ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』とは、映画三部作の興行収入が全世界で3,000億円を超える大人気シリーズ『ロード・オブ・ザ・リングシリーズ』三部作の完結編で、2003年に公開された。原作はJ・R・R・トールキンの小説『指輪物語』で架空の種族や架空の地が舞台である。すべての指輪を統べる強大な力を持つ「一つの指輪」を葬る旅に出たフロドは目的地の滅びの山があるモルドールの目の前まで来ていた。アラゴルン達は人間の国ゴンドールに加勢し、サウロン軍に勝利、とうとう最終決戦を迎える。
ローハンの王セオデンの姪で兄はエオメル。二人の両親はセオデンの妹セオドウィンとローハンの軍団長エオムンド。映画では年齢は不明だが、原作によれば誕生は第三紀2995年。父母が亡くなったことから、セオデンに引き取られ育てられた。セオデンが、相談役グリマにより衰弱させられていた時もセオデンに献身的に尽くした。剣術にも長け、勇敢だが、セオデンに戦うことを認めてもらえず、武勇を示せないことに不満を覚えている。紳士で勇敢なアラゴルンに思いを告げるが、アラゴルンに優しく断られる。皆と共に戦いたいエオウィンは、ローハンの兵士の中に密かに交じり、ピピンと共にゴンドールの援軍として赴く。戦では、サウロンの配下で最も強いアングマールの魔王に勇敢に立ち向かい、倒すことに成功する。その後、運ばれた療養所でゴンドールの大将ファラミアと出会い、愛を育む。
グリマ(演:ブラッド・ドゥーリフ)
出典: buhitter.com
セオデン王に仕えていた相談役で「蛇の舌」という異名を持つ。原作ではworm-tongueと呼ばれている。映画でも原作でも生年月日は不明。ローハンの民だが、サルマンの手下でセオデンを操っていた。セオデンの意識の中のサルマンをガンダルフが追い出したことで正気に戻ったセオデンにより、ローハンから追放され、サルマンの拠点であるアイゼンガルドに逃げる。その後、木の守護者エント族の襲撃により追い詰められたサルマンと共にアイゼンガルドにあるオルサンクの塔に閉じこもる。そこにガンダルフらと共にやってきたセオデンにより「自由になれ。」と説得されるが、「おまえに自由などない。」とサルマンに叩かれ、逆上してサルマンを刺す。
人間の国ゴンドール
デネソール(演:ジョン・ノーブル)
出典: arda.saloon.jp
ゴンドールの執政でボロミア、ファラミアの父。映画では年齢は不明だが、原作では誕生は第三紀2930年。長らく王の不在なゴンドールを守り、都であるミナス・ティリスに住んでいる。長男であるボロミアを寵愛し、次男のファラミアには冷淡に接する。デネソールはゴンドールの復興のためにサウロンの「一つの指輪」が必要と考えており、ボロミアに裂け谷の領主エルロンド主催の指輪の処遇を決める会議に出席し、「一つの指輪」をゴンドールに持ち帰るよう命令していた。ボロミアの戦死を知ると悲嘆し、ガンダルフがゴンドールへの援軍を求めるよう助言しても、王の末裔であるアラゴルンに自分の権力を奪われると思い、頑なに拒否する。ファラミアが戦で倒れ運ばれると、死んだと思い込み、自分の血筋は絶えたと絶望して、ファラミアと共に焼身自殺をしようとする。間一髪でガンダルフとピピンがファラミアを助けるが、デネソールは火に焼かれ、死亡する。
ファラミア(演:デヴィッド・ウェンハム)
ゴンドールの執政デネソールの次男で兄はボロミア。映画では年齢は不明だが、原作によれば誕生は第三紀2983年で36歳。父親であるデネソールはボロミアを寵愛するあまり、ファラミアに冷淡に接する。それでもファラミアは父デネソールの愛情を求め、父からの指示に従っていた。兄弟の仲は良く、ファラミアは兄ボロミアを慕っていたため、ボロミアが死亡したことを知ると悲嘆する。ゴンドールの大将として常にサウロンの勢力と戦っている。捕まえたフロドとサムが「一つの指輪」を持っていることを知り、彼らを父親のもとに連れていこうとする。しかしモルドールとの国境の砦であるオスギリアスで、ナズグルに襲われた時のフロドとサムの姿を見て、彼らの使命を理解し、死罪を覚悟して、彼らを解放するなど高潔な人物。サウロン軍との戦で重傷を負い、デネソールに死んだと思われ、共に火に焼かれる寸前、ガンダルフとピピンに助けられる。その後、療養所で人間の国ゴンドールの姫であるエオウィンと出会い、愛を育む。
闇の勢力
サウロン
