テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー(Tales of the World: Radiant Mythology)のネタバレ解説・考察まとめ
『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』とは、2006年12月21日にバンダイナムコゲームスから発売されたPlayStation Portable用RPGである。『テイルズ オブ シリーズ』のキャラクターが作品を越えて共演し、19人が登場する。本作は、世界樹が危機に陥ったときに生み出される守護者「ディセンダー」である主人公が、異世界のディセンダーである「モルモ」に導かれ、世界を食らう魔物の侵攻から世界樹を守るべく戦うというストーリーになっている。
『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』の概要
『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』とは、2006年12月21日にバンダイナムコゲームスから発売されたPlayStation Portable用RPGである。本作は、『テイルズ オブ シリーズ』のキャラクターが作品を越えて共演し、19人が登場する。『テイルズ オブ シリーズ』のキャラクターが一堂に会するのは、本作以前に発売されていた『なりきりダンジョンシリーズ』と似ているが、本作ではオリジナルキャラクターを作成し、キャラメイキングにより主人公の顔つきや色、声などを選べ、装備によって主人公のグラフィックも変化する。それが主人公となり、歴代シリーズのキャラと冒険するRPGである。ギルドを拠点としてクエストをこなしながらストーリーを進行させていく。
略称は『マイソロ』であり、「マイソロジー」とは「マイ」=自分と「ミソロジー」=神話学の造語である。ダンジョンや戦闘シーンは『テイルズ オブ ジ アビス』のような3D表示である。そんな本作は、世界樹が危機に陥ったときに生み出される守護者「ディセンダー」である主人公が、異世界のディセンダーである「モルモ」に導かれ、世界を食らう魔物の侵攻から世界樹を守るべく戦うというストーリーになっている。本作では発売当時、No.1若手女性シンガーソングライターの呼び声高い、植村花菜をテーマソングに起用し、話題になった。キャラクターゲームとして発売された本作だが、登場キャラの少なさや演出の違和感が多く、『レディアント マイソロジーシリーズ』の第1弾としてはいまひとつで、ファン向け作品としても評価は芳しくなかった。
『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』のあらすじ・ストーリー
モルモとの出会い
本作は、「蝕むモノ」によって消滅の危機に瀕した世界「テレジア」が舞台となっている。主人公は「テレジア」の世界樹が最後の希望として世界を救うために生み出したディセンダーである。ディセンダーとして生まれたばかりの主人公は気を失っているところを、自身を他の世界「ヤウン」のディセンダーだと名乗るモルモによって助けられる。主人公に記憶は無く、モルモが「テレジア」の現状について説明しようとすると、どこからか悲鳴が聞こえ、説明は後にして声の元に向かうことにする。
カノンノとの出会い
モルモと声の元に向かった主人公は、少女が兵士に襲われているのを目撃する。主人公は兵士を撃退し、少女を救った。少女はカノンノと名乗り、助けてくれたことに感謝すると、「困ったことがあれば街にいるクラトスを訪ねて」と言い、その場を去っていった。
アドリビトムとは
モルモは主人公に、世界と世界の恵みである世界樹を守る使命があることを伝える。「テレジア」は今、大地を食らい尽くす猛悪な魔物の脅威にさらされていて、それを救うのもディセンダーの役目だと言われる。行き場のわからない主人公は、カノンノに言われた通りに、クラトスという人物を訪ねることにした。クラトスはアイリリーという街のアドリビトムリーダーである。アドリビトムとは、人々を脅かす存在から守るために作られた自治組織であり、世界の平和のために働くギルドである。アドリビトムは各街に存在する。この時、アイリリーのアドリビトムは街の統治者であるガンゼルがギルドを廃止したことにより表立って活動することができなかった。アドリビトムに入ることにした主人公は、カノンノにアドリビトムについて詳しく説明を受けることになり、その中で現在の「テレジア」が大地を食らい尽くす魔物に怯えて生きていることを知る。カノンノたちはそれを「蝕むモノ」と呼び、この世界にいる魔物とは全く異なる魔物だという。アドリビトムは、その魔物から人々を守るために人々から依頼される「クエスト」をこなすことを活動としている。
