デビル メイ クライ 2(Devil May Cry 2)のネタバレ解説・考察まとめ

『デビル メイ クライ 2』(デビルメイクライツー、DEVIL MAY CRY 2)は、カプコンが制作したPlayStation 2用のアクションゲームソフトであり2003年発売。アクションゲームのジャンルからスタイリッシュアクションというジャンルを開拓した人気シリーズデビル メイ クライの続編である。キャッチコピーは、「悪魔と踊ろう」。
第6回のCESA GAME AWARDSでは「CESA GAME AWARDS FUTURE 優秀賞」を受賞している。

アリウスに大剣の刃先を向け挑発するダンテ

ウロボロス社のビルの社長室。アリウスに近づく一人の秘書(セクレタリー)に、「出来損ないにしては考えたな。だが、それで私を騙したつもりか」「私の元に戻れ、カイ」少し呆れた口調でアリウスは言い放つ。
変装したセクレタリー正体はルシアだった。
反論の気持ちを込め吐き捨てるようにして「私はルシア…!カイなんて名じゃないわ」と言った。
ナイフを手に取りアリウスと闘うも、苦闘むなしく、ルシアはアリウスに捕らえられてしまった。
アリウスの術により壁に貼り付けられ、殺せと叫ぶ彼女に、ダンテがアルカナを持ってくるまでお前は生かしておいてやるとアリウスは囁き、高笑いを上げ勝利を確信した。
しかし、その瞬間にアリウスの背後に恐るべき勢いで剣のアルカナが投げつけられた。
アリウスは振り向きもせずそれを避けると壁にアルカナが突き刺さった。
少しつまらなさそう口調で「つまらんガラクタが好きらしいな」とダンテが現れた。
身を転じ、「アルカナか」と目を細めるアリウスの眼前に「そんなに欲しいならくれてやる」ダンテは残り三つのアルカナをばらばらと落とした。
術で身体の自由が利かないルシアが「駄目よ!」と必死に叫ぶ。
しかしそんな事を気にせず嬉々としてアリウスが右手を掲げると、アルカナをふわりと浮かび上げ手元に引き寄せた。
ダンテは背のリベリオンを引き抜き、「俺はそんなモノに興味はない それよりも―」「一曲聞かせてもらおうか!」重たげな大剣を軽々と取り回し刃先をアリウスに向けた。

ルシアも助けアリウスも倒すと誓うダンテ

アリウスとの戦いはダンテの勝利であっさりと幕を閉じた。
膝を付き息が上がるアリウスに剣をダンテは突き付け、「今イチだったな」と肩をすかせた。
敗北したかのように見えたアリウスだが、どこか余裕のある態度で「貴様は私に勝てん 足手まといがいるからな」と不敵な笑みを浮かべていた。
次の瞬間、アリウスはルシアに向けて鋭い魔力を放った。
しかしそれを上回る速さでダンテはルシアを拘束した呪縛を剣で切り寸前の所で攻撃を回避した。
「私に構わず、奴を倒して!」ダンテに助けられ、必死に嘆くルシアに、「奴は倒す。だが、お前も助ける」剣を背後に収め、鋭い視線をアリウスに戻した。
睨み付けた視線の先で、アリウスが先程とは比べ物にならない魔力の波動を放った。
その威力でビルのフロアが爆破で包まれ、ダンテとルシアを凄まじい勢いでビル外に吹き飛ばし落下した。
落下する二人に再度、ビルが爆破し二人を巻き込むが、咄嗟にダンテが魔神化した為、爆風から身を守った。
ルシアを抱えたままダンテは翼を羽ばたかせてウロボロス社を飛び去った。

マティエに励まされ勇気付けられるルシア

空間が歪み、魔界と一体化したロアータウンにダンテ達は辿り着いた。
作られた悪魔の私をなぜ助けたのかとルシアはダンテに問う。
当然のようにダンテは「人を助けるのに理由がいるのか?」とだけ答えた。
その返事に「でも私の所為で儀式が…」ルシアは力なく呟く。
太陽が月に覆い尽くされる前に、アリウスを止めれば良い。
ビルに再度入る方法を探すと、ダンテはルシアの前から立ち去った。

