半妖の夜叉姫 弐の章(犬夜叉続編アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『半妖の夜叉姫 弐の章』とは、現代と戦国時代を舞台にした、人と妖怪の混血の少女たちの冒険譚『半妖の夜叉姫』の続編である。高橋留美子原作の『犬夜叉』とは世界観と一部キャラクターを共有しており、同作が本作の前日譚となっている。
時を行き来する力を持つ時代樹の精から、世を滅ぼさんと画策しているという大妖怪・麒麟丸の討伐を請け負った、それぞれに妖怪の血を引く日暮とわ、その妹のせつな、賞金稼ぎのもろは。麒麟丸を倒す力を求めて新たな旅を始めたとわたちの前に、その麒麟丸の娘だという少女・りおんが現れる。

『半妖の夜叉姫 弐の章』の概要

『半妖の夜叉姫 弐の章(はんようのやしゃひめ にのしょう)』とは、現代と戦国時代を舞台にした、人間と妖怪の混血の少女たちの冒険譚『半妖の夜叉姫』の続編である。高橋留美子による世界的ヒット作『犬夜叉』とは世界観と一部キャラクターを共有しており、時系列的には同作が本作の前日譚という関係にある。
『半妖の夜叉姫』と『犬夜叉』が世界観を共有していることについては高橋留美子も公認しているが、本作においてはキャラクターデザインにしか関わっておらず、実質オリジナルアニメに近い作品となっている。国内外にファンの多い『犬夜叉』のその後の物語ということもあり、“主人公たちの敗北”という形で終わった前シリーズの続きがどうなるのか、放送前から期待と注目を集めていた。

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戦国時代、日本の妖怪の頂点に立っていたのは、殺生丸(せっしょうまる)と麒麟丸(きりんまる)という二大妖怪だった。その麒麟丸が「この世を滅ぼそうとしている」ことを感づいた時代樹の精霊は、殺生丸の双子の娘である日暮とわ(ひぐらし とわ)とせつな、彼女たちの従姉妹にあたる賞金稼ぎのもろはに討伐を依頼する。
そのとわは、幼い頃に時代樹の力で戦国時代から現代へと飛ばされ、平和な日本で自分の力を持て余しながら生きていた。再び時を渡ることでせつなと再会したとわは、彼女が過去の記憶を完全に失っていることを知ると、それを取り戻す鍵となる「夢の胡蝶」という存在を追い求めて冒険を繰り返す。現代育ちのとわを危なっかしくて見ていられないせつな、共に麒麟丸討伐の依頼を受けたもろはもこれに同行し、3人は互いを仲間と認識して強い絆を結んでいく。

一方、「時空を超える半妖たちによって麒麟丸が倒される」という予言を受けた麒麟丸の周囲でも、それを体現するとわたちを排除すべきとの機運が高まる。送り込まれる刺客を次々に打ち倒していった末に、ついに麒麟丸と対峙するとわたちだったが、彼の強大な力に及ばず敗北する。
夢の胡蝶、時の歯車、阿久留、吸妖魂の根。殺生丸の力を借りて死地から生還した3人は、物語の根幹に迫る謎を追う新たな旅を始める。そんな彼女たちの前に、麒麟丸の娘だという少女・りおんが現れるのだった。

『半妖の夜叉姫 弐の章』のあらすじ・ストーリー

第1期(第1話~第24話)

戦国時代。大地を穿つ妖霊星すらも切り伏せる力を持つ大妖怪「麒麟丸」と「犬の大将(いぬのたいしょう)」は、それぞれ東と西の日本妖怪を従えて睨みを利かせていた。その犬の大将が死した後、彼の息子で匹敵する力を持つ殺生丸は西の妖怪王としての跡を継がず、自由気ままに妖怪らしく生きていた。
しかしある時、「時空を超える半妖たちによって麒麟丸は倒される」という予言がもたらされる。殺生丸の腹違いの弟である犬夜叉(いぬやしゃ)は、現代から時を超えて戦国時代にやってきたかごめという娘を妻にしており、彼女こそはまさにこの予言で言い表されている人物かと思われた。