カノンノの目的
カノンノには自分の名前以外の記憶がなく、街外れに倒れていたところをアドリビトムのメンバーに救われたのだという。アイリリーではカノンノの事を知る手がかりは何もなく、ガンゼルによって街の出入りもできない現状を解決することで、他国からも人々がこの街を訪れ、カノンノ自身も他国に自由に行けるようになる。そうすることで自身の事や故郷を探す手がかりを得られる可能性があり、どこかにあるであろう故郷を「蝕むモノ」から守るのだという。それを叶えるためにアドリビトムに加入したのである。
カノンノにスパイ疑惑
ある任務を終えたカノンノは、この世界とは異なる空間である「魔回廊」と言われる場所があることを特定し、その報告のため、アドリビトムに帰還するところをガンゼルにスパイ容疑をかけられ、連行される。カノンノを救うべく動き出したアドリビトムは、カノンノが「魔回廊」にいることを突き止め、救出に向かうことにする。「魔回廊」でガンゼルとカノンノを見つけた主人公は、カノンノを救出し、ガンゼルを追い詰めた。ガンゼルが逃げた先には「蝕むモノ」があり、ガンゼルは最後の抵抗として主人公に襲い掛かるが返り討ちにする。その後、どこからか声が聞こえてきて、ガンゼルはその声の主に従っていたことが発覚する。その声の主は、「蝕むモノ」の前に現れた。ガンゼルは役目を果たせなかったことから「蝕むモノ」に捕食された。
声の主と「蝕むモノ」の正体とは
「蝕むモノ」の前に現れた者は、自身をウィダーシンと名乗り、主人公やモルモと同じディセンダーとして生を受けたのだという。ウィダーシンはディセンダーでありながらモルモの世界「ヤウン」や、「テレジア」を食い荒らしている「蝕むモノ」を操っていた。ウィダーシンは、「テレジア」に眠る、豊穣たるマナが狙いだった。そして「蝕むモノ」とは、ウィダーシンが守護していた世界「ギルガリム」だと判明する。「ギルガリム」は、ウィダーシンによって世界樹の種子となり、再び大樹となるために相応のマナが必要であった。マナが豊潤な「テレジア」は「ギルガリム」存続のために狙われたのだという。ウィダーシンは「テレジア」のディセンダーである主人公を滅しようと襲い掛かってくるが、主人公はディセンダーの力でそれを回避し、さらには「ギルガリム」を消滅させることに成功する。深手を負ったウィダーシンは一時退散することになる。
ドープルーンへ
ガンゼルがいなくなったことによりアイリリーは解放され、他国へ自由に行き来できるようになった。ウィダーシンを探すべく次の街に行くことにした主人公は、記憶の手がかりを探しているカノンノと共に「ドープルーン」という街に向かうことになる。ドープルーンに到着した主人公は、まず初めにドープルーンのアドリビトムに向かった。アドリビトムに着くとカノンノは、自分を呼ぶ「声」のようなものが聞こえ、その「声」は声なのかどうかも正確にはわからず、頭の中に伝わってきて、「魔回廊」を探し当てた時も、「魔回廊」に呼ばれた気がしたのだという。
ギルガリム再び
主人公たちがドープルーンに到着した頃くらいからドープルーンでは地震が多発していた。地震の震源地がとある鉱山だと判明し、その鉱山の調査依頼がアドリビトムにきていた。その調査を頼まれた主人公はその鉱山に向かうことになった。鉱山に到着した主人公は、そこで消滅させたはずの「ギルガリム」を発見する。主人公はウィダーシンの言葉を思い出した。ウィダーシンはアイリリーで消滅させた「ギルガリム」を末端器官と呼んでいた。つまり「ギルガリム」は「テレジア」のいたるところに存在しているのだ。鉱山の「ギルガリム」はディセンダーの力で再び消滅させ、主人公はアドリビトムに帰還することにした。
巨大な穴と謎の花
以前の調査で地震の震源地は鉱山だったが、今は溶岩地帯に震源地が移っていることが判明する。そして主人公は、溶岩地帯を調査することになった。調査の結果、大きな穴を発見した主人公は、この穴が地震によるものではないことを断定する。その穴は縦に伸びているわけではなく、途中で真横に伸びており、穴の幅も均一だった。主人公は、穴の近くに花が咲いてあることに気付くが、この環境下で育つには不気味なくらいに不自然な花だ。その花を持ち帰ることにした主人公は、穴の件も含めて、一度ギルドに戻り、報告することにした。報告の結果、穴に関しては後日調査することになったが、花に関しての情報は、この世界「テレジア」には無いことが判明する。そんな時、カノンノが現れ、この花は自分の故郷のユナナテの花だと言った。記憶を失っているカノンノには詳しいことはわからず、カノンノはユナナテの花が故郷に関係しているのだと推測した。
ニアタとは