出典: arda.saloon.jp
冥王(暗黒の王)であり、最も邪悪で最強だが、今は肉体は存在せず、炎の目としてモルドールの塔バラド=ドゥアの頂上にある。映画では生年月日は不明だが、原作によれば誕生は少なくとも第一紀以前。第一紀は4902年、第二紀は3441年続き、フロドがホビット庄を旅立ったのが第三紀の3018年のため、年齢は少なくとも11360歳を超えている。
20個の「力の指輪」を生み出し、それらを統べる「一つの指輪」を自分自身で魂を込めて作り上げた。そのため「一つの指輪」があれば強大な力を持つが、無くすと力が弱くなる。世界を支配するために、捉えたエルフを拷問し、妖術で邪悪なオークを大量に作り、指輪の力で堕落させた人間の王(ナズグル)を配下とするなどして、闇の勢力を拡大し、各地で残酷な殺戮を行い、世界を恐怖に陥れた。しかし、エルフと人間の同盟軍との戦いで、人間の王イシルドゥアに指を切り落とされ、「一つの指輪」を失ったことで肉体が消滅して敗北した。今は炎の目として存在し、長い時を経て復活を果たそうとしている。「一つの指輪」があれば肉体は復活し、再び強大な力を持つことが出来るため、「一つの指輪」を持っているフロドを狙っている。「力の指輪」の全てを統べる「一つの指輪」をサウロンが持つと、他の「力の指輪」の所有者はサウロンの支配下となる。人間の国ローハンに続き、同じく人間の国ゴンドールとの戦いで敗北し、モルドールの黒門の最終決戦では、自身の力の源となる「一つの指輪」を破壊され、とうとう滅びる。
サルマン(演:クリストファー・リー)
偉大なる魔法使いで「白のサルマン」と呼ばれている。映画でも原作でも生年月日は不明。アイゼンガルドにあるオルサンクの塔を拠点としている。5人の賢者がサウロンに対処するために結成した白の会議の一員であり、ガンダルフも彼を信頼していた。しかし、サルマンは「一つの指輪」を欲し、サウロンと同盟を結んでおり、相談に来たガンダルフが自分の味方にならないと知ると、ガンダルフをオルサンクの塔の頂上に幽閉した。アイゼンガルドでは妖術を使い、膨大な数のオークやオークより知能が高く戦闘能力に優れたウルク=ハイを生み出し、サルマン軍の兵士としている。また、地下に巨大な武器工場を作り、領地の隣にあるファンゴルンの森にある木々を使い、大量の武器を製造している。指輪を狙い、方々に間者を放ち、旅の仲間の動向を探っている。ローハンの王セオデンの相談役であるグリマも配下とし、魔力でセオデンを操っていた。ローハンに軍を侵攻させるもヘルム峡谷の戦いで敗れ、自身のいるアイゼンガルドはファンゴルンの森の木の守護者であるエントの襲撃を受け追い詰められる。最期は、グリマを自由にせず杖で叩いたことにより、逆上したグリマに刺されて、オルサンクの塔の頂上から落ちて死亡。
アングマールの魔王(演:ローレンス・マコーレ 、声:アンディ・サーキス)
出典: arda.saloon.jp
冥王サウロンの配下の中で最強であり、9人いる指輪の幽鬼ナズグルの首領。大きな黒い馬に乗ったり、空を飛ぶ獣に乗って移動する。魔王の剣「モルグルの刃」は小さな傷ひとつで敵の命を奪う。元々は人間の王だったが、サウロンが渡した力の指輪の魔力で堕落し、指輪の幽鬼となった。映画では生年月日は不明だが、原作によれば第二紀2251年頃に姿を現し、第三紀1300年頃にアングマール魔国を築き、王となる。人間の国ゴンドールの領地でオスギリアスの東を防衛するために造られた塔ミナス・イシルを第二紀2002年に奪い、ミナス・モルグルと名を改め、自分の拠点とした。第二紀2050年に世継ぎのいない人間の国ゴンドールの王を倒し、ゴンドールがその後執政の手に委ねられたきっかけを作った。サウロンの命令で「一つの指輪」を持つフロドを追い、その肩をモルグルの刃で刺す。ゴンドールとサウロン軍のペレンノール野の戦いで、人間の王ローハンの姫エオウィンに倒された。
ゴズモグ(演:ローレンス・マコーレ、声:クレイグ・パーカー)
出典: arda.saloon.jp
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目次 - Contents
- 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の概要
- 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』のあらすじ・ストーリー
