シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water

『シェイプ・オブ・ウォーター』とは、2017年にアメリカで制作・公開された、声を発することのできない中年女性と半魚人が愛を育むラブ・ロマンスを描いた映画である。2018年に日本でも公開され話題になった。1962年冷戦下アメリカの機密機関で働く声を失った女性清掃員イライザと、アマゾン奥地からそこに運び込まれた正体不明の半魚人との心の交流を中心に描いている。前代未聞のラブストーリーということで、ギルレモ・デル・トロ監督作品の中でも傑作と呼ばれた。

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シェイプ・オブ・ウォーター(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『シェイプ・オブ・ウォーター』とは、2017年にアメリカで制作・公開された、声を発することのできない中年女性と半魚人が愛を育むラブ・ロマンスを描いた映画である。2018年に日本でも公開され話題になった。1962年冷戦下アメリカの機密機関で働く声を失った女性清掃員イライザと、アマゾン奥地からそこに運び込まれた正体不明の半魚人との心の交流を中心に描いている。前代未聞のラブストーリーということで、ギルレモ・デル・トロ監督作品の中でも傑作と呼ばれた。

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パンズ・ラビリンス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

パンズ・ラビリンス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『パンズ・ラビリンス』とは、「パシフィック・リム」「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロ監督による、内戦後もゲリラ戦が続くスペインを舞台にしたダークファンタジー。母の再婚相手である軍人が暮らす山奥の砦にやって来た少女が、つらい現実から逃れるため童話の世界に浸っていく物語で、現実世界と少女が見る幻想世界が巧みに絡み合うストーリー展開。06年スペイン・メキシコ・アメリカ製作ながら第79回アカデミー賞で撮影賞・美術賞他を受賞。07年・日本公開。

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君の名前で僕を呼んで(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

君の名前で僕を呼んで(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『君の名前で僕を呼んで(Call Me by Your Name)』とは、2017年に公開されたルカ・グァダニーノ監督による青春・ラブロマンス映画。17歳エリオは大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーとひと夏を共に過ごす。そんなエリオの初めての、そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描いている。本作はアンドレ・アシマンが2007年に出した小説『Call Me by Your Name』を原作としている。今作では原作の物語の途中までしか描かれておらず、続編の構想が明かされている。

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アウトロー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

アウトロー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『アウトロー』とは、2012年に公開されたアメリカのサスペンスアクション映画で、リー・チャイルドが発表した小説『アウトロー』を原作としている。5人の命が亡くなる射殺事件の容疑をかけられたジェームズの要請を受けたジャック・リーチャーは、弁護士の依頼を受けて不可解な射殺事件の捜査を開始することにする。監督はクリストファー・マッカリーが努め、主人公のジャック・リーチャーをトム・クルーズが演じ、ロザムンド・パイク、リチャード・ジェンキンス、デヴィッド・オイェロウォ、ロバート・デュヴァルらが共演した。

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パシフィック・リム(Pacific Rim)のネタバレ解説・考察まとめ

パシフィック・リム(Pacific Rim)のネタバレ解説・考察まとめ

日本のマンガやアニメ、特撮作品への造詣も深いギレルモ・デル・トロ監督による2013年公開のアメリカ映画。巨大怪獣と人型巨大ロボットとの戦いを圧倒的スケールで描き出したSFアクション超大作。太平洋の海底から巨大怪獣が現れ、全世界の大都市を襲撃する。人類滅亡の危機を救うため、名パイロットのローリーと日本人研究者の森マコがペアとなって操縦する人型巨大ロボット"イェーガー"で、怪獣に立ち向かう姿を描く。

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メッセージ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『メッセージ』(原題:Arrival)とは、本作後に「ブレードランナー2049」を撮るドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によるSFムービー。 突如地球上に現れた巨大な宇宙船。飛来した目的を探ろうと、船内の異星人とコミュニケーションをとるため軍に依頼された女性言語学者が、彼らと接触するうちに未来を見ることが出来るようになり、自分の人生を見つめ直していくシリアスタッチの知的なドラマ。2016年製作のアメリカ作品。

