テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-(TOS-R)のネタバレ解説・考察まとめ

『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』とはバンダイナムコゲームスから『テイルズ オブ シンフォニア』の続編として発売されたWii用のRPG。ゲームの他に小説や漫画も出版された。
2つの世界が1つになり平和を取り戻した再生の神子達。しかし世界が1つになったことで自然環境の変化や文明レベルの違いからくる衝突等が後を絶たなくなった。
世界再生から2年後、「血の粛清」と呼ばれる事件をきっかけに物語は幕を開ける。

『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』の概要

『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』とは、2008年6月26日バンダイナムコゲームスから発売されたWii用のRPGゲーム。
2013年10月10日に『テイルズオブシンフォニア』10周年記念としてPlayStation 3用のソフト『テイルズ オブ シンフォニア ユニゾナントパック』が発売された。こちらは前作『テイルズ オブ シンフォニア』とその2年後である本作『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』の同時収録である。シリーズ内のジャンル名はWii版は「響き合う心を信じるRPG」、PlayStation 3版は「君と響きあうRPG」である。

本作は『テイルズ オブ シンフォニア』の2年後の世界が舞台であり続編となっている。
前作に登場したキャラクターが数多く登場し、世界統合後に彼らがどう過ごしていたか等、前作をプレイした経験のあるユーザーが楽しめる要素がたくさん盛り込まれている。
しかし、作中で世界統合前にどんな出来事があったのか等の説明がしっかり語られるので、前作のプレイ経験がないユーザーでも舞台背景が把握できる様に工夫されて制作されている。

OP主題歌はmisonoの「二人三脚」を起用しており、Production I.Gがアニメーションを制作している。藤島康介と奥村大悟の2人がキャラクターデザインを務めている。ゲームの他にライトノベルとコミックにメディア展開している作品である。

かつて2つに引き裂かれていた世界「シルヴァラント」と「テセアラ」。再生の神子達の活躍により世界は1つにまとまり、平和を取り戻したかに見えた。しかし世界統合の結果、異常気象や人々の衝突や差別がひどくなっていき、シルヴァラント人の中には再生の神子コレットとそれを取り巻くマーテル教やテセアラ人を憎む者達まで現れた。
世界統合から2年後、シルヴァラント人を守る為の抵抗運動組織「ヴァンガード」が結成され、彼らとマーテル教会が激しく衝突した「血の粛清」と呼ばれる事件が起き、多くの人々が殺害された。この事件で両親を殺された主人公エミルは、マルタと出会い、事件の首謀者とされるロイドの真意を確かめる為に旅に出る。

『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』のあらすじ・ストーリー

プロローグ

再生の神子達により、繁栄世界テセアラと衰退世界シルヴァラントが統合されてから2年後。あるべき姿に戻った世界であったが、統合による異常気象や人々の衝突が絶えなくなり、決して平和とは言えない状況になっていた。特に、テセアラ人の一部はシルヴァラント人を蛮族と蔑む様になり、シルヴァラント人の中には今の世界を生み出した神子達とそれを容認するマーテル教会を憎む者が出てきた。虐げられたシルヴァラント人は身を守る為、テセアラとマーテル教会に対抗する「ヴァンガード」という組織を立ち上げた。やがて、後に「血の粛清」と呼ばれる事件がシルヴァラント領にあるパルマコスタで起こる。
燃え上がる町中を主人公エミルとその両親が逃げ惑う。しかしそこへ双剣を振りかざすロイドが現れ、町ぐるみでヴァンガードに加担し神子やマーテル教会を蔑ろにした罪だと言ってエミルの両親を斬りつける。時を同じくして、マルタという少女もヴァンガードの兵に追われていた。マルタの手には赤い珠が握られており、追い詰められた彼女はその珠を「ラタトスク」と呼び助けを乞う。すると辺りは光に覆われ、気が付くと持っていた赤い珠はマルタの額に宿っていた。追手も全員倒れ、目の前にエミルが立っている状態だった。どこからか獣の鳴き声が聞こえると、エミルは名前も告げずマルタの前から去ってしまう。エミルは倒れた両親の前まで戻るが、母ラナはエミルにルインの叔母の所へ逃げる様伝えると息を引き取ってしまう。

第1章 響き、届かぬ世界

血の粛清の時に助けられたことをマルタは覚えているがエミルは思い出せない

自室で眠っていたエミルは獣の遠吠えで目を覚ます。エミルはパルマコスタから逃げ、半年もの間、ルインに住む叔母のフロルの下に身を寄せていた。フロルと挨拶を交わした後、エミルは家を出て獣の遠吠えがする方へ向かう。噴水広場までくるとそこにあるロイドの銅像を見て両親を殺した仇として憤りを覚える。するとそこへジダとモルの双子がやってきて、ルインで英雄視されているロイドの像を敬わないエミルの態度に腹を立てる。町の近くのシノア湖が枯れて魔物が住み始めたのはエミルのせいだと2人は因縁をつけ、ロイドに忠誠を誓う様指示する。しかし両親の仇であるロイドに忠誠を誓う気になれずエミルが拒否すると2人はエミルを突き飛ばす。エミルが倒れ込んだ先には剣を携えた長髪の男性がおり、エミルを助け起こすとジダとモルを追い払い去っていく。助けてくれた礼をする為にエミルが男性を追いかけると、男性は額に赤い宝石の様な物を付けた少女を探していると言う。心当たりのないエミルが首を横に振る。常に何かに脅えた様に振る舞うエミルを見て男性は「勇気は夢を叶える魔法」だと呟き、昔誰かがそう言い残したと教える。ロイドへの忠誠を拒んだ時、勇気があったから自分の気持ちを口にできたのだと言うと、人の顔色ばかり窺う様な奴にはなるなと伝え去っていった。
その後、町の近くにある干上がったシノア湖からまた遠吠えが聞こえた。自分が呼ばれている様な気がするエミルはシノア湖へ向かおうとする。しかし町の出入口で血相を変えて走ってきた叔父のアルバに出くわしてしまう。アルバはシノア湖の湖底に見たこともない魔物が現れて自警団の何人かがやられたのだと門番に伝え応援を呼ぶ為に町の中へ入っていった。エミルは叔母夫婦に怒られる覚悟で遠吠えに導かれるままシノア湖の湖底へと向かう。
その途中、大柄の熊の様な魔物に襲われるが、そこに少女が現れエミルを助ける。少女はパルマコスタの事件でヴァンガード兵に追われていたマルタで、エミルを見ると自分のことを覚えていないかと尋ねるがエミルには記憶にない様子だった。マルタはエミルに「ここは危険だから逃げた方が良い」と告げる。エミルはマルタにお礼と「危険な場所ならマルタも逃げた方が良い」と伝えるがマルタは急いでいる様で背を向けて湖底へと向かっていった。その時、マルタの額に赤い宝石が見え、先程の長髪の男性が探していた少女だと気付くと、エミルは知らせる為にルインへと戻る。

帰り道、自警団を引き連れたアルバと出会い激しい叱咤を受ける。落ち込みながらルインへと戻ると長髪の男性はルインの町長と会話をしていた。リヒターと呼ばれた長髪の男性にマルタのことを知らせると、リヒターにマルタと会った場所までの案内を頼まれる。2人で湖底へと続く洞窟を進み扉の前まで行くと突然リヒターの名を呼ぶ声が聞こえた。驚くエミルに対して「魔物の鳴き声だろう。気にするな」とリヒターが答え、そのまま扉を開けて中へ入っていった。残されたエミルが疲労感で座り込んでいるとマルタの叫び声が聞こえた。マルタと以前に会った記憶はないが、エミルは心配になり扉の中へと入る。そこにはマルタとリヒターが武器を構えて対峙していた。リヒターはマルタに額に宿る「ラタトスク・コア」と呼ばれるものを渡す様要求するがマルタは拒否する。するとリヒターはマルタに斬りかかろうとするので、エミルが仲裁に入り訳を尋ねる。リヒターは世界を滅ぼすであろうラタトスクをマルタが目覚めさせようとしているのだと話す。マルタは「ラタトスクは魔物の王ではあるが世界を滅ぼそうとはしない」と否定する。エミルはリヒターを止め、口論をしているとその隙にマルタは洞窟の奥へと逃げてしまう。
リヒターはマルタを追いかける為、共に旅をする仲間でセンチュリオンの「アクア」を呼び出してエミルを足止めする。扉の外まで追い出されてしまい、途方に暮れているエミルの前に今度は黒い獣が現れ声をかけてきた。獣はセンチュリオンの「テネブラエ」だと名乗り、扉の奥に向かいたければ、契りを結び「ラタトスクの騎士」になれと言う。マルタを助けたい一心で契約に応じたエミルはテネブラエによってラタトスクの騎士として力を得る。
アクアが立ち塞がっている所まで戻ると、エミルは人が変わった様に勇ましくなりアクアに戦いを挑む。アクアは配下の魔物をしかけるがエミルに倒され、アクア自身も力をそがれて気を失ってしまう。エミルは訳が分からずうろたえていると、テネブラエは「ラタトスクの力がエミルに憑依していた」と説明し、マルタを救う為洞窟の奥を目指す。

洞窟の奥へ向かうとリヒターが倒れているのを発見する。助け起こすと、ロイドにやられてしまったと言って気絶してしまう。テネブラエにリヒターを助ければ後悔することになると言われながらも放ってはおけないエミルはマルタの捜索をテネブラエに任せ、アクアの下まで戻る。アクアに事情を説明してリヒターの介抱を任せると自分はマルタを探して洞窟の奥へ向かう。
洞窟の奥ではマルタがロイドと戦っていた。エミルはロイドの姿を見ると、パルマコスタでの恨みをぶつけ勝負を挑む。しかし力の差がありすぎた様でエミル達は負けて気を失ってしまう。気が付くと洞窟にあったはずの光のセンチュリオン・コアはロイドに持ち去られた後だった。テネブラエが持ち去られた光のセンチュリオン「ルーメン」のコアの気配を追うが感知できない程、ロイドは遠くに逃げてしまった様だった。
エミルにとってセンチュリオン・コアやラタトスクが何なのかよくわからない状態なので、マルタとテネブラエは説明をする為に洞窟を出てルインに戻ることになった。洞窟を出るとそこはかつてマナの守護塔が立っていた場所に繋がっていた。マナの守護塔跡を抜け、ルインに向かう途中で休憩をとり、そこでエミルはマルタとテネブラエからラタトスクについて説明を受ける。ラタトスクは古の大樹に宿るの精霊で魔物達の王であり、はるか昔に勇者ミトスが世界を2つに分けた時にコア化して眠りについていて、今はマルタの額に宿っている状態であった。マルタ達はラタトスクのしもべである全てのセンチュリオンを目覚めさせ、ラタトスクを目覚めさせる為に旅をしていた。ラタトスクが眠ったままだと自然界がバランスを崩し世界が滅ぶ危険があるのだと言う。ラタトスクの監視が消えてセンチュリオン達は配下の魔物との縁をほとんど失い、その結果、魔物が暴走してマナのバランスを崩していると説明する。水のセンチュリオンであるアクアは目覚めてはいるがリヒターに付き従い、職務を放棄している為、水害が絶えないのだとテネブラエも加えて説明する。マルタとテネブラエの旅はラタトスク復活に加えて、センチュリオン・コアをリヒターやロイド達に渡さない様回収する目的もあった。

ルインに到着するとヴァンガードのホークに遭遇する。ホークはマルタにラタトスク・コアを返せばヴァンガードに戻れると声をかけるが、マルタは拒否してエミルを連れて逃亡する。するとホーク達ヴァンガードとは別にマーテル教会所属の騎士団と団長マーグナーまでラタトスク・コアを狙って現れた。マーグナーはロイドと教会の命令でラタトスク・コアを回収に来たらしく、大人しく従えばルインはパルマコスタの様にはならないと話す。エミルがマーグナーの言葉に疑問を持つと、ヴァンガードがラタトスク・コアを使ってマーテル教会と神子の殲滅を企て反乱を起こした為にロイドがラタトスク・コアの奪取と制圧目的でパルマコスタの住人にまで手をかけたということが判明する。エミルの両親が死んだ背景を知ったエミルは怒るが、一先ずマーテル騎士団から距離をとる。
マーグナーはルインの人々に「ヴァンガードに加担する者が町にいるとロイドから報告を受けてやってきた。よって反逆罪で町を裁く前にマルタという少女を連れてこれば見逃す」と演説をする。遠くで聞いていたエミルはルインをパルマコスタの二の舞にしない為にマルタにラタトスク・コアを差し出す様声をかける。マルタは決心した様にルインへ歩き出し、ラタトスク・コアを渡してくると言う。テネブラエからラタトスク・コアを差し出せばラタトスク・コアの養分になっているマルタの体は死んでしまうと教えられエミルはマルタを追いかける。マルタは既にマーグナと接触し騎士団によって取り押さえられていた。マルタを捕えたマーグナーはルインに用はないと言い焼き払おうと部下達をけしかける。住人達が襲われる中、戻ってきたエミルは人が変わった様に乱暴な言動と強力な力で騎士団を圧倒し町から追い出した。
マルタとルインを守ったエミルだったが、ルインの町の人々はエミルの先程の言動に恐れて今まで以上に避ける様になっていた。ルインの町長に「自分の知っているロイドは目的の為に略奪や虐殺をする様な人ではない。真相を探ってほしい」と頼まれ、エミルは町を追放同然で出ることになる。これは、エミルを町から出すことで殺気立っている町人達との間で混乱が起こるのを回避させようとする町長の優しさでもあった。マルタとテネブラエはエミルを追いかけ、「センチュリオン・コアを探していればロイドとも会う機会があるだろう」と持ち掛け、3人で旅に出るのであった。

