ジョジョ第5部(黄金の風)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ジョジョの奇妙な冒険 Part5(第5部) 黄金の風』とは、2001年のイタリアを舞台に、15歳の少年ギャング「ジョルノ・ジョバーナ」を主人公としたエピソードである。主人公も含めて、登場人物のほとんどがギャングであるため、ジョジョの奇妙な冒険の歴代エピソードの中でも、ダークで、悲壮的な雰囲気に包まれている。
敵も味方も、ハードな世界に生きる者ならではの魂の熱い名セリフは、今なおファンの心を捉えている。

「他のヤツはこの能力のことをくだらねーという… ククク…… ま…「くだる」「くだらねー」ってのは所詮…ここの使い方ひとつさ…能力ってのはな…」

50巻出典。ブチャラティがポルポの遺産を回収し、組織に納めたことで、幹部に昇格することができた。それと同時に、本来ポルポが行うはずだった、トリッシュの護衛任務が下り、彼女の安全の為に一同はしばらく隠れ家に潜んでいた。そんな時、ナランチャは町へ買出しに出かけていたが、乗っていた車の中に見知らぬ男が入り込んできた。彼の名はホルマジオ。組織の一員で、トリッシュを狙っている暗殺チームの一人だった。

ナランチャは彼にナイフを突きつけて詰問したが、ホルマジオは余裕の態度を崩さず、逆にナランチャにブチャラティの居場所を聞いたが、ナランチャはしらを切った。押し問答の末、ホルマジオは自分のスタンド「リトルフィート」で切りかかり、ナランチャは己のスタンド「エアロスミス」で応戦した。しかし、ホルマジオはリトルフィートの縮小能力で、自身の体を小さくして、その場から脱出した。そのときホルマジオは、自慢げに見出しのセリフを思い浮かべていた。(「ここの使い方」というくだりは、頭を意味している)

リトルフィートは本体も含めて、爪で切りつけた者を無尽蔵に縮小していく能力で、エアロスミスは本物並みの威力を持った機関銃や爆弾を装備し、二酸化炭素を感知する模型飛行機のようなスタンドで、2体とも他のバトル漫画には見られないような特徴を持つスタンドである。このように、スタンドバトルは、「この能力同士でどうやって応戦するんだ?」と思ってしまうような取り合わせが多く、物語の展開が読みづらいのである。ホルマジオのセリフは、そんなスタンドバトルの真髄を表わしたセリフである。スタンドバトルの醍醐味は、能力の強弱で決定するのではなく、能力の性質を利用し、いかに創意工夫を凝らして戦い抜くかである。

戦いにおいて、大事なのは強大な力ではなく、柔軟な思考力ということである。

プロシュートの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「いいか!オレがおこってんのはな てめーの「心の弱さ」なんだペッシ そりゃあたしかに「氷」をイキナリぶっ飛ばされたんだ衝撃を受けるのは当然だ!自分まで老化しちまうんだからな オレだってヤバイと思う! だが!オレたちのチームの他のヤツならッ!あとちょっとでノドに食いつけるって「スタンド」を決して解除したりしねえッ!」

プロシュート

53巻出典。トリッシュを狙う暗殺チームのメンバーであるプロシュートは、未熟な弟分であるペッシの教育係でもあり、上記のセリフでペッシの心の弱さを指摘した。

プロシュートの老化の能力は、身体を冷やせば老化を抑えることができるので、ペッシは巻き添えを食わないように、氷を齧って身体を冷やしていた。すると、ペッシの釣竿型のスタンド「ビーチ・ボーイ」にミスタがひっかかり、ミスタと戦うことになる。ペッシのスタンドは壁を透過して、獲物の体に引っ掛けることのできるワイヤーと釣り針を武器としており、動きも俊敏で意外と手ごわい。しかし、ミスタと交戦中に、近くにあった氷をミスタに銃で撃ち抜かれてしまい、スタンドを解除してしまうという醜態を見せてしまう。その時、自身の外観を老化させ、ミスタの目を欺いて接近したプロシュートがミスタを老化させて、ペッシを助けた。

情けない姿を見せたペッシをプロシュートは折檻したが、その一方、プロシュートは心の奥底では、ペッシの勘の鋭さや観察力の高さを評価しており、折檻した後、彼に成長の必要性を説き伏せた。プロシュートの見た目は、いかにもおしゃれなイタリアンギャングと言った感じであるが、時に厳しく、時に優しく、弟分のペッシにギャングとしての「覚悟」の精神を説くその様は、熱血漢で男気にあふれたヤクザそのものであり、作中で人気の高いキャラクターの一人であった。

