ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』とは2011年のアメリカのドラマ映画。監督はスティーブン・ダルドリー。原作はジョナサン・サフラン・フォアの同名小説。9.11のアメリカ同時多発テロで父親を失ったアスペルガー症候群の傾向を持つ10歳の少年オスカーの葛藤と成長を描いたストーリー。オスカーと母が家族の理不尽な死と向き合い、愛情によって親子関係を修復し、絆を強めていく。映画評論家の反応は賛否両論であり、アメリカの有名な賞にノミネートこそしたが、ほとんど受賞を逃した。
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の概要
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』とはジョナサン・サフラン・フォア原作の同名のベストセラー小説(原題:Extremely Loud & Incredibly Close)を元にした2011年のアメリカのドラマ映画。
監督は『めぐりあう時間たち』(2002年)や『愛を読むひと』(2008年)でアカデミー賞にもノミネートされたスティーブン・ダルドリー監督。脚本は『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994年)などを手がけたエリック・ロス。
キャストはまず、主人公の父親役のトム・ハンクスと母親役のサンドラ・ブロックが最初にキャスティングされた。
主演のオスカー役にトーマス・ホーンがオーディションで選ばれた。トーマス・ホーンは本作がデビュー作であるが、アスペルガー症候群の傾向を持つ少年を熱演し、第17回放送映画批評家協会賞の若手俳優賞、第12回フェニックス映画批評家協会賞の若手男優賞、ブレイクスルー演技賞を受賞している。
オスカー・シェル(演:トーマス・ホーン)はアスペルガー症候群の傾向を持つ11歳の少年でニューヨークに住んでいる。
宝石店を営む父親のトーマス・シェル(演:トム・ハンクス)はオスカーが苦手とする人とのかかわりを克服させるために「調査探検」という遊びをよくしていた。
ある日、トーマスはニューヨーク市内の「幻の第6区」があるという話をオスカーにし、オスカーは夢中になって手掛かりの捜索を始めた。
そんな中、9.11の同時多発テロが起こり、世界貿易センタービルにいたトーマスは犠牲になり帰らぬ人となってしまう。最愛の父を失ったオスカーは悲しみにくれ、父の部屋には入れなかった。「調査探検」もやめてしまった。1年後オスカーは父の存在が自分の中から薄れていると感じ、何か残していないか家の中を探し始めたが、なかなかみつからなかった。1年間足を踏み入れていなかった父の部屋のクローゼットを物色していると、偶然、「Black」と書かれた封筒に入った一本の鍵をみつけた。封筒に書かれた「Black」の文字が人名を意味していると考えたオスカーは、父からの新しい調査探検と考え、Black探しを始める。
賛否両論ある映画となり、アメリカの評論サイトRotten Tomatoesでは165件の評論家レビュー中、支持率は47%、平均点は5.6/10となった。
各メディアのレビューの平均点を出す米Metacriticでも、46/100とびっくりするほど低い。
9.11がアメリカ人にとってセンシティブな出来事だということ、主人公のオスカーがアスペルガー症候群の傾向がある少年ということでその障がいについての予備知識を持っていなかった人には、主人公の行動や言動がよくわからず、共感できなかったというのが否定的な評価につながった。
アスペルガー症候群とは特徴に対人関係、コミュニケーションの困難、こだわりが強い、感覚の偏り、運動のぎこちなさが挙げられる発達障害である。
しかし、9.11がもたらした大きな悲しみの中で、アスペルガー症候群の特性を持つ子に対する両親の配慮や愛情を深く感じ取れる作品でもある。
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』のあらすじ・ストーリー