ダンテを見送るルシアの背後に歩み寄る影がある。
振り向いたルシアは「あの、マティエ―」とその影に問いかけた。
影の正体はマティエだった。
「そう、お前と私は血が繋がっていない。」しかし自分がルシアに教えた事や経験した事、数々の思い出は血の繋がり以上に強い絆があるとマティエは微笑んだ。
「さあ、お行き。悩む事は何もないよ。お前は私の自慢の娘さ。」マティエの優しく強い言葉はルシアの足を進ませるのであった。

決着

アリウスと二度目の戦い。挑発の笑みは崩さないダンテ

太陽が月に隠れる夜、ウロボロス社ビルの最上階の儀式の間では四つのアルカナにより、魔界への扉が今まさに開かれようとしていた。
膨大な魔力に高笑いするアリウスだが、異変が起こる。
コインのアルカナが不意に震えアルカナ間の魔力が弱まっていく。
その状況を理解出来ないアリウスに声がかかる。
「どうした。曲芸は終わりか?」「貴様!!」怒りを抑えられないアリウスにダンテはこれ見よがしに指先で弾いたコイン―金貨のアルカナだった。
状況が理解出来ないアリウス、では儀式に使った金貨のアルカナは、ダンテは嘲笑うように「偽物同士―お似合いじゃないか」とアリウスに言い放った。
怒りが頂点に達したアリウスがうねり声を上げると、魔力の負荷に耐えれなくなった偽のコインがダンテに向かって弾け飛んだ。
空中で鮮やかにコインをキャッチし、着地と同時に大剣に手を掛け、アリウスを睨む。「―ショウタイムだ」

わざと挑発しダンテに殺させようとするルシア

「私の夢!私の理想!誰もなしえなかった世界の“王”の座が―!」
自分の敗北に信じられないといった様子でアリウスは泣き叫んだ。
素っ気なくダンテは皮肉で答え二丁拳銃である「エボニー」「アイボニー」の引き金を引き、「王か。じゃあこれで―チェックメイトだ」轟音と共にアリウスはビルの壁を打ち破って外へと落ちていった。

ボロボロのウロボロス社のビルの前にいたルシアは「アリウスを倒したのね―」とダンテに言う。
アリウスを倒したダンテはルシアにゆっくりと近寄った。
ルシアは「これであなたの仕事はあと一つ」と小さく呟き、双剣を掲げ近づくダンテに振り向き様に斬りつけた。
危うくも寸前で双剣をかわしたダンテは即座にルシアの胸元に銃口を向けたが、その喉元ギリギリでルシアの剣が光っていた。
絞るような声で、「私を殺して!」「私はアリウスに作られた魔物。いつか人を襲うようになるかも知れない―!」「私を殺して…悪魔を狩るのが―貴方の仕事でしょう?」そう必死に請うルシアだった。

ダンテのコインを受け取るルシア。

その言葉にダンテが何か言おうした瞬間、辺りを閃光が包んだ。
失敗したはずの魔界の降臨儀式。しかし魔界の門が開いたのだった。
驚きを隠せないルシアだったが、彼女を尻目にダンテは整然と歩き出した。
ダンテを引き止めようと「待って、何をするつもり?」と食い下がるルシアだがダンテはあっさりと「悪魔を狩るのが…俺の仕事だ」と返した。
「一度入ったら二度と帰って来れないかもしれないのよ?」「…私が行くわ。私なら帰って来れなくても…」最後は人間の心を持って死にたいと呟くルシアの目には涙が光っていた。
ルシアの濡れた頬をダンテが優しく拭い、「いや、行く必要はない。悪魔は涙を流さない」「でも…!」ルシアが何か言おうとした瞬間、「だったら、こうしよう。表だったら俺が門の中に入る―それでどうだ?」間髪入れずダンテはコインを宙に弾いた。
一瞬だがとても長い時間、空中を舞ったような瞬間だった。
落ちてきたコインをキャッチしたダンテは「表だな」あたかも向きがわかってたように歩き出すダンテ。
涙声でルシアは「マティエからスパーダの話…聞かなくていいの?」と声を掛けた。
その声に顔だけ振り返ると「知ってるよ。今の俺と同じようにしたんだろ?」
言い終わると同時に、「そいつは預けとく―なくすなよ」ルシアの眼前へとコインが飛んできた。
魔力が恐ろしく渦巻く穴にダンテは向かって行った。

