進撃の巨人 / Attack on Titan

『進撃の巨人』(しんげきのきょじん)は、諫山創による日本の漫画作品。『別冊少年マガジン』(講談社)で2009年9月9日発売の10月号(創刊号)から連載を開始し、2021年4月9日発売の5月号をもって完結した。略称は「進撃」など。
突如出現した「巨人」により人類は滅亡の危機に追いやられた。生き残った人類は「ウォール・マリア」「ウォール・ローゼ」「ウォール・シーナ」という巨大な三重の城壁を築き、壁の内側で100年の平和を実現した。
しかし、突如として出現した「超大型巨人」と「鎧の巨人」により壁は破壊され、100年の平和は終わりを迎える。
壁の外の世界を夢見る主人公の少年、エレン・イェーガーは壁が破壊されたことにより「ウォール・マリア」の中に侵入してきた巨人に母を目の前で食い殺されてしまう。その光景を前に、エレンは母の敵である巨人を「一匹残らず駆逐する」ことを誓う。
ダーク・ファンタジーという位置づけの本作だが、ファンタジー要素は少なく、科学やそれに沿った軍事など、現実的な面が多い。
国内外から人気を得ており、2010年12月には既刊2巻の累計のみで発行部数が100万部を突破し、アニメ放送開始後はさらに売上が伸び、同年の8月初頭時点で10巻までで2300万部を突破。2019年12月時点では1億部を突破している。

進撃の巨人 / Attack on Titanのレビュー・評価・感想 (4/6)

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

最高のマンガ

この作品は、私が読んできた最高のマンガ作品です。
この作品は人間と巨人との戦いではなく、人間と人間との戦いであり、人間の本質や醜さといったものがうまく表現されています。味方だったはずの人間が実は巨人であったり予想外の展開の連続です。主人公が純粋なヒーローではなく、ときには残虐とも思えるような手を使ったり奇麗事ばかりでないのもこの作品の特徴であり好きなところです。
また主人公側にしろ敵側にしろ、それぞれの正義があり、敵側勢力にも同情してしまう部分もあります。目的の為に手段を選ばない主人公やその周りの人間たちのやり方に対してときには不信感をもちますが、少し考えると現実社会でもそんなことがあるのかなあと考えさせられる場面があります。
この作品はフィクションでありながら現実社会でも通じるようなことがあります。それはこの作品の世界での歴史をお互いの都合のよいように解釈するといったようなことであり、これは今までも、そして今でもよくある話です。マンガでありながらこれほどまでにいろんなことを考えさせられる作品は中々存在しないと思います。
この作品を読んで後悔することはないと思いますので、皆さんに是非読んで欲しいです。

進撃の巨人 / Attack on Titan
9

至福の絶望

凄まじい人気で、実写映画化までされた「進撃の巨人」。その漫画版のレビューをしていく。
タイトルにもあるように、とにかくこの作品は「絶望しかない。絶体絶命。もうダメ?」っていう状況が多い。
それも陳腐なものではなく、ついさっきまで明日への希望を持って楽しそうに喋っていたキャラクターが、一瞬で「ただの肉塊」と化す、ゾクゾクくるようなシーンが。
そして主人公達もそんな危機的状況を乗り越えていくわけだが、簡単に乗り越えられるわけではなく、深い傷を負ったり、首をはねられたり、それでもどうにかして乗り越える。
そこにはリアリティーがあり、それに読者は惹きつけられる。
タイトルの意味は、リアリティーのある絶望シーンが、この作品の魅力だということだ。
この作品は王道系の少年バトル漫画とは違い、「勝利」とか「幸福」とかに重きを置いていない。
「絶望感」とか「深い悲しみ」の方に重きを置いているのだ。
それが他の作品と一味違うところであり、この作品が爆発的人気を得たわけだと思う。
漫画において最も大切なのはキャラクターが魅力的かどうかだと、ある先生が言っていたが、この作品はそれを十分に満たしていると言える。
読者が共感出来るような、心の暗い部分を持っているキャラクター。
その弱さを乗り越えさせてくれるのは、深い絆で結ばれた親友だ。
ただ、王道系少年漫画とは違い、軽々と「仲間」とか「友達」という言葉を使わない。
それはリアリティーを生み出し、より作品の世界に引き込まれる。
とにかく、グロテスクな表現などもあるが、大人なら一度読んでみることをお勧めする。

進撃の巨人 / Attack on Titan
9

ダーク・ファンタジーの傑作!