「調査探検」と父の死
物語は2001年のアメリカ合衆国のニューヨーク市マンハッタン区が舞台となっている。主人公は、宝石店を営むトーマス・シェルと妻のリンダ・シェルの一人息子、オスカー・シェルである。
オスカーは自閉症の一種である、アスペルガー症候群を抱えていた。普段は普通の子供たちと共に学校に通っているが、その症状を抱えている為友人もそれほど多くは居なかった。オスカーの症状は様々で、視覚・聴覚で感じるものにも恐怖を感じる。時には橋やエレベーター等が落ちたり、壊れたりすることを想像して恐怖してしまうこともある。それはオスカーの症状である、1つのことに集中してそのことだけを考えてしまうのが原因だった。
しかし、父であるトーマスはオスカーの症状を否定せず彼の長所として接する。トーマスがオスカーの長所を引き出す1つの方法が「調査探索」というトーマスの考えたゲームだった。そしてその中でオスカーが苦手とする人とのコミュニケーションや、勇気を振り出すきっかけを作っていく。街中を探索したり、オスカーがホームレスの人と会話をしてみたり、時にはブランコに乗ろうと勧めるが恐怖で乗ることができなかった。そのゲームの中でオスカーは、様々な経験をしていった。探索の結末というのは、セントラルパークには「幻の第6区」が存在していて、それを見つけ出すというもの。
しかし、このゲームは途中で中断されることとなる。2001年9月11日にトーマスは宝石店の仕事でワールドトレードセンターに朝から商談に行っていた。その為トーマスは9.11同時多発テロに巻き込まれ命を落とすこととなる。
鍵の発見と手がかり
9.11テロがあってから一年の月日が流れていた。トーマスを失った悲しみはなかなか埋まらず、オスカーとリンダの距離もまた離れていた。オスカーは自室の小さなタンス部分に父との思い出の品を飾り、夜な夜なそれを眺めていた。そして9.11事件当時にオスカー宛にかかってきていた、トーマスからの留守番電話の録音もオスカーは残していた。
テロの後トーマスの遺体は見つからず、少しの思い出の品だけが棺に入れられ埋葬された。その他の遺品や部屋そのものはリンダも触れず、服や小物はトーマスの部屋に置いたままになっていた。オスカーもテロ後一年もの間、父の部屋には入っていなかったが、その日母リンダの目を盗みオスカーはトーマスの部屋に入った。部屋のクローゼットを開けると、トーマスの服やネクタイなどが当時のまま残されていた。オスカーは1つのジャケットに手を伸ばし、そのジャケットの胸ポケットから、一枚の記事の切れ端を見つける。その切れ端は「調査探索」をしているときに、トーマスがオスカーへのヒントに使った切れ端だった。記事には赤色のペンで「探すの『が』やめない」の部分にマークが付けられていた。
オスカーはその切れ端を服にはさみ、別のものを探す。オスカーは棚の上に置いてあった、トーマスが父親から貰ったと言っていたカメラを手にする。カメラを手にすると、隣にあった青い瓶に引っ掛かってしまう。そのまま瓶は床に落ち、粉々に砕けてしまう。オスカーが慌てて割れた瓶に触れようとすると、傍に黄色く「Black(ブラック)」と書かれた封筒が落ちていた。そして、封筒の中には1つの鍵が入っていた。
「ブラック」と謎の鍵
オスカーはそのカギをもって慌てて部屋に戻り、無線で目の前のマンションに住む祖母に無線で連絡を取った。鍵のことを祖母に聞いたが、祖母も鍵のことは知らなかった。次の日オスカーはリンダに嘘をついて学校を休み、リンダが仕事に行っている間に鍵屋に向かった。鍵屋の店主に鍵の事を聞くと、鍵は業務用で使うような金庫等で使う鍵だった。それを聞いたオスカーは、父の残してくれた「探すの『が』やめない」という言葉と鍵を胸に、鍵の真相を暴こうと1人で「調査探索」の続きを始めた。
オスカーがまず始めたのは、封筒に書かれた「Black(ブラック)」という名前の人物を探し当てるところからだった。オスカーはニューヨークに住む人の電話帳を手に入れ、ブラックという名字の人物を片っ端から自身のメモに書き出していった。書き出した人数は合計で472人。オスカーの計算によると、すべての人を尋ねるのには3年の時間を費やすことになる。しかし、諦める事はせずオスカーは外の世界に足を踏み出していった。