悪魔の力の暴走によりなれ果てたアリウス

「ダンテ…」魔力の渦の向こうへ消えたダンテのことを想うルシアの前に、巨大な火柱が突然上がった。
すぐに身構えるルシアだったが、火柱は徐々に人型の悪魔へと変わった。
そこには暴走した魔力に身体が耐えられなくなったアリウスの成れの果てだった。
憎悪に満ちた雄叫びを上げるアリウスにルシアは双剣を構える。
「最後の始末は自分の手でつけろって事よね…きっと!」

決死の闘いの末、「貴様は…人間ではない!私が作った魔物…!魔物なのだ!」最早人の姿も正気も保てなくなったアリウスが叫んだ。
少し前までの自分なら動揺していた言葉だが、「ダンテが教えてくれた…悪魔は涙を流さないって!」今のルシアは迷っていなかった。

コインが両方とも表立った事に驚きを隠せないルシア

アリウスを倒し魔界への扉の前で不安そうに待つルシアに、「心配しなくて大丈夫…帰ってくるよ 。スパーダの時とそっくりだからね 。何もかもさ」とマティエが励ます。
その言葉に黙って頷き、「あ!」驚くルシアの声にマティエは思わず「どうしたんだい?」と聞き返し、「このコイン…両方とも表!」ダンテから渡されたコインの仕様に気づく。
ー表だったら、俺が中に入る。それでどうだ?ーダンテの言葉を思い出しルシアは苦笑した。
コインを指で弾き「イカサマじゃない…カッコつけて」空中を舞うコインの先にはどこまでも空が広がっていた。
大丈夫。帰ってくる。二人はただ彼の帰りを待っていた。

「覇王」アルゴサクス

ダンテを魔界で待っていたものはあらゆる魔の姿と能力を併せ持つ、まさに混沌の化身「アルゴサクス・ザ・ケイオス」だった。
その名の通りの外観は強力な悪魔達の集合体であり禍々しい雄叫びが魔界で響いていた。
しかし、百戦錬磨であるデビルハンターのダンテの前には奮闘するも、その姿はどんどん収縮していった。
決着を迎えたと思えたが、収縮したアルゴサクスの身体の中心に魔力が集まっていた。
拳一つ分くらいの大きさになると、一気に弾けた。
そこに現れたのは、人の姿をした金色の業火―魔神アルゴサクス。
「覇王」アルゴサクスの真の姿であり、雌雄同体の神々しい人型の肉体を持っている。
ダンテと魔界、最後の闘いが始まろうとしていた。

覇王であるアルゴサクスとでも余裕の態度で決着を付けるダンテ

果てしない死闘は終わりを迎えようとしていた。
魔神アルゴサクスは金色の業火で包まれた翼を折り砕かれて、大きくよろめき後退りをしているのに対しダンテは呼吸ひとつ乱さず、ゆっくりと歩み寄る。
ダンテの足が瞬時に速くなり、瞬く間にアルゴサクスの目の前に迫って来ていた。
その一瞬のステップに反応し、最後の力を腕の刃と化し悪魔狩りへ斬り込んだ。
振りかざした大剣と、アルゴサクスの刃は互いに交差し寸前でダンテは螺旋のように身をかわし、飛び込む。
ギリギリのタイミングで一撃を弾くと、ダンテを見失ったことに気付く。
見上げれば、アルゴサクスが弾いたダンテの大剣がクルクルと宙を舞っていた。
左右どちらを見てもダンテの姿は見当たらない。
刹那、背後を振り返ろうとした瞬間、何も無かった空間から’最初からそこに居た’ようにダンテは銀銃を構え、鼻先に突き付けていた。銃口には魔力が限界まで高まっていき、ダンテの口元がニヤリと歪むのが見えた。
その瞬間、銃口の弾丸は一気に爆発しアルゴサクスの身体ごと吹き飛ばし消滅した。
絶望の悲鳴が魔界へ響き渡る。たたずむダンテの大剣が空中から大地に深く突き刺さり死闘は終わりを告げた。

