鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba

『鬼滅の刃』とは、吾峠呼世晴による日本の漫画作品、およびそれを原作とした映画・ゲームなどのメディアミックス作品である。スピンオフの小説・漫画も数多く存在する。
舞台は大正時代。家族を鬼に皆殺しにされ、唯一生き残ったものの鬼になってしまった妹の禰豆子(ねずこ)を元に戻す為、主人公の炭治郎(たんじろう)は鬼を滅する「鬼殺隊(きさつたい)」へと入隊。そこで様々な人や鬼と出会い、次々に新たな「呼吸」と呼ばれる技を会得。そして鍛錬を重ねながら、鬼の首魁である鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)を倒す為に戦っていく冒険譚。
『週刊少年ジャンプ』にて2016年から2020年まで連載され、単行本全23巻の累計発行部数は2021年2月時点で1億5000万部を突破。
2019年にテレビアニメ化し、このテレビアニメで人気を確立。老若男女問わず人気を博して「国民的アニメ」と称されるようになる。そして2020年には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が公開され、日本歴代興行収入第1位となった。
企業やテーマパーク・各種飲食店などで多様に展開されたメディアミックスや、異例の能舞台化などでも話題を呼んだ。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaibaのレビュー・評価・感想

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

魅力的なキャラと感情移入できるストーリー

敵キャラクターも含めて全ての登場人物にそれぞれ深みのあるストーリーが描かれており、多くの読者や視聴者を魅了し続けています。敵である鬼たちは単なる悪役ではなく、それぞれ悲しい過去や切ない背景を抱えており、彼らが鬼になってしまった理由や経緯が描かれるたびに切なく感動的な要素が加わって、鬼たちとの戦いは単に善悪の対立ではなく、彼らの悲劇に触れることで物語の深みが増していきます。

柱と呼ばれる鬼殺隊の最強戦士たちにもフォーカスが当てられ、彼らが柱という地位に至るまでの道のりや過去の苦悩、失ったものについて描かれています。それぞれのキャラクターのバックストーリーや柱たちの強さや信念がどのように形成されたのかを知ることで、より深い共感が生まれ強い感情移入ていくところが魅力の1つです。

さらに、敵味方を問わず、名前のないモブキャラでさえ個性が際立って印象に残るのも、中々ほかの作品では見られない光景だと思います。例えば、鬼の始祖・鬼無辻無惨のお気に入りである下弦の陸・累を討伐しようとした名もない隊士が「サイコロステーキ先輩」と呼ばれるようになるなどです。

そして、主人公の炭治朗の優しさや家族愛をはじめ、各キャラクターが持つ独自の強さや弱さが描かれ、物語全体を彩る重要な要素となっています。敵である鬼たちの複雑な感情や動機も、彼らを単なる「悪」ではなく、感動的な物語展開とキャラクターたちの深い人間性が融合した、多くの読者や視聴者にとって心に残る作品となっています。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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善悪の境界線を問う少年マンガ・アニメ作品

「鬼滅の刃」は、吾峠呼世晴による日本の漫画作品であり、その後アニメ化やメディアミックス展開により大きな社会現象を巻き起こした作品です。

物語は、主人公・竈門炭治郎を中心に展開されます。家族を鬼に殺され、唯一生き残った妹・禰豆子が鬼舞辻無惨の手によって鬼に変えられてしまったことをきっかけに、炭治郎は鬼殺隊に入隊し、妹を人間に戻す方法を探しながら鬼と戦う日々を送ります。

本作の魅力は、緻密に練られたストーリー展開と魅力的なキャラクター設定にあります。主人公の成長過程や、善逸や伊之助といった仲間との絆、敵である鬼たちの背景など、多層的な物語構造が読者を惹きつけます。また、「呼吸法」と呼ばれる独特の戦闘システムや、鮮やかな技の描写も本作の特徴です。

アニメ化により、さらに多くの人々の心を掴んだ「鬼滅の刃」。ufotableによる美しいアニメーション、迫力ある戦闘シーン、そして印象的な音楽が、原作の世界観を見事に表現しています。

「無限列車編」の映画が大ヒットしたことで、海外人気に拍車をかけたことも注目。鬼舞辻無惨との最終決戦となる「無限城編」も3部作として制作されており、ジャンプ本誌で連載終了しているにもかかわらず、その人気は衰えることを知りません。

物語は、時に残酷で悲しい展開もありますが、人間の強さや優しさ、家族愛などのテーマを通じて、読者・視聴者に希望を与える作品となっています。鬼の悲しい過去や、彼らの人間性が描かれることで、善悪の境界線が曖昧になる場面もあり、読者に深い考察を促します。

「鬼滅の刃」は、少年漫画の王道を踏襲しながらも、独自の世界観と魅力的なキャラクターたちによって、幅広い年齢層に支持される作品となりました。熱血、友情、成長といった要素と、日本の伝統や文化を巧みに融合させた本作は、国内外で多くのファンを獲得しています。

10段階評価では、9点を付けたいと思います。ストーリー、キャラクター、アート、そしてアニメ化の質の高さなど、多くの面で優れた作品であり、マンガ・アニメファンにとっては必見の作品と言えるでしょう。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

今さらだけど「鬼滅の刃」ってどんな物語?

