ジパング(かわぐちかいじ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジパング』とは2000年よりかわぐちかいじが『モーニング』で連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。西暦200X年の6月、日本海上自衛隊の最新型イージス艦みらいはミッドウェー沖合にて落雷を受ける。それをきっかけに、彼等はイージス艦ごとミッドウェー海戦直前の1942年6月4日の太平洋上にタイムスリップした。オーバーテクノロジーを保有する形となった彼等は、戦前の人々や歴史の流れの中で葛藤し、各々の思想の違いによって対立していく。そして彼等の存在は、歴史を大きく変えて行くのであった。

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大日本帝国の内大臣を務める男性。昭和天皇の側近であり、天皇に強い忠誠心を持つ。良識的な人物であり、山本から一目置かれていた。

山本と梅津達幹部の間で結ばれた「みらい」補修作業の交換条件として、相模湾に停泊中の「みらい」を来訪する事となる。資料室で日本の壊滅的な敗北を知り、戦争の早期終結を決意した。陸海軍の主戦派を押さえ込む為、米内と共に終戦工作を行っていく。

その他

角松洋吉(かどまつ ようきち)

CV:乃村健次
東京都深川に住む指物師であり、洋介の祖父にあたる。1942年当時の年齢は36歳。腕利き職人だが、酒に溺れて妻に逃げられる。更に息子の洋一郎も、現状を見かねた兄夫婦に引き取られた。

本来の歴史では息子の洋一郎が自分の跡を継がずに海上自衛隊となった為、決別する。だが「みらい」介入後の世界では幼い洋一郎に先立たれ、酒に溺れていた。

角松洋一郎(かどまつ よういちろう)

CV:稲田徹
海上自衛隊自衛官の男性。洋介の父であり、洋吉の息子である。1942年当時の年齢は8歳。

本来の歴史では、酒に溺れる洋吉の行状を見かねた伯父夫婦に育てられ、海上自衛隊の自衛官となる。洋吉の希望の指物師ではなかった為、洋吉との関係が険悪となった。これにより角松洋介は祖父の羊吉と会った事がない。

「みらい」出現後の世界では、「みらい」の横須賀入港までは本来の歴史と同じ人生を歩む。だが「みらい」が出現した事により組織された特務機関の車との交通事故により死亡した。これにより角松洋介は、歴史が変化していることを強く認識させられる。彼が死亡した事で、角松洋介という人物はこの世界線に1人となった。この事が最終的に彼が生き残る要因となる。

草加のジパング創立のための仲間たち

吉村次郎(よしむら じろう)

元満鉄調査部員で小太りの眼鏡男性。バイオリン演奏が趣味。学生時代にマルクス主義に傾倒し特高警察による弾圧を受けた。これにより日本の現体制に失望し、新天地を求めて中国大陸に渡る。リベラル思想の強い満鉄調査部に就職したが、満鉄調査部事件を受け、関東軍による弾圧的調査を受けた。これ以降、完全に日本へ失望する。そこへ現れた草加のジパング思想に賛同し、彼の協力者となった。溥儀暗殺、ウラン235の入手、原爆製造等に関わる。マリアナ戦の時期には終戦工作に奔走し、外務省官僚との接触を行った。その最中に菊池と如月に捕らえられ、日本の早期講和の為に、彼等の仲間となる。その後は米内に草加の動向を伝え、共に終戦工作に奔走した。

倉田万作(くらた まんさく)

物理学者で草加の賛同者。京大で仁科芳雄の下で中間子理論を研究し、湯川秀樹と同じ秀才である。だが滝川事件に対する抗議運動に参加し、これを咎められて学界を追放された。その後は草加と協力し、原爆開発に携わる。

草加より「みらい」から得られた原爆の情報を元に、原爆を作り上げた。途中、それを止めに来た梅津と対立するも、死ぬ間際の彼から原爆使用を止める様に託される。完成後は多額の報酬を受け取り、隠居生活を送るが、梅津の幻覚と罪悪感に悩まされた。

石原莞爾(いしわら かんじ)

CV:龍田直樹
かつて関東軍を暴走させて満洲国を作り上げた大日本帝国陸軍の上級将校の男性。だが無謀に戦線を拡大し続ける首相の東條英機と意見が対立し、左遷され大日本帝国陸軍予備役となった。その後は大衆に向けて独自の戦争論を講義している。その際に草と出会い、「みらい」から得た未来の情報と彼のジパングの野望に賛同した。中国に石油が眠っている事を知り、これを利用して早期講和を目論む。その為に敵対していた毛沢東と会談し、原爆製造に関わった。原爆製造を止めに来た梅津を殺害させる。

史実では東條と決別したまま、予備役として終戦を迎えている。だが『ジパング』の世界では、自身の野望の為、東条と和解し支那派遣軍総参謀長に復帰した。

海軍(アメリカ合衆国)

クリス・エバンス

CV:堀内賢雄
ガトー級潜水艦「ガードフィッシュ」艦長で中佐を務める男性。アメリカ軍で最初に「みらい」に遭遇し、6発の魚雷を発射する。だが脅威的な動きで回避され、逆に「みらい」のアスロック攻撃を受けた。その後は追撃を行わず「みらい」の戦闘能力を司令部に報告し、その脅威をアメリカ軍に認識させた。

セクションSに参加し、ハットンと同じ機体に搭乗して「みらい」に再戦を挑む。だが「みらい」後部のファランクスによる集中砲火を浴び、頭部に直撃を受けて戦死した。
ハットンの親友でもあり、彼と共に賭けポーカーを嗜んでいる。数回にわたり負けており、彼に2000ドルを巻き上げられていた。

サミュエル・D・ハットン

Hua18257
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