「「ブッ殺す」と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!」

53巻出典。プロシュートがペッシを叱りつけた後、自分のスタンド「ザ・グレイト・フルデッド」の能力で、急速的に老化させたミスタの頭部に銃口を向け、躊躇なく引き金を引いた時のセリフである。

ペッシはギャングとして未熟で、無闇に強がったり、敵から攻撃を受けると取り乱してしまい、プロシュートからいつも叱責されている。本当に強い人間は無闇に強がることはしない、そんなことをせずとも脅威を排除できる自信があるからだ。むしろ不用意に目立って、トラブルを撒き散らすことを避けるのである。実際のヤクザも一般人と揉めるのを避けて、トラブルを回避しようとする傾向がある。そして、本当の悪は躊躇わない。一切の迷いを見せずに悪事を遂行していくのだ。

プローシュートがペッシに説いているのは、ギャングとしての基本的な心構えなのである。

ペッシの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「わかったよプロシュート兄ィ!!兄貴の覚悟が「言葉」でなく「心」で理解できた!」

ペッシ

53巻出典。プロシュートがブチャラティと戦っていた時、プロシュートはブチャラティの策略にはまり、列車から落ちてしまう。しかし、プロシュートは、列車の車輪に挟まりながらも、気力だけで己のスタンド「ザ・グレイト・フルデッド」の老化させる力を維持し続けていた。その様を見たペッシは、プロシュートの凄まじい覚悟と執念を感じ取り、見出しのセリフと共に、己の秘めた才能と覚悟の精神を湧き立たせ、自分一人でブチャラティと戦う決意をするのであった。その気迫を目の当たりにした、ブチャラティ曰く、まるで10年も修羅場をくぐり抜けてきたような、スゴ味と冷静さを感じるとまで言ったのである。

未熟なペッシの成長を感じさせるセリフであり、第5部は悪役サイドにも、ドラマが語られているのも見所の一つである。

なぜ、暗殺チームはこれほどの執念を見せつけて、ボスに抗うのか。パッショーネのギャング達は、各自の縄張りにあるカジノや、高利貸しの管理、商店街のみかじめ料(介護料)で儲けた金を、組織に納めることで評価されるという仕組みである。そして、その金額が大きければ大きいほど、より高い地位を望むことができる。特に、ポルポは相当な地位を築いていたらしく、ネアポリス地区の賭博場、高利貸しや密輸品の管理、レストランやホテルの支配権を持っていて、そこから多大な財産を生み出すことができた。一方、暗殺チームの稼げる金は、ボスからの報酬のみであり、これといった縄張りや商売を任せてもらえなかったようである。そのために、彼らは金を増やすことができず、うだつの上がらない日々を送っていた(ボスも暗殺チームを信用していなかったのか、彼らを意図的に出世できないようにしていたのかもしれない)。

ボスと暗殺チームの溝は深まり、とうとう暗殺チームのうち、二人のメンバーが密かにボスの正体を探ろうとしてしまう。しかし二人はボスに捕まり、見せしめで、見るも無残な殺され方をされてしまう。暗殺チームはボスの正体を探ることを断念したが、胸中は腸が煮えくり返る思いでいっぱいだった。だが、彼らはボスに娘がいるという情報を察知した時、ボスの正体を知るチャンスだと判断し、反旗を翻す決心をしたのだ。

90年代後半は、弱小企業が次々倒産し、フリーターや派遣社員といった非正規雇用者が増え始め、2000年代の格差社会に繋がっていった。暗殺チームが組織内で上にのし上がることが出来ず、汚れ仕事をやらされているという境遇は、ブラック企業で使われている非正規雇用者の存在を予見していたようにも見える(ブラック企業という言葉自体は、本作の連載時90年代後半あたりですでに生まれていた)。彼らの言葉や執念には、力を持つ者にいいように使われてきた者達の魂の叫びが込められているのである。

ドッピオの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「とうおるるるるるるるるるるるるるるる るるるん」

作中の「ボス」は二重人格であり、片方をドッピオ、もう片方をディアボロという。ディアボロの人格がギャングのボスなのだが、ドッピオがディアボロと相談したりするときに「とうるるるるるるるる るるるん」といってから、電話をするかのようにカエルなどを耳に当て会話する。
ボスの二つの人格を結ぶ重要な行動ではあるのだが、同時に奇怪ともいえるこの行動はファンの間でよくネタにされている。

ディアボロの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「過去は……バラバラにしてやっても石の下から………ミミズのようにはい出てくる…」