"壁に囲われた街で巨人という怪物に脅かされる絶望感……。
ある日、あまりにも巨大すぎる超大型巨人が現れ、街を守っていた壁を破壊してしまいます。
街になだれ込んできた巨人の群れは容赦なく人々を食い殺していきます。
主人公であるエレンは巨人によって母親を目の前で食べられてしまいますが、二人の幼なじみたちと共になんとか生き延びることに成功します。
そして成長したエレンは巨人を駆逐するために巨人と戦う「調査兵団」へ入隊し、厳しい訓練を乗り越え実戦に臨む。
初陣の中、親友アルミンを守って巨人に飲み込まれてしまったエレンは巨人の体内で自らも「巨人化」してしまう……。

立体機動と呼ばれる装置を駆使して巨人たちと戦う、躍動感とスピード感にあふれたスリリングな空中戦の描写が素晴らしく、
とくに、主人公エレンの上官でもある、リヴァイ兵長が巨人たちを切り刻んでいく圧倒的な戦闘シーンには思わず全身が震えてしまうほど!

また、たんなるモンスターバトルにとどまらず、
巨人とはなんなのか?どこから生まれてくるのか?壁を作ったのは誰か?
この世界の謎が少しずつ解き明かされていくような、綿密なプロットに支えられたミステリー要素もふんだんに含まれており、ページを読み進めていく手が止まりません!
登場人物たちも実に個性豊かで、それぞれに主役級の魅力が詰まっています。
絶望の中でもがき、苦しみ、精一杯に生き延びようと戦い続けるエレンたちの姿に心を鷲掴みにされます。
オススメ!

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

素晴らしいアニメ化作品

映像、音楽、ストーリー、構成、全てにおいて素晴らしいアニメです。
ストーリーは終始容赦のない残酷なシーンが多いですが、それに伴う非常に考えさせられる題材が多いです。思いもよらない展開や伏線が多く、特にお話をあれこれ考察しながら見るのが好きな方におすすめしたいです。そして澤野弘之さんが担当されてらっしゃいます音楽が素晴らしいです。作画も素晴らしく、1期~3期のWIT STUDIO、4期のMAPPAどちらもアクション、他パートにおいてとても「進撃の巨人」という作品に合っていました。
※以下ネタバレ含みます。
序盤~中盤にかけては主人公たちが人類を捕食する巨人という脅威に立ち向かうお話だと感じますが、後半は人対人という、もっと複雑で難しいものに変わります。戦争や生存権など、思わず頭を抱えてしまうほど難しい問題の中、様々なキャラクターのリアルな感情描写がたくさん出てきます。「進撃の巨人」のお話の魅力は、色々な人物や立場の視点から物事を考えさせられ、視野が広がることだと感じました。原作との多少の変更点やオリジナルはありますが、ほとんど気にならないぐらいの完成度だと思います。まだ見てない方でシリアスなものや深いテーマをもつ作品が好きな方は是非見てほしいと思う作品です。

進撃の巨人 / Attack on Titan
9

想像していたよりもサスペンス!なんとなく敬遠していた人にも見てほしい!!

進撃の巨人という有名タイトルだと作品そのものを知らなくてもなんとなく少年誌的なアクションもの、又はキャラありきの作品、というイメージをもっている方も多いと思います。私もそうでした。
が、そのイメージは覆されました。
もちろんアクションもキャラクターも進撃の巨人というタイトルの魅力です。
ですがそれよりも自分がグイグイ引き込まれたのは謎が謎を呼ぶストーリーです。

まず大前提として読者に与えられる情報は
巨人がいます。巨人は人を襲います。
くらいなものです。他の情報はほとんどと言ってもいいくらいにありません。何故なら作中の登場人物ほぼ全員が大事なことは何も知らないからです。
どやったら巨人に勝てるのか?から話は次第に
いったい巨人とはなんなのか?何故正体が掴めないのか?掴めないでいること自体何故なのか?
というストーリーになってきます。主人公たちは絶対的に制限された環境と情報の中でこれらの真相を探っていくわけです。
巨人との凄絶なバトルももちろんですが
様々な陣営による情報戦、騙し合い、真相に近づくためのサスペンスドラマ的な面も面白いです。
まだ原作は完結してないみたいなのでどんな結末になるかワクワクして待っています。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