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ヘルボーイ(Hellboy)のネタバレ解説・考察まとめ

ヘルボーイ(Hellboy)のネタバレ解説・考察まとめ

「ヘルボーイ」とはアメリカの人気コミックを映像化した2004年制作のアメリカ映画。異界から産み落とされた悪魔の子ヘルボーイが、人間によって育てられ、正義のヒーローとして、半魚人や念動発火能力を持つ女性と共に、邪悪な者たちと戦うアクション・アドベンチャー。監督は、「ミミック」「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロ。個性的な風貌のロン・パールマンがヘルボーイを快演し、彼の代表作のひとつとなった。

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ダーマー(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』とは、実在するアメリカ合衆国の連続殺人犯で「ミルウォーキーの食人鬼」の異名を持つ一人の男性である。幼少期から青年期の大学生までの生い立ちも描かれ、成人してから殺害されるまでの殺人についても描かれている全10話の犯罪ドラマシリーズ。殺人の残虐性やグロテスクなものは多くは描かれず、またジェフリー・ダーマーを特別な存在としても描かれておらず、あくまでも一人の人間を描いた映画である。

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マン・オブ・スティール(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

マン・オブ・スティール(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『マン・オブ・スティール』とは、2013年に公開されたアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。「DCコミックス」の人気アメリカン・コミック『スーパーマン』の実写映画作品である。『スーパーマン』シリーズを含めると、本作は通算第6作目の作品だ。科学や文明が発達して人工生育が常識である、地球から遠く離れた惑星「クリプトン」で、数百年ぶりに自然出産で「カル=エル」という子供が生まれた。のちに「スーパーマン」と呼ばれる彼は、子供のいなかった夫妻に育てられたのち、自分の出自を知るための旅にでる。

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ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋』とは、ギレルモ・デル・トロがエグゼクティブ・プロデューサーを務めた、Netflixのホラーアンソロジーシリーズ。ギレルモ・デル・トロを始めとするプロデューサーが監督を指名した、1話完結型で全8話の短編ホラードラマ集だ。原作はH・P・ラヴクラフトなどの、ゴシックやグラン・ギニョールの流れを汲む作品が中心。 レビュー収集サイト「Rotten Tomatoes」では、調査対象の批評家47人のうち94%が本作に好意的な評価を与え、平均評価は7.6/10となっている。

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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』とは、2019年にアメリカで制作されたミステリー映画である。世界的なミステリー作家のハーラン・スロンビーの85歳の誕生日パーティーが開かれた。しかし、その翌朝ハーランは遺体となって見つかる。正体不明の誰かに雇われた探偵のブノワ・ブランは、パーティーに参加していた人間全員を疑っていた。『007』シリーズのダニエル・クレイグや『アベンジャーズ』シリーズのクリス・エヴァンスら豪華キャストが出演し、緊張感ありつつも、それぞれの思惑などをコミカルに描いている。

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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(モンスターバース)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』とは、2019年に公開されたアメリカの怪獣映画。監督はマイケル・ドハティで、主演はカイル・チャンドラー。2014年公開の『GODZILLA ゴジラ』の続編でキャッチコピーは「王の覚醒」。アメリカ版怪獣映画シリーズ『モンスターバース』の3作目の作品であり、日本の人気怪獣が多数登場する内容で話題となった。 テロリストの手で強大な怪獣キングギドラが復活し、呼応して世界中に怪獣が出現。地球環境を守るため、怪獣王ゴジラは人類を蹴散らしつつこれに立ち向かう。

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完全なるチェックメイト(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『完全なるチェックメイト』とは、2015年にアメリカで公開された天才チェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーの半生を描く伝記ドラマ映画。冷戦下の1972年、15歳でチェスのグランドマスターとなったボビー・フィッシャーは、その奇抜な言動から周囲から変わり者と扱われてきた。そんなボビーは世界が見守るチェス最強国のソ連が誇るボリス・スパスキーとの対局で苦戦しながらも驚くべき戦略でスパスキーに立ち向かう。チェスの世界で精神の極限状態に追い込まれるボビーを緊張感のある表現で描かれている。

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スケアリーストーリーズ 怖い本(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『スケアリーストーリーズ 怖い本』とは、2019年に公開されたアンドレ・ウーヴレダル監督のホラー映画。アルヴィン・シュワルツの『誰かが墓地からやってくる』と『死んだ男の手首』のシリーズを原作としている。映画監督として名高いギレルモ・デル・トロが脚本や制作に携わっていることで注目された。 1968年、ペンシルベニア州の田舎町を舞台に、少女が恐ろしい出来事と過去の悲劇に直面する物語だ。 映画批評集積サイトの批評家支持率は81%、平均点は10点満点で6.51点を獲得した。