コミックが完結したにもかかわらず、大人気の漫画・アニメ「鬼滅の刃」の始まりについて紹介します。

時代は大正時代、山奥で代々続く炭焼きをしなが家族と暮らす少年、「竈門炭治郎」」が主人公。父親を病気で亡くしており、長男の炭治郎は兄弟姉妹の面倒をみる心優しい性格です。

ある日、炭治郎は炭を売りに町に降りていきます。すっかり遅くなってしまったのですが、帰ろうとする炭治郎に「鬼が出るぞ」と老人に声をかけられ、その日は泊まることになります。
炭治郎は「三郎爺さんは家族を亡くして独り暮らしだから寂しいんだろうな…」など思いながら眠りにつきます。

翌朝になり家に帰りつくと、そこに待ち受けていたのは残酷なものでした。
家族が全員血まみれで倒れているのです。熊かなにかに襲われたような状況です。
そんな中、まだ温もりのある妹の禰豆子は医者に見せれば助かるかもしれないと、背負いながら雪山を必死で走っていきます。

すると突然「グオオオオオオ」、禰豆子が人ではない叫び声を上げ暴れ出します。
妹は人食い鬼になっていたのです。
「頑張れ禰豆子 こらえろ頑張ってくれ 鬼なんかになるな しっかりするんだ 頑張れ」と、炭治郎は必死に声をかけます。
すると、禰豆子の目からボロボロと涙がこぼれ落ちたのです。

こうして、鬼になってしまった妹とを救うため、炭治郎は鬼と戦っていくことになるのです。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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堕姫を演じる沢城みゆきさんの期待以上の演技に感動

元々原作ファンでございまして、特に作中に出る上弦の陸の鬼・堕姫は絶対沢城みゆきさんの声で演じてほしいと願っておりました。

公式サイトでの予告で沢城さんのお声とともにキャストの情報が解禁された時は、もう感無量でございました。

アニメ放送では最初の登場では蕨姫花魁という化身の姿で登場し、妖艶且つ身勝手な性悪さを見事に声で演じて、余裕のある怖さを視聴者に植え付けました。

そして物語が進むにつれて、禰豆子との格闘シーンではそれまであった余裕のあった姿は徐々に焦りを見せ始め、音柱・宇髄天元に頸を斬られて止めを刺された時は、妹ボイスで甲高く泣く演技は鳥肌ものでした。

終盤ではもう1人の上弦の陸の鬼で堕姫の兄でもある妓夫太郎の登場も相まって、余裕を見せながらも実際は兄に甘える可愛い妹の一面も見せながら、鬼殺隊との長い戦いを見せて下さいました。

最後に鬼殺隊の頸を妓夫太郎とともに斬られた際、それまで慕って甘えていた兄のことを悔しさと怒りに任せて思ってもない罵倒をして泣くシーンには、大変涙するほど感動しました。

序盤の蕨姫花魁としての怖さ。
中盤の堕姫としての強さ。
そして人間時代の梅としての兄に対する健気さを沢城さんは見事に演じて下さり、遊郭編はとても印象深い名作になりました。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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家族・仲間の存在が大切だと改めて気づかされる漫画

炭次郎をはじめ、柱、鬼殺隊の仲間たちはみんな思いやりがあり、優しい人ばかり。自分が経験した辛い出来事を他の人は味合わせないように命をかけて闘い続ける姿を、涙なしでは読めませんでした。ただただ感動。
大切な家族や仲間の存在があるから、自分の弱さから逃げずに闘い続けることができる、強くなれるということがいろいろな場面から伝わってきます。
逆に鬼の中には、家族や大切な人を失った悲しい過去を持った鬼もいます。悲しさや憎しみは人間を弱くし、その弱さをカバーするために力を欲しがる。鬼舞辻無惨は、そんな人間の隙間にすっと入ってくる鬼。人間と鬼とは表裏一体で、周りに自分を思ってくれる人が1人でもいるだけで、鬼なるのを阻止してくれる。それを一番実感したのが、最後のシーンでしたね。
まさかの炭治郎が鬼になってしまったとき、炭治郎を救い出したのは鼠子や仲間の差し出した手。あれがなければ、炭治郎は鬼の王になっていましたね、考えたら怖い。
無惨は、長い間生きてきたけど家族や仲間の存在にあれほどの力があることをわからなかったんでしょうね。彼は常に1人で、鬼の仲間たちも力従わせていただけだし。
これを読んだら、自分の家族や友達を大切にしないと改めて思わされます。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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アニメ「刀鍛冶の里編」

「遊郭の編」で音柱の宇随天元の指揮下、上弦の六の鬼との死闘を繰り広げて重症を負った炭治郎。蝶屋敷でカナヲらの懸命な看護を受けて療養し、ようやく体力を回復しつつありましたが、未だ任務につける体ではなかったのです。激しい戦いの末、日輪刀も使い物にならなくなり、担当の刀鍛冶である鋼塚蛍が炭治郎に対して猛烈な怒りを抱いていることを彼からの手紙を読んで知り、気色を失うのでした。
そんな炭治郎を見て心配した蝶屋敷に奉公する3人娘、きよちゃん、すみちゃん、なほちゃんは、鋼塚に直接会って詫びを入れるために刀鍛冶の里へ行くことを炭治郎に提案したのです。
刀鍛冶の里とはどのような所なのか。そこで炭治郎を待ち受けるもの、人々とは。