構想力、展開力が素晴らしく、感動的

人外の化け物と人類の戦いという構図から始まるお話ですが、それ自体はよくある設定です。そんな中で全世界1億冊売れているのは、とにかく構想が素晴らしいことに起因していると思います。
安易なパニック物、アクション物ではなく、一人ひとりの登場人物の背景が動作や言葉にしっかりと描写されており、作り込まれています。そのため考察要素もふんだんに盛り込まれていて、進撃の巨人という作品に読者を没頭させてくれます。
一巻読むごとにストーリー展開、謎の解明がされていくのですが、謎が解明されたあとに過去の巻を読むと、登場人物の何気ない一コマがじつはヒントになっていることに気付かされるなど、無駄なコマが一つもないように感じられます。
残酷さが際立つ作品ではありますが、少年漫画らしい熱さや人々の葛藤、最後には正義VS正義というテーマになり、今まさに起きている戦争のことを深く考えさせられます。
基本的にはシリアスな場面が多くはなりますが、急に入ってくるシュールなギャグも癖になりますね。
最後、納得しない方もおられるかもしれませんが、感動的で切ないエンドでした。何か他に方法はなかったのか、と私も登場人物同様に考えてしまいました。

進撃の巨人 / Attack on Titan
7

人気があって敬遠していたけれど観たらハマった

海外でも人気のある「進撃の巨人」のアニメ。第3シーズンまで放映されていて各シーズン内容が濃くて面白い。人類に対しての絶対的な敵である巨人がグロテスクで最初に観たときよりも怖いものみたさのせいか迫力があり、どんどん引き込まれていきます。怖さが面白いというか、巨人とは対照的な弱い人間のミカサ・エレン・アルミンが対抗すべく人類の知恵を総出で戦う姿は小気味が良くて感動します。話が進む都度巨人の新たなる謎が噴出するのでみていて飽きません。また、人間の陰謀などが絡んで話はより複雑に。複雑になるけれど、キャラクターが魅力あり共感できる内容なので物語の展開はわかりやすいです。続きが気になって仕方がなく一気にシーズン観終えてしまうのは驚きでした。観るひとの性格にもよってどのキャラクターに愛着がわき、感情移入するかが自然に決まると思います。また、話の内容とは別にそれぞれのキャラクターに愛着が出るため物語とは別に、こう思っていたんじゃないかとか想像の余地が出てきて勝手に話を作りたくなるのも頷けます。別作家さんが進撃シリーズでお話を実際に描かれています。マニアがたくさん出てきて作品に思い入れが湧くのもわかる味わい深い作品です。

進撃の巨人 / Attack on Titan
8

話の展開が大きく変わる!?人気の少年漫画

皆さんは、「進撃の巨人」を知っていますか?
漫画は大ヒットし、アニメも放送された人気のコンテンツです。
この世界では巨人がたくさん生息しています。
巨人は圧倒的に強く、人類は3重の壁を作りその中で生活します。
しかし数年前に超大型巨人や鎧の巨人により、壁の一部が破壊され巨人が流れ込み、多くの人間が犠牲となりました。
主人公のエレンはこの時巨人に母親を喰べられてしまい、ひどく悲しみますが、それと同時に巨人に対する憎悪も湧き、この世から巨人を一匹残らず駆逐することを心に誓います。
その後、成長したエレンは兵士となり、唯一壁の外に出る「調査兵団」に所属します。
そこからエレンの自由を求めた戦いが始まります。
最初の方は人間VS巨人という構造で、少しグロい描写もあります。
漫画を読み進めているうちに、だんだんと人間VS人間という構造に変化していきます。
この漫画は人間と未知の生物の戦いではなく、人間同士の争いを描いた漫画だったのです。
後半になるにつれて登場人物も増え、話はややこしくなってきますが、謎が多く伏線もたくさんあるため、伏線が回収されるたび、新たなことが分かって面白いです。
グロいのが苦手でない方ならば、是非読んでいただきたい作品です。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

