トゥームレイダー4(ラストレベレーション)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『トゥームレイダー4:ラストレベレーション』とは、2000年に発売されたアクションアドベンチャーゲーム『トゥームレイダーシリーズ』の4作目となる作品。様々なステージを舞台とした前々作、前作とは異なり、1作目と同様、遺跡を中心としたステージがメインの舞台となっている。エジプトの遺跡で発見した不思議なアミュレットを手に入れたことで、古代の邪神の封印を解いてしまった主人公ララ・クロフトが、再び封印するために、エジプトを中心に冒険の旅に出る。

『トゥームレイダー4:ラストレベレーション』の概要

『トゥームレイダー4:ラストレベレーション』は、海外を中心に世界中で大ヒットしたアクションアドベンチャーゲーム『トゥームレイダーシリーズ』の第4作目の作品。開発元はイギリスのゲーム会社Core Designで、日本での発売元はカプコン。日本ではPlayStation版が2000年7月19日に発売された。

基本的なゲームシステムは過去3作品をベースとしているが、新たにロープやポールを掴んで、周囲の足場に飛び移るロープアクションが追加されている。また、周囲を見渡す際に、遠く離れた場所を観察できる「双眼鏡」がアイテムとして追加されるなど、過去作を踏襲しながらも、新しい要素が実装された。グラフィックスエンジンは更にアップしており、キャラクターのテクスチャやシステム画面が一新されている。

本作の特徴は、様々な国が舞台となった『トゥームレイダー2(Tomb Raider 2)』や、『トゥームレイダー3(Tomb Raider 3)』から一転して、エジプト近辺の遺跡を中心とした舞台を冒険する、初代を彷彿とさせる原点回帰的な路線のレベルデザインとなっている。また、本作は複数のステージを行き来し、1度探索したステージに戻って仕掛けを解いたり、次のステージに進むために通過するだけのステージが存在するなど、探索の範囲が大幅に広がっている。

シナリオ構成や演出は、過去作と比較するとムービーやキャラクターボイスが豊富になっており、ストーリーが理解しやすい内容となっている。主人公のララ・クロフトが16歳だった頃の過去が描かれたり、師匠や旧友の冒険家が登場するなど、彼女自身にまつわるストーリーが描かれている。また、本作はララが崩壊する神殿からの脱出に失敗し、消息不明のままエンディングを迎えており、旧作をプレイしていたファンの間では発売された当時、物議を醸した。

1999年、エジプトの遺跡を探索していた女性冒険家のララ・クロフトは、とある石室を発見し、そこで「ホルスのアミュレット」と呼ばれる秘宝を手に入れる。だがそれは、古代エジプトの伝説で語られている邪神セトの封印を解く鍵となっていた。自らが封印を解き放ってしまったセトを再び封印し、人類の破滅を防ぐために、ララは過酷な冒険へと旅立った。

『トゥームレイダー4:ラストレベレーション』のあらすじ・ストーリー

16歳のララと師匠

13年前、16歳の「ララ・クロフト」は、著名な考古学者「ヴァーナー・フォン・クロイ」の考古学調査旅行に助手として同行し、カンボジアのアンコールワットを訪れる。ララはフォン・クロイからトレジャーハンターとしてのレクチャーを受けながら、遺跡を探索し続ける。途中、ララは立ち寄った大きな部屋で、骸骨の傍にあったバックパックを手に入れる。やがて、ララとフォン・クロイは、遺跡の奥に設置されている秘宝「虹の水晶」がある部屋に辿り着く。ララは虹の水晶が設置された台座に書いてある「水晶を取ると災いが訪れる」という一文に警戒するが、フォン・クロイは虚仮威しと一蹴し、設置された水晶を回収しようとする。しかし水晶に触れようとした際、仕掛けられた罠が作動したことで、フォン・クロイは水晶とともに台座に閉じ込められてしまう。ララはフォン・クロイを救出しようとするが、部屋が崩れ始めたことで救出を断念し、1人遺跡から脱出するのだった。

