伏線回収から物語まで素晴らしい
正直な所、絵柄は好みではないと思いながらも読み進めていきましたが残酷な描写主人公の復讐心といったものが読者に緊張感を与え引き込んでいくいい作品に出会えたなと思う。
この物語を読み進めていくと本当の敵とは何かが右往左往して結局何をすれば自由になるのか考え、考察し、期待を良い意味で裏切られ散りばめられた伏線がこのように回収されるのかと圧巻されます。巨人自体の不気味さというのは中盤あたりで薄れていくものの知性をもった巨人との戦闘人間の非力さ、覚悟して死んでしまう人間の無駄死に感といった人間の描写は悲しくもあり同時にその意志を託される人類の希望リヴァイの登場といった戦闘シーンによる高揚感の上下がたまりません!
この作品では人間対人間になった途端離れてしまうといった人が多くいると思います。実際自分も少し熱が冷めてしまいました。なんでと思うような事もありましたがそこには壁の秘密であったり今後の展開に必要不可欠な考察材料が詰まってたと考えると読み続けて良かったと感じます。
巨人の出現は人間が引き起こしたもの壁内人類以外の殺戮などいつからエレンはこんな人間に変わったんだと思いながら単行本最終巻を読むとこの物語はエレンが始めた物語であると語られベルトルトが食われなかった理由やエレン・クルーガーの放ったこれはお前の始めた物語だろといった全ての伏線が回収される素晴らしい結末になっていて面白いと感じると共に虚無感を感じさせるような中毒性のある作品でした。