ファイナルファンタジー(FF)の魔法まとめ

スクウェア・エニックスによって開発、発売されているファイナルファンタジーシリーズは2017年で30周年を迎える。タイトル数は合計87作品に及び、最多の作品数を有するRPGシリーズとして2017年にはギネス世界記録に認定されている。そんな長寿シリーズであるファイナルファンタジーには、数多の魔法が登場する。

コラプス

FF12に登場する最高威力の魔法。極太の光線を放ち、範囲内の敵に無属性の大ダメージを与える。
魔法攻撃が得意でないキャラクターでも相当なダメージが出せるほどの基本威力を持っている。
エフェクトが派手であり、しかも長いため、プレイステーション2での処理能力が追いつかず「コラプスのエフェクトが表示されている間は他の魔法・技の発動はされない(魔法の順番待ち)」という現象が発生する。順番待ち自体はコラプスに限った話ではないのだが、この順番待ちの仕様を利用してボスモンスターの強力な攻撃を先延ばしにするという戦法がある。順番待ちの最中でも通常攻撃は通常通り行われるため、ボスモンスターの攻撃を順番待ちさせている間にこちらが滅多打ちにするのである。

レベル系魔法・算術

FF5で初登場した系統の魔法。「レベル5デス」など、レベル+数字+魔法という構造の名前の魔法がここに分類される。
レベル+数字の部分はレベル5、レベル3などで、その数字のレベルの倍数のキャラに効果が及ぶという効果がある。レベル5ならば5、10、15…といった風である。
倍数に指定される数字は3、4、5が多く、発動される魔法は高威力の攻撃魔法や行動を完全に停止させる魔法などが組み合わされる。
この系統のもので最も有名なのは、レベルが5の倍数のキャラクターに即死効果を与える「レベル5デス」であろう。

白魔法を扱う白魔道士、黒魔法を扱う黒魔道士のように、レベル魔法士といった魔法使いが存在するわけではなく、特定のレベルの相手を対象とした魔法の便宜上の総称である。

たいていの作品では敵専用の技であり、こちらが使う作品はあまりない。
唯一の例外はFFTの算術士である。算術士はこれらの魔法に特化した魔法使いであり、算術士は「レベル」「経験値」や「2」「4」「5」「素数」、各種魔法を組み合わせて条件を設定し、その条件に該当するキャラクターに魔法を発動するという技能を持つ。

レベル3フレア

FF5に登場する魔法。レベルが3の倍数のキャラクターを対象として、そのキャラクターにフレアを発動する。

青魔法としてもラーニングすることができる。
本家本元の黒魔法フレアが消費MP38に対し、こちらは消費MP18で発動できるため(威力は変わらない)、条件さえ合えばローコストで強力な魔法が放てる。

「3の倍数」というワードから、ニコニコ動画では「ナベアツフレア」と呼ばれている。
「1から順にカウントし3の倍数になるとアホになる」という芸を持つ芸人、世界のナベアツから名付けられた。

レベル5デス

FF5~9に登場。レベルが5の倍数のキャラクターを対象として、そのキャラクターに黒魔法デスを発動する。
数字だけ変えた「レベル4デス」も存在する。青魔法としても習得可能。
登場作品のほとんどは最大レベルが99のため、レベルカンストしてしまえばただの隙しかならない。しかしFF8だけはカンストレベルが100であるため、レベルカンストしていると全滅が待っている。

FF5の古代図書館に出現する64ページが最初の使用者。
特に制限プレイなどをせず、古代図書館までプレイしていた場合、だいたいキャラクターのレベルはレベル15程度になる。
そんな状態でいきなりこれをくらって全滅し、画面の前で唖然としたプレイヤーも少なくない。

FF6でのレベル5デスは即死耐性を無視しないため、味方が使うメリットはほぼ皆無。
さらに有名な即死技「バニシュデス」があるので使用されることは少ない。

レベル4ブレイク / レベル4石化 / レベル4デフレス / レベル4ミニマム

レベルが4の倍数のキャラクターを対象として、そのキャラクターにブレイクを発動する。
これ自体の登場は少ないが、レベル3フレア、レベル5デスとならび、レベル系魔法のトップ3という扱いを受けることが多い。3、4、5という数値の並びのほか、強力な攻撃魔法、即死ときて「行動不能にする厄介なステータス異常魔法」という点がその印象を強めている。

また作品によってはブレイクではなくミニマムであったり、「デフレス」というステータスダウン効果であったりする。ちなみに、「デフレス」という魔法自体はシリーズのどの作品にも登場していない。どれにせよ、無力化を目的とした効果が採用される。

