シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water

『シェイプ・オブ・ウォーター』とは、2017年にアメリカで制作・公開された、声を発することのできない中年女性と半魚人が愛を育むラブ・ロマンスを描いた映画である。2018年に日本でも公開され話題になった。1962年冷戦下アメリカの機密機関で働く声を失った女性清掃員イライザと、アマゾン奥地からそこに運び込まれた正体不明の半魚人との心の交流を中心に描いている。前代未聞のラブストーリーということで、ギルレモ・デル・トロ監督作品の中でも傑作と呼ばれた。

goma_96のレビュー・評価・感想

シェイプ・オブ・ウォーター / The Shape of Water
10

後世に語り継がれるクリーチャー

『パンズラビリンス』『ヘルボーイ』『ヘルボーイ ザ・ゴールデンアーミー』『パシフィックリム』の鬼才、デル・トロ監督の作品です。
この作品は、アカデミー賞で監督賞、美術賞、作品賞、作曲賞の四部門を受賞しました。
作品の詳細が分からないうちから、絶対これは最高だろうなと思っていましたが、見事に私の想像も期待も軽々と飛び越えてくれました。
まず、圧巻の映像美。デル・トロ監督の作品なのですから美しいのは当然なのですが、ため息がでるほど見とれます。キャラクターも非常に素晴らしい。主演のサリー・ホーキンスは、私は今まで知らなかったのですが、この作品を見て彼女が好きになりました。独特の雰囲気とニュアンスをもった、いい女優さんだとおもいました。

そして注目すべきは、デル・トロ作品といったら、クリーチャーです!
この作品に登場する半魚人の「彼」。その造形がもう本当に秀逸。まさに神造形と言えます。「彼」のデザインには二年を費やしたとデル・トロ監督は語っています。クリーチャーへのこだわりが半端ではありません。さすがモンスター大好きオタク監督ギレルモ・デル・トロ。「彼」は間違いなく、後世に語り継がれるクリーチャーとなったでしょう。もちろん、この映画そのものもですが。