鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba

『鬼滅の刃』とは、吾峠呼世晴による日本の漫画作品、およびそれを原作とした映画・ゲームなどのメディアミックス作品である。スピンオフの小説・漫画も数多く存在する。
舞台は大正時代。家族を鬼に皆殺しにされ、唯一生き残ったものの鬼になってしまった妹の禰豆子(ねずこ)を元に戻す為、主人公の炭治郎(たんじろう)は鬼を滅する「鬼殺隊(きさつたい)」へと入隊。そこで様々な人や鬼と出会い、次々に新たな「呼吸」と呼ばれる技を会得。そして鍛錬を重ねながら、鬼の首魁である鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)を倒す為に戦っていく冒険譚。
『週刊少年ジャンプ』にて2016年から2020年まで連載され、単行本全23巻の累計発行部数は2021年2月時点で1億5000万部を突破。
2019年にテレビアニメ化し、このテレビアニメで人気を確立。老若男女問わず人気を博して「国民的アニメ」と称されるようになる。そして2020年には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が公開され、日本歴代興行収入第1位となった。
企業やテーマパーク・各種飲食店などで多様に展開されたメディアミックスや、異例の能舞台化などでも話題を呼んだ。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaibaのレビュー・評価・感想 (6/9)

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鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

唯一無二のセリフとキャラクター

「鬼滅の刃」は週刊少年ジャンプ連載の吾峠呼世晴先生による漫画です。舞台は大正、鬼に家族を殺され妹を鬼にされてしまった心優しき少年、竈門炭治郎が鬼殺隊という鬼を滅するための組織に入り仲間と共に奮闘する物語です。「鬼滅の刃」の魅力は多すぎてとても伝えきれないのですが、特に注目して欲しいポイントは素晴らしいキャラクター達と独特の台詞回しです。主人公の炭治郎はとても慈悲深く優しい少年ですが、決して鬼を殺すことに躊躇はしません。彼は人を殺したという罪を許しません。炭治郎の覚悟と信念がよくわかります。ただ、鬼がかつて「人」であったという事実に目を向け、彼は断罪のあとに鬼の心に寄り添うのです。この一連の行為には感動すること間違いなしです。その他にも、眠ると超強くなるヘタレ、我妻善逸やイノシシに育てられた美形少年嘴平伊之助などユニークなキャラクターがとにかく沢山いるのです。
また、台詞回しはかなり独特でとても印象に残ります。その中でもファンの間で絶大な人気を誇るのが「俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった」という台詞です。竈門家の長男であった炭治郎が骨折の痛みに耐えながら戦うシーンのモノローグなのですが、こんな発想他には絶対出てこないだろうと思ってしまうような謎理論です。しかしこの独特さに気づいたらハマってしまっているのです。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

鬼滅の刃の魅力

話の大まかな内容としては、鬼によって家族を殺され、唯一生き残った妹も鬼にされてしまった主人公が、妹を人間に戻すために鬼と戦う話です。鬼と戦い、倒すために力をどんどんとつけていく主人公とその妹に、ついつい感情移入してしまいます。この兄弟の絆を見ていると、漫画を読みながら涙することもあるし、家族や友人の大切さを改めて感じることができます。この漫画の一番の魅力は、鬼を倒す人間にも、元々は人間だった鬼にも、物語があるということです。どの登場人物にも悲しい物語があり、人間の弱さが人を強くしたり、力の糧になったり。または弱さに向き合えなかった感情が鬼になってしまったりと、考えさせられることも多くあり、よく作り込まれていると感心してしまうと同時に、漫画の中に引き込まれていきます。主人公のセリフなど、いたるところで、ハッ!とさせられることも多く、作者の想いや考えがダイレクトに伝わってくるところも魅力の1つだと思います。主人公は心の優しい少年という設定ですが、この優しさが人間も鬼も、登場人物の冷え固まった心を溶かしていくのも、読んでいて心温まります。1話読み終わった後は、優しい気持ちになったり、感動したり、戦いのシーンの続きが早く読みたかったりと、とにかくハマってしまいます!

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

最近あまりアニメを見ない人におすすめです

圧倒的な映像美を感じるアニメです。
私自身あまりアニメを見るほうではないのですが、話題になった作品である為、ちょっと見てみようかなと軽い気持ちで見始めたのですが、どっぷりはまってしまいました。
ストーリー自体は、ある意味オーソドックスな敵である鬼を倒すというジャンプ漫画の王道を行くものなのですが、それを映像にした時の美しさが原作を何倍も魅力あるものにパワーアップさせたのではないかと思うくらいアニメ化に成功しているのではないのでしょうか。
そう思わせるのが、風景描写の素晴らしさです。遊郭編の戦いのクライマックスの火事のリアリティさ、無限城の壮大さなど、現実にはないものが本当はあるのではないかと錯覚するくらいの映像の美しさを感じました。また、そのなかで戦う鬼殺隊の柱達と鬼達の戦闘シーンは、風景のリアリティが戦闘自体をより盛り上げ、迫力があり、リアリティをもたらさせてくれています。遊郭編での音柱と上弦の鬼との戦闘シーンは私のなかではアニメ史上最高の戦闘シーンであると思っています。音柱の左手が無くなった後、反撃に出るシーンがあるのですが、片手になりながらを二刀流を圧倒的なスピードで捌くシーンの表現の仕方は度肝を抜かれました。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