麒麟丸はこれを一笑に付したものの、彼の姉である是露(ぜろ)は本気で案じ、かごめと犬夜叉、彼女たちと共に大冒険を繰り広げた者たちの抹殺を画策。是露や部下たちにせっつかれる形で麒麟丸も重たい腰を上げる。かごめと知り合いの人間の少女・りんを妻としていた殺生丸は、是露が彼女をも狙っていることを察し、自身の家族と血族を守るために表向き麒麟丸に協力しながらこれを逃がしていく。
犬夜叉とかごめは麒麟丸にも手出しができない冥道に封じ、妻であるりんと彼女が産んだ2人の娘・とわとせつなは時代樹の森に施した結界の中に隔離する。しかし是露は執念深くこれを突き止め、時代樹の森に火を放つ。火事から逃げ惑う中、とわはせつなと離れ離れになり、時を行き来する力を持つ時代樹が開けた時空の裂け目を通って現代日本へと辿り着く。

その後とわは現代で普通の少女として、半妖としての力を隠しながら生きていく。しかしある時、妖怪退治屋として成長したせつなと、犬夜叉とかごめの娘であるもろはが、時代樹の力で現代まで飛ばされてくる。
「夢の胡蝶」という精霊に記憶を奪われ、せつなはとわのことを完全に忘れていた。とわは妹の記憶を取り戻すため、夢の胡蝶を捕まえるために己の生まれた戦国時代へと帰還。せつなともろはも巻き込み、様々な冒険に繰り出していく。

戦国時代に向かう途中、とわたちは時代樹の精霊から「世を滅ぼそうとしている麒麟丸を倒してほしい」と依頼される。なぜそんなことをしなければいけないのかピンと来ない3人だったが、是露はとわたちこそが予言にあった「時空を超える半妖たち」ではないのかと考え、次々と刺客を放つ。その内の1人で、自らを“木偶”と称する理玖という少年は、とわたちを直接襲うでもなくなんらかの思惑を持って暗躍。怪しげな雰囲気を漂わせつつも、根っこのところでは親切で物腰柔らかい理玖に、とわは心惹かれていく。
夢の胡蝶に至る有力な手掛かりも得られないまま刺客を退け続けたとわたちは、ついに是露と相対する。一度はこれを倒すものの、その場に殺生丸が駆け付けて彼女を助ける。まともに言葉を交わしたこともない父親の登場と、彼が敵である是露を救ったことに困惑するとわたちだが、姉の窮地を見て取った麒麟丸がその場に登場。なぜか手助けしようともしない殺生丸が見守る中、とわたち3人と麒麟丸の死闘が始まる。

各々の身に流れる大妖怪の血を覚醒させて奮闘するとわたちだったが、麒麟丸の力はそれをも上回り、せつなが命を落とす。とわたちもまた力尽きて立ち上がれなくなると、麒麟丸は彼女たちにトドメは刺さずに引き上げていく。
守らなければならなかった妹を失い、悲嘆に暮れるとわ。そんな彼女の前に殺生丸が降り立ち、「試してみるか」と言いながら、一連の戦闘の中で刀身が半ばから折れた己の刀を差し出す。その刀は天生牙と呼ばれ、死者を一度だけ蘇らせる力を持っていた。

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新たなる旅路

押し寄せる魍魎の大群の相手をもろはに任せ、折れた天生牙に己の妖力を注ぎ込んで疑似的に完全な状態にすると、とわはこの力を使ってせつなを蘇らせる。これを見届け、この場に現れた妖怪刀鍛冶・刀々斎(とうとうさい)に天生牙の打ち直しを依頼すると、殺生丸はいずこかへと飛び去っていく。
その刀々斎は、せつなに「所縁の断ち切り」という新たな得物を授けると、麒麟丸と戦うならそれ相応の武器が必要だととわたちを諭す。彼が挙げた吸妖魂の根という品を手に入れ、また“人と人のほつれた縁を断つ”力を持つ所縁の断ち切りを使いこなせるようになるため、とわたちは新たな旅に赴く。

銀鱗の呪い

とわたちが戦国時代で大冒険を繰り広げる10数年前のこと。「半妖が麒麟丸を滅ぼす」という四魂の玉の予言を恐れた是露は、麒麟丸に匹敵する力を持つ殺生丸と人間の娘・りんとの間に生まれた子供たちや、その殺生丸の弟でもある半妖の犬夜叉を警戒し、これを先んじて倒す策謀を進めていた。
殺生丸が自分の子(とわとせつな)をどこかに隠したと知るや、是露は彼の妻であるりんに目を付ける。体中が銀色の鱗に覆われて死亡する呪いをかけ、助ける代わりに娘たちを差し出せと迫ったのだ。

