ニャルラトホテプ(ペルソナ2)の徹底解説・考察まとめ
ニャルラトホテプとは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の2作目に登場するキャラクターである。2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、両ディスクにおけるラスボスキャラクターとなっている。本作の導き手役であるフィレモンの半身でもある。フィレモンと共に行っていた「人は完全な存在となり得るか」という議題に対する己の考えが正しい事を証明する為、人類の破滅を目論むようになる。
2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、1枚目の『ペルソナ2 罪』にメインキャラクターとして登場するペルソナ使いの少年。『ペルソナ2 罰』にもサブキャラクターとして登場する。
珠閒瑠市にある「春日山高校(通称:カス校)」に通う、色白なヴィジュアル系の格好をした少年。珠閒瑠市内の寿司屋の息子でもある。本編開始前からペルソナを持っており、その力を使ってカス校の番長「死神番長」としてのし上がる。カス校の不良達を監視している。喧嘩相手のパンツを脱がす事から「パンツ番長」というあだ名もある。幼少期は太っていたが、当時惚れていた相手から投げかけられた厳しい言葉がきっかけでダイエットをし、今の体型を手に入れた。その影響か自分の容姿に自信がある、ナルシストな少年に成長。文武両道な超完璧人間である『ペルソナ2 罪』の主人公・達哉の事をライバル視している。
巷で噂の「ジョーカー」に恨まれており、その原因を探る為、ジョーカーからの「復讐」に立ち向かっていく。その最中、ジョーカーの影に黒幕としてニャルラトホテプがいる事を知り、仲間達と共に彼の目論見を阻止しようと奮闘する。
黛ゆきの(まゆずみ ゆきの)
2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、1枚目の『ペルソナ2 罪』にメインキャラクターとして登場するペルソナ使いの女性。『ペルソナ2 罰』にもサブキャラクターとして登場する。前作『女神異聞録ペルソナ』に登場したペルソナ使いでもある。
年は20歳。カメラマン見習いの専門学校生で、ティーンズ向け情報誌「クーレスト」の編集記者兼ペルソナ使いの舞耶とコンビを組んで活動している。舞耶からは「ユッキー」と呼ばれている。カメラの師である藤井俊介に憧れており、カメラマンになるべく修行をしているが、かつてどうしようもない不良だった自分を救ってくれた恩師・高見冴子(たかみ さえこ)のような教師にもなりたいと思っており、どちらの道に進むべきか悩んでいる。
舞耶と共に情報誌の仕事としてジョーカーについて調べていたなか、達哉、ギンコ、ミッシェルがジョーカーに狙われている事を知り、彼らと同じペルソナ使い、そしてクーレストのカメラマンとして彼らと同行する事を決める。その最中に全ての黒幕・ニャルラトホテプの存在を知る。その後、ニャルラトホテプの呪縛から解き放たれた淳に自分のペルソナ使いとしての能力を与えた事により、本編ストーリーから離脱。達哉達とは別行動を取るようになる為、ニャルラトホテプとの直接対決はしていない。
周防克哉(すおう かつや)
2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、『ペルソナ2 罰』にてメインキャラクターとして登場するペルソナ使いの男性。1枚目の『ペルソナ2 罪』でもサブキャラクターとして登場している。『ペルソナ2 罪』の主人公・達哉の兄であり、職業は刑事。『ペルソナ2』の舞台、珠閒瑠市にある「港南警察署」の刑事課に所属している。年は25歳で階級は巡査部長である。
『ペルソナ2 罪』の世界では、家族を省みない達哉に対してキツイ言葉を投げかける事があったが、『ペルソナ2 罰』では生真面目で弟想いな青年になっている。また『ペルソナ2 罰』ではメイン級のキャラクターになった事からか、『ペルソナ2 罪』よりもさらにキャラ掘りがされており、甘いものとカレーライスと猫が好きと見た目の堅物具合からは想像もできない一面がある事が発覚している。ただし、辛いものが苦手な為に辛口のカレーだけは決して食べられず、猫に関しても猫アレルギーな為触れないらしい。