学者であり、遺跡が大好きなアドリビトムのメンバーであるリフィルに「魔回廊」に連れて行ってほしいと頼まれた主人公は、リフィルを連れ、再度「魔回廊」を訪れることになった。調査を進めていく中で、突如リフィルが苦しみだし、人が変わったように話し始めた。誰かがリフィルの身体を乗っ取っているのは明白だった。その者は「我等は、ニアタ。ディセンダーの玉座を守るもの」だという。ニアタによると世界樹は、世界を生み出すものであり、世界を育てる大樹だという。大地に根を下ろさず、天空に芽吹き、自ら大地を作り、生物を生み出す。その生物と調和を成しながらマナを作り続け、世界樹は実を結び、その種は旅立ち、また新たな世界を作り出すのだという。そう言うとニアタは喋らなくなり、リフィルは倒れ込んだ。
再び穴の調査へ
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目次 - Contents
- 『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』の概要
- 『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』のあらすじ・ストーリー
- モルモとの出会い
- カノンノとの出会い
- アドリビトムとは
- カノンノの目的
- カノンノにスパイ疑惑
- 声の主と「蝕むモノ」の正体とは
- ドープルーンへ
- ギルガリム再び
- 巨大な穴と謎の花
- ニアタとは
- 再び穴の調査へ
- 次の目的地ガヴァダへ
- カノンノの記憶
- マナラボラトリーに向かう主人公
- カノンノの行方
- カノンノの真の目的とは
- アウロラの正体とは
- 消滅したはずのガンゼル
- 最後の戦い
- 各々の世界の再生
- 『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』のゲームシステム
- キャラクターメイキング
- クエスト
- 戦闘システム
- 職業
- 戦士
- 盗賊
- 僧侶
- 魔術師
- 剣士
- 格闘家
- ビショップ
- 魔法剣士
- 狩人
- 忍者
- 生産
- Web連動
- 『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』の登場人物・キャラクター
- オリジナルキャラクター
- 主人公
- カノンノ
- モルモ
- ガンゼル
- ウィダーシン
- アウロラ
- 『テイルズ オブ ファンタジア』
- チェスター・バークライト
- アーチェ・クライン
- 『テイルズ オブ デスティニー』
- スタン・エルロン
- ルーティ・カトレット
- リオン・マグナス
- ウッドロウ・ケルヴィン
- フィリア・フィリス
- 『テイルズ オブ エターニア』
- リッド・ハーシェル
- 『テイルズ オブ デスティニー2』
- ナナリー・フレッチ
- ハロルド・ベルセリオス
- 『テイルズ オブ シンフォニア』
- ロイド・アーヴィング
- クラトス・アウリオン
- ジーニアス・セイジ
- リフィル・セイジ
- 『テイルズ オブ リバース』
- ユージーン・ガラルド
- アニー・バース
- 『テイルズ オブ レジェンディア』
- セネル・クーリッジ
- 『テイルズ オブ ジ アビス』
- ルーク・フォン・ファブレ
- ティア・グランツ
- 『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』のアイテム
- HPを回復するアイテム
- アップルグミ
- レモングミ
- スペシフィック
- TPを回復するアイテム
- オレンジグミ
- パイングミ
- トリート
- HPとTP回復するアイテム
- ミックスグミ
- ミラクルグミ
- エリクシール
- 状態異常・状態変化を回復するアイテム
- キュアボトル
- ディネイボトル
- パナシーアボトル
- リキュールボトル
- シェルボトル
- 敵のステータスを調べるアイテム
- スペクタクルズ
- 戦闘不能を回復するアイテム
- ライフボトル
- ステータスが上昇するアイテム
- ハードボトル
- フレアボトル
- 『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』の用語
- それぞれの世界
- テレジア
- ヤウン
- パスカ
- ギルガリム
- 各世界に存在するもの
- ディセンダー
- マナ
- 世界樹
- テレジアにのみ存在するもの
- アドリビトム
- 魔回廊
- 魔科学
- 『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 見えない宝箱
- 投げ技の当たり判定バグ
- 忘れたはずの技を使用
- カノンノと合流しているはずなのにカノンノを探し続けるモルモ
- まだ登場していないアウロラの名前を口にしてしまうウッドロウ
- スタッフロールの省略