9.11以来オスカーは、パトカーの音・飛行機の音・子供の叫び声・工事の音・走る人・高いビルすらも苦手になっていた。もちろん電車や公共機関が苦手な為、彼は徒歩で各家を訪れた。ブラックの名字を持つ1人のアビー・ブラックという女性を尋ねると、彼女は夫と喧嘩をしている真っ最中だった。追い出されそうになったオスカーは、アビーにのどが乾いていると噓をつき、家にあげてもらった。しかしアビーは、オスカーの父のことも鍵のことも知らなかった。2人が話していても、アビーの夫はバタバタと忙しなく家を出て行った。そんな夫を見ながらアビーは涙を流した。そんなアビーにオスカーは「キスをしようか?」と優しく語りかけるがアビーは断り、記念にオスカーはアビーの事を忘れないように写真を撮らせてもらった。
それから様々なブラックという名字の人をオスカーは訪ねたが、父を知る人や鍵のことを知る人には出会えなかった。しかしオスカーは、出会う全てのブラックという名字の人達を記録していった。写真を撮り、その人達の特徴をまとめたノートを作り上げていった。ブラックという名字を持つ人に会うたび、オスカーの足取りは父へと近づいてる気がして軽くなる。しかし、母から離れて居る時間も増えたオスカーはまた不安が芽生え始める。
祖父母と最後のヒント
ある日不安が大きくなったオスカーは、夜中に母リンダを無理やりに起こす。リンダは最初驚いて起きるが、疲れが取れていないのかもう一度寝ようとする。しかし、リンダは最近オスカーと話をしていなかったことを思い出す。このチャンスを逃さない為にも、重い寝起きの身体を起こしオスカーと対話しようとする。しかし、オスカーとリンダは互いに気持ちがぶつかり、口論になってしまう。オスカーから見たリンダは生気がなく、自分を心配もしてくれないことから自分には両親が居なくなったと強い言葉をぶつける。リンダはオスカーのことももちろん心配しているが本人には伝わらず、さらに夫の死から立ち直れたわけではなかった。2人はお互いに心にぽっかりと穴が開いているのは同じで、オスカーもリンダもその日は和解できないまま終わってしまう。
不安が消えないオスカーは、ある夜祖母に無線で連絡をする。しかし祖母は無線には出ず、部屋も暗いままだった。しかしオスカーは、祖母がいつも寝ている部屋の隣の部屋で、電気がチカチカと点滅していることに気づく。オスカーは急いで上着を羽織り、祖母のマンションへ走った。オスカーが祖母の家に入ると鍵は開いており、電気が点滅していた部屋に明かりがついていた。そこには、オスカーの祖母と同い年ぐらいの老人がいた。彼は祖母が部屋を貸している「間借り」の人だとオスカーはすぐに気づき色々と質問する。しかし老人は紙に文字を書くばかりで、一言もしゃべることはなかった。
オスカーは何故喋れないのか老人に問うが、老人は話すことを拒んだ。何も言わない老人にオスカーは少し戸惑いながら、自分の話をしてもいいかと問う。老人は手のひらに「YES(はい)」と書かれた左手を上げた。オスカーは不安が爆発したかのように、自分の今していることや不安を老人に言葉でぶつける。老人は何も言わず、表情にも出さずただオスカーの話を聞いた。一通りオスカーの話が終わると、老人はその話の感想を伝えるわけでもなく「疲れたから寝る」とだけオスカーに伝え自室に戻っていった。オスカーは不安を口にしたおかげか、落ち着きを取り戻す。
オスカーが祖母の家を離れようとすると、一枚の紙が足元に落ちていた。そこには「よければ…」と文字が書かれている。オスカーはその意味を部屋にいる老人に尋ねると、老人は「一緒に探す?」とブラックの名字を持つ人を共に探すことを提案した。オスカーは知らない人とこんな大切な事を一緒にしてもいいのかと一瞬迷うが、なぜか老人と一緒にブラックの名字を持つ人を探すことを決意する。