しかしりんは「娘たちを差し出すくらいなら自分が死にます」と夫に懇願し、殺生丸もその想いに応える。腹心の邪見に命じてりんを時代樹の中に封じ、彼女の時を止めることで呪いの進行を抑えようとしたのである。さらに夢の胡蝶でせつなから眠りを奪ってりんに注ぐことで、彼女の封印は完成する。
用意周到なことに、是露は自分とりんの間に縁を結び、自分の死がそのままりんの死にもなるよう細工をしていた。このまま是露が活動を続け、犬夜叉やその仲間たちと戦うことになれば、彼らは是露に勝ってしまうかもしれない。そう考えた殺生丸は、麒麟丸に協力するふりをして弟夫婦でもある犬夜叉とかごめを黒真珠の中に封じる。

これが誇り高く、その気になれば自分だけでも麒麟丸を倒し得る力を持つ殺生丸が、彼や是露との直接の戦闘を避けつつ物語の裏で暗躍している理由だった。

りおんとの出会い

吸妖魂の根が産霊山(むすびやま)にあることを突き止めたとわ、せつな、もろは。霊力に優れたもろはの活躍で張り巡らされた結界を突破して山中に踏み込むと、そこで待っていたのは麒麟丸の娘・りおんだった。
りおんはとわに吸妖魂の根を渡すと、自身の身の上を語り始める。彼女は600年前にすでに死亡しており、ここにいるのは娘との別離を拒んだ麒麟丸がむりやり現世に留めた魂だけであるという。その麒麟丸は、時を司る阿久留(あくる)という精霊を我が物にして未来の日本に向かうことを画策しており、これを許せば世界は滅んでしまうという。時代樹の精霊が語っていた“麒麟丸がもたらす末法末世”とはこのことだったのだ。

りおんは「たとえ倒すことになってでも父を止める」ことを望み、とわたちに同行を申し出る。吸妖魂の根から生まれた斬星剣という武器を手に入れ、自身の墓土から作り出した人形を仮初の肉体としたりおん、そして本格的に麒麟丸から離れてとわたちと共に歩む道を選んだ理玖(りく)と共に、産霊山を後にするとわたち。その前に不意に殺生丸が現れ、娘たちの成長と、それぞれが新たに固めた「母を救い、麒麟丸を倒す」という決意を見て取ると、せつなに憑依していた夢の胡蝶を切り捨てる。
これによりせつなは眠りを取り戻すも、ほぼ完全に停止していたりんの時もまた動き出す。その決意が本物なら、銀鱗の呪いがりんの命を奪う前に決着をつけてみせろという、殺生丸なりの不器用にして苛烈な激励だった。

三者三様の戦い

もろはは屍屋の竹千代(たけちよ)から個人的な依頼を受け、せつなは妖怪退治屋の仕事で遠出することとなり、とわはりおんや理玖としばし同行。3人は別々の場所で苦難に直面し、それを乗り越えていく。
竹千代は狸平(まみだいら)家という妖怪狸一族の若君であり、政敵である狸穴将監(まみあな しょうかん)の魔の手から逃れるため、これまで身分を隠し屍屋の下っ端として働いていた。いよいよ元服が近づき、弟の菊之助(きくのすけ)を傀儡として圧政を敷く将監を打倒するため、もろはの力を借りようとしたのだ。かつて犬夜叉や彼の仲間たちとも戦った将監は、侮れない曲者ぶりを発揮してもろはを追い詰める。しかし彼の技を破る術を犬夜叉の仲間の1人である弥勒(みろく)から学んだもろはによって倒され、狸平家に平和が戻るのだった。