第2章 風、波立つ心

ルインを出たエミル達はアスカードの町へと立ち寄りロイドの足取りを追う。町を歩いていると水色の長髪の男性とエミルはぶつかってしまう。男性は町中では姿を消しているテネブラエが見えるかの様な発言をしてエミル達を驚かせるが、そのまま去ってしまう。何者なのか疑問に思うエミル達だったが、町の中を歩いていると突然の突風に襲われ、マルタが吹き飛ばされそうになる。エミルが必死にマルタを引き寄せ、テネブラエに教えられた「壁画の間」という洞窟に様な場所まで避難する。風が弱まってきたことを確認したエミル達が人の話し声に気が付き壁画の間を出ると、外にはヴァンガードの戦闘部隊隊長アリスとその仲間達が再生の神子コレットを探していた。コレットの名前を聞いたマルタは何かを思い詰めた様に顔を暗ませる。
町の中を捜索すると一軒の民家の中にコレットはいた。コレットを見つけるとマルタはコレットを突き飛ばし、母親の仇だと言う。2年前の世界再生で大樹が一時的に暴走した時、パルマコスタは暴走で伸びた大樹の枝や根により壊滅する事件があった。その事件に巻き込まれてマルタの母親は死亡してしまったのだった。コレットは謝ることしかできず、その態度にマルタは家を飛び出していった。
マルタの過去の一片を知ったエミルはマルタを追いかけ声をかける。事件当時エミルはパルマコスタにいなかったから巻き込まれなかったと話すが、自分の記憶が曖昧で当時のことが思い出せずにいた。マルタは再生の神子が大変な思いをしながらディザイアンという、かつての悪の種族を封印し世界を統合したことのだと理解しながらも、母を死なせた事件の原因であることが許せなくてヴァンガードに入隊したと語った。そこへヴァンガード兵の1人が現れ、コレットの行方を尋ねられるが、マルタは神子は町を出たと嘘をついた。マルタはコレットを許せないけど、今のヴァンガードの活動の方が許せないと話す。以前のヴァンガードはシルヴァラント人を守る為に組織されていたが、総帥であるブルートの考え方が変わってしまい、今では人道を外れた犯罪行為でも平気で行う過激組織になってしまっていた。

アスカードでロイドの足取りは掴めないと分かったエミル達はパルマコスタまで足を延ばそうとする。町を出ようとすると少年に呼び止められ、マルタがコレットを突き飛ばしたのを見たと言い神子に対する謝罪を求めてきた。エミルが動揺していると突風が吹き少年が吹き飛ばされてしまう。助けようと手を伸ばすマルタに助力しようとエミルとテネブラエも近づこうとするが、そこへアリスが魔物を操って現れる。そこへコレットがマルタと少年を助けに現れる。アリスはマルタとコレットの両方を捕まえてヴァンガードに持ち帰ろうと部下に命令するがあっさり負けてしまい撤退する。コレットもマルタと少年が無事であることを確認すると去っていく。
エミルとマルタはコレットにお礼を言いにアスカード町長の家まで行くと、コレットは町に吹く突風の原因を探る為に町にある石舞台を調査しに行くと言う。以前、石舞台には魔物が住みついていたことがあったので、今回の異常現象も石舞台が関係しているのではないかと考えていた。エミルとマルタはコレットに助けられた恩を返す為にコレットに同行する。石舞台を調査する3人だったが、そこへ大柄な鳥の魔物が襲ってくる。何とか逃げて町へ戻ってきたが、魔物はバリアの様な皮膜にで守られていて倒すことはできなかった。テネブラエが「先程の魔物はインセインという名前で、皮膜に守られているので攻撃が効かない。飛竜の爪でのみ破ることができる」と教えられる。
以前、コレットはハイマで飛竜使いの人に会ったことがあると言うので、エミル達は飛竜を求めて冒険者の町ハイマへ向かった。しかしハイマは魔物だらけで人の姿が見当たらなかった。ハイマの高台まで行くと大きな魔物が襲ってくる。その魔物を倒すと、飛竜の子供がやってきてエミル達の仲間になる。アスカードの石舞台まで戻るとエミルがインセインを引き付けている間に飛竜の子をぶつけて皮膜を破り倒す。普段は大人しいはずのインセインが襲ってきたことに疑問もつテネブラエに飛竜の子が石舞台の奥にある何かの力に呼び寄せられていると告げた。
石舞台に詳しいライナーという人に話を聞くと、石舞台の地下に何かあるかもしれないと教えられ、マルタが扉を開く儀式を行うことになる。マルタが準備している間にエミルとテネブラエはコレットに自分達の旅の目的とラタトスクについて説明した。石舞台でマルタが儀式を行うと以前にはなかった入口が現れ、マルタに額にあるラタトスク・コアが光った。ラタトスク・コアはセンチュリオン・コアに反応するとテネブラエが言うので、4人で石舞台の地下遺跡へと潜入する。テネブラエが風のセンチュリオン「ウェントス」の気配を感じた為、ロイドにとられる前にコアの回収に向かおうとする。コレットも行方不明となっているロイドを探していた為、エミル達はコレットにロイドがセンチュリオン・コアを回収していることとマーテル教会に命令してルインを襲わせた話をした。ロイドをよく知るコレットはロイドはそんなことをする人ではないと否定するが、エミル達が嘘を言っているとも思えず、ロイドのことはアスカードの突風が落ち着いたら考えることにして先に進む。遺跡の奥へ行きウェントスのセンチュリオン・コアをふ化させるとアスカードの突風は落ち着き、町は元に戻った。

遺跡を出ると、エミルはロイドを探しているなら一緒に行こうとコレットに提案する。しかしコレットはエミル達とは別行動でロイドを探すと言い、パーティーから外れる。マルタはコレットと一緒にいて、母の仇ではあるが、大樹の暴走はコレットの悪意で起こったことではないと信じる様になっており、2人はすっかり友達になっていた。
エミル達は突風の件を町長に報告するとコレットと別れてロイドの故郷があるイセリアを目指す為、ハコネシア峠を通ってパルマコスタから船に乗ろうとする。ハコネシア峠を抜ける時、出口でヴァンガードのアリスとホークがいるのを発見する。アリス達に見つからない様にパルマコスタへ向かうことになるが、少し歩いた所でエミルはリヒターに斬りかかられる映像を見る。何故その様な映像が急に見えたのか分からなかったが、心配するマルタに白昼夢だろうから大丈夫と言いパルマコスタへ向かう。
パルマコスタでロイドの情報収集をする為、マルタと別行動になったエミルはテネブラエを連れて町を捜索する。するとそこでリヒターと再会する。リヒターと会話しているとそこへアリスが現れる。エミルにマルタの居場所を吐かせようと近づくアリスにリヒターは剣を向けて引くよう命令する。リヒターもヴァンガードの一員でアリスとは顔見知りだった様で、アリスはあっさり手を引く。リヒターはエミルにラタトスクの一件を忘れ手を引けと提案するが、エミルは頷けない。リヒターはエミルと敵対することになるが、こちらも引けないと告げて去っていった。
別行動のマルタにアリスのことを知らせる為エミルはマルタを探す。テネブラエがマルタのラタトスク・コアの気配を辿るとマルタは集合場所の酒場にいると判明し、エミル達は急ぐ。マルタと合流してアリスやリヒターのことを話すと急いでパルマコスタを出た方が良いという結論が出る。しかしそこへ船員が声をかけ、最近海は荒れていて船はしばらく出せないだろうと言う。どうしても船を出したいなら総督府にいるドア婦人を訪ねろと教えられ総督府へ向かう。
マルタはドア婦人と会うのを渋るが船を出してもらう為に仕方なく面会する。ドア婦人のクララに面会すると、マルタは父が血の粛清の時に迷惑をかけたと謝罪するが、クララはマルタは悪くないので謝ることはないと話し要件を聞く。マルタはエミルと共にイセリアがある大陸に渡る為に船を出してほしいと頼む。クララはエミルを見ると少し驚く。エミルもパルマコスタ出身だったので面識があるはずだったが、クララはエミルの印象が当時のものと違ってしまっていたのでエミルだと気付かなかったと言う。クララは海が大シケになっている原因をトマスという漁師が見つけ、カミシラ山地の王朝跡へ出かけて行方不明になっていると説明する。トマスはかつてエミルの隣に住んでいたと言うがエミルは思い出せずにいた。
トマスを探す為にエミル達はカミシラ山地へ向かおうと総督府を出るとそこにリヒターが襲い掛かってくる。エミルは咄嗟にマルタを庇い、マルタを守る為にラタトスクと契約して騎士になったと明かすとリヒターは驚く。そこへどこからかリヒターに向かって剣が飛んでくる。リヒターが剣を払い除けると、そこにテセアラの神子ゼロスが立っていた。ゼロスがエミル達を助けるとリヒターはアリスに気を付けろと助言して退散した。ゼロスは総督府に用事があると言ってエミル達と別れると、エミル達もカミシラ山地の王朝跡へ急いだ。

エミル達が王朝跡を進むとトマスが倒れているのを発見する。エミルがトマスを助け起こすとエミルを見て驚くが、すぐに気を失ってしまう。そこへアリスが魔物を従えて襲ってくる。エミル達はなんとかアリスを抑え込むと、アリスが魔物を従える時に使う機会ヒュプノスが壊れてしまった様で、それまで味方だった魔物がアリスに襲い掛かる。アリスの危機にゼロスが現れ、魔物を一撃で仕留める。ゼロスはアリスがヴァンガードだと知っており、今回は見逃すから逃げろと促し、アリスはそのまま去っていく。ゼロスはクララに頼まれてエミル達を助けに来たが、エミル達がロイドを追っている理由を聞くとこれ以上は協力できないと告げ、連れてきた仲間にトマスの介抱を任せ去っていった。
トマスが気を失う前に海の大シケの原因がレモラという魔物だと告げていたので、王朝跡の奥へ進む。するとテネブラエは海のシケの原因が魔物同士の縄張り争いだと気付く。地底湖までやってくるとマニトウという魔物が暴れており、シケの原因の大本だと判明する。エミル達はマニトウを抑えようとするが逆に飲み込まれてしまう。気が付くとエミル達は浜辺に打ち上げられていた。浜辺を歩いていた人物にここがどこか尋ねるとイセリアの北であることが判明する。マニトウに飲み込まれてエミル達は海を渡ってきたのだった。

第3章 昨日の足跡、明日への足音

ロイドの故郷であるイセリアに辿り着いたエミル達。村の入口でポールという少年に会い、ロイドの弟子だと名乗り呪いの牧場を見回りに行くと言って出ていくのをエミル達は見送った。イセリアの子供達の間ではロイドは英雄視されていた。時折出てくる「ディザイアン」という単語は何なのかとテネブラエはエミル達に尋ねる。ディザイアンは世界が統合する前にシルヴァラントを荒らしていたハーフエルフの集団で、シルヴァラント人ならば誰でも知っている恐怖の対象であった。しかしテネブラエは長い眠りについていた為ディザイアンのことは知らなかったのだった。
エミル達はイセリアの村長にロイドの行方を尋ねると村長は表情を曇らせ、パルマコスタで起こった血の粛清の首謀者がロイドだとは考えられないと答えた。エミルは人が変わった様にロイドに両親を殺されたことを村長に訴える。村長はかつてディザイアンと不可侵契約を結んでいたこの村が、ロイドの行いのせいでディザイアンに襲撃され多くの村人が犠牲になった話をした。ロイドは人間牧場というディザイアンが人間を奴隷の様に扱う施設にいた1人の人間を救おうと手を出した為に村は襲撃されてしまった。ロイドは全ての人を助けたかったが、理想と現実は違い、失敗してしまった結果、多くの人を死なせてしまうという過去があった。命は皆平等で生きたい人間が生きられる世界を理想とし、その為なら努力を惜しまない人物がロイドなのだとイセリアの村長は語った。
今ならロイドを教えていた教師が村に戻ってきており、マーテル教会の聖堂にはロイドの父親がいると教えられたのでエミル達は聖堂へ向かった。そこには先程海岸で会った犬の様な魔物が道を塞いでいたが、テネブラエが話をすると魔物は聖堂への道を開けてくれた。聖堂の中には先程道を尋ねた人物がおり、エミルがロイドの父親を探していると話すと血の繋がりはないがロイドの父親は自分だと名乗った。ロイドの育ての親はドワーフ族のダイクだった。ダイクは「パルマコスタで起こった血の粛清の首謀者がロイド本人ならロイドは逃げたりしない。自分の責任から逃げる様な男には育てていない」と話す。ロイドは世界再生後にエクスフィアを集める旅をしていたが、半年前に友達を助ける為に身軽になりたいと外にいた犬の様な魔物ノイシュをダイクに預けて目的も告げず出掛けたきり連絡はないと言う。
聖堂を出たエミル達の前に1人の女性が現れ声をかけてきた。女性はポールが行方不明になっているが心当たりはないかと尋ねてきた。エミル達がポールは呪いの牧場へ行くと言っていたことを教えると女性はお礼を言って去っていった。イセリアに戻るとポールがいなくなったことでポールの母親リリアを中心に騒ぎが起こっていた。ハーフエルフのリフィルという人がポールを探しに人間牧場跡地へ向かったという情報を得て、エミル達は先程声をかけてきた女性がリフィルだと思い人間牧場へ急ぐ。
人間牧場の中は爆発したかの様にボロボロであった。ポールを探して人間牧場の地下へ降りていくとエミル達は樹の魔物に襲われる。そこへリフィル現れエミル達を助ける。ポールを救い出すとリフィルはエミル達に自己紹介をすると話したいことがあるから一緒にイセリアへ戻ろうと言う。