人を巻き込む影響力が素晴らしい

この物語は、鬼にされた妹、竈門禰󠄀豆子を人間に戻すために冒険を始めた主人公である兄、竈門炭治郎の話です。
鬼を滅することを目的としている組織、鬼殺隊の一人である冨岡義勇と出会い鬼殺隊への入隊を決めた炭治郎。
入隊は果たしたものの、鬼殺隊でありながら鬼を連れているということもあり、不満を持つものもいた。
それでも、炭治郎は禰󠄀豆子は鬼ではあるものの他の鬼とは違う。ということを行動などで示した。
その中で、初めは冷たくされていた人たちからも信頼してもらえるまで成長した。
最終的には禰󠄀豆子も人間に戻るが、その中で色々な登場人物との出会いで考え方が変わったり、人間的に成長したりと炭治郎の成長だけでなく、周りの登場人物までもが影響を受けて成長していくのもこの作品の魅力の一つです。
主人公以外の登場人物の過去も細かく設定されており、主人公以外の登場人物の人気も高いです。
自分が正しいと思ったことを行動に移せる勇気。一人ではできないことも力を合わせればできる。
当たり前のようでできていなかったことなどを気づかせてくれる良い作品です。
すごく面白かったが意外にすんなり終わってしまったことが少し残念でした。
漫画ということもあり、非常に読みやすく内容も面白いためぜひ一度読んでもらいたいです。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

これを見ずに他のアニメは見られない

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の続編として毎週日曜日に放送されていた遊郭編。個人的に最初は鬼滅の刃自体にあまり関心がなかったのですが、映画を見たあたりから面白そうと思い始めました。遊郭編は劇場版「鬼滅の刃」の続きなのでそちらをまだ見てない方は先に劇場版を見ることをお勧めします。物語は昔の浅草、遊郭と呼ばれていた場所に鬼が出現しているという情報をもとに鬼滅隊(竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助、宇髄天元)が鬼狩りに向かうというところから始まります。鬼滅の刃ではこれまでいろんな戦闘シーンがありましたが、この遊郭編が過去で1番迫力的で見応えがある作品になっているかと思います。テレビで見る映像も漫画を忠実に再現しておりすごく綺麗で、見ているこっちが時間も忘れるくらいでした。所々に入ってくるみんなのボケシーンもとても面白いです。さらにアニメを通して日本の歴史にも触れられるという点も見どころの一つです。浅草の歴史や今まで知らなかった日本の文化をさらに知れる機会になりました。海外でも流行っている鬼滅の刃ですので、日本国民としてこのような歴史を知っておく大切さを改めて感じました。最後になりますが、鬼滅隊のおもしろおかしい名場面から躍動感満載の戦闘場面のギャップは誰が見ても惚れ込むのでまだ見てない/見ようか迷っているという方は騙されたと思って是非、一度視聴してみてください!!

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

子どもの心も動く

とにかく主人公が心が優しく強い。
主人公の境遇もとても辛いものなのに、人に寄り添える強さを持っている。

小学生の子ども達が夢中で読んでいました。主人公の周りの人が、主人公の心の優しく強い所に惹かれたり、感銘を受けたり、様々な出来事が丁寧に描かれているので、登場人物の心の動きがよくわかりました。だから、読んでいて一緒に泣いたり辛くなったり喜んだり出来るんだと思います。大人も子どもも読んでみて損はない、オススメの漫画です。
アニメでも放送されています。ものすごくキレイな映像で素晴らしいのですが、やはりコミックが素晴らしいです。
絵も丁寧で、表情や細かい動作まで描かれています。何度読んでも新たな発見があるそうで、子どもも10回以上読んでいます。私自身は5回読みました。それでも毎回「ああ、この人はこの時、主人公の影で、こんな表情をしていたんだな。」と気づいたり、伏線の回収がされていたりして、納得して読めます。
また大正時代が背景となっています。現実離れしたお話が遠い過去の世の中では実際にあったのではないか、と思わせられる、引き込まれ具合です。何年も前から、我が家では何度もブームがやってきます。それほど、お気に入りになりました。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