その頃、せつなは北国にある五穀村で、村に豊作をもたらす秘宝「五穀の恵み」を狙う謎の存在・魔夜中(まよなか)と戦っていた。積極的に人間を傷つけようとしない彼に疑念を感じて話を聞いてみれば、実は魔夜中はかつてはこの一帯の土地神で、人間たちに騙されて奪われた「五穀の恵み」を取り戻そうとしていただけであることが判明する。
「五穀の恵み」はもはや力を失いつつあり、これを手に入れたところで魔夜中がかつての力を取り戻すわけではないが、自分と縁の深い品であるだけにどうしても妄執が捨てられないのだという。これを哀れに思ったせつなは、所縁の断ち切りに導かれるまま魔夜中の妄執を断ち、彼の心を救う。五穀村の人々からは報酬がもらえなくなるものの、こうしてせつなは所縁の断ち切りの力を完全に使いこなせるようになる。

せつなやもろはがそれぞれに強敵を打ち破っていた頃、りおんや理玖と旅をしていたとわは、いよいよ本格的に動き出した是露の術で、七星の館へと転移させられてしまう。1人の味方もいない中、とわは是露たちの策謀で“妹との別離”というトラウマを刺激され、憎悪のままに潜在的な力を解放。祖父である犬の大将さながらの猛威を振るって是露に襲い掛かる。

是露との決着

是露の目的は、自分を殺させることで縁で結ばれているりんの命をも奪い、とわに“母殺し”の罪を背負わせることにあった。怒りに我を忘れて猛り狂う彼女の姿に、かつて愛した犬の大将の姿を垣間見た是露は、それを懐かしむように、あるいは愛でるようにしながら応戦する。
殺生丸たちの導きによって事態を把握したせつながここに駆けつけ、母であるりんから託された、これまで自分の夢を吸い続けていた夢の胡蝶をとわに渡す。そこには、別離に苦しんでいたのは自分も同じで、夢の胡蝶にその記憶を吸われてずっと思い出せないでいたことを心苦しく思っているというせつなの想いが詰まっていた。苦しんでいたのは自分だけではないと気付いたとわは、是露に対する憎悪から解放される。

とわに自分を殺させる計画が失敗したことを悟った是露は、せめてりんを道連れにしようと自害を図る。しかし一瞬早くせつなが所縁の断ち切りで是露の妄執を断ち、彼女の内にあった「“犬の大将の死”という予言を知っていたのに、彼が死ぬはずがない、無敵の存在であってほしいとの思いから何も行動を起こさず、愛する者を見殺しにしてしまった」という絶望と後悔を払う。
とわを通して犬の大将の存在を感じ取った是露は、かつて彼から送られた「是露殿は是露殿のままでいい」との言葉を思い出し、自分の行いがただ己の過ちを認めたくないという想いから生まれたものでしかなかったことを悟って涙する。あらゆる姦計を打ち破ったとわとせつなを称賛すると、是露は「もはや未練は無い」と言い残し、この場に駆けつけた理玖によって命を絶たれる。妄執から解放された是露が、死によって己に決着をつけることを望んでいると気付いたがゆえの、理玖の最後の恩返しだった。

殺生丸vs麒麟丸

是露との決着を果たしたとわとせつなは、母であるりんに会おうと時代樹の下へと向かう。その際、とわはどこか憂いを帯びた理玖の姿を見て、「もう2度と会えないのではないか」との予感を覚える。果たしてそれは正しく、りおんは命を懸けてでも麒麟丸を討つことを、理玖は彼女に最後まで付き従うことを決意していた。麒麟丸の死はその角から生まれた理玖の死をも意味していたが、いつしか淡い思いを抱くようになっていたとわのためにも、彼は命尽きることを覚悟で戦う意志を固めていた。
一方、もろはは「もう犬夜叉夫婦を封じておく必要はない」と判断した殺生丸から唐突に2人を封じた黒真珠を渡されて困惑していた。封印を解除するのは簡単だが、どんな顔をして両親に会えばいいのか分からない。悩んでいたところに時の精霊・阿久留が現れ、次いで気配を辿ってこれを追っていた麒麟丸がやってくる。姿の見えないはずの阿久留をもろはが目で追ったことで、“犬の大将の血筋には阿久留を視認できる”と察した麒麟丸は、彼女から黒真珠を奪って「両親を砕かれたくなければ阿久留を連れてこい」と命じる。