リフィルがポールを家に送っている間、エミル達は村の学校で待っていた学校の教室には村の子供達が描いたたくさんのロイドやコレットの絵が飾られていた。ロイドを英雄視する村の雰囲気に苛立つエミルの前にリフィルが現れ、ロイドの人物像について1つのエピソードを聞かせる。ポールの父親が2年前にロイドとリフィルの弟のせいで起こったディザイアンによるイセリア襲撃の時に父親を亡くしていると言う。そのショックでポールはふさぎ込み笑わなくなってしまった。しかし、世界再生後にそのことを知ったロイドは毎日ポールの家へ通い、ポールの笑顔を取り戻すに至ったことを話す。リフィルもロイドを信じている様な話しぶりにエミルは苛立ち声を荒げるがリフィルは冷静にパルマコスタの一件とロイドの過去の人間性は関係ないと言い放った。その言葉にマルタは怒り学校を飛び出していく。エミルが急いで追いかけると、マルタは仲間だった人のことを庇おうとせず冷たく言うリフィルが嫌いだとエミルに告げた。マルタの言葉にエミルは、ロイドのことが好きな人が多いからロイドを悪者扱いする自分達からロイドを庇うんだと気付く。
エミルもマルタも冷静になり、再度リフィルにロイドのことを聞きに戻る。リフィルはエミル達の旅の目的とセンチュリオン・コアについて教えてくれたらロイドの情報を教えてくれると言うので、エミル達はリフィルに事情を説明する。話を聞いて大方納得したリフィルはロイドを目撃したペペという村人に話しを聞きに行くと、ロイドは空飛ぶ乗り物に乗って旧トリエット跡という遺跡に行ったことが分かる。今ならロイドに追いつけるかもしれないと思ったエミル達は旧トリエット跡へ急ごうとするとリフィルは同行を申し出る。もしロイドが本当に道を踏み外して悪い行いをしているのなら教師として正す必要があることとロイドがセンチュリオン・コアを集めている理由を確認したいのだと言う。
エミル達が旧トリエット跡に到着すると中から魔物と人の気配を感じ取る。遺跡の中にはリフィルの弟ジーニアスが道を塞ぐ魔物に悪戦苦闘していた。
道を塞いでいる魔物は好物である淡水系の魚か魔物を餌としているのでそれを与えると良いとテネブラエが教えた為、魔物を取りに遺跡を出てトリエットの町へ向かった。トリエットは砂漠の中にある町で本来なら気候はとても暑い所であったが、何故か雪が降っていた。センチュリオン・コアの暴走によるものでバランスが崩れていると推測するテネブラエ。トリエットのオアシスで大きな亀に似た魔物アーケロンを釣り上げエミルが仲間にすると、再度旧トリエット跡へ戻る。

エミル達は道を塞いでいた魔物をどかすと、テネブラエが奥から火のセンチュリオン・コア「イグニス」の気配を感じ取る。奥に進むにつれて遺跡の中は凍り付いていた。火の属性を持つセンチュリオン・コアが暴走して逆の効果を発揮しているのだろうとテネブラエは推測する。以前精霊がいた場所にセンチュリオン・コアがあることに気が付いたリフィルは、精霊の封印されていた場所を巡ればセンチュリオン・コアを見つけ出せるだろうと話す。しかし、ロイドもこの事実に辿りついている可能性もあると言う。ロイドに負けたくない意思を見せるエミルに事情を知りながらも自分の親友ロイドを悪く言う彼を複雑な気持ちでジーニアスは見守っていた。
遺跡のさらに奥へ進むとそこにはイグニスのセンチュリオン・コアが安置されていた。それを見たリフィルは興奮を隠しきれず遺跡モードへと豹変する。リフィルは職業柄、遺跡や歴史的建造物を見ると興奮して人が変わってしまい、それをジーニアスは「遺跡モード」と呼んでいた。エミルも戦闘中や怒りが込み上げた時にラタトスクの力が憑依して性格が変わるので、その様子を「ラタトスクモード」とマルタは名付けた。マルタがイグニスのセンチュリオン・コアをふ化させたと同時にロイドが現れる。エミル達はロイドにセンチュリオン・コアを集めている理由を尋ねるがロイドは答えない。逆にロイドは剣を抜いてイグニスのコアを渡す様に要求する。ロイドの様子がいつもと違うことに戸惑うジーニアスは、パルマコスタの事件や他の悪い噂の首謀者はロイドじゃないかと尋ねるが、ロイドは答える必要はないと言い去っていく。追いかけようとするエミル達の前に先程道を塞いでいた魔物が現れ暴れ出した。エミル達が魔物を抑え込んでいる間にロイドは逃げてしまう。ジーニアスはロイドに真実を聞きたくて追いかける意思を見せる。
遺跡の入口まで戻ってきたエミル達だったが、ロイドは既にそらを飛ぶ乗り物レアバードで飛び去った後だった。エミルの中で、ロイドに対する怒りは血の粛清のことだけでなく、ジーニアスを始めとするかつての仲間がこれだけ心配しているのに、ロイドは仲間に何も告げず1人で行動していることにも向いていた。マルタはリフィルに精霊のいた場所を尋ね、ここから一番近い氷の精霊セルシウスが眠っていた洞窟へ向かうことになる。リフィルとジーニアスはロイドのことを調べる為に合同で調査に向かうことにし、イズールドという港町までエミル達に同行することになった。
エミル達はイズールドの手前で日が暮れてきたので野営をすることになり、エミルは薪を拾いに1人で出かけるとそこへリヒターが現れる。リヒターと会話をしていたエミルはハコネシア峠で見た白昼夢を再び見ることになる。それはまたしてもリヒターが自分を殺そうとする映像で、エミルは激しい頭痛に襲われる。心配して駆け寄るリヒターだったが、エミルの無事を確認すると見逃してやると言い残し去っていった。

第4章 光と闇とグミと

エミル達がイズールドに到着すると、町の中は何かを焦がした様な臭いが充満していた。近くにいた漁師に話を聞くと、箱に入れておいたカマボコグミが燃やされたのだと言う。最近イズールドに放火魔がやってきて、先日捕まえたのだが、脱獄したらしく放火がまた始まったのだと話した。放火魔が逃げ出す恐れがある為、しばらく船は出せないと言うのでエミル達は放火魔を探すことになる。まずは放火魔が捕まっていたという牢屋に行き門番に話しかける。すると門番は捕まえた放火魔ならずっと牢屋にいて脱獄はしていないと言う。エミルが中を覗くと確かに牢屋の中には人がいた。放火魔と直接話をする為中に入れてもらうと、放火魔として捕まっていたのはかつてのリフィル達の仲間でレザレノ・カンパニーという大企業の会長リーガルであった。リーガルに訳を聞くと、仕事でイズールドを訪れそこでロイドを見かけたというグミ職人のベルクと名乗る者に会い、話をしている途中で謎の光に包まれ気を失ったと言う。リーガルが気が付くと建物が燃えベルクも気絶していたので、ベルクをを連れて外に逃げたところ、放火犯と間違われて捕まってしまったのだった。
ずっと牢屋にいたリーガルに先程のボヤ騒ぎは起こせるはずがないと分かったエミル達は他に犯人がいると結論付け、リーガルと話をしていたベルクに会えないかと考えた。しかしベルクは煙を吸ってしまった様で意識がまだ戻っていないという。リフィルがベルクの様子を見るとノストロビアの毒に侵されていることが判明する。ノストロビアは通称ヒッカリカエルと呼ばれており、高エネルギーを吸収すると発光発熱し、その時に皮膚に触れた生物を昏睡状態にさせる毒を出すという。フラノールの様な寒い地方にしかいない魔物だが、定期船の積み荷に紛れ込んでイズールドまでやってきて、最近の異常気象のせいでイズールドで繁殖し、発熱により火災が頻発していると考えられた。ヒッカリカエルの毒はローズマリーというハーブを使えば治せるというので、エミル達はローズマリーが自生しているというカンベルト洞窟へ向かう。
最近の異常気象でローズマリーはほとんどが枯れてしまっていたが、洞窟の奥に1本だけ残って咲いていた。ローズマリーを採取してベルクを助けると、リーガルの無実を晴らす為に牢屋へ向かう。エミル達もその後を追うと事情を知った門番がリーガルを釈放する。
リーガルにラタトスクやセンチュリオン・コア、そしてロイドを追っている事情を説明すると、リーガルもロイドの言動が信じられないと言い同行を求める。イズールドで起きていたボヤ騒ぎの犯人がヒッカリカエルだと分かり、カマボコグミが原因で発行発熱していることも判明した。しかしヒッカリカエルがまだ生息している為、ボヤ騒ぎは続くと考えたエミルはロイドを追うよりも先にヒッカリカエルの問題を解決したいと申し出る。そこで、リフィルとジーニアスが先にフラノールへ行きロイドの情報を集め、エミルとマルタとテネブラエはリーガルと共にヒッカリカエルの問題を解決してからフラノールへ向かうことにした。リフィルは別れ際にリーガルに手紙を渡し、後で1人で読むよう伝えるとフラノールへ向かった。

イズールドでボヤ騒ぎのあった現場をいくつか確認すると全ての場所に共通してカマボコグミがあったことが判明する。ベルクにカマボコグミを分けてもらおうと頼むが在庫はなく、材料のジェリーフィッシュも切らしているから作れないと言う。エミル達はベルクから特製の餌をもらって、トリエットにいるというジェリーフィッシュを釣りに出掛けた。
トリエットで無事ジェリーフィッシュを釣り上げ、ベルクに届けるとカマボコグミを作って港に持ってくる。するとカマボコグミに誘われて通常より大きなヒッカリカエルが姿を現し襲ってきた。ヒッカリカエルを倒すと、イズールドではしばらくの間グミの取り扱いを休止させることになった。
イズールドでのボヤ騒ぎが解決したので、エミル達はリフィルとジーニアスを追って船でフラノールへ向かう。フラノールに到着したエミル達が目にしたのは人々が倒れ、建物も破壊された町の姿であった。
倒れていた町人に声をかけるとロイドに襲われたと話し息絶えてしまう。町の中にまだロイドがいるかもしれないと捜索すると、ある建物からロイドが現れる。リーガルがロイドに事情を説明するよう迫るがロイドは答えず去っていった。ロイドの言動を目の当たりにしてリーガルはかつてのロイドからは想像もできない豹変ぶりに驚く。リーガルはロイドが変わってしまった真相を知りたいとエミル達と共闘する道を選ぶ。
フラノールの近くに氷の精霊セルシウスがいたという神殿があり、そこに氷のセンチュリオン・コアがあると睨んでいたエミル達はロイドより先にそれを回収してふ化させようとする。しかし先に傷ついた町の人々を助けたいと思ったエミル達は手分けして町人の介抱にあたる。エミルが教会へ向かうと祭壇の前で恋愛祈願をする強烈な香水の臭いを漂わせた男性と遭遇する。男性はエミルに自身がつけている香水「メロメロコウ」の瓶を押し付け、去っていった。変な人物に遭遇したと複雑な顔をするエミルの元に町人が助けを求めエミルは救護に戻る。怪我人の搬送が終わり、町が少し落ち着くとエミル達は改めて氷のセンチュリオン・コアを求めて氷の神殿へ向かった。