それからオスカーは、老人とブラックの名字を持つ人を尋ね歩いた。オスカーだけで行動する時は全て徒歩だったが、老人を連れて歩くとなると全て徒歩で行動するとはいかなかった。老人は、地下鉄やバスを利用しようとオスカーに提案する。オスカーは老人の後を追って地下鉄に乗るが、彼は怖がり祖母に買ってもらったガスマスクを着けて乗車した。そんなオスカーに、老人はゲームを持ちかける。そのゲームは言葉遊びで、オスカーが父トーマスとよくやった遊びだった。オスカーはゲームに夢中になり、地下鉄の恐怖を忘れていった。
老人はオスカーが恐怖する事を、言葉巧みに克服させていく。オスカーがどうしても木の橋を渡りたくないと拒んでいると、老人は橋を渡り切れば自分の過去の話をすると約束する。オスカーは老人の過去への興味が勝ち、橋を無事渡り切ることができた。オスカーが元の場所に戻ると、老人は近くのバーでオスカーを待っていた。老人はバーの店員に自分のメモを読ませ、老人がドイツ生まれで幼い頃両親を戦争で失い、自身も結婚し子供ができたが父親になることを恐れていたことを明かした。それ以上は語らず、オスカーの質問にも曖昧な返事をした。その場を去ろうとする老人に対しオスカーは最後に、「これからはずっと一緒に居てくれる?」と質問する。老人は肩をすくめ身体を揺らした。その仕草はオスカーが大好きな父親のしぐさとそっくりで、オスカーはこの老人が自分の祖父であることを確信する。
オスカーは、老人に自分が隠してきたものを見せて聞かせることを決意する。老人を家に招き入れ、オスカーはずっと隠してきた父親の最後の声を老人に聞かせた。それを聞いた老人は肩を振るわせ、何度もオスカーに録音を流すのをやめろと警告する。しかしオスカーは、自分だけの胸に秘めていたものを誰かに聞いてほしい一心で、録音を流し続けた。しかし、最後のメッセージだけは流せず、オスカーは涙を流した。それを見た老人はもうブラックの名字を持つ人を探すのをやめなさいとだけ伝え、オスカーの家を後にした。
1人になったオスカーはベットの下に潜り込み、父が残してくれた「探すの『が』やめない」とマークされた切れ端を眺める。記事をしっかりと開くと、記事の裏にも同じ赤色でマークされている部分があることにオスカーは気づく。マークされていた部分には数字が書かれており、その数字に電話をかけると一度訪ねたことのあるアビー・ブラックに電話がつながった。
鍵の秘密と「調査探検」の結末
オスカーはアビーに事の経緯を伝えると、この番号は元夫の番号だった事を知る。そして新聞に掲載されていたのは、アビーの元夫が「遺品セール」を行う宣伝の為に掲載されたものだった。アビーはオスカーを元旦那の職場に連れていき、オスカーはアビーの元夫のウィリアム・ブラックと鍵について話すことができた。ウィリアムは2年前に父を亡くし、父が残した遺品をセールに出していた。その遺品の中にあった花瓶をトーマスが買い取り、その花瓶の中にはウィリアムの父がウィリアムに残したモノが入った金庫の鍵が入っていた。しかし、ウィリアムがそのことを知ったのはトーマスが花瓶を買い取り、9.11が起こった後だった。ウィリアムはトーマスの名前も知らなかった為、鍵のありかを探すが見つけ出すことが出来ずにいたのだった。
鍵の真実を聞かされたオスカーは悲しみの表情を見せたが、ウィリアムにずっと胸の内にあった苦しみを打ち明ける。9.11が起きた時、オスカーは留守番電話ではなく実際に電話が鳴っている時に家にいたのだ。しかし、オスカーは電話先が父親だと分かっていたのに電話をとることができなかった。トーマスがオスカーに勇気を振り絞らせる為、電話越しに「そこにいるのか?」と9回も問い続けていたことを話す。電話をとる勇気がなかったオスカーはそのことを後悔し、更にそれを誰にも話せなかったことを許してくれるのかとウィリアムに問いかける。ウィリアムは優しくオスカーの頭を撫で、オスカーの苦しみを許してあげた。
オスカーは鍵の真相にたどり着いたが、父とは関係のない真実に悔しさがあふれ出る。家についたオスカーは、自分で作った地図や工作物を壊し泣き叫んだ。それを見かねた母リンダは、オスカーの手を掴み落ち着きを取り戻させる。リンダは今までのオスカーの行動を全て知っていたことをオスカーに伝え、オスカーが訪れたブラックの名字を持つ人達に先回りして挨拶に行っていたことを伝える。オスカーは改めて母の愛情を感じることができ、引き裂かれていた親子の関係は、良好な関係に戻ったのだった。