ファンタジーなのに物凄くリアリティがあり深く考えさせられる漫画

まず、この作品の名前は知っているが内容を知らないほとんどの方は巨人と戦う戦闘漫画だと思っているだろう。しかし、実際は単なる巨人との戦いというのはこの作品の本質ではないのだ。たしかに、序盤は巨人との戦いがメインなのだが、この時点で異様な世界観が際立っている。まず、巨人という存在が全くの謎に包まれており、突如巨人が出現したというのだ。この巨人についての謎と未知なる存在である巨人の不気味さ、さらに徐々に明かされる世界の真相が序盤の醍醐味だ。そして何より人間一人一人の心理描写がとても丁寧で、細かい。それ故にいろいろな立場にいる様々なキャラクターに感情移入をしてしまうこともとても多い。さらに、この作品は正義、敵とは何なのかということを深く考えさせられる。現実での物事の捉え方まで考えさせられる程深いのだ。この作品は、現実社会で問題となっていることや、また歴史的にあった問題ととても内容がリンクしており、ファンタジーなのに本質的な内容は酷く現実的なのだ。ここから若干のネタバレを含むのだが、巨人の正体は人間が人間を巨人にしているという物であり、最終的には人間vs人間に終着する。この人間同士の戦いという内容になってからが、この作品の本題と言えるだろう。この作品を見ることで世の中の問題についての物の見方や視野が広がると私は思う。それくらい深く、読んで損はないと断言できる作品だ。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

絶望を希望に変える稀有な創作物

絶望を希望に変える漫画はそう多くはない。創作物によって人は感情をかき立てられることはあるが、その衝撃は一瞬のものだ。きっと明日には別のことに感情を消費している。
でも誰にでも自分のこころに「巣食う」ような作品が一つはある。こころに住み着いてしまって、離れないような作品が、どうしても忘れられない記憶のように誰にでもあるのだ。
そして、多くの人にとって「進撃の巨人」という漫画がまさにそれだと思っている。世界的にも名を馳せたこの漫画には熱狂的なファンが付いている。なぜここまで愛されているのか?それは、この物語が人の価値観が真逆に転じてしまう漫画だからだ。悪だと思っていたものが正義となり、絶望だと思っていたものが希望になる。登場人物たちはそれぞれの正義を信じていながら、迷っている。迷い、考え、自分の正義について命を燃やしている。そして読者も彼ら同様に迷い、今までの既存の価値観を揺れ動かされる。
フィクションの彼らは時に本当に生きている人間よりも、読者に深くコミットする。親よりも友達よりも深く、こころに入り込み人を揺れ動かす。この作品を見て幸せにはならないだろう。ハッピーな話ではないし、気持ち悪いと目を背ける人もいるはずだ。それでもこの作品から目が離せない読者が大勢いるのは、この作品の持つ圧倒的なパワーなのだろう。生きるということはパワーなのだ。読者はこの漫画を通して自分の生きてきた過去を見つめることになる。
正義とは何か?自由とは?強さとは?孤独とは?仲間とは?悪とは?愛とは?
そんな、学校では教えてくれなかったことが「進撃の巨人」には描かれている。

進撃の巨人 / Attack on Titan
9

世界の残酷さを実感するには、テレビなど動画で見るのがオススメです。

「この世界は残酷だ」のセリフが実感できるseason3でした。
巨人の謎がやっと明るみに出たと思いきや、その先に広がる暗い闇の世界。。。世界観や展開上の若干の違和感が吹き飛ばされました。目を背けたくなるような残虐なシーンもありますが、これに現実を想起させる出来事もあり。きっと現実世界の出来事が、作者の発想の根元にあるのですね。
season2までは次々と死んでいく家族や仲間など、表層的な目に見える残虐、残酷が描かれる展開でしたが、今回は深層的な残酷さ、人の醜さ、恐ろしさなどが描かれているようでした。
最も見ていて苦しかったのは、エルヴィンを見捨てる(リヴァイ的には労わりの気持ちであったようですが)判断をしたシーン。これに至るまでにエルヴィンが調査隊に志願した本当の目的、いたって個人的な目的、しかし誰もがその疑問を持ったなら求めるであろう目的、しかしそのために死んでいった多くの仲間たちのことが重く、重く心にのしかかってくるようでした。最後の海に辿りついたシーンでは、ひと時の穏やかで平和な様子が描かれていましたが、それがより一層次の展開の影をつくっているようでした。
やはりこれを実感するには、テレビなどの動画がおすすめです。私も最初は単行本も買って読んでいましたが、今は読んでいません。テレビなど動画での音楽などを駆使した展開がより、世界の残酷さを引き立たせてくれるように思います。でもテレビ放映が完結したのち、昔話のように単行本を読み返すのはいいかもしれませんね。

進撃の巨人 / Attack on Titan
9

前に進む勇気を与えてくれる作品です。

はじめに、この作品にはグロテスクなシーンや暴力的な要素が含まれています。 苦手な方にはおすすめ出来ません。

何か新しいことを始めたい、でも何かを失うのが怖くて一歩を踏み出すことが出来ない。 進撃の巨人はそんな読者の背中を押してくれる作品です。 最低最悪の世界で、物語の中心を担う登場人物たちは、大切なものを失いながらも自由を求めて一歩一歩前に進んでいきます。 彼らの言う「進め、進めええ!!」という言葉は、アニメや漫画といった平面の世界を飛び越えて、私たちにチャレンジする気持ちを与えてくれるのです。