この作品の見どころは、炭治郎と出会う個性豊かな面々と炭治郎との関わり、炭治郎との関わりを通した彼らの内面の変化、そして炭治郎自身の心の葛藤や成長など、たくさんあります。ストーリーそのものだけでなく、主題歌やその歌詞からもこの作品の魅力、奥深さがしっかりと伝わって来ます。また、キャラクターを担当する声優さんたちの役者ぶりも見ものです。そして何と言ってもアニメならではのビジュアルの鮮明さ、画質のすばらしさは、鬼滅の刃ファンのみならず、多くの人を魅了する逸品であると確信しています。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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心を揺さぶる絆と戦いの物語を描いた名アニメ

『鬼滅の刃』は、竈門炭治郎と妹の禰豆子の物語を中心に展開される壮大なアクションアニメです。炭治郎は、家族を鬼に殺され、唯一生き残った妹の禰豆子が鬼になってしまったことから、鬼殺隊に入隊し、鬼との壮絶な戦いに身を投じます。この作品の最大の魅力は、兄妹の絆と鬼たちの過去に焦点を当てた深いストーリーラインにあります。

炭治郎は、家族を失った悲しみを抱えながらも、妹を人間に戻すために強い意志と優しさを持ち続けます。彼の純粋で揺るぎない愛情は、禰豆子に対する保護者としての役割を超え、仲間や鬼に対しても広がっていきます。禰豆子もまた、鬼でありながらも人間の感情を保ち、兄のために戦う姿勢が感動的です。彼女の戦闘シーンでは、鬼としての力強さと人間としての心の葛藤が見事に描かれています。

鬼たちの過去も、この作品の大きな魅力の1つです。鬼は単なる敵ではなく、かつては人間であり、それぞれが悲しい過去を背負っています。炭治郎は、鬼との戦いの中で彼らの過去を知ることで、敵に対しても同情や共感を示します。この人間味溢れるアプローチは、敵味方の枠を超えた深いドラマを生み出しています。

例えば、炭治郎が対峙する初期の鬼たちには、失われた家族や愛する者への思いが描かれています。これにより、鬼との戦いは単なる善悪の対立ではなく、複雑な人間ドラマとしての深みを持つことになります。このような鬼のバックストーリーは、読者に感情移入させ、物語にさらなる深みを与えているのです。

アニメーションの質も非常に高く、戦闘シーンの迫力やキャラクターの表情の描写は一級品。特に、炭治郎が水の呼吸を使って繰り広げる戦闘シーンは、その美しさと迫力に圧倒されます。また、音楽も物語の雰囲気を見事に引き立てており、感動的なシーンをさらに盛り上げています。

『鬼滅の刃』は、炭治郎と禰豆子の兄妹の絆、そして鬼たちの悲しい過去を通じて、人間の強さと弱さ、愛と憎しみの狭間を描き出した傑作です。戦闘アクションと深いドラマが見事に融合したこの作品は、多くの人々の心を打つことでしょう。どの時代にも通じる普遍的なテーマが詰まっており、1度見始めたら目が離せなくなること間違いありません。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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映像が綺麗

鬼に家族を殺された竈門炭治郎は、唯一生き残ったものの鬼にされてしまった妹・禰豆子を人間に戻すための旅に出る。鬼殺隊という鬼を倒すための組織があり、炭治郎はそこに入隊し、鬼殺隊の中で最強の柱達と鬼を倒すようになる。
炭治郎は性格が優しく思いやりがあり努力家で、あまりに完璧すぎて面白くないなと正直私は思うことがあるが、炭治郎のそんな姿に感動する場面もある。とにかく妹禰豆子に対する思いが強い。
柱はそれぞれキャラが濃く、呼吸の使い手で戦闘シーンは圧巻。特に映画になった無限列車編の柱の煉獄さんと猗窩座の戦闘シーンは感動する。映画館で涙した人も多いと思う。映画館興行収入が400億円いき、社会現象を起こした。
アニメは柱稽古編までいき、今まで出てこなかった柱達が出てきて、鬼舞辻無惨との最終決戦に向かって物語は続いていく。
私は、漫画は最終巻まで読んでいるが、アニメはアニメの映像美に魅せられて楽しんで見ている。鬼は首を切らないと死なないため、子供に見せたくない場面もあり、今後、更に強い鬼達が出てくるのでかなり厳しい戦いになるが、それが私は楽しみである。漫画とは違うアニメの良さを充分に楽しめる作品だと思うので最後までやってほしい。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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沢山学ぶことが出来るアニメ

最初はあまりにも鬼に人間が殺されるシーンがリアルで酷く、子供はもちろん自分も見るのは辛いなと思う程でしたが、逆を言えば全体的にとても綺麗でリアルな映像で見ることが出来ます。
だからこそとても見やすく、作品に入り込みやすいです。
また家族愛、仲間の大切さをこのアニメを通して学ぶことが出来ますし、鬼もただ悪いのではなく、どうして鬼になってしまったのか、その背景にはこんな悲しいことがあったんだよ、人間の時にもっと周りが思いやっていればという描写もあります。
初めは情けなくて、頼りない主人公炭治郎が周りの手を借り、諦めない強い心を持って、もがき成長していく様も子供たちには見せたいところです。
炭治郎や善逸、伊之助、そして柱や鬼殺隊が精一杯頑張って鬼を狩っているシーンや、修行してるシーンなんかは見ているこっちとしても仕事や育児、家事を頑張ろうと勇気づけられます。
感動だけではなく、笑ってしまうシーンいくつかあり、特に善逸と伊之助の面白シーンは最高です。
また言葉一つひとつにもグサッとくるものばかりで、これはもうとにかく見て感じてい頂きたい作品です。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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迫力満載なアクションと見事な剣術そして家族愛

