パオフゥ／嵯峨薫（ペルソナ2）の徹底解説・考察まとめ

パオフゥ／嵯峨薫の概要

パオフゥ／嵯峨薫（さが かおる）とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の2作目に登場する男性キャラクターである。2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、2枚目のディスク『ペルソナ2 罰』のメインキャラクターを務めている。1枚目のディスク『ペルソナ2 罪』にもサブキャラクターとして登場する。
掲示板サイトを運営して、『ペルソナ2』の舞台である「珠閒瑠市」に溢れる噂を集めている謎の男性。『ペルソナ2 罪』では「噂屋」とも呼ばれている。盗聴やハッキングといった諜報技術に長けており、『ペルソナ2 罰』ではその技術を活かして「盗聴バスター」をしている事も明らかにされている。またパオフゥは舞耶達と出会う以前からペルソナ使いの能力に覚醒しており、舞耶達よりも歴のあるペルソナ使いでもあったりする。

パオフゥが作中に最初に登場したのは『ペルソナ2 罪』の物語中盤、怪人・ジョーカーの行方を追う為に主人公達が珠閒瑠市に溢れている「噂」を入手する為に、市内にあるネットカフェにやってきた時の事となっている。この時、パオフゥは噂を集めている掲示板サイトの謎の管理者・パオフゥとして登場する為、主人公達とのやりとりは基本ネット上での事となり、パオフゥ本人がその場に登場する事はない。
ただし『ペルソナ2 罪』の主人公である周防達哉（すおう たつや）の過去回想シーンで、若かりし頃のパオフゥ登場するシーンがある。だが作中で明確な名前の表示は行われていない為、名前つきで登場するのはネットカフェが初めての事といえる。

次にパオフゥが登場するのは『ペルソナ2 罰』の物語前半、怪人・JOKERの行方を追う為に珠閒瑠市に溢れている「噂」を探していた『ペルソナ2 罰』の主人公・天野舞耶（あまの まや）とその仲間達が、噂屋であるパオフゥの事を知り、彼のもとへ訪れた時がパオフゥの初登場シーンとなっている。
パオフゥはJOKERの件には、法務大臣兼外務大臣の須藤竜蔵（すどう りゅうぞう）が関わっている事を掴んでいた。実はパオフゥと竜蔵の間にはある因縁が存在しており、その復讐の為に彼は竜蔵の事について調べていた。この情報はその最中に掴んだものだったのだ。

舞耶達がJOKERを追っている事を知ったパオフゥは、竜蔵への復讐を行う機会だと思い、彼女達の仲間になって共にJOKERを追う事を決める。こうして竜蔵に対する復讐を果たす為、パオフゥは舞耶達と共にJOKERを追いかけていく事となったのだった。

パオフゥ／嵯峨薫のプロフィール・人物像

性別：男
年齢：32歳
職業：掲示板サイトの管理者・盗聴バスター
身長：177cm
体重：63kg
誕生日：6月13日
血液型：AB型
星座：双子座
CV：中田譲治

珠閒瑠市に流れる「噂」を集める掲示板サイトを運営している自称、台湾人の男。名前の「パオフゥ」は中国語で「復讐」を意味する単語である。掲示板サイトの運営以外にも「盗聴バスター」としても様々な仕事をしており、口では言えないような犯罪をいくつか犯していたりもするよう。しかしそんな生業の為、珠閒瑠市内の様々な裏情報に通じている。

ロン毛にサングラス、ジャラジャラと大量に身につけられたアクセサリーに、さらには金色一色のスーツを胸元を大きく開けた黒いYシャツの上から着るというド派手なファッションに身を包んでいる。ただし当の本人はこのファッションを「渋かっこいい」と思っており、派手という意識はない様子。独特なファッションセンスの持ち主である事が察せられる。

性格は、ひねくれ者の一言。酒とタバコが大好きな皮肉屋で、人を喰ったような態度を取るキャラクターとなっている。その為、生真面目な性格で本職が刑事であるペルソナ使い・周防克哉（すおう かつや）とは意見を衝突しあう事が多い。

