ジパング(かわぐちかいじ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジパング』とは2000年よりかわぐちかいじが『モーニング』で連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。西暦200X年の6月、日本海上自衛隊の最新型イージス艦みらいはミッドウェー沖合にて落雷を受ける。それをきっかけに、彼等はイージス艦ごとミッドウェー海戦直前の1942年6月4日の太平洋上にタイムスリップした。オーバーテクノロジーを保有する形となった彼等は、戦前の人々や歴史の流れの中で葛藤し、各々の思想の違いによって対立していく。そして彼等の存在は、歴史を大きく変えて行くのであった。

目次 - Contents

太平洋艦隊第5艦隊提督で中将を務める男性。キングよりギルバート諸島攻略を命じられ、ポートランド級重巡「インディアナポリス」を旗艦とした大艦隊を率いてマキン・タラワに向かう。日本軍の撤退を疑いつつも、島嶼への3万発の砲撃及び380機もの航空機による爆撃を敢行した。だがタラワ島は既に無人であり、燃料と弾薬を浪費してしまう。これは草加の策略であり、予め日本軍を撤退させていたのである。

結果的にスプルーアンスは大失態を犯し、キングの逆鱗に触れてしまった。その後どうにか許され、マリアナでの対日戦に参加して指揮を執る。だがサイパン島は既に日本軍によって強靭な防空体制を整えられ、難攻不落の要塞と化していた。この為、マリアナからの撤退命令を下す。

マーク・ミッチャー

高速空母機動部隊司令で少将を務める男性。
マリアナ戦でスプルーアンスと共に航空機での戦闘を指揮する。日没後、アイオワ級戦艦「アイオワ」を中心とし日本の連合艦隊との夜戦を繰り広げた。

作戦に口出しするカーネルを不快に思い、彼と対立している。だがカーネルの策略により、ルーズベルトの命令で彼は自身の秘書となった。これによりカーネルはミッチャー名義で命令を出せる立場となり、事実上指揮権を掌握される形となる。そしてカーネルは「戦艦大和に原爆が積載されているのかを調査せよ」というルーズベルト大統領の特命を遂行すべく、ミッチャー名義で指揮を執った。これに不満を抱いていたミッチャーは、大和撃沈の功を求め、原爆の起爆装置が発動した大和に向けて砲撃命令を下す。

大和沈没後、カーネルは捕虜にした角松から大和に積載された原爆が爆発する事を聞き出した。この情報をカーネルから聞いたミッチャーは、艦隊を後退させる。直後海中に沈んだ原爆が爆発し、結果的に彼は原爆の脅威を目の当たりにすると共に、艦隊を原爆の爆発から守った。

ジョーンズ

ワスプ航空隊所属の大尉を務める男性。ハットンと共に「みらい」を攻撃するが、対空ミサイルにより返り討ちにされた。だが重傷を負うも生き残る。尚、アニメ版では死亡していた。

陸軍(アメリカ合衆国)

レズリー・R・グローヴス

陸軍マンハッタン工兵管区(マンハッタン計画)司令官で准将を務める男性。

ワシントンD.C.にてマンハッタン計画の遂行に忙殺されていた。そんな中でマクローリィよりヨーロッパで濃縮ウランを入手した東洋人(草加)の存在と、彼が長距離高速機A-26を利用して満州に渡った事を知らされる。そして事実を解明すべく、調査に乗り出した。

ジム・マクローリィ

陸軍マンハッタン工兵管区(マンハッタン計画)メンバーで少佐を務める男性。アメリカ海軍情報部分析官のクラークの義兄でもある。

SIS(イギリス情報局秘密情報部)より、コペンハーゲンにて濃縮ウランを入手した東洋人(草加)の存在と、それに関する情報を得て、クラークとグローヴスに報告する。これにより情報は最終的にルーズベルト大統領の耳に入る事となった。

海兵隊

アレキサンダー・A・ヴァンデグリフト

CV:柴田秀勝
海兵隊第1海兵師団長で少将を務める男性。

太平洋戦争の初陣であるガダルカナル島上陸を指揮した。だが第一次ソロモン海戦で支援に来ていたアメリカ海軍艦隊が日本軍の奇襲を受けてしまう。これにより艦隊は撤退を検討する。だがアレキサンダーはあくまでも上陸部隊の駐屯を強行し、支援物資を確保すべく、艦隊司令官達へ圧力をかけた。

「みらい」はガダルカナル島からアレキサンダー率いる上陸部隊を撤退させるべく、サジタリウス作戦を決行する。アレキサンダーは「みらい」から脅迫を受け、揚陸された小麦粉に正確無比なハープーンミサイル攻撃を受けた。また戦艦 「大和」の砲撃と、それに対して「みらい」から放たれた迎撃スタンダードミサイルに混乱する。

アメリカ政府首脳

フランクリン・D・ルーズベルト

第32代アメリカ大統領を務める老齢の男性。車椅子で移動する程身体が弱っているものの、鋭い頭脳と的確な判断力、豪胆な決断力でアメリカ軍の総指揮を執る。

日本軍のインド奇襲攻撃によりイギリスはアメリカへ救援要請をする。ルーズベルトはこれに応じ、準備不足のアメリカ海軍を急遽マリアナへ派遣した。その裏では石原と毛沢東の会談によるアジア共産化を恐れており、その流れを止める意図もあった。これは草加の狙い通りであり、結果的に戦力不足のアメリカ軍と日本軍は互角の勝負を繰り広げる。

マリアナ戦の最中、マクローリィ、グローヴス、ルメイの3名より「みらい」の存在と大和に搭載されている原爆の存在を知らされる。これによりセクションSを自らの直属にし、2隻の拿捕を命じて事実解明をしようとした。両船は沈没したものの、日本軍が原爆を開発した事実が露呈する結果となった。その後草加の狙い通り、日本とアメリカは早期講和をし、終戦を迎える。ルーズベルトは史実では日本を無条件降伏させるべく、4期目の当選を果たしていた。だが『ジパング』の世界では、日本の早期講和により4期目を逃している。

コーデル・ハル

Hua18257
Hua18257
@Hua18257

目次 - Contents