復活した邪神

秘宝ホルスのアミュレットを手に入れるララ。

1999年、エジプトを訪れていたララは、流砂に飲み込まれたことで辿り着いた迷宮を探索中、セトの石室と呼ばれる遺跡を発見する。遺跡の入口は巨大な像の口の中にあり、登ることができない状態となっていたが、道中で手に入れた砂時計を使って像がある部屋に砂を溜めることで、入口まで登ることに成功する。ララは石室に入り、古代の邪神「セト」の像が設置された台座から、秘宝「ホルスのアミュレット」を手に入れる。その後、石室から脱出したララは、アミュレットに彫られた碑文から、1000年紀の変わり目にアミュレットを手にする者が現れることで、邪神セトの封印が解き放たれ、疫病とイナゴの災いにより人類が滅亡することを知る。ララは同じ冒険家で古い友人の「ジャン・イブ」のもとを訪ね、そこで自分が手に入れたアミュレットがセトの封印を解く鍵であり、セトを再び封印するには太陽の神「ホルス」を召喚するための鎧が必要であることを聞いた。その方法がカルナークのセメルケットの神殿にあると聞き、ララは再びセトを封印するためにカルナークの神殿に向かうのだった。

フォン・クロイとの再会

ララはカルナークの神殿、大ホール、ホーリーレイクと呼ばれる3つの遺跡を行き来しながら、セメルケットの墓への道を開くための鍵である太陽のタリスマンを手に入れる。太陽のタリスマンを使って道を切り開き、目的地に辿り着いたララは、セメルケットの墓の入口を開くためにアミュレットを置く。神殿の中に入り様子を確かめていたララのもとに、フォン・クロイが現れる。彼はアンコールワットで罠に嵌められた後、脱出することはできたが、片足に後遺症が残り杖無しでは歩くことも困難となっていた。かつての師弟同士の再会となったが、現在の2人は敵対関係となっていた。アミュレットを求めていたフォン・クロイは、入口に嵌められたアミュレットを奪い取り、ララを神殿内に閉じ込めてしまう。神殿から脱出するため、セネトのゲームと呼ばれるチェスとすごろくを模した仕掛けを解きながら神殿の奥深くに進んだララは、壁に刻まれた碑文から、セトの封印を解いた者が、ホルスの神殿と呼ばれる場所でアミュレットの力とホルスの鎧によって、太陽の神ホルスを召喚しセトを封印することができると読み取る。更に道なりに進んだララは、出口へ通ずる道から神殿を脱出し、そこにいたフォン・クロイの部下から、彼がアレクサンドリアへ向かっていることを聞き出す。

部下からローブを奪ったララは、町へ向かう列車に乗り込み、アレクサンドリアを目指す。途中、フォン・クロイの手下達の襲撃を受けるが、先頭車両から他の車両を切り離して撒くことに成功。アレクサンドリアに着いたララは、ジャン・イブと再会し、ホルスの鎧の一部が、近くに存在するポセイドン神殿やクレオパトラ神殿と呼ばれる宮殿にあるという情報を入手する。また、フォン・クロイや手下達も鎧を手に入れようとしていることを知り、ララは各神殿や地下墓地などを行き来しながら探索を始める。各神殿で散らばった鎧を集め終えたララが、ジャン・イブがいる書斎に戻ると、そこに彼の姿は無く、部屋中荒らされた痕跡と置き手紙が残されていた。手紙はフォン・クロイが書いたもので、ジャン・イブの身柄と引き換えに鎧を渡すよう書き記されていた。フォン・クロイがカイロに向かっていることを知ったララは、バイクに乗って彼を追い始めた。一方、同じくカイロに向かっていたフォン・クロイが乗っている車がイナゴの大群に覆われる。その瞬間、フォン・クロイはセトによって精神を支配されてしまうのだった。

