ファイナルファンタジー(FF)の魔法まとめ

スクウェア・エニックスによって開発、発売されているファイナルファンタジーシリーズは2017年で30周年を迎える。タイトル数は合計87作品に及び、最多の作品数を有するRPGシリーズとして2017年にはギネス世界記録に認定されている。そんな長寿シリーズであるファイナルファンタジーには、数多の魔法が登場する。

対象をステータス異常「暗闇」状態にする魔法。暗闇状態に陥った対象は命中率が下がる。
語源は「blind(ブラインド、目隠し)」。

暗闇状態にして敵の命中ミスを誘発し、ダメージを抑えるという目的のために使われる魔法だが、そうやって行動を封じたいような強力な攻撃をしてくるボスモンスターにはたいてい暗闇耐性が付与されている。
暗闇への耐性が低いモンスターはそもそもわざわざ暗闇状態にせずとも素直に攻撃してしまった方が早いし、耐性があるのかないのかわからないままとりあえずかけてみるくらいなら、自身の回避率を上昇させた方が手っ取り早くもある。
低レベルプレイなどのやりこみプレイ向けの突破口として、一部のボスモンスターに暗闇耐性がないということはままあるのでまったく効かないわけではない。FF12は特にその傾向が顕著であり、ほぼすべてのボスモンスターは暗闇耐性がなく、非常に有効な魔法となっている。FF史上もっともブラインが輝く作品である。

FF12では上位魔法として「ブライガ」が登場。対象が単体であるブラインに対して、こちらは範囲魔法で複数の対象を暗闇状態にすることができる。

ポイズン / バイオ、バイオラ、バイオガ

対象に「毒」のステータス異常を与える。
bioは本来「生物」や「生命」を表す接頭語である。
初出のFF3では生物兵器という意味合いで命名されたものと思われるが、次第にエフェクトの細菌っぽさ、生物兵器っぽさが薄れていき、バイオという言葉自体に毒というイメージを抱くプレイヤーも多い。

ポイズンの上位魔法としてバイオが存在していたが、FF7でポイズンが削除され、バイオの上位魔法として「バイオラ」「バイオガ」が登場した。
また、バイオ自体の上位魔法として後述のクラウダが位置付けされている。

毒のステータス異常は意外なボスモンスターに効果があったりして、制限プレイなどのやりこみプレイでは重宝する魔法である。

トード / ポーキー / カッパー / オールド

対象の姿を変える魔法。作品によってカエルであったりカッパであったり豚であったり老人であったり様々だが、「姿を変えることによって対象の行動を封じる」という点は共通している。
同じ魔法をかけ直すことで打ち消す、時間経過によって自然に回復しないという点も同じである。

トードはFF3において探索に重要な魔法である。
ストーリーの途中で水中に潜らなければならないのだが、トードを使いカエルになることで水中に潜れるようになる。水中エリアを超えたあとはトードを使用し元に戻る。

FFTでは、魔法使用時に表示される詠唱文はどれも格好いいものばかりであるが、トードだけは雰囲気が違っている。
「岩砕き、骸崩す、地に潜む者たち、集いて赤き炎となれ! ファイア!」や「まばゆき光彩を刃となして地を引き裂かん! サンダー!」といった中、「カ~エ~ル~の~き~も~ち~! トード!」という非常にユニークなもの。異彩を放つこの詠唱文がプレイヤーの間で話題になることも多い。

スリプル、スリプラ、スリプガ、スリプジャ / リポーズ

対象を「睡眠」状態にする魔法。睡眠状態になった対象は眠りに落ち、その間行動できなくなる。
厄介な敵の行動をとりあえず封じるために使用される。作品によっては、睡眠状態の間は回避率がゼロになる、大ダメージを受けるという特徴があるため、次に使用する技を確実に当てたい、もしくは大ダメージを与えたい場合に使用される。

登場作品は多くないが、上位版として「スリプラ」「スリプガ」「スリプジャ」がある。

バインド

対象を「バインド」状態にする魔法。バインド状態となった対象は移動ができなくなる。

フィールドが3DであるFF11が初出であり、FF14に引き継がれて登場している。
FF14にはバインドという魔法自体は存在せず、バインド状態という状態異常だけが存在している。

ブレイク、ブレクガ

対象を「石化」状態にする魔法。石化状態となった対象は全身が石になり、行動できなくなる。
敵に打つと石化=戦闘不能という扱いになり、実質的には即死魔法である。
本来の即死魔法である「デス」はアンデッド系のモンスターに効かないことが多いが、石化は有効という場合があるのでこのように使い分けされている。