読みやすさNo.1

鬼滅ブームが社会現象ともなった有名マンガ「鬼滅の刃」。妹を人食い鬼にされた主人公「竈門炭治郎」が、人を鬼にできる唯一の人物「鬼舞辻無惨」と戦い、勝利するまでの物語である。鬼滅の刃は2回のアニメ化、1回の映画化と映像化にもなっており、大人だけでなく保育園児や小学生までもがハマる超人気作品である。
そんな鬼滅の刃だが実はすでに原作コミックは完結しており、単行本もすべて発売されている。映像化されている有名マンガでは同時期に「ワンピース」「呪術廻戦」などが挙げられるがどちらも原作は完結しておらず今後の行方が気になるところである。しかし鬼滅の刃は2020年12月に単行本最終巻23巻が発売され無事に完結作品となっている。この時期はちょうど「劇場版鬼滅の刃 無限列車編」が公開されていた頃でもあり人気絶頂の中の完結にファンからは「見事な作品だった」「無駄に引き伸ばされず良かった」「だらだらと続かず読みやすかった」と非常に好評であった。
戦闘物のコミックでは50巻以上続くものも多く長期に渡り執筆される物が多い中、鬼滅の刃は人気絶頂のときに最終巻が発売となり記録的な売上を叩き出した。筆者も1巻から購入し読んでみたが非常に読みやすく1日で最後まで読めてしまうほどだった。
社会現象にもなっている鬼滅の刃、1日で最後まで読めるのでぜひ読んで感動を味わっていただきたいものである。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

「人として」を考えさせられる、大人も感動のアニメ

孫が好きで、一緒に映画を観に行こうと思い、事前にアニメを視聴しました。その時点で主人も私もハマってしまい映画に行くのが楽しみになりました。

最初一話の場面で流血シーンがあり子供達の心配をしましたが、本人達は何とも思っていないようで安心しました。鬼が死ぬ度に人間だった頃の悲しい過去があり、涙することもあります。
主人公、竈門炭治郎の鬼に対してまでの優しさやその描写がまた涙を誘います。

劇場版での煉獄杏寿郎の子供の頃に受けた母の教えにより柱になったまでの努力や、家族への思いが親近感を招きました。母の言葉により最後の最期まで、強き者として鍛錬し続け、人をかばい、途中で父から教えられることもなくなってもなお、後継者として一人で炎の呼吸を勉強し身に着け自分のものにした。

母の教えがあの小さな杏寿郎に刻まれ、そこまでさせたのであろう。
父に柱になったことを報告した時でさえ父にはシカトされ、弟には泣かれ、心配が多いながらも誰も恨むこともなく家族を思い、人思いで強い心で前に進む。その生き様には考えさせられる部分も多かった。

とにかく煉獄杏寿郎の母の言葉は特に立派な言葉でした。あれほどのセリフを考えた作者の方のことを知りたくなりました。いつまで経っても煉獄さんのファンが絶えない魅力がキャラクターにはあります。

遊郭編へとお話は続きますが、アニメのビジュアルの凄い事。ufotableさんの良いお仕事。日本人はもちろん、外国の方も大好きなビジュアルです。今後も素晴らしいお話が進んでいくのであろうと思えるので視聴は続けたいと思っています。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

鬼滅、最高!

大正時代を舞台に描かれる、深い心理描写、主人公の成長と家族愛などがつまった魅力的な作品。
アニメ化、映画化と人気爆上がり!大人から子供まで楽しめる、家族で見れる作品!
主人公は匂いをかぐことが得意で、石頭で、嘘がつけないとても個性的な少年、炭治郎(たんじろう)。
ある日、彼の家族が鬼と言う特殊な生命体に殺されてしまう。生き残った炭治郎と妹・禰豆子(ねずこ)。
しかし、禰豆子は鬼になってしまう。
炭次郎は、禰豆子を人間に戻すため!新たな悲しみを生み出さないためにも鬼と戦うことを決意する。
この二人の、兄弟愛がとても素晴らしい!鬼と人間が愛によって手を取り合う姿が、作中人物にも大きな影響を与え、感動させる。
中盤から出てくる耳がよく、女好きだが、一度構えると空気が震え、まるで別人のようにかっこよくなる少年、善逸(ぜんいつ)と、肌が敏感で、普段はイノシシの仮面をかぶっているが、とても綺麗な顔をしている少年、伊之助(いのすけ)が、織り成す笑いがとても心地よい。
そして、この物語に出てくる人物のほぼすべての過去が描かれており、それがとても切なく、悲しい。
それでいて、その過去がキャラをより際立たせている。
鬼滅の刃にしかない魅力を、是非とも、ご覧ください。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