氷の神殿の辺りは本来なら雪と氷で覆われた寒い所であったが、センチュリオン・コアの暴走による異常気象のせいか雪や氷は溶け、地面が見えていた。氷の神殿の前にはリフィルとジーニアスが何かを調べていたので合流する。2人はフラノールの惨状を知らず、エミル達が事情を説明すると信じられないという表情を浮かべていた。リフィルとジーニアスはセンチュリオン・コアを見に氷の神殿までやってきたが、フラノールのアクセサリー屋の主人が持ち去ってしまったのだと話す。普通の人がセンチュリオン・コアを持っていると力の影響で心が壊れて暴力的になってしまうとテネブラエが言うので、ロイドの破壊行動もコアが原因ではないかとリーガルが推測する。ロイドは光のセンチュリオン・コアを所持しているからだ。エミル達は二手に分かれてアクセサリー屋の主人とロイドを追うことにした。
リフィルとジーニアスにロイドの追跡を任せ、残ったメンバーはフラノールのアクセサリー屋を探しに行く。するとコアは買い手がつかなかったので氷の神殿に返しに行ったことが判明する。エミル達は再び氷の神殿へと向かうと、本来なら氷のセンチュリオン「グラキエス」のあるはずの神殿から地のセンチュリオン「ソルム」の気配がするとテネブラエが感じ取る。神殿の奥へ向かうとコアは元の場所に戻ってはいなかった。リーガルが以前の旅でフラノールのアクセサリー屋に世話になったことがあったが、その時の店主と先程店にいてコアを返しに行ったと話した老人が別人であることを思い出し、エミル達は騙されたことを知る。
急いで引き返しフラノールへ戻ろうとすると、途中でマルタの父親が現れマルタに謝りたいと声をかけた。マルタはその言葉を信じて父親のいる方へ向かう。神殿に突然父親が現れたことに疑問を抱くエミルとリーガルがマルタを止めようと声をかけるがマルタには聞こえなかった。マルタを追いかけようと走り出すが、通路に大きな氷の壁が現れ進路をふさがれてしまう。リーガルが本来得意としていた手による格闘技で氷の壁を破壊する。凄まじい破壊力に、エミルとテネブラエは何故普段は戦闘で手を使わないのかと疑問に思うと、リーガルは過去に自らの手で愛していた人を殺めたことがある為それ以来使わないと決めていると語った。
マルタを追いかけると、そこには今にもマルタを殺そうとしているリヒターの姿があった。リヒターに付き従うアクアがエミル達を妨害している隙にリヒターはマルタを刺しラタトスク・コアを回収してしまった。怒ったエミルはラタトスクモードとなってリヒターに斬りかかるがかわされてそのまま逃げられてしまう。マルタを救えなかったことにエミルは涙するが、そこへリーガルのかつての仲間しいなが現れ、その後ろからマルタも現れる。しいなが変わり身の術を使ってリヒターを騙し、本物のマルタを助けていたのだった。しいなはフラノール襲撃の際にアクセサリー屋の一家がヴァンガードに拉致されたの知って神殿を訪れていたと話す。神殿を歩きながらしいなはエミルに前に会っていないか問いかけるがエミルには記憶になかった。しいなは先程のリヒターも見覚えがあると言うがどこで見たのか思い出せないでいた。
しかし話の途中でしいなは落とし穴に落ちて消えてしまう。エミル達はしいなを助ける為に神殿を下っていく悪臭が漂ってくる。そこにはしいなが倒れたアリスを抱きかかえ、傍らにはフラノールの教会にいた香水臭い男性がいた。悪臭は男性のつけているメロメロコウの香水の臭いだった。マルタはその男性を「デクス」と呼び、ヴァンガードだと話す。しいなは落とし穴から落ちた時、下にいたアリスとぶつかってしまった為に介抱していたがヴァンガードの一員だと知るとアリスを放り投げてエミル達の所へ戻る。アリスが気が付くとリヒターがマルタ殺害に失敗したことを知る。実はマルタが見た父親の姿はデクスの変装で、マルタを誘き出して殺害する為の罠だった。アリスがリヒターに代わってマルタを殺そうと迫ってくるので、しいなは氷の精霊セルシウスを召喚して氷の壁を作り道を塞いだ。しいなは精霊達と契約を交わした召喚士であった。
神殿を無事に出るとエミル達はラタトスクのことやフラノールの襲撃事件にロイドが関わっていることをしいなに話す。しいなもまたロイドの変貌ぶりに驚き信じられないと言うが、もしセンチュリオン・コアを持っていることでおかしくなっているのなら目を覚まさせないといけないとエミル達の旅に半ば強引に同行することを決める。しかしまずはアクセサリー屋の主人に、持ち出したセンチュリオン・コアの行方を聞きに行こうとフラノールまで戻る。拉致されていたアクセサリー屋の一家はしいなの仲間が無事助け出していた。本物のアクセサリー屋の主人に話を聞くと、息子がセンチュリオン・コアをメルトキオの貴族に売りに行くと言って出掛けたと言う。

第5章 真実の仮面、偽りの素顔

リーガルが高速艇を手配してくれて、エミル達はメルトキオに到着する。メルトキオは世界が2つに分かれていた頃の王都で様々な人や物が集まる大きな町だった。道具屋の店主に話を聞くと、フラノールから来た人から仕入れた宝石は既に売れてしまったのだと言う。顧客情報を守る為、誰が買ったのか教えられないと言う店主に代わって、テセアラ王を訪ねてみてはどうかとリーガルは提案する。宝石の様な高価な物を買うのはほとんどが貴族で、貴族ならば自分の購入した物を隠したりしない為情報が手に入りやすいのだと言う。
早速テセアラ王のいる城へ向かおうとするとアリスが現れる。アリスは町中にも関わらず、自分が従えている魔物を召喚するとエミル達を襲わせる。エミル達はなんとか魔物を倒すが、魔物は起き上がりエミルを取り押さえる。アリスは魔物に負けたら自爆する首輪を取り付けており、エミルを巻き込んで魔物を自爆させようとしていた。エミルを助けようとマルタ達が攻撃するも魔物はビクともしない。そこへテネブラエが魔物に近付きエミルを放す様命じると魔物を上空まで引き上げる。空高く上がったテネブラエと魔物は自爆装置により消滅してしまった。
テネブラエが消えたことでエミルもマルタもショックを受けるが、その時マルタがふ化させて持っていた2つのセンチュリオンのウェントスとイグニスが現れ「センチュリオンはラタトスクの力があれば何度でも蘇る」と言うとエミルの体に取り込まれていった。するとエミルはラタトスクモードになり、テネブラエは闇の神殿で眠りについているだけだから迎えに行くと言う。ここでリーガルはテセアラ王へ謁見しグラキエスのコアを探す為メルトキオに残る。

エミル達は闇の神殿へ急ぎ奥へ進むとそこにはテネブラエのコアを破壊しようとしているリヒターとアクアの姿があった。エミル達はテネブラエを守る為武器を構えるとリヒターはエミルとは戦いたくないと呟くも応戦する。ラタトスクモードのエミルはリヒターに「アイン・ソフ・アウル」という凄まじい光を放つ一撃をぶつける。なんとか耐えるリヒターだったが「エミル…おまえ…まさか」と何かに気がつくと、エミルに今すぐラタトスクの騎士をやめろと叫ぶ。怒りに我を忘れているエミルは聞く耳を持たずに、再度アイン・ソフ・アウルを放つがリヒターはそれを撃ち返す。リヒターに撃ち返された攻撃がエミルに向かって飛んでくるとそこへマルタが飛び出し自分の体を盾にしてエミルを庇う。その衝撃で神殿の床が抜け、エミル達はバラバラになってしまった。
エミルが気が付くとそこにはテネブラエのコアが転がっており、それを拾いあげるとマルタとしいなを探して神殿の中を歩く。マルタと再会したエミルは先程のことを謝罪する。マルタはエミルがずっとラタトスクモードでいることが不思議であった為訳を聞くと、エミルは今の自分で何が悪いんだと反論する。みんながラタトスクモードの自分を否定している様に思ったエミルは今の自分が消えればいいんだと結論付けそのまま気を失ってしまう。
次に目が覚めた時、そこにはいつの間にか合流していたしいなの姿があり、エミルも元の弱気な性格に戻っていた。エミルが気を失っている間にテネブラエのコアをふ化させようと試みたがふ化しないのだとマルタは告げる。それを聞いたエミルがコアに触れると突然ふ化し、テネブラエは復活を果たす。自分を復活させてくれたエミル達にテネブラエはお礼を言い合流した。リヒターの安否が気になったエミルはマルタ達に尋ねると、しいなはアクアが助け出した様だと答えた。リヒターの無事がわかったエミルは安堵するが、その様子を見たしいなはラタトスクモードと普段とでは性格が真逆だと言葉をもらした。

闇の神殿を出るとちょうどリーガルが迎えに来ていた。テネブラエの無事を確認したリーガルはグラキエスのコアについて進展があったと話す。リーガルはグラキエスのコアを買ったのがゼロスの妹セレスだと突き止めていた。ゼロスの屋敷に向かうと屋敷にはゼロスの執事セバスチャンが待機しており、グラキエスのコアをセレスの執事トクナガが持ってきてと話す。すると屋敷の上階から大きな物音が聞こえ、直後にトクナガが慌てて階段から降りてきた。トクナガはセレスがロイドに攫われたと話す。
エミル達は慌てて外へ出ると手分けして町中を探す。するとエミルはゼロスと再会する。エミルはセレスがロイドに攫われたことをゼロスに伝えるがゼロスは全く信じようとしない。その会話の途中、ロイドがセレスを担いで走り抜けていくのを目撃して2人は後を追う。エミル達はロイドを見失ってしまうが、ゼロスはあれはロイドじゃないと言う。ロイドに会いたいなら付いて来いというゼロスに従ってエミルはゼロスの屋敷へ戻る。そこへマルタも合流し、ゼロスはトクナガからセレスが攫われた時のことを聞く。トクナガの話ではロイドは窓から現れてセレスとグラキエスのコアを持ち去ったのだと言う。本物のロイドなら必ずゼロスに連絡が来るはずだし、セレスを攫うなんてことは絶対しないと言い張るゼロス。そしてさっき自分達の横を通りすぎた時にきつい香水の匂いがしたことを話し、ロイドは香水をつける様な男ではないと説明した。エミルは確かにどこかで嗅いだことのある臭いがしたことを思い出し、それがデクスの付けていたメロメロコウの臭いだと判明する。つまり、先程のロイドはデクスが化けていたのだった。
ロイドが偽物だと分かり、エミル達はゼロスにラタトスクのことやコアのことを説明する。ゼロスは自分の身分上、テセアラ王に伝事情を説明する為城へ向かう。テセアラ王に謁見しているとリーガルとしいなも合流し、ロイドは東の方にある岬の砦に向かったことが判明する。そこにはヴァンガードの拠点があるとマルタは話す。ヴァンガードもコアを集めている為、デクスが偶然にもセレスがグラキエスのコアを手に入れたことを知り、コアの回収とロイドを脅してコアを奪う為にセレスを利用しようとロイドに変装して攫ったのだと考えられた。ヴァンガードの拠点がある岬の砦に向かうことになるが、エミルは今まで自分達が目にしてきたロイドは全て偽物なのではないかと思う様になり、かつてのロイドの仲間であったゼロス達に謝罪する。真実はまだ分からないが、ロイドに対して頭ごなしに否定していたことを反省していた。