「ブレイク」という語は直接「石化」という言葉につながらない。
初期作における敵側の石化は「即座に砕け散る」というエフェクトであったため、「石化する=砕け散る=ブレイクする」という意味で「ブレイク」と名付けられた。

上位魔法として「ブレクガ」が存在する。ブライン同様、単体魔法か範囲魔法かという区別がなされている。

コンフュ

対象を「混乱」状態にする魔法。混乱状態となった対象は、敵と味方を取り違え、味方に攻撃してしまうようになる。
語源は混乱を意味する「confusion(コンフュージョン)」。
FF1、2では黒魔法に分類されていたが、以降の登場作品では白魔法に分類された。

混乱し、本来するはずだった行動をキャンセルし利敵行為に走る(味方を攻撃する)という効果を持つ。
「(敵味方問わず)物理攻撃を受けると解除される」という特性があり、混乱状態となる→自分を攻撃する→混乱状態が解除されるということもよくある。
行動を封じたいボスモンスターはたいてい混乱状態への耐性を得ているため、解除の特性も含めて使いにくく、使用機会は少ない。
ステータス異常全般が有効なFF12でも使用機会はあまりなく、これをかけるくらいならブラインで暗闇状態にしてしまったほうが早い。

カーズ

対象を「呪い」状態にする魔法。細かな効果は登場によって異なるが、どれもステータスが低下してしまうことは共通している。
由来は、呪いを意味する「Curse」から。

シリーズ初期作にしか登場せず、FF5以降は削除された魔法だが、FF12にて復活。
しかしその効果は、「呪い状態を与える」魔法ではなく、複数のステータス異常を与えるという複合的な効果になった。

バーサク

対象に「狂戦士」状態を与える魔法。狂戦士状態となった対象は、攻撃力が上昇するかわりに「たたかう(通常攻撃)」しか使用できなくなる。
由来は狂戦士を意味する「Berserker(バーサーカー)」から。

かけられた対象は通常攻撃しか使用できないため、魔法攻撃や特殊攻撃を封じられてしまう。
通常攻撃は物理攻撃であるため、物理防御力を高めたり回避率を高めたりすることでダメージを無効化すれば完封できてしまう。

敵にかけて攻撃を封じるというよりは、有効な技や魔法がなく通常攻撃を繰り返すくらいしか出番がない味方キャラクターに攻撃力増強の目的でかけるという目的で用いられる。
操作不能となり通常攻撃を繰り返すため、コマンド入力の手間を減らすことができる。

デス / キル

対象を即死させる魔法。
FF1、3では「キル」、その他の作品では「デス」となっている。効果はどちらも同じ。

基本的に成功率が低い上に単体対象となることが多く、その割に登場時期が遅いのでその頃には通常攻撃でもかなりのダメージを与えられるようになっているため、使われることは少ない不遇な魔法。シリーズを通して、ストーリーの中盤あたりの敵が使うことを前提に成功率などを設定している。そのため味方が使う即死手段としては低性能である場合が多い。
こちらが使うよりも敵が使ってきた方が厄介な魔法の代表例である。

ドレイン

対象のHPを吸い取り自分のものとする魔法。
敵にダメージを与えつつ自分のHPを回復するという、攻撃と回復を兼ね備えた優秀な魔法。
しかし、アンデッド系のモンスターに対して使うと逆にこちらの生命力を奪われダメージを受けるという欠点を持つ。

肝心の魔法攻撃力がシリーズ通して低めのため、ダメージ=回復量が低くなりがち。
吸収という使用者と対象に同時に効果がおよぶ性質を持つためか、アスピル共々シリーズを通じてリフレク貫通特性が備わっているケースが多い。

由来は「吸収する」という意味の英単語「drain」。

アスピル

対象のMPを吸収し、自分のMPとする魔法。
由来は「aspirate(アスピレイト。発音する、吸いだす)」。

手軽にMPを回復する手段として有効。敵に使う場合も、魔法攻撃を行わない味方に使用する場合でも、どちらでも使い勝手がいい。
また、対となるドレイン同様、リフレクを貫通して(リフレク状態を無視して)効果を与えることができる魔法である。
MPを吸収する=相手のMPを削減するという効果のため、魔法を使用するボスモンスターのMPを吸い取り尽くし、魔法を封じるために使われることもある。
サイレスによる沈黙状態の付与が効かない相手でも、MPを吸い取り尽くしリソースを枯渇させるという方法で結果的に魔法を封じることができる。

MPを吸い取り、回復する手段として使われることを想定してか、アスピルの消費MPは低く抑えられている傾向にある。

フレア / フレアー

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