ここにすべてが詰まった! 1話

この作品は2019年、最大の話題となった作品です。すでに続編である映画の公開もしており、単行本の売り上げも凄いです。
物語は主人公である竃門炭治郎が家族と平和に暮らしているところから始まります。彼は山奥に幼い弟や妹たち、そして母親と暮らしていました。父親である炭十郎は病で死んでしまい、長男である炭治郎は苦労しながらも炭焼きとして、幸せに暮らしていました。
炭焼きと言われれば時代が古く感じると思いますが、この作品の舞台は大正時代となっています。明治と昭和の間、丁寧に書き込まれた古き良き日本の大正時代の風景に、思わず目を奪われます。
この世界には古くから伝わっていることがあり、日が暮れると鬼が現れ、人を喰うと言われていました。当然、そんな伝説を炭治郎は信じておらず、鬼なんかいるはずがないと、彼は仕事の帰り、麓の知り合いの家に一泊してから帰ることにします。
しかし、翌朝炭治郎が家に帰ると、家族は鬼に襲われていました。家族の中で唯一、妹である禰豆子だけは息がありましたが、彼女は鬼にされていました。
そこに鬼斬り様という存在が登場し、鬼となった禰豆子に襲い掛かります。
炭治郎は鬼斬り様に必死に訴えかけ、妹に人間を襲わせない、妹を人間に戻す方法を探す、妹と家族をこんな目に合わせた敵を討つと。ですが鬼斬り様(鬼殺隊)である冨岡義勇に炭治郎は敗れ、義勇は禰豆子を退治しようとしますが、兄妹の絆が確かに残っている事に気付き刀を収めます。
炭治郎の意識が戻った後、冨岡義勇は「育て」である鱗滝左近次の元を訪れる様に伝え、物語が進み始めます。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

鬼滅の刃をみて

コロナ禍になってから外出できなくなった為、みんな何をしたら良いか分からなくなった為、鬼滅の刃を見てブームになったのかと思っていて本当に面白いのか謎に思ってました。実際に見てみて正直、人を食ったり、大人が見ても怖いなと感じる部分がありました。

しかし主人公の炭治郎の優しさ、心の暖かさ、家族との絆が本当に素晴らしくて本当に感動しました。子どもの為なら私は死ねますが兄弟や親のために自分が死ぬかもしれないという戦い、試練は絶対に乗り越えれないと思います。また鬼になった妹、禰󠄀豆子を背負って誰になんと言われようと守った炭治郎の姿をみて本当に感動した。

そして鬼殺隊となり善逸や猪之助と必死に戦う姿、どんな敵にも戦っていく姿をみて一生懸命何かに夢中になることは素晴らしいことと感じました。

また無限列車編の煉獄さんには言葉にならないくらいの感動をしました。柱としてやるべき任務を果たし人間を誰一人とも死なせず守り抜きその姿は本当の強い男だと思いました。

最終、珠世さんや柱、鬼殺隊の力で無惨を殺せました。炭治郎は残念ながら最後は鬼となってしまいましたが日に当たっても死なず無惨を殺せて良かった。禰󠄀豆子を人間に戻す為に炭治郎は戦って来たけど予想とは大きく外れ炭治郎は鬼になってしまいましたが予想外の展開だったので面白かったです。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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20代女子から見た鬼滅の刃

アニメ化を機に様々なメディアで取り上げられるようにもなった「鬼滅の刃」ですが、アニメはもちろん、漫画や小説などどのメディアミックスをとっても、非常に面白い作品であると言えます!作品名を聞いたことがある、という方も非常に多い作品だと思います。
この作品は主人公の炭治郎が、鬼になってしまった妹の禰豆子を人間に戻す方法を探すために旅をする話です。
私は漫画やアニメ、ノベルゲームなどたくさんの作品に触れてきましたが、鬼滅の刃の見所はやはり炭治郎の優しさにあると思います。
主人公らしい主人公ではあるのですが、炭治郎のような主人公はこれまで見たことがありません。
強く、優しく、家族思いで暖かい炭治郎を前に、登場人物はみんな心を解されていきます。
それは人間のみならず、敵である鬼もそうです。
鬼は人を攻撃し、人を食う存在ではありますが、元々は人間です。
そんな鬼たちが炭治郎に斬られる、倒される瞬間、悲しい過去を思い出しています。
もちろん最初から最後まで悪を貫く鬼らしい鬼もいますが、鬼になりたくてなったわけじゃない鬼たちは、炭治郎の優しさに救われていると私は思います。
炭治郎の優しさに救われたのは登場人物の人間たち、鬼たちのみならず、私たち読者もそうなのではないか、と思います。
鬼滅の刃のキャッチコピーでもある「日本一慈(やさ)しい鬼退治」。
泣ける作品や、様々な愛の形を描く作品、登場人物の優しさや悲しい過去に触れたいと思っている方にはぜひお勧めしたい作品です。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

登場人物全員に魅力がある作品!