ヴァンガードの拠点がある岬の砦に向かうとそこは見張りもいない殺風景な場所だった。中には魔物もおり、しいなが後ろから襲われるが軽々避ける。しかし着地した先に落とし穴が開いており、氷の神殿の時同様落ちていった。リーガルがしいなの救出に向かう為一時離脱し、エミル達はゼロスと共に砦の奥へと向かう。エミルとマルタはセレスが攫われた原因の1つに自分達が関わっていることをゼロスに謝罪するが、ゼロスは謝罪よりもセレス救出の為に気合入れてくれた方が良いと答え2人を元気付けた。
拠点の奥に進むと、そこには2人のロイドが戦っていた。お互い見た目は全く一緒でどちらが本物なのか判別がつかなかった。しかしエミルは少しでも怪しいと思ったロイドの方へ斬りかかる。すると変装が解け、デクスが姿を現した。そこでエミル達は本当にデクスがロイドに変装してセレスとグラキエスのコアを盗んだことを知り、ロイドが首謀者とされるパルマコスタの血の粛清やフラノールの襲撃事件はデクス達ヴァンガードの仕業だと判明した。
デクスはこのからくりをヴァンガードの総帥から口止めされていたが、あっさり秘密をばらしてしまう。マルタがその話を聞いて「パパが…」と呟く。マルタの父親はヴァンガードの総帥ブルートであった。
そこへアリスもセレスを連れて現れ、エミル達を挑発する。しかしアリスの背後にしいなが現れ、アリスからセレスを引き離す。倒れたアリスを助けようと動くデクスに突然現れたコレットが武器のチャクラムを投げつけそれを阻止する。倒れ込んだデクスの背後からリーガルも現れる。セレスはロイドが助け、安全な場所まで避難させる。アリスがその後を追い、デクスはエミル達の足止めを買って出る。デクスはエミル達に負けると、持っていたグラキエスのコアを落としマルタに取られてしまう。マルタが血の粛清についてデクスに尋ねると、デクスは「自分がロイドに変装してヴァンガードの集会を襲えば組織内部の不満分子を一掃できてマーテル教会を貶めることができるとブルート総帥に指示されてやった」と答えた。
血の粛清の首謀者が父親だとしったマルタはショックを受けていると背後からリヒターが斬りかかってきた。ゼロスはマルタを庇いリヒターの攻撃を剣で受け止める。リヒターはエミル達の始末を引き受けデクスを逃がすが、エミル達の力に圧倒され膝を付く。リヒターがいつも自分達を攻撃してくることに疑問を持っていたエミルはリヒターに近付き声をかける。するとリヒターはエミルの首を掴み殺そうとする。しかしリヒターはエミルの苦しそうな顔を見て「アステル」と名前を呼びエミルを解放して去っていった。エミルはアステルが誰なのか分からず茫然としていたが、セレスを匿って逃げたロイド達の援護に向かう為砦のさらに奥へ向かった。

ロイド達はアリスと対峙していた。ロイドはアリスに「ヴァンガードの目的の為にコアは必要ないのだから渡せ」と要求する。そこへエミル達も合流する。ヴァンガードの目的はシルヴァラント王朝の復活で、総帥のブルートは800年前に滅んだシルヴァラント王家の子孫なのだとアリスは説明した。アリスの援護にきたデクスも現れ、シルヴァラント王朝はクルシスの天使とマーテル教会に滅ぼされたのだと言い添える。アリスはデクスの隣に行くとマルタにヴァンガードへ戻ってくる様に勧める。ラタトスク・コアを持って戻ればブルートも許してくれるだろうと言うがマルタは戻る気はないとはっきり答える。マルタは父親の馬鹿げた野望を打ち砕く為にラタトスク・コアを持ち出したのだった。マルタの答えを聞いてアリスとデクスは引き上げる。
エミル達もセレスを家まで送り届ける為にメルトキオへ向かおうとする。砦を出たところで、エミルはロイドを一方的に憎んでいたことを本人に謝罪する。血の粛清を始めとするロイドが首謀者とされている事件の犯人が全てデクスだったことを知り、エミルは本人に謝罪せずにはいられなかった。ロイドは何も説明するつもりがなかったのだから仕方がないと言うとエミルを許した。しかしロイドが何故何も言わずに1人で行動しているのか皆分からず、口々に事情を尋ねるがロイドは何も語らない。「マルタに寄生したラタトスク・コアを取り外す為にはすべてのセンチュリオン・コアをふ化させてラタトスクを目覚めさせるしかないロイドのコア集めに自分達が協力できるなら一緒に旅をしよう」とエミルはロイドに言うが、ロイドはエミル達に剣を向ける。本来のロイドからは想像もできない行動にかつての仲間達は驚き、理由も告げないロイドを非難する。ロイドは剣を収め、「今は何も言えない」とだけ語るとレアバードで上空へと逃げていった。その間にも体の弱いセレスの体調が悪くなっていたので、ロイド追跡を後回しにしてメルトキオのゼロスの屋敷までセレスを送り届けに行く。

セレスをゼロスの屋敷まで送ると、エミル達はマルタからヴァンガードの目的について詳しい説明を受ける。ブルートはシルヴァラント王朝を復興させ、ラタトスク・コアを利用して魔導砲という武器を使ってマーテル教会とテセアラ王室を滅ぼそうとしているとマルタは話す。2年前の世界再生で魔導砲を実際に使ったことがあったしいな達は魔導砲の威力を知っており、そんなものが悪用されれば世界が滅びかねないと危惧する。ゼロスは立場上、この事実をマーテル教会とテセアラ王に伝えると言い、コレットもイセリアへ連絡すると言う。ロイドの行方を追っているリフィルとジーニアスにもしいなの仲間の忍びが探し出して伝えることになった。エミルはマルタとセンチュリオン・コア探しの旅を続け、ラタトスクを目覚めさせて魔導砲を使えなくすると決める。リーガルとしいなは引き続きエミル達の旅に同行することになり、ゼロスとコレットはロイドの捜索に向かう為別行動をとることになった。
エミル達はセンチュリオン・コア探しに戻り、メルトキオから一番近いという地の神殿に向かおうとする。そこには地のセンチュリオン「ソルム」が安置されているはずなのだが、テネブラエは最近ヴァンガードがうろついている場所でソルムのコアの気配を感じるのだと気にしていた。ソルムは敵を幻惑させることを得意としていたセンチュリオンで、デクスがロイドやブルート総帥に化けていたのはソルムの力が関係しているのではないかとテネブラエは説明する。しかしデクスから漂うメロメロコウの強烈な臭いにテネブラエの感覚は麻痺し、センチュリオンの気配を上手く感じられないらくし確証は持てなかった。地の神殿にソルムのコアがなければヴァンガードが持っているこ可能性が高くなるので、それを確かめる為地の神殿へ向かう。しかし神殿の中は最近頻発している地震の影響で中が崩落しており、復旧作業が終わるまで先へ進めなかった。それならば先に雷の神殿に行ってみないかとしいなが提案するので、地の神殿の復旧を待つ間に雷のセンチュリオン・コアを求めて雷の神殿へ向かうことになる。
地の神殿を出る前に、まだふ化させていなかったグラキエスのコアをマルタがふ化させると突然エミルが倒れてしまう。マルタ達はメルトキオまで戻ってマルタを休ませる。目を覚ましたエミルはラタトスクモードになっていた。マルタはエミルがラタトスクモードになっていることに気が付くと、エミルは「こっちの自分は邪魔だったな」と呟く。マルタにその言葉を否定し、闇の神殿以降、戦闘以外で姿を見せなくなったことを心配していたとエミルに告げる。エミルはマルタに「自分はマルタにとって必要な存在か」と尋ねるとマルタは「もちろん」と伝える。エミルはお礼を言うとラタトスクモードを解除し元のエミルに戻った。今まで会話していたのに、エミルにはラタトスクモードの時の記憶がない様だった。その様子を見て、マルタはエミルに何が起きているのか不安を募らせていた。

第6章 黒い予感

メルトキオで一晩休み、雷の神殿へ向かうと、中には兵士がおり関係者以外は立ち入りができないと言う。一方的に武器を向け立ち去る様脅す兵士達にエミルはラタトスクモードになり、逆に兵士達に剣を向ける。マルタ達の必死の説得でエミルは兵士達を解放すると神殿の奥からシュナイダーという王立研究院の院長が現れる。現在雷の神殿は危険だから関係者以外の立ち入りができないと話すが、エミル達に何か事情があることを知ると王立研究院で話を聞いてくれると言う。シュナイダーはエミルの顔を見て驚くが作業が残っていると言い神殿の奥へ戻っていった。
エミル達は王立研究院があるという学園都市サイバックへ向かいシュナイダーの帰りを待つことになる。王立研究院へ向かうとエミルを見た研究員がエミルのことをアステルと呼び驚く。研究員の話ではアステルはハーフエルフの親友と共に精霊ラタトスクのことを調べに行ってそのまま死亡したとされていた。マルタはその話を聞いて王立研究院でラタトスクのことを調べていることを知って驚く。シュナイダーの帰りを中で待たせてもらうことになり、エミルはそこでラタトスクモードを解除するが、元の性格に戻ったエミルは雷の神殿から王立研究院まで来たことの記憶がなかった。その様子をマルタ達は心配し、サイバックの宿屋で休む様提案されて王立研究院を出ようとする。その途中、先程エミルをアステルと呼んだ研究員に声をかけられる。双子かと思う程にエミルはかつて王立研究院の研究者だったアステルという人物にそっくりなのだと言う。リヒターは王立研究院で働いていたハーフエルフの研究者で、ラタトスクのついて調査に出掛けた際にアステルを殺したのだと研究者達には伝わっていた。その話を聞いたエミルは「そんなはずはない」と声を荒げ、リヒターがエミルに優しい言葉をかけたり戦いたくないと言っていたのは、エミルが死んだ親友アステルに似ていたからだとエミルは思っていた。だからリヒターがアステルを殺したという話を信じたくないとエミルはマルタに伝えた。
エミルが宿屋で一眠りしていると、リヒターに殺される夢を見て飛び起きる。そこにはテネブラエの姿しかなく、マルタはリーガルに呼び出されて外に出たと言う。王立研究院へ向かったのだと思い、急いでマルタを追いかけると、町の隅でマルタはリーガルとしいなと3人で話をしていた。リーガルはエミルのラタトスクモードの長さや不自然さから、エミルは疑似人格を作り出しているのではないかと考えていると話す。以前イズールドでリーガルがリフィルから受け取った手紙には「記憶喪失のエミルが失われた記憶を上書きして作り出している人格ではないか。そして本来のエミルは記憶ごと眠っているのではないか」と書かれていた。ラタトスクとの契約で刺激を受けたエミルは眠っていた本来の記憶を目覚めさせたとすれば、ラタトスクの力を借りているだけなのに性格まで変わってしまうということの説明がつくとリーガルは語った。話の全てを聞いていたエミルは思わず3人の前に姿を現し、「今の自分が偽物なら、自分は一体何者なのか」と問う。リーガルは「今述べたことは全て自分の仮説にすぎないので真相は分からないが、エミルは本当はアステルなのではないか」と答える。それを聞いたエミルは自分が本当はアステルだからリヒターに殺される記憶があり、それを度々夢に見るのかと考え始めた。リーガルはエミルを偽物呼ばわりしたくてマルタ達に話したのではなく、今のエミルが消えてしまうのではないかと心配して話したとしいなは言い、みんな今のエミルを大事に思っていると伝えた。
シュナイダーが王立研究院へ戻っているというので、雷の神殿に入りたい理由とアステルについて話を聞く為にシュナイダーの下へ向かう。シュナイダーはアステルについて詳しく説明を始めた。アステルは幼い頃からこの研究院で精霊について研究しており、メルトキオの精霊研究所へも何度か行っていると言う。氷の神殿でエミルと初めて会ったはずなのに見覚えがある様に思っていたしいなは、精霊研究所でアステルの顔を見ていたからだった。アステルは研究を続け、魔物がマナの調整役を担っているのではないかとい仮説を立て、2年前にそれを証明する為精霊ラタトスクの実地調査にリヒターと向かった。しかし戻ってきたのはリヒター1人で、「アステルは死んだ」とだけ言って研究院を辞めて去ってしまったのだとシュナイダーは話す。エミルがアステルかどうか調べる方法はないかとリーガルが尋ねると、雷の神殿にアステルの同期のリリーナという女性がいるので尋ねてみてほしいとシュナイダーは言うと通行許可証をエミル達に手渡した。