世界的に大ヒットして人気を誇る「鬼滅の刃」。この作品は大正時代を舞台としていながら時代を感じさせない風貌、個性的な登場人物などの特徴を持っている。しかしそれだけでは大ヒットまでいかないだろう。ではなにが大ヒットにつながっているのだろうか。それはテレビアニメや映画での迫力満載のアクションと見事な剣術の表現がうまく観ている人に刺さっていることである。例えば主人公の竈門炭次郎の技である「水の呼吸」と「ヒノカミ神楽」で例をあげると、水の呼吸なら刀を振るうと共に剣に水が纏い、現実では水は出ていないが、流れる水が描かれている。そしてヒノカミ神楽は剣に炎を纏い、まるで炎が剣に呼応して踊っているのかの如く華麗に動いている。また技を出すまでに素早い太刀捌きも世界観に引き込まれ人々が夢中となる要因とも考えられる。
しかし、この作品の魅力はそれだけではない。
家族を鬼に亡き者にされ、妹を鬼に変えられた主人公の炭次郎が妹を元に戻そうと奮闘するが、途中で様々な困難に見舞われる。その困難を救ってくれるのはいつでも亡き家族の支えであった。絶望に立たされ、困難な出来事が起こっても誰かが見ていて救ってくれる。絶望から立ち上がる方法を導いてくれているようにも感じられる。
是非観ることをおすすめする。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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「煉獄さん」ファンはもちろん、「鬼滅の刃」初見の人や映画好きは必見の映画版「無限列車」

2020年10月16日公開の国内長編アニメ-ション映画。吾峠呼世晴作の漫画版鬼滅の刃を原作とし、当劇場版は7巻(54話)~8巻(66話)に該当する。

多くの乗客や剣客が行方不明になる噂が絶えない無限列車。鬼殺隊の一員でもある竈門炭治郎・我妻善逸・嘴平伊之助の3人はその曰く付きの列車に乗車する。車内で合流した炎柱・煉獄杏寿郎は、断続的に襲いかかる鬼を炭治郎たちの眼の前で見事に切り捨てる。
が、しかし下弦の壱・魘夢による血鬼術で、夢の中に沈められてしまう、というのが主なあらすじ。

ラストへの展開も相俟って、「煉獄さぁーーーん!!!」と叫びたくなる内容。思わず「煉獄さん」と「さん付け」で呼んでしまいたくなる、鮮やかすぎる清廉潔白な性格。当映画の主要キャラ煉獄さんの生き様や性分が胸に突き刺さる、煉獄さんファンのための映画ともいえる。

しかし、残された炭治郎に「心を燃やせ」と煉獄さんの想いを渡す。結果的に、ある意味その後の炭治郎のさらなる成長のきっかけ(目標)となり、物語の重要ポイントにもなる。

視点を「アニメ映画」に変えて。「これは最終決戦か!?」と言わんや狂気じみたキャラクターアクション。描き込み等の高クオリティ作画は一定の評価がされている。また、その作画と背景やエフェクト等のCGとの融合、無限列車内での戦闘シーンや「夢」のシーンなどの緩急付いた演出は圧巻の一言。全く飽きさせることなく、約117分という長丁場な上映時間を感じさせない。

スタッフロールに流れるLisaが歌う主題歌「炎(ほむら)」は、まさに煉獄さんに手向けた歌ではなかろうか。否が応でもこの映画は彼が主人公なのでは?と思わざるを得ない。

TVアニメ版「鬼滅の刃」初見はもちろん、良質な長編アニメ映画やシンプルに伝奇アクション映画を探している人におすすめ。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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原作漫画ではなくアニメで観るべき作品

コロナ禍下で流行り、今や知らない人はいない作品。でも、コロナ禍以前からアニメ観てた人間からすると、「え?何で一般人にまで流行った…?」という印象。しかも、東京MXで細々と放映されていたのに、流行ったらフジテレビがかっさらっていった、業界の意地汚さを見たような作品ですが、作品に罪はない!
ストーリー自体は今までもどこかで誰かが描いてきたような冒険活劇だし、主人公が謎に他の面子よりスペシャルな特性秘めてる辺りも今までにどっかで見たような展開。
ただし特筆するならば、描写が美しい。特に戦闘シーンの美しさ、表現の工夫は見事。炭治郎の剣が水飛沫をあげてうねる。剣技をこんな風に表現する方法があったのか。善逸が眠りながら放つ霹靂一閃。「いや、酔拳かよ!」と突っ込みつつも、四方に散らばる雷の美しさ。原作漫画は、絵自体も漫画の展開もカクカクしてて見づらい。人の動き、戦闘シーンの流れるような展開。これはアニメの方が遥かに分かりやすく、美しく、面白い。製作会社のufotableさんの、原作の理解度と表現力の高さに脱帽です。あれから映画やいくつかのシーズンを経ましたが、回を追う毎に表現力が上がり、「まるでハリウッド映画?」と思うような出来映え。是非ともアニメで楽しんで欲しい作品です。

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美しくも儚いアニメ『鬼滅の刃』

『鬼滅の刃』は、吾峠呼世晴によって描かれた日本の人気漫画およびアニメシリーズです。物語は、大正時代の日本を舞台に、鬼によって家族を失った少年、炭治郎が妹の禰豆子を人間に戻すために鬼殺隊の一員となって鬼と戦う姿を描いています。