「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編は漫画「鬼滅の刃」(作者:吾峠呼世晴)原作のテレビアニメ。2020年に公開となった「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」に続く内容の作品になっている。
舞台は大正時代の話になっており、貧しくも仲の良い家族の長男竈門炭治郎(かまどたんじろう)が一人家を離れた時、鬼によって一家が全滅。唯一生き残った妹禰豆子(ねずこ)は鬼になってしまった。その時に禰豆子を「鬼」として殺そうとした鬼殺隊員の冨岡義勇(とみおかぎゆう)との出会いによって、鬼の存在を知り、妹を人間に戻すために鬼殺隊への入団を決める。
不死身の鬼との闘いは壮絶で目を塞ぎたくなるような描写もあるのは確か。ただ、悲しく暗いだけの物語ではなく、ギャグも要所要所でふんだんにちりばめられており、思わず笑ってしまう。

登場人物一人一人のキャラクターが生きており、どのキャラクターも欠かせない存在となっている。作者がキャラクター一人一人を大切に書いている様子がよく分かる。
特にアニメでは、声優陣も話題となり、バラエティー番組に引っ張りだこな時期があった程。キャラクターにぴったりな声と話し方で見ていて安心できる。原作派も納得の声優陣になっているため、ぜひ、アニメの「鬼滅の刃」もお勧めしたい。

冒頭でも紹介した「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」は興業収入が約517億円にのぼる大ヒット作品。テレビアニメ版はこの映画に続く内容となっているため、無限列車編をもっとよく理解するためにも欠かせない作品である。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

久しぶりのマンガで涙してしまいました!

久しぶりにマンガを買いました。配信されていたアニメを子供と一緒に見て、「これ、おもしろい!」と長年封じていたアニメオタクの虫が覚醒してしまいました!アニメを見て続きが気になり、単行本を集めました。アニメも一気に最終話まで見て、何度も何度も繰り返し見てしまいました。単行本も一気読みしてしまうほどでした。
内容はご存知の方も多いと思いますが、時代は大正時代です。祖父母が生まれたころが背景になっているので、現代とそう遠くない時代背景が物語に引き込まれる要因かもしれません。主人公は10代の男の子と妹です。家族は鬼に惨殺され、妹も鬼にされてしまいます。厳しい鍛錬に耐えて鬼を滅ぼすための組織に入り、人を襲う鬼と戦いながら妹を人間に戻す方法を探っていきます。ただ人々を襲い食らう恐ろしい鬼を倒していくだけではなく、対峙した鬼の背景も描かれているので、ただ悪者としてではなく、鬼側の気持ちにも入り込んでしまいます。たくさんの登場人物が出てきますが、それぞれのセリフは心に刻まれるものも多く、奮い立たされるものもあります。
ただ悪いものを懲らしめるだけの話ではないと思いました。人としてどうあるべきかをこの作品から改めて教えてもらった気がします。久しぶりにどっぷりハマってしまいました!

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

2020年全世界興収入1位の超話題作!!!鬼滅の刃の劇場版。

父親が病死し、残された母親と六人の兄弟が貧しいながらも幸せに暮らしていた。
ある日、長男の竈門炭治郎が炭売りから帰宅すると、家族が鬼に惨殺されてしまっていた。
唯一生き延びることができた妹・禰豆子も、鬼になってしまう。
炭治郎は妹・禰豆子を人間に戻すために、鬼殺隊となり鬼狩りをするというストーリー。
舞台は『無限列車』。
短期間のうちに40名以上の行方不明者を出し、送り込まれた鬼殺隊もまた連絡が取れなくなってしまう。
鬼殺隊として闘う友の我妻善逸、嘴平伊之助と実態を確認するべく、炭治郎は無限列車に乗り込み、同乗していた鬼殺隊最強と言われる柱のうちの一人、炎柱・煉獄杏寿郎と出会い、共に人喰い鬼に立ち向かっていく。
いつの間にか乗客は全員深い眠りに落ちている。
戦いの場はそれぞれの夢の中。
炭治郎は夢の世界で殺されたはずの家族や病死した父、人間だった頃の禰豆子の元気な姿があったのだ。
自分が望む世界がそこには広がっていた。
夢かそれとも現実か?
現実と夢の間で揺れ動く感情。
そんな中、炭治郎は徐々にここは夢の中の世界だと気付き始める。
どうしたら現実の世界に戻ろうと果敢に挑戦するも、夢の中からは抜け出せない…。
だが、ついに賭けとも言えるあるやり方にたどり着く。
そのやり方とは…。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