『ペルソナ2 罪』でのニャルラトホテプとの関わりはないが、『ペルソナ2 罰』の世界線においては、巷で噂の殺人鬼「ジョーカー」を追う中で、全ての黒幕・ニャルラトホテプの事を知り、彼の目論見を阻止する為に仲間達と奮闘する事になる。
芹沢うらら(せりざわ うらら)
2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において『ペルソナ2 罰』にてメインキャラクターとして登場するペルソナ使いの女性。1枚目の『ペルソナ2 罪』でもサブキャラクターとして登場している。本職はある下着メーカーの営業社員。『ペルソナ2 罰』の主人公・舞耶の高校時代からの親友で、卒業後は一緒に暮らしている。
化粧や家事に長けており、強い結婚願望を持つ。しかし男運はないようで、いつもめんどうな男にひっかかったり、結婚詐欺にあったりしている。特殊な経歴や職歴を持つメンバーで構成されている仲間達の中で唯一の一般人枠だといえる。
『ペルソナ2 罪』でのニャルラトホテプとの関わりはないが、『ペルソナ2 罰』の世界線においては、巷で噂の殺人鬼「ジョーカー」に関わる事件を追っていく中で、全ての黒幕・ニャルラトホテプの事を知り、彼の目論見を阻止する為に仲間達と奮闘する事になる。
パオフゥ/嵯峨薫(さが かおる)
2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、『ペルソナ2 罰』にてメインキャラクターとして登場するペルソナ使いの男性。1枚目の『ペルソナ2 罪』でもサブキャラクターとして登場している。
掲示板サイトを運営し、珠閒瑠市内にあふれている噂を集めている謎多き人物。自称、台湾人。名前の「パオフゥ」は中国語で「復讐」を意味する言葉である。また掲示板サイト以外に、盗聴・ハッキングといった諜報技術にも優れている事から「盗聴バスター」としての仕事も請け負っている。
『ペルソナ2 罪』では掲示板サイトの管理者として、サイトを通して珠閒瑠市に広まっている噂を集めにきた主人公・達哉に情報を与える役割を担っている。その為、ニャルラトホテプとの直接的な関わりはない。『ペルソナ2 罰』の世界線においては、巷で噂の殺人鬼「ジョーカー」に関わる事件を追っていく中で、全ての黒幕・ニャルラトホテプの事を知り、彼の目論見を阻止する為に仲間達と奮闘する事になる。
アドルフ・ヒトラー/フューラー
「噂が現実になる」という珠閒瑠市に蔓延っていた力により甦った、ドイツの政治家。『ペルソナ2 罪』の物語中盤に、かつて己が率いていた政党・ナチスの残党である「ラスト・バタリオン」と共に、珠閒瑠市に現れる。そこで再び力を手にする為、珠閒瑠市にあった巨大宇宙船・シバルバーと、そのシバルバーを動かす為の力の源である水晶髑髏を狙い、ニャルラトホテプの化身・偽橿原が率いていた仮面党と戦う。
なお、PS版用のソフト発売時には「アドルフ・ヒトラー」と、史実上の名前が使用されていたものの、後に発売したPSP版では「フューラー」という名前に変更されている。
須藤竜蔵(すどう りゅうぞう)
珠閒瑠市の政治家。2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、1枚目の『ペルソナ2罪』では「県議会議員」として名前のみ登場する。『ペルソナ2 罰』では出世し、法務大臣兼外務大臣を務めている。表向きは清廉潔白な人物で知られているが、その本性は冷酷な権力欲の亡者である。台湾マフィア「天道連」と癒着をしていたり、秘密結社「新世塾」の幹部を務めていたりもする。
ニャルラトホテプ本人と直接的な対面はしていないものの、彼の化身の1つである戦国武将・澄丸清忠のミイラを通して、様々な啓示を受け取っていた。竜蔵は澄丸清忠のミイラを新世塾の本尊として扱い、盲信している。ニャルラトホテプは竜蔵のこの「盲信っぷり」を利用し、人類破滅の為に暗躍させていた。
ニャルラトホテプの名言・名セリフ/名シーン・名場面
「お前達は、一つ大きな事を学んだぞ。どうにもできない事もあるという、世の理をだ!」
『ペルソナ2 罪』の、ラスボス戦闘終了後のニャルラトホテプの台詞。
ラスボス戦闘終了後、「イン・ラケチ」に書かれていた内容を実現する為に現れたイデアルにより、舞耶が槍で刺され殺される事件が発生する。それまでどんな事があっても全て乗り越えてきた達哉達であったが、自分達にとって大事だった人物が死んでしまった事により、彼等の心は絶望の2文字で染まってしまう。この一連の光景を見たニャルラトホテプは、やはり人間は完全な存在にはなりえないのだと悟り、己の考えが正しかった事実に喜び、彼等の絶望を糧にするかのように世界を滅亡させてしまう。その際、ニャルラトホテプが達哉達に向かって述べた台詞が、この「お前達は、一つ大きな事を学んだぞ。どうにもできない事もあるという、世の理をだ!」という台詞である。