また、この世界には大きな謎がひとつテーマとして設定されており、登場人物達と読者は作品中でそれに翻弄され、疑心暗鬼になります。 謎が明かされていく過程や以外な真実を目の当たりにしたとき、私たちは驚き・憤り・またさらなる疑問を植え付けられます。 謎解きやサスペンスが好きな方にも心よりおすすめしたい作品です。 「この、裏切りもんがああああ!!」この台詞を見て心躍る方にぴったりな作品でもあります。

この作品は、ただグロテスクで背徳的で暴力的なスリルを味合わせたいとった趣旨の作品とは、全くもって別物です。 尻切れトンボで終わってしまう、ファーストインパクトだけ、そんな作品に出合ってきた方はきっと多いと思います。 進撃の巨人は違うのです。 物語に多分に含まれた伏線とその回収していく力から察するに、作者の諫山先生には先見の明があります。 先生は広げた風呂敷をきちんとたたんでくれると、私は確信しています。

進撃の巨人は、必ず読者を満足させる作品です。 グロテスクな描写に抵抗が無い方・人生に何か不満がある方・ミステリーが好きな方、そんな方々に、強くこの作品をおすすめします。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

ただの人食い巨人のマンガにあらず!

話の内容を知らなくても一度は聞いたことのあるタイトルかと思います。
しかし、このマンガの真の凄さは単純な人類と巨人が戦う物語ではない!という点。
(以下、ネタバレを含みます)

主人公は巨人を憎んでいるのに、なぜか巨人化する能力を持っていた?
巨人の正体は元々人間だった?
かつての仲間が次々と裏切って敵になった?
実は人間同士が戦って殺し合って捕食していた?
「進撃の巨人」とは巨人が進撃してくるという意味じゃなく、主人公が引き継いだ巨人の名前だった?

畳みかける仕掛けのように、綿密に張り巡らされた伏線と逆転劇。
ダイナミックなアクションシーン。
もちろん、それだけでも十分おもしろいです。
しかし、物語を通じて読者に訴えかけるメッセージは「完全悪など存在しない」「立ち位置が変われば自分たちが悪になりうる」……そういった、現代社会にも通ずる概念が散りばめられている点です。

特に興味深いエピソードは、暗に毒親を思わせる描写。
我が子に対して過剰に期待を寄せ、己の正義でもって洗脳教育し、子供の意志など全く聞き入れようとしない両親。
自我を奪われた子供は、やがて親の期待に応えなければならない強迫観念に捕らわれます。
そして思うように成果が得られなければ、子供は自分自身を責めてしまう……。

実際、幼少の頃に上記のような体験をなさった人もいるのではないでしょうか?
こんな現代社会の課題でもあるエピソードが無数に描かれ、私たち読者を翻弄するのです。

本当に恐ろしい悪魔は、人間の心に潜んでいる。
最高のエンターテイメントと共にある最恐の人間ドラマを、ぜひ味わってみてください。

進撃の巨人 / Attack on Titan
8

どんどん展開が変わっていくので飽きない!

進撃の巨人といえば、変わった風貌の巨人が作中に現れるので子供にも人気の作品。しかし、話が進むにつれてどんどん子供には理解できない内容になっている。最初はただ巨人が暴れて街を壊すという、いわば子供でも好きそうなゴジラのようなストーリーに近いのだが、実は巨人というのは国の秘密兵器であり、他国を攻撃する為に作られたという設定なので、話は難しい政治的な内容になっていく。大人でもやや理解できない難しい言葉もたくさんでてくるので、初期のような単純な漫画ではなくなっている。巨人なんてまさに非現実的な話だ、実際にはありえないと思って読んでいたが、どんどん伏線が回収されるにつれて、国と国同士のぶつかり合いや人種差別から起きる戦争といった、現実にもよくあるリアルな話へと進んでいくのがとても深くて良い。まさかあの子供に大人気の巨人が、ここまで難しい話へと発展していくのは予想外だったし、また愛着あるキャラクターまで一瞬で死んでしまうので、常に飽きない内容なので続きがとても気になってしまう。巨人が暴れているイメージのインパクトが強いので意外かもしれないが、戦争映画や、歴史映画、または風刺作品が好きな人には是非オススメしたい。