鬼滅の刃、アニメも漫画も最高

鬼滅の刃が社会的なヒットを飛ばしている、というニュースを見ても「ふうん」くらいにしか思わなかった私。社会人になってから、仕事仕事の毎日で漫画を読む時間ももったいないと思っていたくらいで、気が付いたら大学生以来漫画をほとんど読んでいなかったことに気が付いた。どれ、そこまで人気なのであれば、とりあえずアニメから見てみようか…と思って見てみると、一気に世界観に引き込まれた。まず、画の美しさが素晴らしい。そして、BGMも、時に激しく、時に懐かしい気持ちにさせてくれるような音楽。何よりも声優陣がとても豪華。アニメにあまり詳しくない私でも知っているような、超一流の声優がずらり。2日で一気に見てしまった。アニメ一気見は初めての経験で、これは漫画も買わなければならない!と書店に走った。生まれて初めて、漫画を一気に20冊ほど大人買いした。漫画の画も、基本的にかわいらしく、グロテスクな描写も多々あるもののそこまで不快感はなかった。全体的にテンポが良く、こちらも一気に読み進めてしまった。社会人になってもう8年が経つが、漫画の楽しさ、アニメの楽しさを改めて思い出す良いきっかけになった作品でもあった。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

なぜここまで人気なのか?人気アニメ「鬼滅の刃」レビュー

言わずと知れた名作。田舎町で暮らす少年、炭次郎が、ある日家族を鬼に殺され、妹の禰豆子を半妖の鬼にさせられてしまう。人を鬼に変え、食料にすることで生き永らえている鬼舞辻無残を倒すため、炭次郎は鬼狩りとして剣術を学び、様々な鬼に立ち向かっていく。
続編「無限列車編」が「千と千尋の神隠し」の興行収入を超え、また二期「遊郭編」を控えている本作。その魅力は、ズバリ3つ。プロも唸るレベルの映像クオリティ、世界観をリスペクトしたバックミュージック、耳に残る力強いセリフの数々です。
作者はジャンプ漫画「ジョジョの奇妙な冒険」をリスペクトしているそうで、能力に頼らない戦闘のトリック、呼吸法など、いくつかジョジョを連想させる要素が、本作にも出てきます。しかし「鬼滅の刃」で最も注目されているのは、その台詞回し。「生殺与奪の権を他人に握らせるな」「判断が遅い!」「お前も鬼にならないか?」など、パロディに使えそうなセリフがいたるところに散りばめられていて、他の漫画にない存在感を放っています。
音楽面に関しても、日本謡曲を意識した三味線、合唱、和太鼓などの和楽器を用いて、大正時代の日本の世界観を確たるものにしています。不気味な鬼の恐ろしさをより際立たせている演出には、鳥肌が止まりません。
主人公炭次郎、妹の禰豆子、気弱な善逸、猪突猛進な伊之助。4人のテンポのいいギャグシーンもとても面白く、飽きずに見続けられます。一期の終盤から「柱」という位のキャラクターが出てきますが、その柱達も想像以上に丁寧に描写されています。鬼によって人生を変えられた若い戦士たちの葛藤、悩み、夢、願望など、人が人生を乗り越えていくにあたって、必ずぶち当たる壁を、どうやって壊すことができるか。その答えを、本作を通して学ぶこともできると思います。
また、味方サイドだけではなく、敵サイドもとても魅力的。十二鬼月の蜘蛛一家、インターネットでもプチバズリを起こした「無残のパワハラ会議」を始め、様々な魅力的な鬼が現れます。無残の血によって使うことができる「血気術」という魔術。その圧倒的な力で、主人公達を絶望の淵に追い詰めます。鬼たちは実に非道な手段を使ってくるのですが、ただ憎たらしい敵で終わるのではありません。彼らにもかつて人間らしく生きていた時代があり、苦しい人生をなんとか凌いでいて、そこを無残に救われた犠牲者でもある、というのが本当に悲しいのです。特に鬼が自分の過去を語るシーンでは、必ず涙を誘われます。
騒がれているから、有名になりすぎて逆に胡散臭い。「鬼滅の刃」をそうスルーする人も、中にはいるのではないかと思います。しかしこの名作を観ないのは、あまりにも勿体ないと私は思うのです。漫画では絵の粗さを指摘されることも多い「鬼滅の刃」ですが、アニメだとそこまで気になりません。未読の方でも入りやすいので、気になる方は是非アニメを観るのをオススメします。日本アカデミー賞アニメ部門を受賞した、話題作「無限列車編」からチェックしてみるのも、乙な楽しみ方ですね。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