どれだけ頑張っても、大事な舞耶を救う事が出来なかった達哉達の無力さを嘲笑うと同時に、どれだけ達哉達が世界を救う為に奮闘してきても、それを望まぬイデアルのような人間がいる限りその努力が報われる事はない、という事実を皮肉っている事が推測される。努力をすればするだけ結果が出るものがあるのと同じくらいに、どれだけ本人が努力しても報われないものというのも、世の中には存在する。ここでのニャルラトホテプの台詞は達哉達を嘲笑うと同時に、世の中に実在する真理の1つを説いている台詞だといえる。間違った事を言っていないだけに、その「どうにもできない事」として起きてしまった、舞耶の死や人類破滅という物語の結末を、達哉達、そしてプレイヤーの中に重たく伸し掛けてくる台詞だ。
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ペルソナシリーズの音楽・BGMまとめ
『ペルソナ』とは、株式会社アトラスより発売されているジュブナイルRPGシリーズである。全世界累計売上本数が1300万本越えの大人気ゲームとなっている。その人気の理由の1つにあるのが、ゲーム本編を彩る楽曲達の存在がある。魅力的な楽曲で多くのファンの心を掴んでいったペルソナの音楽は、人気が高まった結果両国国技館を舞台にライブを行ったり、リズムゲームまで発売するまでに至っている。ペルソナの魅力を語る上で外せない要点である。
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目次 - Contents
- ニャルラトホテプの概要
- ニャルラトホテプのプロフィール・人物像
- ニャルラトホテプの能力
- グレートファーザー
- ファイアストーム
- メギドラオン
- 失意の悪夢
- 大地の怒り
- シールズブレイド
- ハイプレッシャー
- 追憶の波動
- 旋風陣
- 迷妄のチャネリング
- フィアトレント
- マスター18
- 月に吼えるもの
- メギドラオン
- 不滅の黒
- 拡散閃影殺
- ガードパニッシュ
- オメガクラスタ
- ニャルラトホテプ
- カオスエレメント
- 刻の車輪
- 這いよる混沌
- 拡散閃影殺
- 運命の車輪
- 泡沫の波紋
- ニャルラトホテプの来歴・活躍
- 『ペルソナ2 罪』
- 「人類のネガティブマインド」を具現化した存在として誕生したニャルラトホテプ
- ニャルラトホテプによる人類破滅計画の始まり
- 拡大していく人類破滅計画
- 待ち受けていた悲しい結末
- 『ペルソナ2 罰』
- 再び人類破滅計画を開始するニャルラトホテプ
- ニャルラトホテプの行動が導き出してしまった皮肉な結末
- ニャルラトホテプの関連人物・キャラクター
- フィレモン
- 周防達哉(すおう たつや)/P2罪主人公
- 天野舞耶(あまの まや)/P2罰主人公
- 黒須淳(くろす じゅん)
- ギンコ/リサ・シルバーマン
- ミッシェル/三科栄吉(みしな えいきち)
- 黛ゆきの(まゆずみ ゆきの)
- 周防克哉(すおう かつや)
- 芹沢うらら(せりざわ うらら)
- パオフゥ/嵯峨薫(さが かおる)
- アドルフ・ヒトラー/フューラー
- 須藤竜蔵(すどう りゅうぞう)
- ニャルラトホテプの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「お前達は、一つ大きな事を学んだぞ。どうにもできない事もあるという、世の理をだ!」
- 「生に意味などないと知るがいい!答えなど、どこにもないと泣くがいい!ゆえに闇があり影がある!私は、お前たち人間そのものだ!」
- 「だが…憶えておけ…!宇宙の中心で蠢く白痴の塊とは、貴様ら自身だということを…!!貴様らある限り…私は消せんっ…!!」
- ニャルラトホテプの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『ペルソナ2』のニャルラトホテプはあくまでも「クトゥルフ神話」とは別物
- 前作『女神異聞録ペルソナ』のボスキャラクターとしても登場していたニャルラトホテプ