まず注目すべきは、その圧倒的な映像美です。アニメーション制作を担当したufotableの手腕により、戦闘シーンは息を呑むほどの迫力があります。特に、水の呼吸や火の神神楽といった炭治郎の技が発動する瞬間は、色彩豊かでダイナミックな演出が視覚的に素晴らしいです。

ストーリーも感動的で、家族愛や仲間との絆をテーマにしています。炭治郎のひたむきな努力と、彼を支える仲間たちとの友情は、観る者の心を強く打ちます。特に、鬼との戦いを通じて描かれるキャラクターたちのバックストーリーは、単なる敵対関係を超えた深みを与えています。鬼たちにもそれぞれの悲しい過去があり、炭治郎がそれに共感しつつも立ち向かう姿は、物語に奥行きを持たせています。

さらに、音楽も作品の魅力を引き立てています。特に、LiSAによるオープニングテーマ「紅蓮華」は、作品の象徴とも言える楽曲であり、聴くだけで物語の情景が浮かび上がります。劇伴もまた、シーンごとの感情を高める重要な要素となっています。

唯一の欠点を挙げるとすれば、一部のエピソードがややテンポが遅く感じることがある点です。しかし、それもキャラクターの成長や世界観の詳細な描写に寄与しているため、大きな問題とは感じません。

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ユニークな登場人物

とにかく登場人物のキャラが濃い。登場人物一人ひとりにストーリーがあるため感情移入しやすい。そのキャラクターの過去や心情にフォーカスされたシーンは、かなり涙を誘われる。また、それだけでなくどのキャラもかっこいい一面を必ず持っているため、魅力的に感じられる。
また、主人公サイドの鬼殺隊側だけでなく敵の鬼側にも同じことが言えるため、鬼側のキャラクターにもファンが多いというのが『鬼滅の刃』の特徴と言える。代表的なのが上弦の参である猗窩座だ。彼が鬼になった経緯などを知って好きになったというファンは少なくないだろう。
また、主人公周辺以外のキャラクターに魅力が多いのもこの作品の特徴の1つだと言える。代表的なのが炎柱の煉獄杏寿郎だ。社会現象とも呼べるべき人気を博した『劇場版鬼滅の刃無限列車編』は、主人公の竈門炭治郎よりも煉獄杏寿郎にフォーカスされた作品であると言っていいと私は思う。実際、『劇場版鬼滅の刃無限列車編』を見て、煉獄杏寿郎のファンになったという人はかなり多かった。他にも、柱一人ひとりや、主人公である炭治郎の周辺を取り巻く人物全員に見る人が心を動かされるような設定が多くなされているため、全部読んで損は無い作品だと思う。

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悲しみを乗り越えて

この作品は人を喰らう鬼とその鬼を退治(狩る)鬼殺隊との壮絶バトルアニメで、鬼によって家族を殺され、妹を鬼にされてしまった主人公・竈門炭治郎が鬼殺隊に入り鬼を狩る所からストーリーが始まっていきます。
鬼殺隊のメンバーは大抵、鬼によって家族を殺され鬼を心の底から恨んでおり、悪鬼滅殺を掲げています。
鬼殺隊の中でも身体能力が飛び抜けて高く、独自の呼吸法による剣術が秀でている隊士が『柱』たち。全鬼殺隊の内9人しか存在しない限られた者です。『柱』は物語後半での登場がメインになります。

一方の鬼も全鬼の中で秀でた12体には階級組織が与えられ、上弦と下弦それぞれ6体ずつ存在します。特に上弦の鬼に関しては、こちらも物語後半に登場。
鬼は一般的な武器では殺す事が出来ず、鬼殺隊の待っている刀(日輪刀)で首を切るか太陽の光に晒す以外方法がありません。
物語後半の上弦の鬼と柱の闘いは熾烈を極め、多くの隊士や柱が命を落とします。
亡くなる間際には過去の回想シーンが描かれていて、読む人に感動を与えてくれます。

また、鬼も元々は人間で、それぞれとても悲しい過去を持っています。その過去に出会った鬼の始祖・鬼舞辻無惨に血を与えられ鬼化しました。鬼殺隊の最終目的はこの鬼舞辻無惨の滅殺です。
竈門炭治郎と柱は、鬼舞辻無惨の首を切ることが出来るのでしょうか。

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美しさと残酷さが織りなす壮大な物語

『鬼滅の刃』は、吾峠呼世晴による漫画が原作で、アニメ化により世界的な人気を博しました。物語は大正時代を舞台に、鬼によって家族を殺され、妹の禰豆子が鬼にされた炭治郎が、鬼を滅ぼすための旅に出るというものです。その壮大な物語と、深く描かれたキャラクターたち、そして美しい映像と音楽が多くのファンを魅了しています。

主人公の炭治郎は、優しく心の強い少年で、家族を守るために鬼殺隊に入隊します。彼の妹である禰豆子は、鬼になりながらも人間の心を保ち、兄と共に鬼と戦います。炭治郎が仲間たちと共に鬼舞辻無惨をはじめとする強力な鬼たちと戦いながら、禰豆子を人間に戻す方法を探していくのです。

『鬼滅の刃』の大きな魅力は、その美しい作画と迫力ある戦闘シーンです。特にアニメ版では、鬼との戦いが息を呑むような緊張感と共に描かれ、視聴者を圧倒します。鬼殺隊の隊士たちが使う「呼吸法」は、各キャラクターごとに異なる技を持ち、それぞれの戦闘スタイルが非常に魅力的。また、戦闘中に挿入される家族や仲間との絆の描写が、視聴者の感情を揺さぶります。