感動しました。

鬼滅の刃の映画、『無限列車編』の主題歌が恋しいほど好きです。特に、『ぼくたちは燃えさかる旅の途中で出会い 手を取りそして離した 未来のために 夢が一つ叶うたび僕は君を想うだろう 強くなりたいと願い泣いた決意を餞に』の部分に感動し、感極まりました。映画館で最後に映像とともに歌が流れた時に一番衝撃を受け、頭から離れないほど印象に残っています。
主人公の炭治郎の魅力がたくさんあることも鬼滅の刃のいい所だと私は思います。炭治郎の顔がかっこいいところもその一つだと思います。優しい心をもっているところにも惹かれます。特に、鬼に対しても同情したり、かばったりするシーンでの炭治郎には胸をうたれました。
ヒロインの禰豆子は、戦うシーンがかっこよく、小さくなるとかわいくなるというキャラクター性がとってもいいです。
一番印象に残るシーンは、那田蜘蛛山で善逸が人面蜘蛛と戦うシーンです。
敵から毒をもらったうえに、一つの技しか使えないことを見抜かれて窮地に陥っていた善逸が「一つのことしかできないならそれを極限の極限まで磨き抜いて誰よりも強靭な刃になれ」という師匠の言葉を思い出し、人面蜘蛛へと『霹靂一閃 六連』を放つシーンに感動しました。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
8

少年ジャンプらしい主人公の成長バトル漫画

単行本の累計発行部数は軽く1億冊を超え、劇場版の興行収入が300億円を超える等、社会現象を巻き起こした作品です。
家族を鬼に殺された少年が鬼を退治する物語、そう言ってしまうと現代版の桃太郎の様にも思えますが、そこはさすが王道のジャンプ漫画。特に主要キャラクター達の設定がよく出来ています。
主人公の少年の竈門炭治郎(かまど たんじろう)は、家族のためによく働き妹や弟に優しいごく普通の少年。
しかしある日、正体不明の鬼に妹の竈門禰󠄀豆子 (かまど ねづこ)以外の家族全員を殺害され、唯一生き残った禰󠄀豆子も鬼にされてしまいます。
炭治郎は家族を殺した鬼への復讐と、鬼になった禰󠄀豆子を人間に戻す方法を探る為、鬼を退治する組織である鬼殺隊に入隊して戦いに身を投じていく物語です。
鬼滅の刃の一番の魅力は主人公の炭治郎がどこにでもいるごく普通の少年という点です。
特に強いわけでもなく、何かに秀でているわけでもない普通の少年なので、読んでいて共感できる点が多いです。
性格はとても素直でまっすぐで人に優しい、正義感が溢れるけど無理を言わないというところも魅力です。
また炭治郎だけではなく、妹の禰󠄀豆子や物語がすすむにつれて登場してくるキャラクターもとても魅力的に描かれています。
是非一度手に取って読んでいただきたい、おすすめの作品です。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

劇場版無限列車編の感想!

無限列車編については、炭治郎ではなく、煉獄さんの作品と言っても過言ではありません。
私は漫画を最後まで読んでいたため、結末を知っていましたが、それでも楽しめ、とても感動しました。
まず、映像がとてもキレイで迫力があります。
特に列車の中での戦闘シーンは、アニメ映像ならではの躍動感を感じることができ、これぞまさに「劇場版」と納得できる作品でした。
また、話のテンポが非常に良く、途中で退屈することなく最後まで観ることができました。
ただし、本作品のみを観ても十分に楽しめる内容ではあると思いますが、アニメ版一期の続編となっているため、アニメを視聴するか、漫画を読んだうえで鑑賞するのをお勧めします。
とにかく、煉獄さんが引き立つ作品となっています。
猗窩座との戦闘シーンの迫力は凄まじく、結末を知ってはいるものの「負けないでほしい」と強く願うばかりでした。
そして、煉獄さんが自分の母親に「自分の使命を果せたか」と問い、笑顔でこの世を去るシーン。
この場面については、涙なしでは語れません。
煉獄さんは今後の作品で登場することはないと思いますが、この出来事を糧に炭治郎は強くなっていったのだな、と感じました。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

『鬼滅の刃 無限列車編』レビュー

私は映画公開以前からの鬼滅の刃のファンだったので、当然ながらどういう話がどういう風に展開され、どう終わるのかを知ったうえで鑑賞しました。
結論から言えば、それでも十分楽しむことができました。
まずアニメーションですが、ufotableの圧倒的なアニメーションは期待をはるかに上回るもので、それを映画館の大画面で見ることができたのは素晴らしい体験でした。
また、漫画では描き切れなかった映画オリジナルの描写も特筆すべき点でしょう。
例えば予告編でも描かれていますが、眠りから覚めた煉獄杏寿郎が炎の呼吸で列車の中を移動するシーン。
列車という細長く、制限のある空間を逆手にとったアクション、また、襲い掛かる触手を炭治郎と伊之助が上から切り裂いていくシーン、どちらも原作にはなかった描写ですが、映像ならではの迫力がありました。
また私がどうしても見たかったのは、無限列車編最大の見せ場である煉獄杏寿郎と猗窩座の激闘です。
すごくよかったです。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