進撃の巨人 / Attack on Titan
8

進撃の巨人の魅力

進撃の巨人は諫山創先生による漫画作品。
単行本はもちろん、アニメや映画、実写化もされているかなり有名な漫画です。僕は最初漫画ではなくアニメからこの作品の存在を知りました。

アニメは作画がかなり気合がはいっており見ていてとても安心して見れる映像です。作画が崩壊しているアニメなんてかけっこうある中で、このアニメの出来は素晴らしと思いました。シーズン1でのOP曲「紅蓮の弓矢」はこの作品とすごくマッチしていて、聞いてるだけで鳥肌がたちました。出ているキャラクターも魅力的なものばかりで、それぞれ個性がある人ばかりです。

ストーリーはかなり斬新で簡単に言うと人類が巨人と戦うという話です。その巨人を倒すのに立体機動装置というものをつかって戦うのですが、その戦い方がすごくかっこいいです。
しかし、巨人と戦っているうちにその巨人が人間であることがわかり、かなり衝撃をうけました。信頼していた仲間が実は敵(巨人)であり、人類vs巨人だったはずが、人類vs人類になっていきました。なかなか予測できない展開が続き見ていてとてもわくわくします。
伏線とかもかなり多いですし、見て損はないと思います。これからどんな結末になるか楽しみです。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

とんでもない展開

まず1話で巨人が人を食べます.この部分は多くの人が知っていると思います。すごいのはここからです。なぜあんなバカでかい壁を作れたのか、なぜ壁の外側に巨人がいるのか、壁の向こうには海があって、海の向こうには何があるのか、すべて意味があります。その真相はファイナルシーズンでどんどん明らかになっていきます。おそらくファイナルシーズンの最初のほうを見た後はかなり混乱します。しかし63、64話から真相がわかって絶対びっくりします。
3シーズンまでのストーリーももちろん面白いのですが、ファイナルシーズンからが本番です。

物語自体も非常に見ごたえがあるのですが、巨人との戦闘シーンもかなり躍動感があって魅力的です。
あと、キャラクター一人一人に物語があるのも魅力です。

とにかく、人が巨人と戦うアニメってだけではありません。主人公たちが相手にしている敵は巨人どころじゃないのです。
それがわかると、このストーリーの規模がどれだけ大きいかがわかります。

アニメシリーズが結構長いので途中で見るのを辞めた人がいるかもしれませんが、かなりもったいないです。
あと、エレンが闇落ちしていつ戻るのかと思っている方、エレンは最後の最後まであのテンションです。

進撃の巨人 / Attack on Titan
9

伏線回収から物語まで素晴らしい

正直な所、絵柄は好みではないと思いながらも読み進めていきましたが残酷な描写主人公の復讐心といったものが読者に緊張感を与え引き込んでいくいい作品に出会えたなと思う。
この物語を読み進めていくと本当の敵とは何かが右往左往して結局何をすれば自由になるのか考え、考察し、期待を良い意味で裏切られ散りばめられた伏線がこのように回収されるのかと圧巻されます。巨人自体の不気味さというのは中盤あたりで薄れていくものの知性をもった巨人との戦闘人間の非力さ、覚悟して死んでしまう人間の無駄死に感といった人間の描写は悲しくもあり同時にその意志を託される人類の希望リヴァイの登場といった戦闘シーンによる高揚感の上下がたまりません!

この作品では人間対人間になった途端離れてしまうといった人が多くいると思います。実際自分も少し熱が冷めてしまいました。なんでと思うような事もありましたがそこには壁の秘密であったり今後の展開に必要不可欠な考察材料が詰まってたと考えると読み続けて良かったと感じます。
巨人の出現は人間が引き起こしたもの壁内人類以外の殺戮などいつからエレンはこんな人間に変わったんだと思いながら単行本最終巻を読むとこの物語はエレンが始めた物語であると語られベルトルトが食われなかった理由やエレン・クルーガーの放ったこれはお前の始めた物語だろといった全ての伏線が回収される素晴らしい結末になっていて面白いと感じると共に虚無感を感じさせるような中毒性のある作品でした。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

