ジパング(かわぐちかいじ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジパング』とは2000年よりかわぐちかいじが『モーニング』で連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。西暦200X年の6月、日本海上自衛隊の最新型イージス艦みらいはミッドウェー沖合にて落雷を受ける。それをきっかけに、彼等はイージス艦ごとミッドウェー海戦直前の1942年6月4日の太平洋上にタイムスリップした。オーバーテクノロジーを保有する形となった彼等は、戦前の人々や歴史の流れの中で葛藤し、各々の思想の違いによって対立していく。そして彼等の存在は、歴史を大きく変えて行くのであった。

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アメリカ国務長官を務める男性。カサブランカ会談でのチャーチル及びルーズベルトの無条件降伏発言に対し異論を抱く。そして自らは講和つきの条件降伏で平和的解決を模索した。

セクションS

ハロルド・ボーウェン

特務機関「セクションS」のリーダーで、少将を務める男性。セクションSの目的は驚異的な能力を持つ「みらい」の正体を突き止め、対処する事にある。

かつて「みらい」と戦い敗れたエバンス、ハットン、テイラーの3人をセクションSに加える。そして彼らに更なる調査を命じた。

ハワード・ヒューズ

アメリカの石油、映画、航空産業界の実業家の富豪男性。「みらい」の能力に好奇心を抱き、その正体にに5千万ドルの懸賞金を出した。またセクションSに参加し、大口のスポンサーとなる。

グレン・クラーク

アメリカ海軍情報部分析官で少佐を務める男性。アメリカ海軍情報局所属のマクローリィの義弟でもあり、コネクションを持つ。知日派という事でセクションSに所属する。そしてグールドがタラワで撮影した「みらい」の写真を分析し、その正体を突き止めた。

大戦から26年後、統合参謀本部副議長に就任する。

ジャック・ルメイ

アメリカ海軍情報局所属の大佐を務める男性。クラークの上官でもある。

女好きな言動があるものの、情報将校としてはかなり優秀で、迅速な決断力を発揮する。「みらい」の情報を密かに集め、セクションSに協力した。

クラークやカーネルが持ってきた「草加の原爆に関する情報」の重大性を見抜き、義兄のマクローリィに伝える。その後、ホワイトハウスのルーズベルトに伝え、秘匿してきた「みらい」とセクションSに関する資料を開示した。これによりセクションSは事実上ルーズベルトの直属となる。そして情報を秘匿していた事に対するペナルティーを逃れた。

満州国

安藤(あんどう)

満州国軍第一飛行隊長を務める中年男性。満州国軍は満州国を守る為に結成された多民族軍である。だが実質的に満州を守っているのは関東軍であり、御飾り的な扱いをされていた。

階級は上校(大佐)であるが、日本軍からは下に見られている節がある。そういった現状に不満を抱いており、そこを草加に漬け込まれた。こうして安藤は、草加の立案した溥儀暗殺計画に賛同し実行役として活動する事となる。

満州で開催された建国10周年記念パレード会場にて、編隊飛行を率いていてパフォーマンスを実施。その途中、草加、吉村の計画に従い、離脱して壇上にいる溥儀暗殺を試みた。だが角松に邪魔されて失敗に終わる。その後は北の方へ逃れた。

ユーリ・ダニロフ

ハルビンに住む亡命ロシア人。元貴族であるが、現在は落ちぶれてブローカーとして活動している。

草加は「みらい」で入手した大慶油田の情報を餌に、彼と接触する。ユーリは当初は疑念を抱くが、結局それを信じてOSS(アメリカ戦略情報局
)に提供した。これは草加の思惑通りであり、彼はアメリカを石油利権に食い付かせ、日本との早期講和を促そうとしている。

愛新覚羅溥儀(あいしんかくら ふぎ/アイシンギョロ プーイー)

清国皇帝の末裔であり、この事を利用されて日本軍に利用された満州国の皇帝。皇帝とは名ばかりであり、実際は日本陸軍の傀儡であった。本人はこの事に不満と屈辱を覚えていた。

草加は日本早期講和の為、溥儀の暗殺計画を企む。彼を殺す事で満州国を混乱させ、日中戦争で広げ過ぎていた戦線を縮小させる事を企図していた。草加は安藤を焚き付け、溥儀を暗殺させようとする。

首都の新京で開催された建国10周年記念パレードを観覧中、安藤の乗った航空機の攻撃を受ける。そこを角松と如月の機転により生き残る。その後矢吹の家に匿われるが、乗り込んで来た草加に清国皇帝としての誇りを刺激され、自ら死を受け入れた。草加の目論み通り、彼の死により中国戦線は縮小され日本軍は兵力を温存する結果となり、早期講和に有利に働いた。

Hua18257
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@Hua18257

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