友情・家族愛ってやっぱり素晴らしい

誰推しにするか3回アニメを見直した今も悩み中。
炭治郎は王道主人公。妹を人間に戻すための旅に、さまざまな登場人物が絡んでみんなで鬼退治をする話。ストーリーもまた王道かもしれないけど、ギャグやグロさやジャンプっぽいものが盛りだくさんで、大ヒットするのも頷ける万人受けするマンガ。

優しくされるとホワンとする伊之助くんも好き。
寝ている間だけ強くて女の子に惚れっぽくて、とにかく弱虫な善逸は一推し(押し)かな。
無惨さまもヒールとしては大好き。
禰󠄀豆子もかわいいし、珠代さんの決死の覚悟で生き抜く様子や死に様も素敵すぎた。
しのぶさんも好きだし、刀鍛冶の面々や周りの人たちも語りつくせない魅力がある。

でもやっぱり、何度見ても胸に刺さり続けるのはひとつ。どんなに「ダメだ、もうあきらめるしかない」という絶望的状況でも、自分を信じてくれる仲間、自分が助けたい仲間の存在を忘れないこと。
最後まで絶対に諦めなければ願いは叶う。そして、願いを叶えるためには自分が最大限の努力をする。その裏打ちがあるから、諦めない気持ちが出てくる。それは誰かへの愛だったり友情のためだったりする。そして、それが自分の成長に繋がる。
そのようには生きられなくて鬼として人を喰らう悪の存在がグロくて無残で、その儚さに惹かれてしまう気持ちもある。
とにかくオススメ。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

鬼滅の刃

主人公の炭治郎が家族を鬼に殺された復讐心から鬼殺隊に入ったというわけではなく「これ以上、鬼に人を殺させない」「自分のように悲しい思いをする人間を増やしたくない」という気持ちで入隊したという設定が、人間味があって良いなぁと思います。
炭治郎は人間であり、生まれつき特殊能力を持っていたのではなくすごく努力した上での力なので、現実感があり素直に応援できました。鬼と戦って全身ボロボロになった後は数ヶ月かけてきちんと体を治す。という、今までの漫画にはない描写もたくさんあり、いつの間にか怪我が治っているヒーローとは違い、普通の人間なのだということを強調していて、新鮮でした。

また、鬼には鬼になった理由があり、切ない気持ちになります。誰にでもある人間の弱い部分や醜い部分を鬼に付け込まれ、その人もまた鬼になってしまう。
「自分の中の鬼がこれ以上大きくならないように、気を引き締めて生きないといけないなぁ」と思わされます。

普段、少年漫画は絵が好きになれずあまり読まないです。鬼が少しグロいですが『鬼滅の刃』は絵が可愛いので、女性でも読みやすいです。
私の4歳の娘は禰豆子が大好きで、丸めた何かをよく口にくわえています。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
7

勝ち負けとは何か

不満点を先に挙げますが、全体的に駆け足気味です。
コンテンツが豊富な今の時代には、テンポ良くお話が進むスピーディーな展開が好まれがちではあると思いますが、人によっては展開が速すぎて置いてけぼり感を抱く可能性があります。
その点に目をつぶりさえすれば、あとは褒めるところしかありません。
とにかく鑑賞者を飽きさせない、スリリングでなおかつ心を揺さぶる映画です。
この作品は人を眠らせ自由自在に夢を見させる鬼、魘夢が登場します。
精神操作系の能力です。
特筆すべき点は悪夢ではなく、幸福な夢を見させることです。
主人公の竈門炭治郎は幸せな夢を見ます。
家族は全員生きていて、禰豆子も鬼にはなっていません。
日輪刀など握らず、炭焼きの仕事をしながら楽しく暮らす夢です。
そう、幸福な夢だからこそ、惨いのです。
その夢から目覚めるということは、幸福を自分から手放すことです。
たとえ夢であっても、それは容易なことではないのです。
主人公が家族を振り切るシーンは、胸に込み上げてくるものがありました。
アクション要素は言うことなしで、ラスボスである猗窩座と煉獄杏寿郎の鬼気迫る戦闘シーンは圧巻です。
この物語は安易に単純に答えてしまうのなら、激戦の末に煉獄杏寿郎は死亡し、あまつさえ鬼を取り逃すだけの話です。
これだけ聞くと拍子抜けかもしれません。
ただのバットエンドではないかと。
ですが、そうではないのです。
この物語の勝利条件は、他にあるのです。
炭治郎が逃走する上弦の参、猗窩座に言い放った言葉。
その言葉はかなり核心を突いた言葉です。
ただの負け惜しみに聞こえるかもしれませんが、のちに明らかになる猗窩座という鬼の過去を理解すれば、本当の勝利者が煉獄杏寿郎であったことが理解できるのです。