空想世界だと感じさせない緻密なストーリー

"2009年の連載開始から注目を浴び、アニメ化を皮切りに社会現象まで起こした『進撃の巨人』。
本作はファンタジー漫画の作風でありながら、登場人物の心情や生活様式などが非常にリアリティを感じさせ、空想物語を見ているような気分にはならないという珍しい作品だ。
特に主人公であるエレン・イエーガーは物語の序盤で巨人化という能力に目覚めるが、彼自身はそこまで恵まれた主人公ではない。
能力があるからといって幸福なわけでもなく、壁外と壁内の戦争で使われる兵器にすぎない。
彼を取り巻く登場人物たちも心理描写が巧みで、かつ、彼らの行動原理には緻密な伏線が張られている。
彼らを見ていると、戦う理由はたいそうな信念ばかりではないことを教えられる。
言ってしまえばそれはエゴで、各々のエゴのために戦っていると言える。
見るものによっては理解できない人物もいるだろう。だが、必ず誰かの言葉があなたの心にも突き刺さるだろう。
そうして世界が小さくばらけていくことが「人」という生き物の生き様のようで、進撃の巨人は人間の真理を説いている作品だとも言える。
コミックの序盤は作者の絵がまだ拙く、キャラクターの描き分けができていない。また、時系列もわかりにくい部分があるので、アニメから入るのをおすすめする。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

『進撃の巨人』あらすじ&紹介

このアニメは壁の内側で暮らす人類と、壁の外側にいる巨人との闘いを描いた作品です。
ある日、超大型の巨人が突如現れ、人類が暮らしている壁を破壊したことにより数多くの巨人が壁内に侵入し、人類を次々に捕食していきます。当時幼少期であった主人公のエレン・イエーガーは、その際、巨人に母親を食われ、父親は行方不明となり巨人へ強い憎しみを抱くようになります。そして、巨人と闘うべく結成された兵団に入隊したある日、再び超大型巨人が現れ、またしても壁を破壊されてしまいます。壁内に侵入してきた巨人との戦闘中、エレンは巨人に食べられてしまうのですが、突然エレン自身が巨人となりその場での闘いは勝利して終わります。そこから巨人の正体が何なのか、一体どこから現れるのかを探りながら壁の外側にいる巨人との戦闘を繰り返し、真実が明らかとなっていきます。
壁の外側の世界に小さな頃から興味を抱いていた主人公たちが、壁の外の世界を目の当たりにし現実を突きつけられたシーンは、とても印象に残ると思います。ここからこのアニメは今までと全く違った世界観を描くようになります。ただの戦闘アニメではなく、現実の世界に何かを訴えかけるような奥の深い内容となっています。過去や未来といった話にもなるので少し難しい内容となっていますが、是非一度ご覧になることをお勧めします。

進撃の巨人 / Attack on Titan
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歴史的な名作!

連載開始当初から非常に評価の高かった「進撃の巨人」だが、今や全世界に人気が広がり、むしろ日本以上に海外での人気のほうが上回っているといえるだろう。
当初は、三重の壁に囲まれた人類が巨人と戦うストーリーとして知られ、ダークファンタジーないしミステリーという分類で紹介されていた本作。
巨人が敵であったはずが、気が付けば壁内人類の間での戦いに突入し、人類対巨人という構図から、人類(調査兵団)対人類(権力者および中央憲兵団)という形の内戦となる。
その後、内戦での勝利を経て、超大型巨人らの宿敵を撃破し、壁内から巨人を一掃することに成功した。
しかし、主人公エレンの父親グリシャの残した文書や写真などから、主人公たちの生まれ育った場所は海に囲まれた島(パラディ島)であり、島の外には大国マーレなど多くの国々が存在していることが判明する。
最終章ではこれまでのストーリーとは大きく異なり、国同士の戦争や差別、歴史問題や政治など、現実の我々の社会における解決困難な問題にもリンクするような、重いストーリー展開となっている。
間違いなくマンガ史に残る作品であるが、ひょっとするとマンガ初の「世界文学」的評価すらも狙えるかもしれない、歴史的名作である。

進撃の巨人 / Attack on Titan
8

何度読んでも理解しきれないが、面白いマンガです。

一世を風靡したマンガであったが、ストーリーが複雑に入り組んでいて、すべてをしっかり話せる人は多くないのかなと思ってしまう。そのため何度も読み返したくなってしまうお話です。
巨人が街に攻めてきた描写から始まるマンガで、人間対巨人の戦いというお話からスタート。巨人をどのように倒して平和を取りも戻すかが焦点であったかと思いきや、最終的には巨人は人間であったという展開になる。彼らはなぜ巨人となって人間を襲うのか、その裏にはどのような陰謀が隠されているのか、とどんどん展開が進んでいきます。どこかしこに伏線が張り巡らされていて、その伏線が回収されるたびにアドレナリンが出て、また一から読み返したくなるほど面白い作品です。
最終的には人間同士の戦いになり、巨人は各々の国の戦争の道具であったという事実にたどり着く。それぞれの正義がぶつかり合うお話に移り代わり、いろいろな意味で考えさせられる作品です。
巨人がしっかりと人型で人間を食べるシーンも多いため、グロテスクな作品を好まない人にはあまりお勧めできないです。
巨人と戦う人たちは兵団と呼ばれていますが、兵団同士の絆などが描かれており、感動できる点も多く含まれています。
「リヴァイ兵長」と「エルビン団長」との絆が描かれている話は、何度読んでも感動してしまいます。

