ジパング(かわぐちかいじ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジパング』とは2000年よりかわぐちかいじが『モーニング』で連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。西暦200X年の6月、日本海上自衛隊の最新型イージス艦みらいはミッドウェー沖合にて落雷を受ける。それをきっかけに、彼等はイージス艦ごとミッドウェー海戦直前の1942年6月4日の太平洋上にタイムスリップした。オーバーテクノロジーを保有する形となった彼等は、戦前の人々や歴史の流れの中で葛藤し、各々の思想の違いによって対立していく。そして彼等の存在は、歴史を大きく変えて行くのであった。

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大島浩(おおしま ひろし)

駐独大使の男性。A-26でやって来た訪独団一同をサポートした。その後、サイパン決戦直前にヒトラー宛に電文を送るが、イギリス当局によって傍受され、チャーチルへと伝わってしまう。

ハンス・クリューゲ

ポーランド生まれのユダヤ人男性で、物理学者。ナチスのホロコーストで弟を殺され、現体制に疑問を抱く。その後NKVDの資金援助を受け、ドイツ占領下のコペンハーゲンでウラン235の濃縮作業を研究した。かつてニールス・ボーアに師事しており、非常に優秀である。

草加は彼に接触し、未来の知識を利用してカティンの森事件を話す。これによりソ連及びスターリンへ不信感を抱き、草加に5万スイス・フランでウラン235を売った。その後助手のクラウスにプラントの処分を託し、行方をくらます。

クラウス

クリューゲの助手の男性物理学者。草加とクリューゲのウラン取引に携わる。クリューゲ失踪後、彼の命令で核プラントの処分に当たった。これにより原爆の情報を入手する。

ポーランドに侵攻したナチスを恐れ、原爆の情報と引き換えにスウェーデンへの亡命を決意。反ナチのデンマーク将校と交渉するが、途中でトラックに撥ねられ死亡した。所持していた原爆に関する資料は、彼と共に川へ落ち、そのまま人知れず沈んでいった。

アドルフ・ヒトラー

ドイツ第三帝国総統でナチスの党首を務める独裁者。第二次世界大戦の引き金を引いた人物でもある。圧倒的弁舌能力で大衆を魅了し、民主主義体制下から独裁体制を築き上げた。枢軸国の中心的立ち位置にある為、日本の早期講和を目論む草加は、彼の暗殺計画を企てる。

日本から無着陸飛行を果たし、暗殺計画を未然に防いだ田中(津田)をベルヒテスガーデンにある別荘・ケールシュタインハウスに招き入れる。そこで田中の本心を見抜き、2人きりで会話を交わす。そこで戦争の真の敵はソ連のスターリンであると明かした。またドイツが戦争に敗れて大勢の犠牲が出てたとしても、躊躇しない事が大切だと語る。この余りにも横暴な論に、田中は葛藤していたヒトラー暗殺を決行した。彼に殺されそうになるが、親衛隊の機転により未然に阻止される。

最期は史実通り、連合国に追い詰められて自決している。

イギリス

ウィンストン・レオナルド・スペンサー・チャーチル

第二次世界大戦中のイギリス首相。怒りっぽい性格で激しい気性を持つ。

ヨーロッパでの対独伊戦に忙殺中、日本軍がインドを奇襲。インド洋における制海権喪失、援蒋ルート遮断、インド人民衆の独立運動を恐れ、アメリカ大統領ルーズベルトに日本軍打倒を求める。彼の要請がきっかけで、アメリカ軍は予定よりも早く、日本軍とマリアナ海戦を繰り広げる事となった。

外伝『マレーの残照』

冬馬(とうま)

日本人の照子とイギリス人のトーマスの間に生まれた日英混血児。第二次大戦で父トーマスと死別し、心に傷を負う。以降は鳩だけに心を通わせ、誰とも話さなくなった。また近くに落ちていた不発弾に執着する様になり、自身の命に無頓着となる。だが角松と出会い、心を通わせる事で正常に戻っていった。

照子(てるこ)

CV:仲尾あづさ
シンガポール「昭南市」に移住した日本人女性。現地でイギリス人のトーマスと結婚し、冬馬を産む。その後第二次世界大戦によりイギリス軍に捕虜として、冬馬共々チャンギ収容所に収容された。だが日本軍の侵攻に伴い解放され、入れ違いに夫のトーマスが収容されてしまう。トーマスは照子と冬馬に声を掛けるが、巻き込まれる事を恐れた彼女は冬馬の口を塞ぎ、他人のフリをした。その後トーマスはマラリアで死亡し、この事が冬馬の心の傷となる。

勤務先の昭南楼で、草加と角松に出会う。そして2人が鉢合わせした津田を振り切るのを手助けした。

トーマス

Hua18257
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@Hua18257

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