「自分の過去の情報につながる」というだけの理由から、実の娘であるトリッシュを殺そうと迫るディアボロ。そんな彼が漏らした、“過去”というものに対する独自の人生哲学である。
己の栄華をほんのわずかでも揺らがし得るものは決して許さないという偏執的なまでの慎重さと狡猾さ、そして毒々しいまでの邪悪さが垣間見える。『ジョジョ』各部のラスボスはいずれも醜悪極まる暗黒の精神の持ち主だが、ディアボロもまたその例に漏れず「許されざる巨悪」としてのおぞましいカリスマを放っている。

「オレのそばに近寄るなああーーーーッ!」

yasumasa731i2
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@yasumasa731i2

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広瀬康一(ジョジョの奇妙な冒険)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

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広瀬康一(ひろせ こういち)とは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』、及びPart5『黄金の風』序盤に登場するスタンド使い。4部主人公の東方仗助の友人であり、物語の語り部でもある。当初は頼りない性格をしていたが、スタンド使いとして窮地を乗り越えていくうちに、人間としても成長していく。空条承太郎を含め仲間たちからも信頼されているため、読者も共感を得やすいキャラクターである。また、経験を経て成長していく康一のセリフは読者の心を掴んでいる。

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ジョジョの奇妙な冒険シリーズのモデル・元ネタ・由来まとめ

ジョジョの奇妙な冒険シリーズのモデル・元ネタ・由来まとめ

“ジョジョ”の名を冠する勇者たちの戦いを描いた『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズには、膨大な数のキャラクターが登場し、その中には現実の人物やグループがモデルとなっているものも少なくない。 伝説的殺人鬼のジャック・ザ・リパー。ゾンビ騎士ブラフォードとタルカス。波紋の戦士リサリサ。ナチスドイツのサイボーグ戦士シュトロハイム。恐るべき柱の男たちに、4部以降の数々のスタンドたち。ここでは、『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するキャラクターのモデルとなった人物やグループを紹介する。

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ジョジョの奇妙な冒険の料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物まとめ

ジョジョの奇妙な冒険の料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物まとめ

『ジョジョの奇妙な冒険』とは、荒木飛呂彦による漫画作品。世代と主人公を変えながら自身の掲げる正義と共に悪と戦い続ける、「ジョジョ」と呼ばれる勇者たちの活躍を描いている。 19世紀のイギリスから第二次大戦直前のアメリカ、現代日本からイタリアまで様々な国を舞台としており、作中には多種多様な料理が登場する。その突飛な演出でネット上でネタとして愛されるものも少なくない。ここでは、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズに登場する料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物を紹介する。

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『ジョジョの奇妙な冒険』に受け継がれる「人間讃歌」というテーマ

『ジョジョの奇妙な冒険』に受け継がれる「人間讃歌」というテーマ

連載を開始から30年という年月を経ても根強いファンをもち、ゲーム、アニメなど様々なメディア展開を行い続けている、名作漫画。絵柄、言い回し、擬音など、強烈な作風の中でも、時代を経て人々に愛される、シンプルな「人間讃歌」というテーマ、そこに描かれる唯一無二の世界観と、世代を超えて受け継がれていくキャラクター達の生きざまについて解説する。

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ジョジョの奇妙な冒険シリーズの都市伝説・豆知識・裏設定まとめ

ジョジョの奇妙な冒険シリーズの都市伝説・豆知識・裏設定まとめ

場所と時代を変えながら活躍する、“ジョジョ”と呼ばれる勇者たちを描いた『ジョジョの奇妙な冒険』には、様々な都市伝説や豆知識、裏設定が存在する。 ディオの母親の存在。ゾンビ騎士ブラフォードとタルカスの真実。ツェペリの設定の変遷。カーズの行方。シュトロハイム最後の戦い。設定のみ存在するアヌビス神のスタンド使い。作者がその強さを保証する意外な強豪キャラクター。物語中盤でフェードアウトしたフーゴの本当の役割。ここでは、『ジョジョの奇妙な冒険』の有名な都市伝説や豆知識、裏設定を紹介する。

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ジョジョの奇妙な冒険の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ

ジョジョの奇妙な冒険の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ

『ジョジョの奇妙な冒険』とは荒木飛呂彦によるアクション・アドベンチャー漫画及びそれを原作としたアニメ・小説・ドラマ・映画などのメディアミックス作品。この記事では『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメに使われた歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌と、その他の劇場アニメ、OVAなどの主題歌を紹介していく。

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