その後オスカーは、今まで出会ったブラックの名字を持つ人達へ事の真相を手紙に書いた。そして自分の祖父にも、改めて帰ってきてほしいと手紙を送った。セントラルパークで手紙を書いていたオスカーは、何かを思い出すように走り出す。そこは父トーマスがオスカーに、ブランコに乗ろうと勧めた場所だった。あの日は近づくことも怖かったブランコだったが、オスカーは躊躇なくブランコの椅子の裏側を見る。そこにはガムテープで貼られた紙切れがあった。オスカーがそれを外して読むと、そこには父からのメッセージが書かれていた。
手紙には、オスカーが勇気を出し年齢を超えた知能で、「調査探検」の結末を見つけた事への称賛が書かれていた。オスカーは今まで怖くて乗ることのできなかったブランコに乗り、笑顔を見せた。父のおかげでオスカーは大きく成長し、物語は終幕する。
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の主な登場人物・キャラクター
オスカー・シェル (演: トーマス・ホーン)
吹き替え:武田華
物語の主人公。10歳の少年。
知的好奇心が高く賢い一方、人とのコミュニケーションが苦手であったり、感覚が過敏なアスペルガー症候群の疑いありと診断されている。
父・トーマスとは親密で非常に良好な親子関係であるが、母とは不仲ではないものの父ほど親密ではない。
「調査探検」と名付けた遊びを父・トーマスとよくしている。これはトーマスがオスカーの知的好奇心を擽りながら、彼の苦手な分野である、人とのコミュニケーションの仕方を学ばせるために考えた遊びである。
ニューヨークにあったとされる「幻の第6区」を調べる「調査探検」を始めた頃、父・トーマスを2011年、9.11の同時多発テロで亡くす。
オスカー大好きな父の急死を受け入れられず、遺体の入っていない棺桶を使った葬式に反発する。
押し入れに父との思い出の品をこっそりしまい、時々眺めたりするのは父との絆を失いたくないためである。
また、テロの当日の父からの留守番電話メッセージが入った電話機を自分以外の人間に聴かせないようにするために、こっそり同じ機種の新しい電話機に交換する。
つらい現実に押しつぶされそうになるたびに自分をつねって耐える癖があり、お腹には無数のつねった痕がある。
その背景にはテロ当日、父から電話がかかってきた当時、家にいたのに怖くて体が動かず、出られなかったことへの後悔の思いがある。
テロから1年間、父・トーマスの部屋には入れなかった。自分の中で父の存在が薄れていくことを感じ、何か残されていないかと父の部屋のクローゼットを開け、青い花瓶から「Black」と書かれた封筒に入った鍵を見つけた。
オスカーは「Black」が人の名前だと考え、ニューヨーク中のブラックさんを電話帳で調べ、片っ端から訪ねるが、父を知っている人には会えなかった。
祖母の家の間借り人で発声障害のある高齢の男性と知り合い一緒に鍵探しの調査をすることになる。
やがて父と同じ肩のすくめ方や、祖母が彼について多くを語らない点から、間借り人が自分の祖父だと確信する。
調査探検で人と会うときのために、父・トーマスが名刺を作ってくれるが、それには「オスカー・シェル アマチュア昆虫学者、親仏家、アマチュア考古学者、平和主義者、発明家」と書かれている。
「アマチュア」は父から誉め言葉だと説明を受ける。
苦手なものがたくさんあり、例を挙げると、「公共交通機関、エレベーター、マンホールのふた、年取った人、走っている人、飛行機、高いビル、閉じ込められる場所、大きな音、悲鳴、泣き声、歯並びが悪い人、置き去りのカバンや靴、親といない子供、鳴っているもの、煙っているもの、肉を食べる人、見上げる人、塔、トンネル、疾走するもの、トンネル、点灯するもの、翼があるもの、疾走するもの、うるさいもの、橋」などである。