- ゴラムの記憶
- サルマンの最期
- ゴンドールを襲うモルドールの軍勢
- ゴラムの策略によりサムを疑うフロド
- 死者の軍団を味方にしたアラゴルン
- ゴラムの裏切り
- セオデンの死
- 指輪の破壊
- 指輪物語
- 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の登場人物・キャラクター
- 旅の仲間
- フロド・バギンズ(演:イライジャ・ウッド)
- サム(演:ショーン・アスティン)
- メリー(演:ドミニク・モナハン)
- ピピン(演:ビリー・ボイド)
- ガンダルフ(演:イアン・マッケラン)
- アラゴルン(演:ヴィゴ・モーテンセン)
- レゴラス(演:オーランド・ブルーム)
- ギムリ(演:ジョン・リス=デイヴィス)
- ボロミア(演:ショーン・ビーン)
- エルフ
- エルロンド(演:ヒューゴ・ウィーヴィング)
- アルウェン(演:リヴ・タイラー)
- ガラドリエル(演:ケイト・ブランシェット)
- ケレボルン(演:マートン・ソーカス)
- 人間の国ローハン
- セオデン(演:バーナード・ヒル)
- エオメル(演:カール・アーバン)
- エオウィン(演:ミランダ・オットー)
- グリマ(演:ブラッド・ドゥーリフ)
- 人間の国ゴンドール
- デネソール(演:ジョン・ノーブル)
- ファラミア(演:デヴィッド・ウェンハム)
- 闇の勢力
- サウロン
- サルマン(演:クリストファー・リー)
- アングマールの魔王(演:ローレンス・マコーレ 、声:アンディ・サーキス)
- ゴズモグ(演:ローレンス・マコーレ、声:クレイグ・パーカー)
- サウロンの口(演:ブルース・スペンス)
- その他
- ゴラム(演:アンディ・サーキス)
- 死者の王(演:ポール・ノレル)
- デアゴル(演:トーマス・ロビンズ)
- 木の鬚(声:ジョン・リス=デイヴィス)
- ビルボ・バギンズ(演:イアン・ホルム)
- ロージー(演:サラ・マクロード)
- 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の用語
- 中つ国(ミドル・アース)
- 力の指輪
- 一つの指輪
- 種族
- ホビット族
- エルフ族
- ドワーフ族
- 魔法使い(イスタリ)
- 人間
- オーク
- ウルク=ハイ
- ナズグル
- オログ=ハイ
- トロル
- オリファント
- 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ファラミア「万一、生きて戻れたら、迎え入れてください。」
- セオデン「立て!セオデンの騎士たち!槍を振るえ!盾を砕け!剣の日ぞ!赤き血の日ぞ!日の上る前ぞ!いざ進め!破滅を目指せ!この世の終わりを目指せ!死だ!死だ!進め!エオルの子よ!」
- オリファントに飛び乗り、乗っている南方人を次々と倒し、最後にオリファントの急所を射抜くレゴラス
- サム「指輪の重荷は背負えないけど、あなたを背負うことはできます。」
- レゴラス「友達の横でなら?」
- アラゴルン「人間の時代が終わるかも知れない。だが、今日ではない!今日、我々は戦うのだ!この大地における愛すべきすべてにかけて、踏みとどまるのだ、西方の強者たちよ!」
- アラゴルン「フロドのために。」
- フロド「おまえと一緒にいられてよかったよ、サムワイズ・ギャムジー。すべてが終わったこの時に。」
- アラゴルン「友たちよ。頭を下げなくてよい。」
- 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ピピン役のビリー・ボイドはカラオケで歌のうまさを評価され、劇中で急遽、歌うシーンが追加された。
- アラゴルン役のヴィゴ・モーテンセンが、劇中の戴冠式で歌っている歌は、彼自身が作曲していた。
- サムの娘役をしているのは、サムを演じているショーン・アスティンの本当の娘だった。
- 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:アニー・レノックス『イントゥ・ザ・ウエスト』
- 挿入歌:ビリー・ボイド『ゴンドールの執政』
- 挿入歌:ルネ・フレミング『薄明と影』
- 挿入歌:ルネ・フレミング『全ての終わり』
- 挿入歌:ヴィゴ・モーテンセン、ルネ・フレミング『王の帰還』