ペルソナ覚醒時に「相棒」であった人物を亡くした過去を持っており、その事からペルソナ能力に対して「相棒1人も助けられない能力」と言った複雑な想いを抱いている。

パオフゥ／嵯峨薫のペルソナ能力

オデュッセウス

パオフゥの初期ペルソナ。『ペルソナ2』では、『ペルソナ3』以降では主人公にのみ備えられた「複数のペルソナが使用できる」といった能力「ワイルド」が、ペルソナ使い全メンバーに備えられている。その為、初めてペルソナ能力を使った際に召喚するペルソナの事は「初期ペルソナ」と呼び、他のペルソナと分けて呼ぶ形が取られている。
また『ペルソナ2』と前作『女神異聞録ペルソナ』では、ペルソナの召喚毎に決まったSPが消費されるシステムになっている。使うスキル毎に消費SP量が変わってくる『ペルソナ3』以降には存在しないシステムである。

アルカナは「HANGEDMAN（吊るされた男）」。モデルは古代ギリシャの吟遊詩人「ホメーロス（ホメロス）」が作りあげた著の伝記小説『オデュッセイア』の主人公「オデュッセウス」である。英語では「ユリシーズ」と呼ばれている。ギリシャの島国「イタケー」の王様であり、名前の意味は「憎まれし者」。オデュッセウスが生まれる際、母方の祖父「アウトリュコス」が、「私は今まで多くの人間に憎まれてきた。故に『憎まれし者（オデュッセウス）』と名付けなさい」と命令した為、その通りの名がつけられたとされている。
文武に長けた智将とされており、なかでも神話内で起きた戦争「トロイア戦争」において、彼が戦を終わらせる為に取った「トロイの木馬」作戦は、今でも多くの人々の間で語り継がれる有名な伝承となっている。弓と槍が得意な武人であったとも伝えられている。

見た目は、包帯を巻きつけた侍のような姿をした男型のペルソナ。しかし口紅を引いているかのような口に、水中ゴーグル、さらにはしゃぶしゃぶ鍋のような形の頭に、下半身もさらしの上からニーソを穿いていたりなど、侍と思えない奇抜な格好をしたペルソナともなっている。パオフゥ自体が独特なセンスの持ち主の為、その影響を受けているのではないかと推測がされており、ファンからは「シュノーケル侍」というあだ名をつけられた。

主に疾風属性、投具属性、バステ系のスキルを覚える。剣撃属性のような侍らしい技は覚えない。投具属性やバステ系のスキル構成からは、侍というよりも忍者に近しいものを感じるペルソナである。

弱点属性は、地変。光属性、闇属性、「混乱」、「魅惑」、「睡眠」系のバステ技に対する耐性を持ち、疾風属性と電気属性は無効となっている。
召喚する際に必要なSPは8。

ガル

疾風属性の攻撃技。
オデュッセウスが初期から持っているスキル。
敵1体に小ダメージを与える事ができる。

イルゾーン

バステ系スキル。
オデュッセウスのランクが3になった時に習得する。
敵1体に52％の確率で状態異常「幻影」を付与する事ができる。

九十九針

投具属性の攻撃技。
オデュッセウスのランクが4になった時に習得する。
敵1体に小ダメージを与える事ができる。

まどろみの誘い

バステ系スキル。
オデュッセウスのランクが6になった時に習得する。
敵1グループに52％の確率で状態異常「睡眠」を付与する事ができる。

マハガル

疾風属性の攻撃技。
オデュッセウスのランクが8になった時に習得する。
敵1グループに小ダメージを与える事ができる。

癒やしの調べ

回復系スキル。
オデュッセウスが「変異」した時に習得する。
味方全体のHPを小回復する事ができる。

パオフゥ／嵯峨薫の来歴・活躍

『ペルソナ2 罪』