ブラックさん探しの旅に出る時のリュックの中の荷物は、ガスマスク、タンバリン、双眼鏡、ノート、カメラ(祖父が使っていたもの)、ホーキングの本(父がよく読んでくれた)、携帯電話、いちじくのお菓子(好物)などが入っている。
また心を落ち着かせるために常にタンバリンを持ち歩き、耳の横で鳴らしている。
トーマス・シェル(演:トム・ハンクス)
吹き替え:江原正士
オスカーの父。
息子のオスカーとは親密で、アスペルガー症候群の疑いがあり人とのコミュニケーションが苦手なオスカーのために、「調査探検」という遊びを考え一緒にやっていた。
「調査探検」は人に情報を聞きながら調査するので、オスカーが名乗りやすいように手作りの名刺も作ってあげた。
ニューヨークに「幻の第6区」があったとオスカーに話し、その調査探検の課題を出していたが、9.11の同時多発テロの際、商談でワールドトレードセンターにいたため命を落とした。
妻のリンダとも仲がとてもよく、彼女を愛していた。
ビルが倒壊するまでの間、妻のリンダの携帯に電話をかけ、「愛している」と伝え、その後、オスカーと話すために自宅に電話を掛けるが、応答がなかったため、留守番電話にメッセージを残す。6回目の電話で「誰かいるか?」と呼びかけ続けたが電話は切れ、ビルが倒壊する。遺体は見つからず、空っぽの棺桶で葬式が行われた。
トーマス亡き後、オスカーがトーマスのクローゼットでみつけた青い花瓶に入っていた鍵の調査を始めた。
その鍵の持ち主はウィリアム・ブラックで、彼が遺品セールに出品していた青い花瓶に鍵が入っていることを知らずにトーマスに譲ったことから、トーマスが9月14日の妻・リンダの誕生日にリンダに贈ろうとしていたことがわかった。
また、セントラルパークのトーマスがお気に入りのブランコの板の裏に「幻の第6区」の調査探検が終わることを予測してあらかじめ入れておいたオスカー宛てのメモがみつかる。
このメモはオスカーがトーマスの深い愛情を再認識し、勇気づけるものとなった。
トーマスはブロンクス科学高校では、学校新聞の科学欄の編集者を務め、ラトガーズ大学では生化学を専攻。リンダと恋に落ち、コネチカットでプロポーズをした。
トーマスは毎年同じ場所でリンダにプロポーズし続けている。オスカーが誕生したときには、記念に葉っぱを押し花にして額に入れていた。家族のために科学者の夢を捨て、「シェル&サン宝石店」を開いていた。ガソリンのにおいが好きで、トマトが嫌い。コーヒー豆の感触が好きで、店に置かれた豆の入ったタルに腕を突っ込んでいた。窓に触れると天気がわかった。
以上のことが、オスカーが去っていく間借り人にトーマスについて叫ぶシーンからわかる。
リンダ・シェル(演: サンドラ・ブロック)
吹き替え:本田貴子
オスカーの母。
オスカーとは不仲ではないが、トーマスほどの親密な関係を築けておらず、トーマス亡き後、オスカーとの間に距離がうまれる。
トーマスにコネチカットでプロポーズをされ、毎年同じ場所でプロポーズを受けるなどとても愛されていた。
9.11の同時多発テロの日に、ワールドトレードセンターにいたトーマスから電話を受け「愛している」と告げられる。
愛する夫を急に喪ったショックから立ち直れず、オスカーに「ママはいつも寝ているか、起きていてもぼんやりしている」と言われてしまう。
オスカーがドアマンに電話帳を借りたことからオスカーが何か企んでいると気づき、オスカーの部屋を調べ、オスカーがブラックという名前の人物を訪ね歩こうとしていることを知った。
オスカーには内緒で先回りして訪問し、オスカーが訪問することを事前に伝える。ブラックさん探しで鍵の持ち主がわかり、暴れるオスカーにそのことを話し、それぞれが訪問したブラックさんたちの話をする。
さらに2人でトーマスの思い出話もし、オスカーと親子の絆を取り戻す。