キャラクターの魅力もこの作品の大きな要素です。炭治郎の優しさと強さ、禰豆子の兄を想う気持ち、そして仲間たちとの絆が丁寧に描かれています。特に、鬼殺隊の柱たちとの関わりが深まり、彼らの過去や思いが明らかになることで、物語に深みが増していくのです。柱たちはそれぞれが強力な個性を持ち、炭治郎たちとの関係性が物語の重要なポイントとなっています。

音楽もまた、『鬼滅の刃』の魅力を引き立てる重要な要素。特に、LiSAが歌うオープニングテーマ「紅蓮華」は、多くのファンに愛され、作品の象徴ともなっています。劇中の音楽も感情を高め、物語の緊張感や感動を一層引き立てます。

『鬼滅の刃』は、その物語の美しさと残酷さが絶妙に織り交ぜられた作品です。鬼との戦いを通じて描かれる人間の強さ、優しさ、そして絆の深さが、心に深く響きます。悲劇と希望が交錯する中で、炭治郎たちがどのように成長し、鬼舞辻無惨との最終決戦に挑むのか、その展開から目が離せません。

この作品は、単なるアクションアニメにとどまらず、家族愛や友情、自己犠牲といった普遍的なテーマを描いており、『鬼滅の刃』はアニメ史に残る名作としてこれからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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鬼滅の刃

今や国民的人気アニメとなった、漫画原作作品の『鬼滅の刃』。この作品名自体は多くの方がご存じだと思います。
しかし具体的なその魅力については、見たことがない人は知らないかもしれません。今回は『鬼滅の刃』の魅力について、書いていこうと思います。

魅力と一言で言っても、国民的人気アニメになるのだから、魅力は多くあると思います。その中でも、特にこれは鬼滅ならではの魅力だと思う点を紹介します。それはずばりキャラクターの魅力です。
今まで多くの漫画作品が世に出回ってきた中で、今更特別なキャラクターを描けるか、という疑問は生じるかもしれません。しかし、あえて断言させていただくと、他の作品にはない個性的なキャラクターが多くいるのです。

例えば主人公の炭治郎ですが、敵だとしても悲しい過去があれば寄り添う姿勢を見せる心優しい少年です。これだけならありがちな設定ですが、純粋無垢な性格のために、時折常識からかけ離れた異常なこともします。
戦いの最中に敵の容姿の気持ち悪さが気になって仕方がないとか、少女に乱暴を働いた相手に対して「やめないと骨を折る」と脅して本当に折ったり、歯が折れた同僚のその歯を本人に渡すまで持っていたり。
おおよそ心優しい主人公としては相応しくない奇天烈な言動が目立ちます。

こういう要素は優しい男の子という特徴とは強烈なギャップになり、すなわち強烈な個性として段々と癖になっていきます。ギャップにもなる個性は、もしかしたら嫌う人もいるかもしれませんが、キャラクターに引き込まれていく魅力だと思います。

ネタバレはしたくないので主人公だけの紹介にとどまりますが、出てくるキャラクター皆にギャップを覚えるので、最初の印象から良い意味で変わっていくと思います。そんな『鬼滅の刃』に出てくるキャラクター達の、魅力的な「変なところ」を体験してみてはどうでしょうか。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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人生で見た漫画の中で一番泣きました。本当にいいセリフを言っています。

主人公の炭次郎はある日、鬼に家を襲撃されます。そしてそのことをきっかけに妹の禰豆子は鬼になってしまいます。炭次郎は家族の敵をとるためと、妹を人間に戻すために鬼殺隊員となり、鬼のボスである鬼無辻無残を探します。
鬼無辻無残にたどり着く過程で数多くの様々な鬼達と遭遇します。鬼達と対戦を繰り返し鍛錬を積む中で炭次郎は強く鍛えられていきます。
鬼殺隊最強とうたわれる「柱」達や仲間達と出逢い、みんなで力を合わせて鬼のなかでも最強と言われている「十二鬼月」と対戦していきます。

『鬼滅の刃』の魅力は敵である鬼が倒されたあとにあります。普通の物語は「正義」と「悪」がはっきりと明確にわかれていて、大魔王を倒し「めでたしめでたし」といった感じで幕を閉じるものばかりです。でも『鬼滅の刃』は違うのです。鬼が朽ち果てていくなかで、人間だったときの記憶が蘇ります。「なんで自分は鬼になって、大勢の人を殺してまで生き延びる道を選んだんだったっけ」と、自問自答を繰り返す中で真実が見えてきます。

人間社会は残酷で、「正義が勝つ」「良い行いをしていたら幸せになれる」といった現実からはほど遠く、人は絶望のふちに立たされたときに自ら鬼になるという道を選択してしまうのです。
特に鬼が朽ち果てていく過程の回想シーンで涙を誘うのは「遊郭編」に出てくる十二鬼月で、上弦の陸、堕姫と、その兄の妓夫太郎の話です。あとは上弦の参のアカザの話がとても悲しく、涙がとまりませんでした。

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思わず泣いてしまうほどの兄妹の絆に、そして鬼と対峙し討ち払う勇気に刮目せよ!