メルトキオの精霊研究所にあるラタトスクについての資料に目を通すと、ラタトスクというのは「ギンヌンガ・ガップ」というこの世界と魔界ニブルヘイムとを繋ぐ扉の守護者なのだと判明する。精霊研究所を出る時、研究員からラタトスク・コアを埋め込んでいるマルタの心配をされる。ラタトスク・コアはエクスフィアと非常に似た性質を持つと言われており、エクスフィアをそのまま埋め込まれると体に有害であることを知っていた研究員が心配して尋ねたのだった。マルタは額にラタトスク・コアがくっついている以外は特に変化はないので大丈夫だと答え、リリーナの安否を確認する為に地の神殿へ向かう。
メルトキオを出た後、エミルはマルタの元気がないことに気付き声をかけるが平気だと返されてしまう。エミルは「あいつじゃなきゃ駄目なんだな」と呟くと、元の優しいエミルの口調でマルタを気遣う。マルタは元のエミルに戻ったと思い「エクスフィアの話を聞いてから実は不安だった」と素直に話す。エクスフィアは最終的に宿主を化け物に変えてしまうと知っていたマルタは自分もラタトスクの解放が間に合わなかったら同じ様になってしまうのではないかと思っていた。そんなマルタをエミルは「マルタのことは絶対自分が守る」と元気付けた。マルタはラタトスクモードにもかかわらず自分を慰める為に元のエミルの真似をしてくれたことに感謝し、今までずっと怒っていたことを反省し謝罪した。エミルは「お前が助けてくれって言ったから助けようと思っただけだ」と血の粛清の時のことを呟く。それを聞いたテネブラエはエミルに記憶が戻ったのか尋ねる。エミルはテネブラエに「ラタトスクモードは戦いの時だけ引き受ける。もしもう1人の自分が足を引っ張りそうになったら頼む」と伝えるとラタトスクモードを解除した。
地の神殿に入ると元に戻ったエミルは何故自分がここにいるのか分からなくなっていた。マルタ達が雷の神殿以降の事情を簡単に説明し、リリーナを探して地の神殿を進む。神殿の奥には王立軍に介抱されているリリーナの姿があった。リリーナは怪我をしていたが無事で、エミルを見るとアステルと酷似していると話す。ラタトスクに関する資料をアステルが死亡した後にリヒターが全て持ち去ったのだから、アステルはリヒターに殺されたのだと思っているとリリーナは言う。アステルに身体的特徴はないかとリーガルが尋ねるとリリーナは首に星型の痣があると教えてくれた。さらに、一緒に飛ばされたデクスは部下を連れて神殿のさらに奥へ向かったと言い軍の兵士に付き添われて神殿を出ていった。
リリーナが去った後、リーガルがエミルに首に星型の痣があるか尋ねると、エミルはそれらしいものがあると答える。このことから、エミルはリヒターに殺されたと思われているアステル本人ではないかという結論に至る。しかしエミルにはアステルの頃の記憶はなく実感もないと答える。マルタはそんなエミルに「キミはキミだよ。無理思い出さなくてもいい」と言って励ました。
リリーナの無事を確認したエミル達はデクス達が向かったという神殿の奥へ向かった。そこにはやはりソルムのセンチュリオン・コアはなく、デクスが持っていたことが判明する。神殿の奥は行き止まりになっているが、デクス達の姿は見えない。どこかに隠し通路があるのかもしれないと探すと、確かに別の通路が隠されていた。通路を通るとそこにはイモムシ型の魔物がいて、アリスが魔物を操る時に使っているヒュプノスが付けられているのを見つける。暴れる魔物を取り押さえると大人しくなり、ヴァンガードにここから隣の大陸にある鉱山への乗り物として使役されていたと魔物は話す。リーガルがエクスフィア鉱山ではないかと考えて魔物に乗せて連れて行ってもらうと、その鉱山はリーガルの会社が所有していたトイズバレー鉱山というエクスフィアの採掘場だった。リーガルの予想は悪い方に当たってしまい、悪用されては困るとレザレノ本社に知らせる為トイズバレー鉱山を抜けてアルタミラという町を目指す。

アルタミラに到着したエミル達はレザレノ・カンパニーの本社ビルへ向かい、リーガルの留守を預かっていた執事のジョルジュと会い、トイズバレー鉱山と地の神殿が繋がっていることを話す。話の途中で、社員の1人が慌てて入ってきて、町でヴァンガードが暴れていると報告する。ヴァンガードは「首領の娘をレザレノ・カンパニーが拉致監禁しているのでその報復措置だ」と言って暴動を起こしているのだと言う。マルタは「話を付けてくる」と1人でレザレノ・カンパニーを飛び出す。それを心配したエミル達もすぐに後追い、マルタにまずは善後策を練ろうと伝える。観光客に紛れる為にホテルへ向かったエミル達はそこでアリスと鉢合わせてしまう。アリスは町のあちこちに爆弾をしかけており、マルタがブルート総帥の所に戻らなければ町にいる人々は皆殺しにすると脅して去っていった。リーガルとしいなはなんとか町の外に人々を逃がせないか策を練る為一時離脱し、エミルとマルタはホテルの一室で待機する。マルタは自分のせいでアルタミラにいる多くの人を危険な目に合わせてしまっていると責任を感じるが、エミルは「ラタトスク・コアを悪用しようとしているヴァンガードを阻止しているマルタは悪くない」と励ます。マルタは町の人々を見捨てて逃げるか自分がヴァンガードに戻るかのどちらかしか選択肢はないと考えており、マルタは後者を選ぶ。テネブラエにエミルの足止めを命じ、マルタは1人でヴァンガードが拠点としているカジノへ向かう。エミルはテネブラエに邪魔されるとマルタを助けたい一心でラタトスクモードになる。テネブラエはそんなエミルに「自分が殺された時のことを思い出して」と訴えるがエミルは「アステルだった頃の記憶に興味はない」と言い放つとテネブラエをどかしてマルタを追う。
ホテルのロビーでリーガルとしいなと合流し、マルタが取引に応じようとカジノへ向かったことを説明する。マルタはブルートの娘だから簡単には殺されない。それに爆弾の起爆装置もきっとカジノにあるはずだから、カジノへ向かってマルタを奪還し、起爆装置を破壊できれば町の人々も救えると考えた。リーガルとしいなが準備に取り掛かっている間、エミルはホテルに一旦戻り、テネブラエと会話する。テネブラエはエミルを足止めしてマルタを行かせたことを謝罪する。ラタトスクモードのエミルはマルタも町の人々も無事だったら許してやると答えるとラタトスクモードを解除した。
リーガルは用意していきた手錠型の遠隔制御装置を手にはめると、カジノの電源回路を遠隔制御すると言う。エミルはリーガルとしいなと共にカジノへ急ぐ。ヴァンガードに入りたいと見張りの兵士を騙し、アリスの所まで行くと3人は牢屋に入れられてしまう。そこにはマルタも捕らえられていた。マルタの無事を確認したエミル達はリーガルの遠隔制御でカジノ全体に電源を落とし、牢屋を出てホークが持っていた起爆装置を取り上げた。ホークとヴァンガード兵を倒したエミル達の前にブルートが現れる。突然の父親の登場にマルタは驚くが、ブルートは容赦なく攻撃してきた。あまりの強さに隙を見てエミル達は逃げ出す。リーガルはエミル達が安全な場所まで逃げられる様に自分が盾になると言ってアルタミラに残る。しいなはエミルとマルタを連れてアルタミラの出口へ向かうとそこへ作戦の失敗に腹を立てたアリスが現れ道塞ぐ。するとアリスの背後から大きな斧を持った少女が現れエミル達を救う。少女はプレセアと言い、かつてロイド達と一緒に旅した仲間の1人だとしいなはエミル達に紹介した。
エミルとマルタをプレセアに任せ、しいなはリーガルを助ける為単身アルタミラまで戻る。事情をよく知らないプレセアだったが、しいなの頼みを聞き入れ、2人を安全な場所まで連れていくことにした。

第7章 甦りし記憶の果てに

プレセアはエミル達を連れてアルテスタというドワーフの住む家まで向かおうとする。しかし道の途中ででマルタを捕まえようとヴァンガードによる検問が行われていた。プレセアは検問所を通る為にアイアンメイデンという人1人が容易に収まってしまう程大きな箱を持ってきた。それはデクスがいつも持ち歩いている大きな箱と一緒のものだったのでエミル達は驚く。プレセアはこれを返そうとアルタミラまで運んできたが町が暴動に遭っていた為、森の茂みに隠して置いていたのだと話した。マルタをアイアンメイデンの中に隠し、エミルとプレセアは検問所へ向かう。ヴァンガード兵に箱の中身を見せろと言われるが、プレセアが中身を見れば呪われると脅し検問所を突破する。
アルテスタの家に到着すると、エミル達はプレセアに今までの経緯を説明する。プレセアもまたロイドを心配するが、まずはヴァンガードから身を隠そうと言う。しかし、アルテスタの家の前にマーテル教会騎士団のマーグナーがヴァンガード兵を連れて捜索にやってきた。マーグナーはマーテル騎士団を演じていただけで、その正体はヴァンガード戦闘部隊の師団長であった。マルタはマーグナーがヴァンガードだとは知らなかった。このままではアルテスタに迷惑がかかってしまうとエミル達は家を飛び出しマーグナーと戦う。エミル達はマーグナーに勝つとヴァンガードがアルタミラを制圧した目的を尋ねる。マーグナーは「ブルート総帥はアルタミラからシルヴァラント王朝の復活を宣言するつもりだ。そしてラタトスク・コアと魔導砲を手に入れテセアラ人に天罰を下す」と答えた。テセアラ人を手にかける理由を聞くとマーグナーは「文明の遅れたシルヴァラント人はテセアラ人に負け、ハーフエルフの様に虐げられる」と言い残し倒れてしまった。事情を知ったアルテスタは、エミル達に早くミズホの里へ逃げる様促し、マーグナーはアルテスタが捕えて見張っておくと話した。
ミズホの里はしいなの故郷で、他の町とは一風変わった雰囲気の場所であった。入口でしいなの補佐をしているおろちに出会い、プレセアがしいなの頼みでエミル達を連れてきたことを説明する。今、ちょうどリフィルとジーニアスも里を訪れているので詳しい話は奥の屋敷で聞くと言われ里に招かれる。リフィルとジーニアスにヴァンガードがアルタミラを占拠していることを説明すると、リフィル達も各地の町でヴァンガードによる暴動が起きていると話す。シルヴァラント領にはまだまとまった政治統制がない為暴動を抑えられず、テセアラの王立軍もテセアラ領の町を守ることで手一杯であった。エミル達はこの状況をミズホの元頭領イガグリ老に報告し、魔導砲によるテセアラ弾圧が目的なら、狙われるのは王城のあるメルトキオだろうと考える。魔導砲を動かす鍵であるラタトスク・コアをマルタが持っているので、まだこちらに勝算はあると判断し、この事件の首謀者であるブルートを討てばヴァンガードは瓦解するだろうという結論が出る。その話を聞いたマルタは父親のしている事の重大さを改めて感じ、戦う覚悟を決める。リフィル達がアルタミラを占拠するヴァンガードへ襲撃する為の準備を始めるが、エミルとマルタはミズホに残る様言われてしまう。ラタトスク・コアをヴァンガードの手に渡さない為の最善策であった。一度はその策に頷くエミルとマルタだったが、エミルはマルタに父親とちゃんと話をすることを勧める。「マルタがラタトスク・コアを持ってヴァンガードを抜けたのは父親の行動が許せなかったからと言うなら、他人任せにせず、自分で父親を止められる様に話をしなくてはいけない」とエミルは言う。エミルは続けて「勇気は夢を叶える魔法。僕の勇気をマルタにあげる」とマルタを励ますとリフィル達とアルタミラへ行こうとする。
しかしミズホの里にもヴァンガード兵が襲い掛かってきた。ヴァンガード兵を倒しながらエミルはラタトスクモードになり、マルタに「ずっとヴァンガードから逃げ続けているが、ソルムのコアをブルートが持っているのラタトスクは目覚めない」と伝えるとマルタは勇気を持ってブルートを説得する決意を固める。その決意を聞いたエミルはラタトスクモードを解いた。リフィル達もマルタの希望を聞いて共にアルタミラへ行くことに同意した。

