せるが、彼が独自の目的に合わせて計画を歪めていることを知ると、これを裏切り行為と判断して戦略自衛隊に本拠地を襲撃させる。新劇場版では大きく設定が異なり、人間ではなく地球外で発生した知性体の成れの果てで、「自身の目的と大きく異なるものではない」とゲンドウの計画変更を許容した。

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洞木ヒカリ/鈴原ヒカリ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

洞木ヒカリ/鈴原ヒカリ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

洞木ヒカリ(ほらき ヒカリ)/鈴原ヒカリ(すずはら ヒカリ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの登場人物で、主人公碇シンジのクライメイト。 学級委員を務めるしっかり者で、父、姉、妹に自分を加えた4人家族。家の中では母親代わりを務め、家事全般を得意とし、弁当も自分で作っている。クラスメイトの鈴原トウジに片思い中で、仲良くなるきっかけを探している。弐号機のパイロットである惣流(式波)・アスカ・ラングレーからは、その面倒見の良さから頼りにされるようになり、やがて友人としての関係を築いていった。

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