魔界から人間界に脱出手段を探す為、バイクを走らせるダンテ

赤く濁った空の下、何処までも続く血管の浮いた地面を、一筋の矢のようにバイクが走る。
「さて…行ってみるか、地獄の果てまで!」テールランプの尾を引いて、ダンテの姿はあっという間に消えていった。

エピローグ

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鬼武者2(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

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『鬼武者2』とはカプコンが開発したPlayStation 2用のゲームソフトで、『鬼武者』シリーズの2作目となる作品。ジャンルはアクションゲーム。前作『鬼武者』で描かれた明智左馬介と幻魔の戦いから13年後の時代を舞台に、新たなる鬼武者となった主人公、柳生十兵衛と異形の怪物・幻魔の戦いを描く。多数の新システムの導入により、前作で好評だった斬り合いの爽快感がパワーアップしており、物語が分岐するアドベンチャー要素も追加されている。

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鬼武者(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

鬼武者(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

アニメ版『鬼武者』とは、同名のアクションゲームシリーズを原作とする2023年のオリジナルアニメ。世界的に有名な剣豪の宮本武蔵を本作の主人公に据え、さらに国際的に高い評価を受けている黒澤明の侍映画で幾度か主演を務めた三船敏郎をそのモチーフとするなど、欧米の客層を強く意識した作品となっている。 修行の旅を続ける宮本武蔵は、とある僧侶から幻魔を討つために作られた鬼の籠手を預けられる。自身の魂を、あるいは切り捨てた者の魂を鬼の籠手に捧げながら、武蔵は人々を脅かす幻魔との戦いに身を投じていく。

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ロックマンエグゼ5(チーム オブ ブルース・チーム オブ カーネル・ツインリーダーズ)のネタバレ解説・考察まとめ

ロックマンエグゼ5(チーム オブ ブルース・チーム オブ カーネル・ツインリーダーズ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロックマンエグゼ5(チーム オブ ブルース・チーム オブ カーネル・ツインリーダーズ)』とは、人気シリーズ『ロックマンエグゼ』の5作目にあたるゲームボーイアドバンス専用のデータアクションRPGである。カプコンにより開発され、登場キャラクターが異なる複数のバージョンがリリースされた。 前作で壊滅したはずの犯罪組織「ネビュラ」の手により仲間達が攫われてしまう。主人公の光熱斗はネビュラに立ち向かうため、チームを結成しインターネットの平和を守る。

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バトルネットワーク ロックマンエグゼ2(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

バトルネットワーク ロックマンエグゼ2(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『バトルネットワーク ロックマンエグゼ2』とは、人気シリーズ『ロックマンエグゼ』の2作目にあたるゲームボーイアドバンス専用のデータアクションRPGである。カプコンにより開発され、2001年12月に発売された。現実世界と電脳世界を交互に行き来し、電脳世界に蔓延るウイルス達と闘うさまを描いている。犯罪組織WWW(ワールドスリー)の壊滅から3カ月後の世界で次々とネット犯罪が巻き起こる。事件の真相を確かめるため、光熱斗とナビのロックマンは様々な困難を乗り越えていく。

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鬼武者3(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

鬼武者3(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『鬼武者3』とはカプコンが開発したPlayStation 2用のゲームソフトで、『鬼武者』シリーズの3作目となる作品。ジャンルはアクションゲーム。2人の鬼武者、明智左馬介とジャック・ブランが、幻魔王・織田信長を倒すために立ち向かう物語を描く。本作では2人の主人公、左馬介とジャックのストーリーが交互に進行されていくのが特徴となっている。また、『鬼武者』シリーズ3部作の完結編であり、アクションゲームとしてシリーズ集大成と呼べる進化を遂げている。

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ファイナルファイト(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

ファイナルファイト(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『ファイナルファイト』は1989年12月14日にカプコンよりアーケードゲームとして発売されたベルトスクロール型アクションゲーム。1990年にはスーパーファミコンに移植され、その他多くの家庭用ゲーム機に移植された人気作品だ。大西洋に面した都市「メトロシティ」を舞台に3人の主人公「ハガー」、「コーディ」、「ガイ」達が、犯罪集団に攫われてしまったハガーの娘「ジェシカ」を救出するため、それぞれの思いを胸に立ち向かうという設定になっている。

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