黒真珠を取り返そうと飛び掛かるもろは、軽々とこれをあしらう麒麟丸。もろはが吹き飛ばされて動けなくなったところで、時代樹の中でりんとの再会を果たした殺生丸が現れ、もはや決着を長引かせる理由はないとばかり麒麟丸と戦い始める。限りなく最強に近い2人の妖怪が壮絶な死闘を繰り広げる中、りんに会うためにやってきたとわとせつなが倒れているもろはを見つける。
黒真珠が奪われたことを聞いたとわたちは、これを取り戻そうともろはと息を合わせて麒麟丸を攻撃。それぞれの強みを活かした連携攻撃は、殺生丸との戦いを心底楽しんでいた麒麟丸を捉え、少なくないダメージを与える。しかしそれゆえに彼を激昂させてしまい、切り札である巨大妖火球を反撃に叩きつけられるという結果を招く。咄嗟に身を投げ出してとわたちを守った殺生丸は、麒麟丸から取り戻した黒真珠に彼女たちに隠し、自身は深手を負って森に落下していく。

親子の再会

黒真珠の中で、もろはは父・犬夜叉と母・かごめと再会。その犬夜叉の提案で、とわが天生牙を黒真珠の中に呼び出し、この力を使うことで脱出にも成功する。
一方、巨大妖火球の直撃を受けた殺生丸は、その妖気によって魄(肉体を動かす力)を蝕まれて命尽きようとしていた。自身が最強であること、阿久留を手中にすることにこだわる麒麟丸はりんや邪見にも牙を剥き、妻を守らんがために殺生丸は最後の力を振り絞って応戦。その最中、「なぜ時を超えることにこだわるのか」と殺生丸に問われた麒麟丸は、令和の時代に妖霊星という天体が地球に落ちること、それを人間たちの前で破壊して自らの最強を永遠に歴史に刻むことが目的だと答える。かつて犬の大将に斬り落とされた麒麟丸の右腕は、かごめも通った骨喰いの井戸のタイムトンネルを渡って令和の時代に辿り着き、そこで人としての姿を得て、希林理(きりん おさむ)という名で生活していた。その希林を通して、地球に迫り来る妖霊星の気配をはっきりと感じるというのだ。

犬夜叉たちと冒険を繰り広げた妖怪子ぎつね・七宝(しっぽう)とも合流したとわたちは、彼の術で時代樹の森へと戻る。もろはと犬夜叉とかごめが麒麟丸の相手をしている間に、殺生丸の命を蝕む妖気をとわが斬星剣で払い、当面の危機は去る。ようやく母との再会が叶ったとわとせつなだったが、麒麟丸が阿久留を手にすることも、令和の世界が妖霊星で壊滅することも防がねばならず、どちらももう余裕が無い状態だった。りんは「今やらなければならないことをしてください、そして生きて帰ってきて」と2人の娘に声をかけ、彼女たちを送り出す。途中でもろはと合流すると、麒麟丸の足止めを犬夜叉たちに任せ、とわたちは時間を超えるために時の風車がある殺生丸の母こと御母堂の館へと向かう。
その直後、麒麟丸は娘のりおんの異変を感知し、犬夜叉たちとの戦いを中断して彼女の下へと駆けつける。墓土でできた今のりおんの肉体は生物としては歪で、その活動には限界があったのである。自身の妖気を注がれて回復したりおんに「礼は申しません」と言われて呆れた顔を向けつつ、麒麟丸は彼女に「間もなくお前の新しい体が手に入る」と語り掛ける。実には斬星剣には「使用する者の魂(心を動かす力)を吸い取る」という呪いがかけられており、これを使い続ければ、とわはいずれ精神的に死亡するという。それをりおんの新しい体として利用しようというのだ。

麒麟丸の思い通りにはさせないと、戦いを挑むりおんと理玖。しかし麒麟丸の力には敵わず、理玖は胸を貫かれて倒れ、りおんは眠らされた上で連れ去られてしまう。
同じ頃、御母堂から斬星剣の呪いについて教えられたとわは、その上でこの剣を使いこなしてみせると答える。その意気を汲み取った御母堂に見送られ、とわ、せつな、もろはの3人は時の風車で令和の時代へと向かう。