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ハドソン川の奇跡(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハドソン川の奇跡』とは、日本で2016年に公開されたヒューマンドラマ映画。2009年に実際に起きた“ハドソン川の奇跡”と言われたUSエアウェイズ1549便不時着水事故と、その後の知られざる真実を描いている。俳優・監督として活躍を続ける名匠クリント・イーストウッドが監督を、主演を名優のトム・ハンクスが務めている。英名タイトルは、機長の愛称でもある「SULLY」。第40回日本アカデミー賞最優秀外国作品賞を受賞。
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ユー・ガット・メール(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ユー・ガット・メール』とは、1998年に公開されたアメリカ映画。ノーラ・エフロン監督のロマンティックコメディで、主演はトム・ハンクスとメグ・ライアン。1940年に製作された映画『桃色の店』のリメイク作品である。 それぞれ恋人には内緒でメールを交換していたジョーとキャスリーン。顔も名前もわからないからこそ素直になれたのに、実はビジネスライバルだった。 すれ違いながらも、お互いに惹かれ合う男女の恋が描かれている。
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感動作揃い!老人と子供の心の交流を描いた映画7選!『ニュー・シネマ・パラダイス』など
老人と子供の心の交流を描いた映画を集めました。名優クリント・イーストウッドが頑固な元軍人役を演じた『グラン・トリノ』や、父が遺したメッセージを解こうと主人公が奮闘する『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』、映画愛に溢れた名作『ニュー・シネマ・パラダイス』など全7作品。各作品のあらすじや見どころを紹介していきます。
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誤訳が多い?字幕翻訳家・戸田奈津子に対する怒りの数々をまとめてみた
日本を代表する翻訳家として知られる戸田奈津子。これまで数々の映画の字幕翻訳を手がけ、私たちもそれを当たり前のように視聴してきました。ところが、実際には彼女の翻訳が間違いだらけだとして問題になっているようで、様々な議論が交わされています。この記事では、そんな戸田奈津子の誤訳に寄せられた声についてまとめました。叩くのは簡単だけど、語学って本当に難しいんです。文句ばかり言うんだったら、いっそのことご自分で訳されてはいかがでしょうか。あぁもちろん、細かなニュアンスも完璧に、誰からも批判されないヤツをね!
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ディズニーシーの人気アトラクション「トイ・ストーリー・マニア」で高得点を出すためのコツまとめ
東京ディズニーシーの大人気アトラクション「トイ・ストーリー・マニア」で高得点を出す方法を紹介。反射神経が求められるシューティングゲームで、平均点は10万点前後だと言われている。20万点を超えるのはかなり難しく、点数の高いものを狙う、隠れターゲットを探すなど、ある程度ゲームへの理解度も必要だ。テクニックを磨いて最高得点へチャレンジしてみるのも楽しいかもしれない。
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ミスター・ポテトヘッドの壁紙・画像まとめ!スマホ・PCデスクトップに!【トイ・ストーリー】
ミスター・ポテトヘッドは『トイ・ストーリー』のジャガイモのようなオモチャである。元々は「Mr.ポテトヘッド」の名称でハズブロ社より発売されているオモチャであり、『トイ・ストーリー』に出演したことで日本でも人気となった。 ここではミスター・ポテトヘッドの壁紙・画像をまとめた。
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ディズニーにまつわる都市伝説・トリビアまとめ!『トイ・ストーリー3』にトトロが出演などおもしろ情報が満載!