進撃の巨人 / Attack on Titan
9

意外な形で主人公が活躍する漫画!躍動感が楽しめる作品です。

数年前にブームになったときは、あまり気にしていなかったのですが、最近ファイナルシーズンが始まったので改めて見てみることにした作品です。「人間×巨人」の戦いを描いたバトル系の漫画であると思っていたのですが、主人公が意思を持ったまま巨人になれるという設定に驚きました。単なるバトルを描くのではなく、他の登場人物たちが主人公と向き合って、単純に頑張ろうというメッセージを送るのではなく、もし襲われたらどうしようといった恐怖心もしっかり反映させているところが大人向けで、作品に深みを足していると思います。また活躍しているキャラクターがどんなに強くても、どんどんいなくなってしまう展開に、絶望を抱きつつ、現実味もあり、自分がもしここにいたらと考えさせられながら読み進めることができるので、どんどん深みにハマっていきます。物語が進むにつれて、人間と巨人、巨人と巨人、人間と人間、そして世界を相手に戦いの幅が広がっていくので、作者の壮大な構想には感心させられてしまうことが多いです。また内部のイザコザや国政との関係性などもしっかり物語に組み込まれているので、ファイナルでの伏線の回収には驚かされることが多いです。これからクライマックスに向かっていくのですが、主人公や他のキャラクターの活躍に最後まで目が離せない展開を期待しているので、今からとても楽しみです。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

物語の構築がすごい!!

とにかくストーリーが抜群に高評価です!
最初は巨人と戦う集団というようなイメージが強い作品ですが、「どこから巨人が生まれているのか」、「壁の外に人間はいるのか」、「どうしてこのような世界になったのか」、そして「その先の世界の行く末は」というようにどんどんスケールが広がっていき、読む手、見る目が止まりません!!
1話1話がほとんど重要回になっていて、様々な伏線を張っていき徐々にそれを回収するといった構成になっており、物語はありえないくらいのスピードで展開していきます。見るのに少しカロリーを使います(笑)。
1人1人が良い個性を持っており、どのキャラクターも好きになれる作品です。その中で、無残な死に様の者もいれば英雄かのような死を遂げる者もいます。とりわけ調査兵団の団長エルヴィンの死は、一言では表せないような高貴なものともいえるでしょう!
主人公エレンの他にもリヴァイ兵長やハンジ分隊長など、それぞれが確立した魅力あふれるキャラクター揃いで、巨人についての謎の解明などもテンポが良く、読者・視聴者を飽きさせない作品になっています。
主人公エレンの生き様が特に注目すべきポイントで、「世界をどう変えていくのか」、「世界とは何なのか」といった、これまでにないアニメのストーリー構成となっているので『進撃の巨人』はアニメ好きには必見です!!

進撃の巨人 / Attack on Titan
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最高!!!

友達に勧められて読み始めました。読む前のイメージは、ただ、巨大な人が暴れるだけだと思っていましたが、それだけではなく、すごく興味深い作品でした。壁の中で暮らしていた人々。ある日突然、壁が巨人により壊され、蹂躙されてしまいます。主人公『エレン』の母もその犠牲者の中の一人で、それを目の当たりにしたエレンは、巨人に深い憎しみの感情を抱き、訓練していきました。私は、そのシーンがとても印象に残っており、胸が締め付けられるような気持ちになりました。もし、私がエレンの立場ならどう行動するかなど、自分と主人公を重ね合わせてみたりもしました。また、第二、第三シーズンくらいからは、敵は本当に巨人なのかどうか、と考えさせられます。そして、ファイナルシーズンからは、壁の外の世界を知ります。世界の人々は、エレン達が住んでいた島の人々のことを悪魔だと言い聞かせられ育てられていたのです。平和とは何か。どうなれば人々は戦争をなくし、差別のない世の中になるのか、すごく考えさせられる作品になっていると思います。最後にどういう結末になるのかも見所です。