ララの結末

セトを封印したが、崩落する神殿に巻き込まれるララ。

カイロに辿り着いたララだったが、町は怪物達が徘徊する戦場のゴーストタウンと化していた。町に配備されている黒い兵士や機関銃を掻い潜りながら、ララはトゥルンの寺院や城塞など町の施設を行き来しながら探索を進める。先へ進むためには城内へ入る必要があったが、門の前には巨大なドラゴンが立ちふさがっていた。ララは町で怪物達と戦っている「アジサ軍曹」と出会う。彼の話によれば「突然化け物が現れ、仲間が散り散りになってしまった。化け物の侵攻を食い止めるためにセットした地雷を作動させるには、地雷探知機の周波数を知っている部下と、地雷コードを知っている部下に会わなければならない。そして、部下達に会ったらバイクで私の所まで来てほしい。そうすればあの化け物の侵攻を食い止められる」とのことであった。ララはアジサ軍曹の言葉に従い、彼の2人の部下と会うために行動を開始する。部下達に会い、ウェポンコードキーを手に入れた後、再びアジサ軍曹のもとへ戻ったララは、彼を爆発物が載せられたトラックの近くへ運ぶ。するとアジサ軍曹は、爆発物が載せられたトラックに乗り込んだ後、自らの命を投げ出してドラゴンにトラックで体当たりを敢行した。ドラゴンが粉々に吹き飛んだことで、城内に入ることが可能となり、ララはアジサ軍曹の勇敢な行動に敬礼しながら、先へ進んだ。

城内に侵入してすぐに、ララは捕らわれの身となったジャン・イブを発見し、救出する。その後、城の奥に進んだララは、セトに取り憑かれたフォン・クロイと出会い、彼から生者や死者を意のままに操れる力と引き換えに、ホルスの鎧を渡すよう取り引きを持ちかけられる。彼女はその要求を拒絶し、壁に嵌められていたホルスのアミュレットを回収して城から脱出した。

アミュレットを手に入れたララは、ギザにあるスフィンクス、ピラミッドを通り、ホルスの神殿に辿り着く。神殿の奥深くに安置されているホルスの像を見つけたララは、手に入れた5つの鎧とアミュレットを嵌めて、太陽の神ホルスを召喚する。鷹の姿をした光に包まれるホルスの魂が天から像に降り注がれるが、その瞬間、神殿内部に入り込んだ大量のイナゴが像を覆いつくす。像が光に包まれて弾け飛ぶと、目の前に降臨していたのはホルスではなく、セトであった。全てを焼き尽くそうとするセトはララに跪くよう囁くが、彼女は臆することなくセトと対峙する。古代の邪神たるセトに対して、銃火器による攻撃が通用しないと理解したララは、攻撃を掻い潜りながらアミュレットを用いて、セトを神殿内部に封印した。セトを封印したララは、崩れ始めるホルスの神殿から脱出を試みる。神殿の出口にさしかかった時、彼女の目の前にフォン・クロイが現れる。一瞬、怯んだララだったが、フォン・クロイはセトの呪いが解けて、元の性格に戻っていた。フォン・クロイがかつての良き師に戻ったことに対する喜びもつかの間、神殿は激しく揺れながら崩壊していく。頭上からの落石によってララの足下の床も崩れ、絶体絶命の窮地に陥る。フォン・クロイはララに手を差し伸べようとするが、彼女は手を掴むことができず、もはや間に合わないと判断したフォン・クロイはその場を離れた。ララが崩壊した神殿に閉じ込められたことを目の当たりにしたフォン・クロイは、その場で静かに項垂れるのだった。

『トゥームレイダー4:ラストレベレーション』のゲームシステム

地上でのアクション

走る・歩く

通常時の移動方法は方向キーの上を押して走ることとなっている。方向キーの左右を押すことで、走りながら方向転換することもできる。方向キーとR1ボタンを押すと、歩く動作を行う。歩く動作中は崖などから落ちなくなる。その他、ジャンプを行うための立ち位置の微調整や周囲を見渡すために必要な動作となっている。また、方向キーの下を押すことでバックステップができる。

ジャンプ

ジャンプボタンを押すことで、垂直ジャンプを行う。主に頭上にある足場に乗るために必要な動作となっている。また、前方ジャンプ、サイドジャンプ、バックジャンプなどの複数のジャンプがあり、ジャンプボタンと各方向キーを同時に押すことでそれぞれ異なるジャンプを行うことができる。

つかむ

隙間や壁の縁などの掴める場所でアクションボタンを押すことで、ぶら下がることができる。この状態でぶら下がりながら横に移動したり、上の足場に上ることができる。

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