とある炭焼小屋に生まれた竈門炭次郎が、幸せな日々の中で突然家族を失ってしまう。母も弟妹も、すべて──。
しかし、妹の禰豆子だけは生きていた。
鬼と化して──。

妹を鬼にし、家族を鬼に殺された炭次郎は鬼への復讐、そして禰豆子を必ず人間に戻すことを誓う。強い思いを胸に抱く炭次郎は、鬼殺隊の一員となるべく激しい修行に明け暮れるようになった。
肉体を酷使し、鋼の精神を鍛え、時に涙しながらも鬼への復讐を思い出し前を向く炭次郎。やがて厳格な鬼殺隊の試験に合格し、隊員となる。

だが入隊した先に待っていたのも、修行時代と変わらぬ厳しい現実。
鬼に大切な人を奪われた者を見て、奪った側の鬼を見て、くじけそうになりながらも強い心をもって炭次郎は鬼と戦い退治していく。鬼と化した禰豆子を背負って、共に戦い続ける。

そんな炭次郎にも鬼殺隊に入隊してから、仲間ができた。
臆病だが寝ている時はめっぽう強い我妻善逸、イノシシの仮面を被り雄叫びを上げながら戦う嘴平伊之助だ。
2人とも炭次郎とは息が合い、ともにいる時は和やかな雰囲気を漂わせている。

さて、鬼退治に話を戻すと、戦況は好ましくなかった。
下弦の鬼、上弦の鬼と鬼の中にも2通りあって、そのどちらも強いからだ。とても炭次郎や善逸、伊之助だけでは手に負えない。そこに登場するのが「柱」と呼ばれる10人の鬼殺しのプロ集団だ。

炭次郎たちが手を焼く下弦の鬼程度であれば、一刀両断できるほどに強い。物語の中盤からは柱たちとともに鬼退治に出かけ、また柱たちから稽古をつけてもらい、炭次郎はますます成長する。
そしてついに、炭次郎は鬼たちのトップに立つ鬼舞辻無惨と戦うことになった。

上弦の鬼をすべて倒し、無惨との戦いに挑む炭次郎。それまでに大勢の犠牲者を出し、味方陣営の戦力を減らしながらも、勇敢に立ち向かう。
無惨は強かった。柱の手足を吹き飛ばし、医師である珠世の毒を食らいながらも、尚生きている。攻撃を止めない。
こんな強い相手に本当に勝てるのか──?
周囲の空気がそんな思いに包まれる中、炭次郎は戦い抜き無惨を倒すことに成功するが、死に際の無惨によって今度は鬼にさせられてしまう。

鬼になり、正常な思考がままならず暴れ始めた炭次郎の元に駆け付けたのは、珠世の薬で人間に戻った禰豆子だった。兄に抱きつき、首筋を噛まれても抱きしめる力を緩めない。「お兄ちゃん!」と叫び続け、徐々に炭次郎から狂気を奪っていく。
やがて炭次郎はすっかり正気を取り戻し、無惨を倒したこと、禰豆子が人間に戻っていたことに涙する。
不屈の精神、鋼の肉体が禰豆子を救い、人々を鬼の脅威から遠ざけた。

鬼には人間時代の物語が、柱にも柱なりの生い立ちがある。この作品はそういう細かい描写まで楽しめる最高の作品だと言える。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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心を揺さぶる冒険と成長の物語

『鬼滅の刃』は、家族を鬼に奪われた炭治郎が妹の禰豆子を人間に戻し、家族の仇を討つため鬼に挑む姿やその仲間たちの姿を描いたアニメ。
その映像美と心打つ物語で多くのファンを獲得。炭治郎の純粋な心と強さ、禰豆子への変わらぬ愛情、仲間たちの絆と成長が物語を豊かに彩る。

戦闘シーンの迫力と美しさは特に印象的で、ufotableの手によりアニメーションの新たな可能性を感じさせる。しかしこの作品の核心は、鬼と人間の間の曖昧な境界と、そこに生じる悲しみと葛藤。鬼たちもまた悲しい過去を持つ者が多く、炭治郎の寛大な心によって、憎しみだけが全てではないことを教えられる。

この物語は喪失と再生、愛と憎悪、正義の意味を深く掘り下げ、視聴者に多くの感動と共に考える機会を提供する。アクションアニメとしての面白さはもちろん、人間の心の動きを丁寧に描いたドラマとしても非常に高い評価を受けるに値する。
総じて『鬼滅の刃』はその美しいアートワーク、感動的な物語、そして深いメッセージで、アニメファンならずとも楽しめる作品です。物語の終わりには視聴者を勇気づけ、時には涙させる『鬼滅の刃』は、多くの人々にとって忘れがたい体験を提供します。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
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家族愛・兄弟愛の傑作「鬼滅の刃」の魅力

時は大正時代。人を喰らう鬼が存在する世界で、鬼にされた妹を人間に戻すべく、主人公の竈門炭治郎が鬼を倒す組織「鬼殺隊」に入隊し、仲間と共に戦っていく物語です。
「鬼滅の刃」の魅力の1つは「絆」です。
主人公である炭治郎は、特に家族との「絆」を大切にしており、困っている人を放っておけない、とても心優しい持ち主です。鬼殺隊で同期である、我妻善逸は非常に耳が良い人間で人の考えていることも脈拍や鼓動で大方わかってしまうのですが、その善逸が「炭治郎から泣きたくなるような優しい音がする」と言うほど、炭治郎は人に対して非常に優しい人間です。
誠実で優しく、まっすぐすぎるほどまっすぐ。
それが炭治郎のいい所であり、多くの人に好感を持たれるキャラクターとなっているのです。
妹の禰豆子を人間に戻すべく、強くなるとひたむきに頑張っている炭治郎とその間で描かれる「絆」は、感動そのもの。
炭治郎の「優しさ」に心を打たれるシーンも多いです。
どんな相手に対しても優しい心を忘れない炭治郎は、鬼に対してすら慈愛を持って行動することも。人を殺し続ける鬼を決して許すことはないものの、最後に必ず鬼の過去を悲しむのです。その炭治郎の優しさは、最期には鬼の心を救うことも多いです。
彼は、決して復讐心で刃を振るうことはしないのです。そんな彼を中心に描かれる「鬼滅の刃」に出てくるキャラクターは、それぞれが魅力的で彼らの過去も凄く深く、感動してしまう物語ばかりです。