ディズニーにまつわる都市伝説やトリビアをまとめました。『リトル・マーメイド』でアリエルのコレクションの中に「改悛するマグダラのマリア」の絵があるように、ディズニー映画には、サブリミナルのように聖書のキーワードが出てくるといった噂や、『トイ・ストーリー3』にトトロが出演しているといったトリビアなどを紹介していきます。
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【ジブリ】「となりのトトロ」メイのモデルと「トイ・ストーリー」アートディレクターが結婚していた!【ピクサー】
「となりのトトロ」のメイのモデルとなった女性と「トイ・ストーリー3」のアートディレクターを務めた堤大介。2人はどこで出会い、どうやって結婚までたどり着いたのだろうか。素敵なエピソードと共に2人の馴れ初めを紹介していく。
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目次 - Contents
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の概要
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』のあらすじ・ストーリー
- 「調査探検」と父の死
- 鍵の発見と手がかり
- 「ブラック」と謎の鍵
- 祖父母と最後のヒント
- 鍵の秘密と「調査探検」の結末
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の主な登場人物・キャラクター
- オスカー・シェル (演: トーマス・ホーン)
- トーマス・シェル(演:トム・ハンクス)
- リンダ・シェル(演: サンドラ・ブロック)
- 間借り人(演:マックス・フォン・シドー)
- オスカーの祖母 (演:ゾーイ・コールドウェル)
- スタン(演:ジョン・グッドマン)
- 鍵屋 (演:スティーヴン・ヘンダーソン)
- アビー・ブラック (演: ヴィオラ・デイヴィス)
- ウィリアム・ブラック(演: ジェフリー・ライト)
- ハゼル・ブラック(演: ヘイゼル・グッドマン)
- バーテンダー(演:ウィリアム・ユーマンズ)
- 先生(演:スティーヴン・クンケン)
- 警備員 (演:エヴァ・カミンスキー)
- 少女(演:ベイリー・グレイ)
- 馬屋の少女(演:クロエ・ローイ)
- アストリッド・ブラック (演: ブルック・ブルーム)
- 牧師(演:デニス・ハーン)
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の用語
- アスペルガー症候群
- 調査探検
- 幻の第6区
- セントラルパーク
- アメリカ同時多発テロ事件
- ワールドトレードセンター
- キング牧師の日
- コミコン
- 矛盾語法
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- トーマス「簡単だと、見つけ出す価値がない」
- オスカー(ナレーション)「もしも太陽が爆発しても、僕たちが爆発に気づくのは8分後だ。光が地球に届くには時間がかかるからだ。8分間の間、世界は明るく、暖かさを感じている。パパが死んでから1年がたった。パパとの8分間が消えていくのを感じる」
- オスカー「よく言われると思うけど、もし辞書で“信じられないくらい美しい”という項目を引いたら、あなたの写真が載ってるでしょうね」
- リンダ「どんなに努力してもわからないのよ。なぜなら、それは…理屈じゃ分からないことだからよ!」
- オスカー(手紙)「お知らせします。あの鍵は僕にとって重要なものではなく、ウィリアム・ブラックさんにとって重要なものでした。とても失望しました。でも、本来の持ち主に返せて本当によかったです。そして、何も得られないよりも、失望を得られた方がよかったと思っています」
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- つまらないという評価の原因は母親のネタ晴らし
- 議論を呼んだ映画の長いタイトルとその意味
- オスカーから見たトーマスとリンダのこと
- 鍵探しをしたオスカーの感想
- 人の温かさを揶揄した表現
- テロ事件そのもののこと
- オスカーの頭の中で響いていた音
- オスカーのマンションはマンハッタンのブロードウェイ
- オスカーが意を決して、タンバリンを鳴らしながら走る様子が撮られた場所はマンハッタンブリッジ
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:アレクサンドル・デスプラ『Extremely Loud And Incredibly Close』
- 予告編でのみ使われた主題歌:U2『Where The Streets Have No Name』
- 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の関連映像
- 予告編1
- 予告編2