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GODZILLA ゴジラ(モンスターバース)のネタバレ解説・考察まとめ

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『GODZILLA ゴジラ』とは、2014年に公開されたアメリカの怪獣映画。日本を代表する特撮である『ゴジラシリーズ』に、ハリウッドが本気で取り組んだ意欲作である。監督はギャレス・エドワーズで、キャッチコピーは「世界が終わる、ゴジラが目覚める。」。興行収入5億ドルを超える大ヒットを記録し、アメリカ版怪獣映画シリーズ『モンスターバース』の最初の作品ともなった。略称は「ギャレゴジ」。 日本で巨大生物ムートーが復活。これを追うように怪獣たちの王ゴジラも活動を開始し、両者の戦いに人類は翻弄される。

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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(アニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』とは、ギレルモ・デル・トロが監督を務め、Netflixで公開したミュージカル・ファンタジー・ストップモーションアニメ映画。タイトルの通り『ピノッキオの冒険』を原作としている。デル・トロならではのキャラクター造形と具体的な時代背景を追加したユニークなストーリーが評価され、第80回ゴールデングローブ賞ではストリーミング作品として初めてアニメ映画賞を受賞、第95回アカデミー賞では長編アニメ映画賞を受賞している。

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物語のラストの解釈が分かれる映画まとめ!ハッピーかバッドかあなたはどっち?

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ここでは結末がハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、観た人の解釈が分かれる名作映画をまとめた。「映画史上最も切ないハッピーエンド」と呼ばれる結末が多くの人を涙させた『バタフライ・エフェクト』、ファシズムが席巻するスペインを舞台に少女の過酷な運命を描くファンタジー映画『パンズ・ラビリンス』などを紹介している。

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シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Waterのレビュー・評価・感想

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
7

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」の評価は?人類を超えた恋愛像と映像美が魅力

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」は、人間と「人間ならざる者」が作り出すラブストーリーと美しい映像美が融合した作品です。

主人公は孤独な清掃員エライザ。彼女は言葉を話せないというハンディキャップを抱えながらも、強い内面で理不尽な問題にも屈することなく生活を送っています。そんな彼女が政府の極秘研究施設で「ある存在」と出会い、心を通わせるようになります。この出会いによってエライザの密かに華やかな生活を送り始めるのですが、ここで描かれる言葉を超えた未知なる存在との交流がとても美しく、心を掴まれます。

この作品の大きな魅力は映像美と音楽にあります。ギレルモ・デル・トロ監督特有の幻想的な世界観が、細部にまでこだわった美術や色彩設計で表現され、登場人物の感情をよりリアルに表現されています。また、アレクサンドル・デスプラによる音楽が作品のムードをより一層高める役割を果たしており、映像美をさらに魅力的に感じさせてくれます。

「シェイプ・オブ・ウォーター」は、単なるラブストーリーにとどまらず、人間の孤独、理解し合うことの大切さ、そして違いを受け入れるという普遍的なテーマを扱っています。ミステリアスで感動的なストーリーと独特の映像表現、それを引き立てる音楽が作り出す世界観をぜひお楽しみください。

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
4

いまいち信じられない。

ギレルモ・デル・トロさんは、映像のセンスが抜群だなと思いました。
水の中の映像が綺麗すぎます。緑と青を基調とした画面が幻想的でいつまでも見ていたくなる感じでした。
ストーリー的には乗れない部分もあったのですが、それでもあの映像を見ると見てよかったなと思いました。
乗れなかったのは、2人の心の通わせ合いがあまりわからなかったからです。
世間からはぐれたもの同士が傷を舐め合うじゃないけど、惹かれ合うというのはわかります。
でも、猫とか食うやつと恋に落ちますかね。それに見た目もぬめっとしていて魚です。
異種愛といっても、無理じゃない?と思ってしまいました。
そんなことを考えてしまうのは私の中でまだ偏見があるからでしょうか。
美女と野獣は平気だったというのに、そんなことを言うなんて、、私もただの面食いなのかもしれません。
そんな自分の嫌な部分にも気付かされてしまう、そんな映画でした。
映画自体、あえて、マイノリティーを描いている感がありました。
声が出ない役のサリー・ホーキンスさんは、繊細な感情表現をしていてすごいなと思いました。
あの世界観にハマる人にはおもしろい作品だったのではないでしょうか。わたしにはあまり合わなかったです。