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アニメ「鬼滅の刃」について

私が好きなアニメは、ジャンプに連載されていた人気漫画「鬼滅の刃」のアニメ版です。
漫画ももちろんおすすめですが、アニメ版は原作のストーリーに加えて見ごたえのある箇所が盛りだくさん。ここではアニメ版の魅力を紹介させていただきます。
おすすめする理由の1つは、漫画版の良いところを忠実に再現しているところです。
漫画版に関して、読者からは子供でもわかりやすい内容でありながら、日本の歴史を忠実に描いているとの声があります。
物語の舞台は大正時代で、悪事を働く鬼を刀で倒すという大筋の物語以外、遊郭や列車、西洋の館など当時実際に存在していたものを細かく描写。これらをアニメは映像とBGMなどを使って事細かに再現していて、アニメオリジナル描写なども原作に配慮したものになってます。

さらに映像の美麗さに加え、漫画で書かれたちょっとした小ネタやさりげない描写もアニメには多く、ファンでさえも「制作陣を休ませてあげてください」と労うほど完成度が高いものになってます。

もう1つは声優さんが豪華且つキャライメージに合っているところ。
竈門炭治朗役の花江夏樹さん、富岡義勇役は櫻井孝宏さん、胡蝶しのぶ役は早見沙織さんなど主要人物に名の知れた声優さんをあてています。
ですが、ただ主要人物に有名声優さんのみ起用するだけでなく、そのキャライメージにマッチした声の人をしっかり選んでいます。

この2つの理由から原作ファン、新規で見る人どちらにも安心して見れるアニメだと感じます。
まだ視聴してない方はぜひおすすめしたいです。

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見る人の心を掴む作品

『鬼滅の刃』との出会いは『劇場版無限列車編』。
正直なところ、登場人物や相関図を知らないまま、「話題性もあるし見てみるか」とアニメ好きの家族の付き添い程度だった。
映像、演出、音響全てに感動し自然と涙が流れた。
映画だけでも何となくの相関図は理解出来たが、帰宅後すぐにアニメを丸一日かけて見た後、再度映画館へ足を運んでいたのだ。
アニメの映画を2度も見に行くのは初めてだった。
大人がはまる理由に納得。第1話の映像に関してはあまりにも残虐過ぎて、そこで見る事を辞めてしまった人もいるかもしれないが、回を重ねる毎に内容が深くなっていき、気付いたら登場人物含め作品の虜になっていく。
大体のアニメが主人公を中心にストーリー展開していくが、『鬼滅の刃』に関しては鬼となってしまった炭治郎と妹鼠豆子が二人三脚で活躍する姿が描かれている。兄弟愛がとにかく強いところもこの作品の特徴なのかもしれない。
炭治郎だけでなく、敵である鬼たちも含め、登場人物全員それぞれに過去がある。敵でありながら、彼らの過去には考えされられたり、時に涙してしまう時さえある。
推しの話になった時に、鬼の名前を挙げる人もいるのかもしれない。
一人ひとりにスポットを当て、登場人物を大事にし、上手く作品に入り込ませる。
それも『鬼滅の刃』の特徴の1つでもあるだろう。
コミックは終わっているとの事だが、今後のアニメと劇場版の期待度は高い。

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ストーリーのテンポが良く、はまる作品

この作品はアニメはもちろん、原作は全て読み、単行本派でしたが続きが気になりすぎて毎週『ジャンプ』を購入するほどはまりました。
炭治郎と禰豆子だけでなく、この作品には兄弟、姉妹がよく登場します。そしてそれぞれにストーリーが存在しますが、どれも感動的なものばかりです。

ここからは原作のネタバレになりますが、私が1番好きな兄弟のストーリーは縁壱(よりいち)と巌勝(みちかつ)の話です。圧倒的な強さと才能を持つ弟の縁壱に対し嫉妬心を抱き、巌勝は強さを求めるあまり遂には鬼になってしまいます。最終的には年老いた縁壱と上弦の鬼となった巌勝(黒死牟)は対峙するも、縁壱は刃を交えた直後に寿命で亡くなります。縁壱の亡骸からはかつて兄の巌勝からもらった笛が出てくるのですが、本編の最終決戦での黒死牟の最後、消えていく体からはその笛が出てくるシーンがあります。
そのシーンだけで、鬼となった後も弟の縁壱のことがずっと忘れられず、ただ妬んでいただけではなく兄弟として愛していたのだろうなと感じとることができました。

この他にも兄弟、姉妹は登場してきますがどのペアも様々なドラマがあり、鬼や人間関わらず感情移入できる作品です。まだアニメは途中までしか放送されていませんが、まだ原作を読んでいない方はぜひ読んでみてください。