アルタミラ近くの海岸まで行くと、先にアルタミラへ調査を行っていたおろちからヴァンガードがレザレノ・カンパニーの第二社屋に本部を置いたと報告を受ける。プレセアがホテルの地下に社員用の通路があるとリーガルから聞いていたのを思い出し、そこを通って第二社屋の前まで行くことになる。おろちは先に町へ潜入して敵の増援が来ない様に警戒する任務に就き、エミル達はホテルからヴァンガード本部へ近づく。レザレノ第二社屋の警備室まで辿り着き、警報装置を解除してビルの見取り図を確認する。最上階の会長室にブルート総帥がいると考えたエミル達はリフィルの提案で二手に分かれ、1つのグループが敵を誘き寄せる囮となり、もう1つのグループが非常階段を使って会長室を目指す。ブルート総帥と話す為、マルタは非常階段班になり、マルタを守る為にエミルとテネブラエも同行する。
非常階段に近づくと、そこにアリスが現れる。アリスはエミル達と戦う為に現れたのではなく、デクスを救ってほしいと頼みに来たのだった。アリスの話では、デクスはブルートの命でロイドに化ける為、ソルムのコアを渡されていたことで正気を失いかけており錯乱が続いているのだと言う。可哀想で見ていられないというアリスの必死の訴えにエミル達はソルムのコアをふ化させればデクスの正気も戻るだろうとアリスの話を信じてデクスが閉じ込められている部屋に入る。部屋の中では確かにデクスがソルムのコアを求めて錯乱していた。デクスが正気を失いかけていることは本当だったが、これはブルート総帥に命じられてマルタを捕まえる為にアリスが行った罠であった。マルタはアリスによって囚われ、エミルとテネブラエは部屋に閉じ込められてしまう。そこへ錯乱したデクスが襲い掛かる。弾き飛ばされたエミルは壁にぶつかった拍子にデクスと初めて会った時に押し付けられたメロメロコウの瓶を落とす。デクスはそれを拾いあげると、その強烈な臭いで一時的に錯乱状態から覚める。落ち着いたデクスにエミルが話しかけようとすると、壁の向こう側からコレットとゼロスの声が聞こえた。コレットが転んだ拍子に何かのボタンを押してしまった様で、壁が突然開き、コレットとゼロスが現れる。
デクスを部屋に残しコレットとゼロスはエミルを安全な部屋まで助け、お互いの状況を説明する。コレットとゼロスはロイドとの接触に成功したが、相変わらず何も語ってはくれなかったらしい。しかしそこでアルタミラがヴァンガードに制圧されたという情報が入ってきたので、ロイドと共にアルタミラまでやってきたのだと言う。ロイドも来ているが事情があって別行動をしているらしい。エミルはコレットとゼロスに同行してもらい一緒にマルタを探しビルの中を進む。テネブラエがマルタの気配を感じたフロアを探すが一向にマルタは見つからなかった。そこへ天井からしいなが現れる。しいなはビルの中でリーガルを探している途中でマルタを見つけたらしく、助ける為にエミル達に同行する。天井裏から隣の部屋を覗くとそこにはマルタがブルートと対峙していた。何度も説得を試みるマルタだったが、ブルートには全く相手にされていなかった。ブルートからソルムのコアを引き離してふ化させることができればブルートも正気に戻るだろうとテネブラエに言われ、エミル達は別の通気口から通路に出てマルタがいた部屋を目指す。部屋にはマルタのみが残っており、マルタの救出に成功する。
ブルートは会長室へ向かったとマルタが言うので、エミル達はソルムのコア奪還の為に会長室へ急ぐ。その途中で、囮役だったリフィル達とも合流し、エミル達はブルートの下へ辿り着く。マルタはブルートにソルムのコアを渡す様頼むが聞き入れてもらえず、逆にリーガルを人質に持っているセンチュリオン・コアを全て渡せとエミル達に要求してきた。下手に手出しができない状態となり戸惑っているエミル達の前ロイドが現れ、リーガルを助ける。態勢を崩されたブルートにエミル達は全力でぶつかり勝利する。
倒れるブルートに近付き支えようとするマルタの前に錯乱したデクスが乗り込んできてブルートが取り込んでいたソルムのコアを無理矢理奪い取る。ブルートに胸を突かれたブルートは倒れてしまうが、リフィルが治癒術をかけてなんとか命を繋ぎ止める。マルタは急いでソルムのコアをふ化させるとブルートは正気に戻り、何故自分がシルヴァラント王朝を復活させる為にヴァンガードを使って非道を繰り返していたのか分からず、記憶が混乱している様だった。息も絶え絶えにマルタに今までの行いを謝罪し、エミルにヴァンガードの解散をリヒターに伝えてほしいと告げる。エミルは何故リヒターに伝えるのか問うと、ブルートはリヒターにラタトスク・コアと魔導砲があればシルヴァラント人は解放できると吹き込まれてソルムのコアを渡されたのだと語り意識を失った。

急いで医者を連れてくる様にリフィルが言うとエミルとマルタはプレセアの案内でレザレノ第二社屋からの脱出を試みる。しかし途中でロイドとリヒターが対峙しているのを目にする。リヒターの圧倒的な力にロイドも押され気味だったが、エミル達が加勢してなんとかリヒターを抑え込む。リヒターはエミルの放つ技を見て「やはりお前がラタトスクか」と叫ぶ。それを聞いたエミルは2年前の出来事を思い出す。
2年前、リヒターとアステルはラタトスクの下を訪れて「今世界の自然はマナのバランスが崩れ狂い始めている。マナを調整してほしい」と頼んだ。しかしラタトスクは「マナのバランスを正しても大樹カーラーンが枯れていては意味がない」と断った。アステルは「新たな樹が誕生したが、その樹に宿る精霊にはまだマナの流れを操る能力はない。センチュリオンの力を使ってマナの調整を頼む」と再度依頼するがラタトスは「カーラーンを枯らしたのは人間とハーフエルフのせいだとして、マナのバランスを整えた後にヒトも根絶やしにする」と語った。その言葉にアステルが反論するとラタトスクはアステルを一瞬で殺害してしまった。一方的な攻撃で親友を殺されたリヒターは怒りで我を忘れラタトスクに斬りかかったのだった。
エミルは全てを思い出して膝をつく。アステルの姿をしていても中身はラタトスクだと割り切ってリヒターはなおもエミルに武器を向ける。そこへマルタがエミルを庇う様に立ち塞がり、横でそれを聞いていたロイドもエミルを助ける為に剣でリヒターの攻撃を受け止める。リヒターとロイドが戦っていると上空から魔物に乗ってやってきたアリスがリヒターを助けに来てそのまま逃げていってしまった。

第8章 永遠の絆

2年前、アステルを一方的に殺したラタトスクにリヒターは攻撃し深手を負わせてコア化させた。テネブラエはラタトスクを消滅させない為にコアを拾い、リヒターとアクアの前から姿を消したのだった。エミルは気が付くとアルタミラのホテルのベッドの上にいた。その傍らにはテネブラエがいて、エミルが本当はラタトスク本人なのだと告げられる。エミルにはリヒターに殺される記憶はあるが、自分がラタトスクだなんて信じられないと話す。テネブラエが血の粛清でマルタがラタトスクに助けを求めた時、自らコアをふ化させて敵の目が自分に向かない様にマルタの額に偽物のラタトスク・コアを埋め込み復活を果たしたことを告げた。目覚めたばかりで本来の力が戻っていなかった当時のラタトスクには、マルタを身代わりにして徐々に力を取り戻すしか方法がなかったからそうしたのだろうが、エミルはその行為を最低だと責めた。そこへマルタがやってきて大丈夫かとエミルに尋ねる。エミルは憔悴しきった顔で自分が何者か分からなくなっていると答えた。テネブラエは「敵であるリヒターにエミルがラタトスクであると知られた以上、隠しておくことの方が危険。自分はラタトスクに仕える身として守る義務がある」と言う。マルタはテネブラエにこれ以上エミルを責めないでと忠告すると、ブルートがエミルに会いたがっていると言う。
エミルとマルタはブルートが療養している部屋へ向かうと、重症ではあるがなんとか生き延びることができたブルートがエミルにマルタを助けてくれたことを感謝し、今のヴァンガードの様に組織を戦闘集団へ変えたのはリヒターだと告げる。ブルートは確かにマーテル教会とテセアラを憎み自らの意思でヴァンガードを設立したが、リヒターがいなければここまで大きな組織にはなっていなかったと言う。ブルートは組織の部下達に投降命令を出したので大部分がそれに従うだろうとしながらも、リヒターに心酔している団員もおり、彼らがどこかで集結すれば、また今回の様な混乱が起きるだろうと危惧していた。リヒターを止めてほしいとエミルに頼むブルートだったが、エミルは自分自身が世界を滅ぼしかねない存在であることに不安を募らせていた。
ブルートとの面会を終えると、プレセアがリヒターの行方が掴めたと報告に来た。レザレノ・カンパニー本社ビルの空中庭園でリーガルが待っていると言うのでエミルとマルタは空中庭園へ向かう。空中庭園には他の仲間と共にロイドの姿もあった。リヒターは異界の扉という遺跡に向かったと言う。テネブラエが異界の扉にはこの世界と魔界ニブルヘイムとを繋ぐ扉ギンヌンガ・ガップがあり、ラタトスクはそこを守護していたのだと説明した。そこは2年前にラタトスクがアステルを殺した場所でもあった。リヒターの強さの正体はニブルヘイムに住む魔族と契約して得た力らしく、異界の扉に向かったのさらなる力を得ようと別の魔族と契約しようとしているのではないかとロイド達は考えていた。なんの見返りもなく魔族がヒトに力を貸す等あり得ないとテネブラエは驚くが、リヒターと魔族の目的がラタトスクの死で共通していることに気付くと契約は成立もあり得ると言う。エミルはまだ自分がラタトスク本人なのか実感が持てずにいたが、今のエミルはラタトスクが姿を隠す為の疑似人格でラタトスクモードと呼ばれるエミルがラタトスクの記憶と感情を持っているとテネブラエは話す。テネブラエの話を聞いても今のエミルには理解し難かったが、ロイドがエミルに答えを与えてくれる人物に会わせられると話し、世界樹の前で待ち合わせることになった。

世界樹まで行くとそこにはロイドとアスカードで出会った水色の長髪の男性が待っていた。彼はユアンと呼ばれ、世界再生の時に新たな世界樹の誕生を目的にロイド達と共闘した人物であった。ユアンはその後世界樹の成長を見守る守り人となっていた。ユアンはロイドから事情を聞いてラタトスクが覚醒を始めたことを知り、エミルに自分はなんだと思っているのかと問う。エミルは「人間でありたい」と答えると、ユアンは今のエミルもラタトスクモードのエミルもどちらも元は1つの人格で、今のエミルはラタトスクの良心なのだろうと言った。エミルは自分がやはりラタトスク本人なのだと認める。
ロイドとユアンは世界樹の精霊マーテルからの依頼でラタトスクによる人類消滅を阻止しようと動いていた。それを聞いたエミルがリヒターの様に自分を殺そうとしているのかとユアンに尋ねると、ユアンは「ラタトスクはギンヌンガ・ガップの守護者だ。殺してしまえば魔界ニブルヘイムと繋がる扉が開きこの世界が魔族に支配されてしまう」と言いラタトスクを殺すつもりはないと答えた。ロイドとユアンはニブルヘイムの干渉を避ける為にラタトスクとセンチュリオンのコアをギンヌンガ・ガップの扉に埋め込み鍵にしようとしていた。ロイドがかつての仲間達に事情を説明しなかったのは、ラタトスクにこのことがばれない様にしたかったからであった。ラタトスクは魔物達のネットワークを持っており、ロイドやユアンも現時点でラタトスクの影響を受けていない世界樹の前でしかこの作戦の話はできなかった。もし別の場所で他人に作戦を明かしてしまったら、ラタトスクがこの作戦に気付き、世界樹の名前を調べてマーテルをも支配下に置こうとしただろうとユアンは話す。世界樹の名前は名付け親のロイドと、共に旅をしてきたコレット達しか知らず、樹が安定するまで世界樹の名前は口にしないとマーテルとの約束があった。しかし、ユアンはコアが人の心を狂わせる能力を秘めていることを知り、もしその能力を利用してコレット達を狂わせれば樹の名前を明かしてしまうおそれがあると考え、世界樹の名付け親でマーテルの加護を受けたロイドのみに作戦を託したのであった。
エミルは自分がラタトスク本人なのにこんな話を聞かせてよかったのかと問うとロイドとユアンはラタトスクの良心を信じ、ラタトスクが覚醒しても人を滅ぼさない可能性に賭けたいと答える。もしラタトスクが人類の敵ではないと分ければ、ギンヌンガ・ガップに封じる必要はない。ロイドはエミルに手を差し伸べ、ラタトスクの良心である今のエミルを守り、一緒にみんなが幸せになれる方法を探そうと伝える。エミルはロイドの手を取り、共闘する道を選んだ。エミルの中にある2つの人格を1つに戻し、その時に良心である今のエミルの人格が消えなければラタトスクは敵ではなくなる。今のエミルが消えてしまうかもしれない状況にマルタはショックを受けるが、ユアンはイセリアにいる心の精霊の加護を受ける様マーテルから聞いていると教え、ロイド達の案内で心の精霊ヴェリウスに会いに行く。

イセリアのマーテル教会の聖堂に到着すると、この中にいるヴェリウスはかつてしいなの相棒だったコリンという人工精霊の生まれ変わりだと説明する。聖堂の前にはロイドの父ダイクがいて、2人は久しぶりの親子再会を喜ぶ。2人の様子を見ていたエミルが自分には叔父や叔母とそんな関係が築けなかったと羨ましがるが、ロイドは今からでもやり直せるから諦めては駄目だと元気付ける。聖堂を進むとマルタはエミルを引き留め、今のエミルの人格には残っていてほしいけど、ラタトスクの人格もまた残ってほしいと伝える。エミルもマルタと同じことを考えていた。
祭壇の前まで行くとヴェリウスが姿を現す。ヴェリウスは「エミルの心にはまだ迷いがあり、決心がついた時にまた現れる」と伝え、決心がつくまで心を守る約束をする。ロイドはエミルの決心がつくまで待つと言うと、いきなり地震に襲われる。地震が治まった後、エミルは急に苦しみ出し、テネブラエがギンヌンガ・ガップの扉が開きかけているという気配を感じる。リヒターがギンヌンガ・ガップの扉の前で何か細工をしているのだろうと推測し、エミルはラタトスクモードになって必死で扉を抑え込む。ロイドが協力できることはあるかとエミルに問うとエミルはロイドを襲いルーメンのセンチュリオン・コアをふ化させる。
すると場面は血の粛清でマルタがラタトスクのコアに助けを求めるシーンへと変わる。マルタが気を失うと追い詰めていたヴァンガード兵がマルタを殺そうと襲い掛かる。そこへ本物のロイドが現れ、ヴァンガード兵を退ける。ヴァンガード兵を追ってロイドがマルタの前を立ち去った後、ラタトスクはアステルの姿を借りて現れ、倒れているマルタを呼び起こした。この映像は紛れもなくラタトスクの記憶であり、エミルは自分がやはりラタトスク本人であると認識した。ラタトスクモードだったとは言え、無理矢理ロイドからルーメンのコアを奪ってふ化させたことを謝るエミルにロイドは大丈夫だと答え聖堂を出る。