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
10

想像を超える美的映画

冷戦時代というまだ女性よりもはるかに男性の地位が高いときに、言葉が話せないというハンディキャップを持ち、他人とあまりなじめずにいる主人公の女性が、自分が清掃員として働いている政府の研究所で人間ではない不思議な生物と巡り合う。言葉が通じない同士だからこそ、何か通じるものがある。強い絆が生まれ、お互いが必要としあい、普通の恋愛のように主人公は次第に彼の心に惹かれていき、ついに人生をともにする選択をしてしまう。ハンディキャップを持つ女性と得体のしれない生物を恋に落とさせるという常軌を逸した発想は、芸術的美であり、視聴者に衝撃を与えること間違いない。彼らの恋愛を尊いと思えるそんな映画だからこそ、恋愛にはいろんな形がありどんな形であれども許されるべきものなのだと再認識させてくれる。得体のしれない生物が管理されている研究室に度々足を運ぶようになる主人公は、初めて恋愛をして彼に会うまで待っていられないという少女のようで、相手が誰であろうとも応援したくなってしまう。そして、この生物の未知の世界に放り込まれて無知なことが多くてとも彼女を守ろうとする逞しさもまた、視聴者の心を鷲掴みにする。想像を超えた恋愛だからこそ尚、美しいと思わせる。

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
8

愛ってどういうかたちをしているの?

私は、日本で2018年に公開された「シェイプ・オブ・ウォーター」が大好きです。訳すと、水のかたちという意味になるそうです。私はこれを、愛には決められた形はないし、それがどんな形だとしても愛であることに変わりはない、ということを言いたいのかな、と感じました。

この映画の主人公の女性と魚人の愛のかたちは、世間の目など気にせず、ただお互いの幸せを願う素晴らしいものでした。アマゾンの奥地で神と崇められていた魚人が捕まってしまい、主人公の女性が勤めるとある研究施設に運び込まれ、そこからふたりのラブストーリーが始まります。
女性は生まれつき声が出ないという障害を抱えていて、それまで一人で生きてきました。友達はいるけれど恋人はいなくて、日々を淡々と生きている女性でしたが、魚人と出会い、愛を知っていきます。
この映画は本当に映像が美しく、背景や小道具、衣装がこだわって作られていると感じられます。建物の壁は水色、研究施設の制服や車も水色、食べているパイまで水色なのです。細かく作り込まれているお陰で、観ている私達はこのふたりのお話を、そっと覗きこんでいるような気分になれます。どうかふたりが幸せであるようにと願わずにはいられないでしょう。
魚人の見た目、リアルな生活感を匂わす女性の描写が受け付けないという方もいるかもしれませんが、私は大好きです。ラストの美しさには思わず涙してしまいました。是非観てみてほしいと思います。

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
10

後世に語り継がれるクリーチャー

『パンズラビリンス』『ヘルボーイ』『ヘルボーイ ザ・ゴールデンアーミー』『パシフィックリム』の鬼才、デル・トロ監督の作品です。
この作品は、アカデミー賞で監督賞、美術賞、作品賞、作曲賞の四部門を受賞しました。
作品の詳細が分からないうちから、絶対これは最高だろうなと思っていましたが、見事に私の想像も期待も軽々と飛び越えてくれました。
まず、圧巻の映像美。デル・トロ監督の作品なのですから美しいのは当然なのですが、ため息がでるほど見とれます。キャラクターも非常に素晴らしい。主演のサリー・ホーキンスは、私は今まで知らなかったのですが、この作品を見て彼女が好きになりました。独特の雰囲気とニュアンスをもった、いい女優さんだとおもいました。