レベル3ホーリー

FFTの算術士が「レベル」「3」「ホーリー」を設定して発動する。

FFTのバトルシステムでは、ホーリーを通常発動する場合、長い詠唱(チャージタイム)が必要となる。
しかし、算術を用いて発動すると、その長い詠唱がスキップされ即座に発動する。
ストーリーもあらかた終わり、やりこみ要素だけとなった段階だと、キャラクターのレベルは敵も味方もだいたいカンストであるレベル99に到達している。
そこでレベル3ホーリーを発動することにより、戦闘に参加しているすべてのキャラクターに敵味方を問わずホーリーが襲いかかる。
自軍キャラクターには聖属性吸収の装備をつけるとホーリーのダメージは回復に変わるため、敵だけに攻撃ができる。
即座に戦闘を終わらせることができるため、最終盤のレベル上げや資金稼ぎに使われる戦法。

レベル素数デス

FF12に登場するボスモンスター、死の天使ザルエラが使用する。レベルが素数の倍数のキャラクターを対象として、そのキャラクターにデスを発動する。
「ザルエラはレベル系魔法を使用してくる」という情報や、歴代シリーズでのレベル系魔法の存在から、「レベルを素数にしておけばどれも当たらない」と考えたプレイヤーの裏をかく魔法である。しかも即死という最大に厄介な魔法であり、レベルを素数に揃えたプレイヤーは画面の前で呆然となった。

参考までに、素数に当たるのは2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47、53、59、61、67、71、73、79、83、89、97。
プレイヤーキャラクターのレベル30後半で戦うことを想定しているため、そのあたりのレベルで挑む際には要注意とされる。

他にもザルエラはレベル2スリプル、レベル3フレア、レベル4ブレイク、レベル5リバースを使用してくる。
全てのレベル魔法が無効化できるレベルは、1、49、77、91。気をつけなければ何らかのレベル魔法を受けてしまう。

属性付与魔法

「属性付与魔法」というカテゴリが存在するわけではなく、便宜上の分類としての総称である。
エン系魔法とバ系魔法の2系統が存在する。

エン系魔法

エン系魔法は無属性攻撃に属性を付加し、属性攻撃とすることで弱点をつきダメージを上昇させることが目的の魔法。
名前の由来は「~に魔法をかける」といった意味の英語「Enchant」の略。FF11、FF13に登場する。

これもまた「エン系魔法」という魔法カテゴリがあるわけではなく、便宜上の分類としての総称である。

FF11では「エンファイア」「エンサンダー」「エンエアロ」、「エンストーン」、「エンサンダー」、「エンウォータ」の6種にそれぞれ上位魔法がついて12種。
FF13では「エンファイ」、「エンブリザ」、「エンサンダ」、「エンウォタ」の4種が存在する。

バ系魔法

頭に「バ」がつく魔法。「バ」はおそらく「バリア」の「バ」だと思われる。
一時的にその属性に耐性を得、ダメージを軽減することが目的の魔法。

「バファイ」「バコルド」「バサンダ」のように、頭に「バ」がつく魔法の総称。「バ」のついた攻撃属性に対して耐性を得る。
FF1から存在しているが、FF2以降は耐性付与を一本化したバリアが登場し、さらにシェルが魔法防御を上げるようになり、バ系魔法はしばらく日の目を見ることがなかった。
その後長い時を経て、FF10にて再び復活することになる。

FF1では炎、雷、冷気属性への耐性を高める「バファイ」「バサンダ」「バコルド」、死・大地・精神攻撃を防ぐ「バマジク」、効果対象は単体だが全ての属性への耐性を得る「バオル」が存在する。

FF10ではめでたく復活し、「バファイ」バサンダ」「バコルド」「バウォタ」が登場する。
効果は「対応する属性攻撃を一度だけ無効化する状態にする」というものに変更された。

FF12では「バ」は「防御する」ではなく「無効にする」という意味合いが含まれるようになり、「バケアル」「バヒール」などバ系魔法が増えた。
「バマジク」→「バ・マジック」→すべての魔法攻撃を無効にする効果
「バオル」→「バ・オール」→プロテス、シェル、ダメージカットの効果
「バケアル」→「ケアル無効」→ステータス異常「ウイルス」の効果
「バヒール」→「癒しの逆」→ステータス異常「スリップ」の効果
というようになった。

イベント魔法

戦闘では使用できず、イベント中の演出のみで使用する魔法。

オリジナルの魔法はなく、シリーズに登場する従来の魔法が世界設定により特殊な秘技として格上げされたものが多い。

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