妖霊星が堕ちる時

己の野望がため、とわの体を娘に与えるため、りおんを抱えた麒麟丸も時空の扉に突入しようとする。しかしその場に胸を貫かれて倒れた理玖が現れ、「とわの体を利用するなんて認められない」と残された力を振り絞ってりおんを奪還。娘を奪われ、時空の扉を通ることもできず、麒麟丸は怒りに身を震わせる。
一方、令和の時代へと戻ったとわたちは、日暮家の人々と再会を喜び合うのもほどほどに、希林の下へと押しかける。その希林は「自分と麒麟丸は別人格」と認識しているらしく、意外にもとわたちに協力的で、この時代とそこに住む人間たちのことも滅ぼしたくないと考えていた。その接近の影響で現代にも現れ始めた危険な妖怪を排除しつつ、とわたちは希林と協力して地上に迫る妖霊星の破壊に挑む。

連続して大技を叩き込むも、妖霊星から溢れ出す妖気に押し戻されてしまうことを悟ったとわは、魂が尽きる寸前まで斬星剣の力を解放。妖霊星の妖気が途絶えたところで、希林が全力で受け止めて落下を停止させることに成功する。
こうして世界は救われるも、希林は「それは危険だ」と言ってとわから斬星剣を取り上げる。その剣で麒麟丸を倒すとりおんと約束したととわが訴え、その彼女が土人形を依り代に命をつないでいることを明かすと、希林は突如顔色を変える。その後希林は「この剣と妖霊星を使って、自分が麒麟丸を含む全ての妖怪を倒す」と言い出し、動きを止めた妖霊星ごと時空の扉を通って戦国時代に向かってしまう。

「全ての妖怪ということは、まさか殺生丸や犬夜叉まで倒してしまうつもりなのでは」と焦ったとわたちは、慌てて時代樹の下に向かうも、彼女たちの必死の呼びかけに時代樹が答えることはなかった。戦国時代に戻る術を失ったとわたちは、希林の真意がどこにあるのか分からず、不安に顔を見合わせる。
一方その戦国時代では、麒麟丸に対抗するために産霊山へと向かったりおんと理玖が、吸妖魂の力を宿した果実を手に入れていた。同じタイミングで戦国時代にやってきた希林は麒麟丸に接触し、今ここで妖霊星を破壊して天下に名を轟かすよう彼を促す。

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境界のRINNE(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『境界のRINNE』とは高橋留美子によって2009年より『週刊少年サンデー』にて連載が開始された、霊が視える高校生の少女と死神の少年との交流を中心に描いたオカルトコメディ漫画である。霊が視える女子高生の桜は、ひょんなことからクラスメイトのりんねが人間ではなく死神だという事を知り、日々霊が巻き起こす様々な騒動の解決の手伝いを行うようになる。幽霊や悪霊を題材としているがほのぼのとしたコメディタッチで描かれており、何事にも動じない桜にいつの間にかりんねが惹かれていく淡い恋模様も作品の魅力の一つである。

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犬夜叉 紅蓮の蓬莱島(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

犬夜叉 紅蓮の蓬莱島(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『犬夜叉 紅蓮の蓬莱島』とは高橋留美子によって『週刊少年サンデー』で連載されていた少年漫画『犬夜叉』を原作とした映画作品。2004年に公開された。劇場版としては4作品目であり、『犬夜叉』最後の映画作品でもある。『犬夜叉』とは、戦国時代を生きる半妖・犬夜叉と、その時代にタイムスリップした女子中学生かごめのファンタジー漫画。 50年に一度姿を現す幻の島、蓬莱島は四闘神(しとうしん)に支配されていた。島に残った半妖の子供たちを助けるべく、犬夜叉一行は蓬莱島へと乗り込み熱いバトルが繰り広げられる。

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犬夜叉 時代を越える想い(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

犬夜叉 時代を越える想い(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『犬夜叉 時代を越える想い』とは高橋留美子による『週刊少年サンデー』で1996年から2008年まで連載された、戦国時代を舞台にした半妖・犬夜叉と女子中学生かごめのタイムスリップ漫画『犬夜叉』を原作とする初の映画作品である。その昔、大陸から元の大軍が日本に攻めてきたときに一緒に日本に渡ってきた大陸の妖怪軍団の首領の息子・瑪瑙丸。彼は完全なる復活を目指し、犬夜叉の持つ刀・鉄砕牙を狙っていた。激しい戦いの中で犬夜叉とかごめは引き裂かれ、絶体絶命の危機が迫る。

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犬夜叉 天下覇道の剣(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