そして注目すべきは、デル・トロ作品といったら、クリーチャーです!
この作品に登場する半魚人の「彼」。その造形がもう本当に秀逸。まさに神造形と言えます。「彼」のデザインには二年を費やしたとデル・トロ監督は語っています。クリーチャーへのこだわりが半端ではありません。さすがモンスター大好きオタク監督ギレルモ・デル・トロ。「彼」は間違いなく、後世に語り継がれるクリーチャーとなったでしょう。もちろん、この映画そのものもですが。

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
9

アカデミー賞ノミネート作品 半魚人との恋

2018年のアカデミー賞が発表され、話題となった作品をいくつか見に行ってみた結果、個人的に1番ヒットした作品。
電車の吊革広告でも一時期出されており、その幻想的なヴィジュアルに、何だろうこの映画は?と気になった方も居たかと思われます。実際に映画を見に行ってみても、その幻想的な世界観は凄まじく、夢を見ているかのような心地にさせられました。
ストーリーとしては、声帯を傷つけられ、声が出なくなってしまった独り身の女性が、ある時勤め先で半魚人と出会い、やがて恋に落ちる、というものです。
大まかに話すとラブストーリーのように思えるでしょうし、 私も初めはラブストーリーなんだろうと思いながら見た訳ですが、見終わりました感想としましては、これはラブストーリーにホラーも共存しているのではないか、という印象を受けました。
綺麗な場面や心揺さぶられ、温かい気持ちになる時もあれば、血が普通に飛び出たり、中には指を引きちぎるようなグロいシーンも沢山出てきます。
グロいシーンを普通にスルーできる方であれば面白い作品かと思います。

全体的にも、フランス映画のようなゆったりとした場面や、絵画を見ているような美しいシーン、ホラー映画のようにハラハラさせられる場面もあり、時間を忘れて楽しむことができる映画でした。

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
6

SFラブストーリー

2018年、アカデミー賞を受賞した本作。ある程度予告を見ていき、勝手にE.Tのような異星人と地球人の友情物語とばかり思っていました。しかし、映画を見続けてみると、地球に存在した未知の生物と人間の恋愛物語。しかもR15なだけあって、グロイ描写や刺激的なシーンが多々でてきます。予想外でした。
私が好きなのは主人公の女性の意外な行動力です。研究施設の清掃員として勤める彼女は声を失っており、少し臆病な性格に見えます。しかし未知の生物に惹かれ守るために奮闘する中で、上司(敵)に分からないように手話で捨て台詞を吐いたり、友人に必死に助けるように迫ったりと、実は肝が据わっていたり、意志が強い女性だと分かります。声が出ず手話で伝えるからこそ、未知の生物と分かりあえたりして、段々と2人が仲良くなるところも素敵です。特にバスルームを水いっぱいにして泳ぐシーンは、その大胆さに驚くとともにとても綺麗な印象を受けました。
でてくるシーンは薄暗い研究施設であったり、寂れた映画館であったり、古い部屋だったりと暗くて薄汚いイメージをもちます。しかし、それがあるからこそ、未知の生物の体や、女性の赤いコート色、水の色がとても綺麗にうつりました。どこかクラシカルな雰囲気も好きでした。

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
10

さすがのアカデミー賞4部門受賞作品

兼ねてから全世界で話題になっていたが、さすがにアカデミー賞で4部門を同時受賞した作品だけあるなと思いました。ストーリー性しかり、展開もまた順序立てており、無駄がなく、また、ムラがなく、全てにおいて素晴らしい映画と言えるでしょう。登場人物にも工夫があり、映画の中でしばしばドキドキすることも、ハラハラすることもでき、適度な緊張、かつ、リラックスできる場面が散りばめられていて良い意味で非常に刺激的でした。
前半は生い立ちというか、登場人物の紹介が行われながら(行われたという感覚はないが)事の展開が行われていくので、無理がなく楽しめます。
中盤から終盤にかけてもスリルなどにも欠けることなく、その映画の醍醐味が徐々に滲み出てくるので、飽きることも全くないです。あっという間に映画の最後まで時間が過ぎてしまいます。キャラクターも被ることなく、独創性に満ちており、それぞれが良い味を出していて本当に興味を持つことができます。
最初、怖いと思った神と言われし未知の生き物も、人間と同じ感情を持っているということが徐々にわかって、親しみが湧いてきました。全て終わった時に映画の最後が映画の最初に繋がっていると気付きましたが、そういう締め方にも十二分に満足しました。

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