聖堂を出るとダイクが魔物に襲われていた。エミル達が助けて訳を聞くと、自身の後、村に魔物が入り込んできたのだとダイクは言った。それを聞いたテネブラエはギンヌンガ・ガップの扉が一時的に開いた時に魔界の波動がこの世界に流れ込んだ為だと言う。ラタトスクが生きている限り開くことにない扉が何故開いたのかとプレセアが尋ねると、一部のセンチュリオンを失ってラタトスクの力が不完全な状態の所にヴァンガードが各地で暴動を起こして人々の負の感情をまき散らしたことで扉の封印が緩まり、リヒターが扉を開けたのだとテネブラエは説明した。今はラタトスクがなんとか扉を抑え込んではいるが、扉が再び開いてしまうのも時間の問題だった。
エミルは再びラタトスクモードになり、力を完全なものにする為に邪魔する奴は斬るとロイド達に剣を向けようとする。しかしラタトスクの良心であるもう1人のエミルがそれを制止する。エミルの中で2つの人格がぶつかり合う。センチュリオン・コアを全て目覚めさせ、力を完全なものにしないとギンヌンガ・ガップの扉は閉じられないと言うラタトスクに、もう1つの人格は「別の方法がある。自分達のしたことの責任は自分達でとろう」と言うと1つの決心をしてヴェリウスを呼ぶ。エミルは精霊ラタトスクとして生きていくことを選び、ヴェリウスの力を借りてラタトスクの人格と記憶を封じてしまった。エミルはそのことを仲間に告げ、ギンヌンガ・ガップの扉を閉じる為に協力してほしいと要請する。仲間達はエミルの決断を受け入れ、協力することを誓う。ギンヌンガ・ガップへ向かう前に、エミルが人間として生きてきたこの半年でお世話になった人々に挨拶すべきだとゼロスに言われ、各々準備の為解散してアルタミラで集合しようということになった。

エミルがルインに一度戻ると言うと、マルタはアルタミラで療養しているブルートに会った後はエミルと過ごしたいと申し出る。エミルはそれを了承して夜にアルタミラで待ち合わせようと約束して別れた。エミルはテネブラエを連れてルインに戻るとアルバとフロルに会い、半年間お世話になったことのお礼と別れの挨拶をする。親子としてやり直したかったがもうそんな時間もないと告げるエミルに、アルバとフロルは今までエミルにしてきた酷い仕打ちを謝罪して「今からでもやり直す機会をくれ。やるべきことを終えたら帰ってきてほしい」と言い和解した。エミルがロイドの像がある噴水広場まで来ると、テネブラエはエミルがラタトスクとしてギンヌンガ・ガップを守ろうとしている訳ではなく、アステルを殺したことを悔いて自らコアに戻って扉の鍵として封印しているのではないかと尋ねる。エミルはその通りだと答え、コアに戻る為にラタトスクの人格を封じ、誰か強い人物に自分が倒されるしかないと考えていた。その為に自分は封じたはずのラタトスクの人格を演じて、仲間達に本気で倒してもらおうとしていたことを明かす。テネブラエはエミルの考えを聞いて、最期の時までエミルの味方でいることを誓った。
エミルは最後の戦いを前に世界各地を回り仲間と会話する。夜になり、マルタと待ち合わせをしたアルタミラへ向かうと、2人で決戦後について語る。マルタはブルートに代わってヴァンガードを解散させ、その後は元ヴァンガードとして処罰を受ける覚悟でいることを話す。明日の決戦が最後の別れかもしれないことに耐えられず、マルタはエミルに改めて告白する。いつも支えてくれていたマルタをエミルも好きだと伝え、口付けをする。エミルは「自分は精霊だからもう会えなくなるかもしれないけど、世界に存在する限りマルタを想い続ける」と誓った。

翌朝、エミル達は最後の決戦の地であるギンヌンガ・ガップがある異界の扉へ向かう。魔界へと続く扉を目指してギンヌンガ・ガップの中を進むと、ロイド達が次々に消えてしまい、エミルとマルタだけとなってしまう。そこへテネブラエが現れ、ロイド達がデリスエンブレムを持っていたのではないかと推測する。デリスエンブレムとは、デリス・カーラーンで創られた物で周囲のマナを使って持ち主を守るが、ラタトスクはデリスエンブレムの持ち主がギンヌンガ・ガップの奥へ行けない様に罠を仕掛けたのだった。消えたロイド達はギンヌンガ・ガップ内のどこかに囚われているとテネブラエに教えられ、急いで探しに行くエミルとマルタ。
しかし2人の前にアリスとデクスが立ち塞がる。マルタは「アリスもデクスもセンチュリオン・コアの暴走の狂わされていただけ。もう敵対するのはやめよう」と声をかけるが、アリスは自分はずっと正気だったと言う。アリスはマルタの様に解決能力もないくせにしゃしゃり出てくる奴が大嫌いだと言い、デクスもまた、センチュリオン・コアの暴走で狂わされたりもしたが、パルマコスタの血の粛清は自らの意思でやったことだと言った。デクスはアリスの為だけに戦うと決めており、アリスもこの世界で生きぬく力を得る為リヒターが魔族を呼び寄せることすら利用しようとしてエミル達に襲い掛かる。
アリスとデクスを抑え込むエミルとマルタ。アリスは傷ついた体を引きずりながらもマルタを罵り武器を振るう。エミルがマルタを助けようとアリスに斬りかかると、デクスがアリスを庇いエミルの剣に斬られてしまう。デクスはアリスの無事を確認すると「好きだったよ」と言い残し息絶えてしまう。アリスはデクスの死を目の当たりにして、自分もずっと好きだったと涙を流しデクスを殺したエミルに襲い掛かる。
防御することで精一杯だったエミルを助ける為、マルタはアリスを背後から斬る。「エミルを傷つけることは許さない」と言うマルタ。アリスはマルタの本気を認め、「デクス…。今アリスちゃんも…追いかける…から…」とデクスの手に自分の手を添えて絶命した。マルタが自分がブルートを止めてヴァンガードなんて組織ができなければアリス達がこんな目に遭わなかったのにと嘆くが、エミルはアリス達の生き方はヴァンガードに狂わされた訳じゃないと言いマルタを慰める。自分達の考え方がエゴだとは理解しながらも、アリスやデクスを助けたかったし、リヒターのことも助けたいとエミルとマルタは思っていた。

再びロイド達を探して奥へ向かうとロイドの姿が見えた。ロイドはマーテルの加護があるから平気だったが、他の仲間は石化されてしまっていると言う。急いで石化を解こうと歩き出すエミルにロイドはマルタには聞こえない程の声でエミルに「アステルを殺したことに責任を感じて、リヒターに殺されてコア化し、扉の鍵になろうとしてないか」と尋ねられる。エミルはリヒターに殺されるつもりはないと断言する。
石化していた仲間達を助けて先に進むと、そこにアクアが立ち塞がる。アクアは自分が惚れ込んでいるリヒターの邪魔をさせないと主人であるラタトスクに敵意を向ける。リヒターは魔族と契約して、アステルを蘇らせようとしているとアクアは語る。リヒターはラタトスクを殺すことが目的ではなく、アステルを蘇らせることを目的としており、親友の復活を代償に魔族と契約していると判明する。人類滅亡を望むラタトスク相手に本気で挑む覚悟のアクアは自分の体を魔物化させて戦う。エミル達には力及ばず、アクアは力を失いコア化してしまう。アクアのコアを手に入れたエミルだったが、今のアクアをふ化させて契約させるのは可哀想だと言いマルタにふ化させず持っていてほしいと預ける。
ロイドはエミルにラタトスクの力を取り戻してギンヌンガ・ガップの扉を閉じるというのが最終目的だなと確認し、エミルもそれに頷く。ギンヌンガ・ガップの扉の前にリヒターは立っていた。エミルはアステルが蘇っても世界が魔族の支配する世界になっていたらアステルは喜ばないと訴えるがリヒターは既に新たな魔族と契約を交わしており自らの体に魔族を宿し襲い掛かってくる。エミル達は全力でリヒターを止めると、エミルが扉の前まで走り開きかけている扉を封印しようとする。しかし魔族は総力をあげて扉を開こうと抵抗する。リヒターはエミルにこれを使えと封魔の石を渡してきた。封魔の石は所有者のマナを聖なる炎の変えて魔族を滅ぼす物であった。クルシスの輝石という特殊なエクスフィアと一緒に使えばラタトスクが死んでも扉を封じることができるとリヒターは言う。エルフが住む隠れ里に安置されていた物だが、リヒターはこれを持ち出し、クルシスの輝石の力で永遠に生きながら封魔の意思で扉を閉じ続ける人柱になるつもりであったと明かす。自分が犠牲になることで、アステルは蘇り、人類も守られるとリヒターは考えていたのだった。
エミルは封魔の石を使って一時的に扉を封印すると、計画通り、ラタトスクの人格を演じてマルタの首を絞めながらアクアのコアを要求する。エミルは2つの人格を演じ分け、マルタ達に制御できない自分を殺してコア化させ扉を封じてほしいと頼み襲い掛かる。マルタ達に敗北したエミルが苦しそうに膝を付くと、マルタは何かに気付きアクアのコアをエミルに差し出す。驚くエミルにマルタは「キミはエミルだよね」と優しく声をかける。そこでテネブラエはエミルがラタトスクの人格を取り込む代わりにアステルの命を奪った罪を背負おいコア化されようとしていたことを明かす。それを聞いたマルタは本気で怒り、ラタトスクの人格を封じ込めるのではなく、正面から向き合ってほしいと説得する。エミルはラタトスクの人格と融合することで良心である自分が消えてしまうことを恐れていたが、ロイドの自分を信じろという助言に恐怖を払拭する。

エミルは再びラタトスクの人格と対峙する。ラタトスクは自分の中に良心がいる余地があるのか試すと言ってぶつかり合う。エミルはラタトスクに勝利しすると、この旅で強さと良心の2つが大切なのだと気付くことができたと言いラタトスクと融合する。そしてマルタからアクアのセンチュリオン・コアを受け取るとふ化させると全ての力を取り戻したエミルは外見はそのままに精霊ラタトスクとして復活する。
ラタトスクは人類を滅ぼすと言ったことを取り消すと誓うが、このままでは扉の封印は守り切れないと言う。ラタトスク以外が強引に扉を開けたせいで古の封印が狂ってしまったのだった。扉を開けたことに責任を感じたリヒターは自分が人柱となって封印を守ると提案すると、ラタトスクはその助力をしながら世界の理を変えると言う。世界の理を変えるというのは世界からマナ自体を取り上げてギンヌンガ・ガップの新たな封印にすることであった。全ての源であるマナを失えば大地が滅びると危惧するジーニアスにラタトスクは「時間はかかるだろうが、大地の根付く全ての命がマナを必要としない新たな理を引く」と約束する。そしてマルタの額に埋め込んだ偽物のラタトスク・コアを取り除いた。

扉の封印の為にギンヌンガ・ガップに残るラタトスクにロイド達仲間は挨拶をして別れる。マルタも別れ際にラタトスクに「ずっと大好きだよ…」と伝えると、ラタトスクはエミルの人格で「僕も大好きだよ、マルタ」と言いギンヌンガ・ガップに人が入れない様に封印した。ラタトスクはリヒターに「千年あれば世界の理を変えられる。新たな封印が完成した時に解放する」と誓う。

第9章 想い、響くとき

リヒターはラタトスクに「お前はコアと実体とに分かれることができる。分離して暮らしてはどうか」と提案する。テネブラエとアクアもマナの切り離し作業ならセンチュリオンでも手伝えるとリヒターの提案を後押しする。ラタトスクはアステルを殺して今回のことを招いた自分にそんな虫のいいことはできないと言うが、リヒターは自分の意思とは関係ないのにアステルの死を悼み責任を取ろうとしてくれたエミルに人間としての一生を過ごしてほしいと望む。その為なら自分がラタトスクの宿り木となることも厭わないと言うリヒターに加えて、ヴェリウスも「あなたの心の一部がアステルの分まで生きろと言っている」と口添えをする。ラタトスクはリヒター達の話を聞くと人の体とコアに分離してコアはリヒターの額に宿り、人の体はギンヌンガ・ガップを出る。
パルマコスタの橋の上でエミルが救ったこの世界を守る決意をするマルタ。そんなマルタの背後にエミルが歩み寄る。もう会えないと思っていたエミルとの突然の再会に「うそ…」と涙を流し喜ぶマルタ。2人は橋の上で強く抱き合い、お互いの気持ちを確かめ合うのだった。

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