犬夜叉 天下覇道の剣(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『犬夜叉 天下覇道の剣』とは高橋留美子による『週刊少年サンデー』で1996年から2008年まで連載された、戦国時代を舞台にした半妖・犬夜叉と女子中学生かごめのタイムスリップ漫画『犬夜叉』を原作とする2003年に公開された3作目の映画作品である。 かつて西国を支配していた犬の大妖怪がいた。そしてその血を引く息子、兄・殺生丸と弟・犬夜叉。父から譲り受けた剣「鉄砕牙」と「天生牙」の他にもう一つ「叢雲牙(そううんが)」という3本目の剣が存在した。

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うる星やつら(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

うる星やつら(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『うる星やつら』(うるせいやつら)とは、高橋留美子の漫画作品で、浮気性の少年と宇宙人の少女を中心に描かれる、日本の高校から宇宙の果てまでを舞台にした壮大無比にしてハチャメチャなラブコメディ。地球の未来を賭けた“追いかけっこ”で鬼星の少女ラムに勝利した諸星あたるは、この時に発した言葉を誤解されて彼女から婚約者扱いされることとなる。女好きなあたるは熱烈な愛情と嫉妬深さを隠そうともしないラムから逃げ回るが、次々と来訪しては傍迷惑な事件を起こす珍客を相手にする内、彼女と強い絆で結ばれていく。

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殺生丸の妻の考察まとめ【半妖の夜叉姫】

殺生丸の妻の考察まとめ【半妖の夜叉姫】

『半妖の夜叉姫』は高橋留美子原作のアニメ『犬夜叉』の続編にあたるアニメ作品である。『犬夜叉』から15年以上が経過した時代を舞台に描かれるとのことで、犬夜叉の異母兄にあたる殺生丸の娘が登場する。『犬夜叉』では殺生丸が誰かと結婚したなどという描写はなく、娘の登場で殺生丸は誰を妻にしたのか大きな話題を呼んだ。

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半妖の夜叉姫・ドラゴン、家を買うなどアニメ化に対する反応まとめ

半妖の夜叉姫・ドラゴン、家を買うなどアニメ化に対する反応まとめ

『半妖の夜叉姫』は高橋留美子原作のアニメ『犬夜叉』の続編にあたるアニメ作品である。『犬夜叉』から15年以上が経過した時代を舞台に描かれる作品で、大きな話題を呼んだ。その他『ドラゴン、家を買う』『スーパーカブ』『俺だけ入れる隠しダンジョン』といった話題のアニメ化作品に対する反応をまとめた。

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サンデー系列の人気漫画家たちの画像を紹介!高確率でメガネ着用!?

サンデー系列の人気漫画家たちの画像を紹介!高確率でメガネ着用!?

芸能界と比較するとあまり表舞台に立つ機会が少ない職業である漫画家。「作品は知っているけど顔は見たことがない」という人も多いのではないだろうか。そこで本記事ではあだち充、高橋留美子、原秀則、皆川亮二、藤田和日郎、安西信行など、『サンデー』系列の雑誌で活躍している漫画家の画像をまとめて紹介した。メガネの着用率がかなり高いのも興味深い点である。

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【着物好き必見!】和服イラスト・キャラが魅力的な漫画について

【着物好き必見!】和服イラスト・キャラが魅力的な漫画について

豪華な装飾が施された洋風ドレスなんかもうっとりするほど素敵ですが、見ていて心が落ち着くのはやはり昔ながらの日本を感じさせるイラストです。今回は主に着物を羽織っているキャラクターのイラストをまとめてみました。尚、筆者の好みによる偏りがあるのでそのへんはご了承ください。

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【あつ森】アニメ・漫画キャラの制服を再現したマイデザインがすごい!【マイデザインIDまとめ】

【あつ森】アニメ・漫画キャラの制服を再現したマイデザインがすごい!【マイデザインIDまとめ】

大人気ゲームシリーズ「どうぶつの森」のニンテンドーSwitch専用ソフト『あつまれ どうぶつの森』では、服やタイルを自由にデザインして作る「マイデザイン」という機能があり、人気を博している。特に人気漫画などに出てくる服を再現したマイデザインはたびたびネット上で大きな話題になっている。Switchオンラインで公開されているマイデザインは自由に使うことができるので、大好きなあのキャラになりきることも可能だ。ここでは様々な人気アニメ、漫画の制服を再現したマイデザインを紹介する。

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「名探偵コナン」と「らんま1/2」の共通声優まとめ!工藤新一と早乙女乱馬はどちらも山口勝平が担当!

「名探偵コナン」と「らんま1/2」の共通声優まとめ!工藤新一と早乙女乱馬はどちらも山口勝平が担当!

『名探偵コナン』と『らんま1/2』のどちらの作品にも出演している声優をまとめてみました。工藤新一と早乙女乱馬を担当している山口勝平、灰原哀と女性バージョンの乱馬を演じる林原めぐみなど、登場人物・キャラクターと共に多数の声優を紹介します。

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今年で30周年の1986年のアニメ作品10本

今年で30周年の1986年のアニメ作品10本

今年2016年は、「聖闘士星矢」「ドラゴンボール」などの作品の、30周年にあたる。アニメも含め少年ジャンプの黄金時代と言えるだろう。一方で、リアルロボットアニメを中心としたアニメブームは終わり、オリジナル作品は衰え、「ジ・アニメ」「マイアニメ」といったアニメ誌が廃刊していくという時代でもあった。そんな時代を代表する、10本の作品を選んでみた。

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海外でも評価が高い80年代のおすすめアニメランキングTOP20!【北斗の拳、シティーハンターほか】

海外でも評価が高い80年代のおすすめアニメランキングTOP20!【北斗の拳、シティーハンターほか】

日本が誇る一大カルチャー「アニメ」。日本のアニメはストーリーやキャラクター設定の綿密さ、作画技術の高さに定評があり、特に海外では高い評価を受けている。日本で放送されたアニメが外国で新たに制作されるケースもあるほどだ。本記事では海外で評価が高かった日本発の80年代アニメを、20タイトルまとめて紹介する。

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【ももいろクローバーZ】原哲夫が描く芸能人や漫画の登場人物・キャラクターのイラストがシブかっこいい件【うる星やつら】

【ももいろクローバーZ】原哲夫が描く芸能人や漫画の登場人物・キャラクターのイラストがシブかっこいい件【うる星やつら】

原哲夫といえば、『北斗の拳』や『蒼天の拳』の作画を担当した漫画家として有名ですよね。実は原先生、他の漫画の登場人物・キャラクターや芸能人のイラストなんかもこれまでにたくさん描いてきてます。この記事では、そんな原先生の手によるイラストを集めました。原先生の手にかかれば、どんな人物もシブく、カッコ良く、そしてセクシーに大変身!めちゃくちゃ素敵です。

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2015年に放送されていた春アニメの情報まとめ!放送曜日ごとにわかりやすく紹介

2015年に放送されていた春アニメの情報まとめ!放送曜日ごとにわかりやすく紹介

本記事では2015年の春に放送されていたアニメ番組の情報を、まとめて紹介している。記事中では『アルスラーン戦記』『食戟のソーマ』『境界のRINNE』『終わりのセラフ』『響け!ユーフォニアム』『俺物語!!』『銀魂 4期』など多数のアニメ作品の情報を掲載した。分かりやすいように放送曜日ごとにまとめて紹介しているので、是非チェックしてみてほしい。

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【めぞん一刻】アニメ・ゲームを実写化した映画まとめ!意外と知られていない名作も!?【スーパーマリオ 魔界帝国の女神】

【めぞん一刻】アニメ・ゲームを実写化した映画まとめ!意外と知られていない名作も!?【スーパーマリオ 魔界帝国の女神】

アニメやゲームが原作の実写映画をまとめてみました。『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』や『北斗の拳』など、「えっ、実写化してたの?」と驚く名作もあるかもしれません。洋画・邦画問わず紹介しているので、気になる作品があった方はぜひ視聴してみてください。

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らんま1/2カフェで開催された声優たちの同窓会【日髙のり子など】

らんま1/2カフェで開催された声優たちの同窓会【日髙のり子など】

テレビアニメ化もされ、人気を博した高橋留美子の作品「らんま1/2」。2018年には池袋パルコにて、期間限定ショップ「らんま1/2カフェ」もオープン。作品の世界観が体験できるだけでなく、ここでアニメ版「らんま1/2」の声優たちが同窓会を開いたこともTwitter上で大きな話題となりました。同窓会でキャッチした豪華キャストや高橋留美子の楽しそうな姿を紹介していきます。

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