メトロイド フュージョン(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ
『メトロイド フュージョン』とは、2002年にゲームボーイアドバンスで発売された2Dアクションゲーム。『メトロイド』シリーズの第4作目である。日本よりも海外で先に発売され、日本では2003年に発売された。物語の主人公サムス・アランを操作し、宇宙空間に浮かぶ巨大な研究施設を舞台に戦いを繰り広げる。危険な寄生生命体「X」が施設内で増殖し、様々なトラブルを発生させる。Xに唯一対抗できる人間であるサムスは、コンピュータの指示の下で施設で起きた事故の調査を行い、最終的にXを根絶させることを目指す。
メトロイド
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鳥人族が生み出した人工生命体。鳥人族の言葉で、「最強の戦士」という意味を持つ。現実には、地下鉄を意味し地下世界を表す「メトロ」と、「アンドロイド」を組み合わせた造語である。
半透明の外皮から、細胞球と無数の毛細血管を覗かせる。身体の下部に、牙のような鋭い下アゴが大小2本ずつ付いている。浮遊で移動して下アゴで獲物を捕獲し、凄まじい勢いで生体エネルギーを吸い尽くす。
生体兵器として利用されることも多いが、冷気には弱い。アイスビームなどで凍結して、動けなくなる。
元々は、惑星SR388に生息する寄生生命体Xを駆除するために生み出された。Xに対して完全な免疫を持ち、決して寄生されない。それどころか擬態していない状態のXに触れるだけで、体内に吸収できてしまう。ベビーメトロイドの細胞組織から作られたワクチンがサムスの体内を侵していたXを除去できたのも、この特性によるもの。
またメトロイドは、SR388の特殊な環境において、脱皮して成長する。幼生から4段階成長し、順にアルファメトロイド、ガンマメトロイド、ゼータメトロイド、オメガメトロイドと呼ばれる。さらにオメガの中に1匹いる特殊な個体だけが、オメガから成長しクイーンメトロイドとなる。
前作『スーパーメトロイド』までの戦いによって、絶滅したと考えられていた。しかし今作ではB.S.Lの極秘エリアで研究されていて、セクター1の環境下でも脱皮して成長することが可能。また幼生メトロイドを、一気にオメガまで成長させる方法も発見された。
ところがシークレットラボの切り離しと、B.S.Lそのものの爆破を通して、Xと同様にメトロイドも宇宙から消滅することになる。
寄生生命体X
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惑星SR388に生息する、ゲル状の生命体。今作において、事件の発端となった生物である。
あらゆる生物に寄生し、体内に侵入して神経中枢にダメージを与えて死に至らしめる。宿主は体内からダメージを受け、全身が溶解して最後には骨格だけが残る。
さらに寄生の際にコピーした遺伝子情報を使い、宿主そっくりの姿に擬態する。生物の死体から、遺伝子情報をコピーすることもできる。複数種類の生物の情報を使い、より強力な個体へ変貌することもある。サムスが最後に戦ったSA-Xはサムスの情報に加えて、SR388の原生生物「ナード」の情報を合わせて形態変化した。
高い知能と学習能力を持ち、宿主の知識や力を貪欲にコピーする。しかしXは種の保存と個体数の拡大を最優先として、分裂による増殖と寄生を行う。また自己増殖にはエネルギーを必要とするため、戦闘能力を持たないB.S.Lの職員たちも餌として寄生し殺してしまった。そしてXは感情を一切持たず、コミュニケーション能力を有していない。以上の理由から、Xに対する平和的な解決は一切不可能である。
このXを除去するために、鳥人族はメトロイドを生み出してSR388に放った。メトロイドが生態系の頂点に立ったことで、Xはその個体数を減らしていくが、一部のXは逃げ延びたらしい。サムスの活躍によりメトロイドが絶滅したことでXは再び活動を始め、生態系の頂点に舞い戻った。そしてサムスに寄生して命の危機に陥れ、さらに回収・輸送されたB.S.Lにて様々な騒動を起こすことになる。
Xが蔓延してしまった場合、対処法として施設や惑星そのものを爆破し消滅させることが多い。Xの増殖を防げなかったB.S.Lは、最終的にXの巣窟となったSR388と共に爆破し、消滅した。B.S.LとSR388のXは大爆発の強大なエネルギーを受けて塵と消え、Xという種そのものが宇宙から絶滅する。
スターシップ
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サムスが所有する、小型の宇宙船。惑星内や宇宙空間での長距離移動に利用する。
以前愛用していた黄色の機体は、今作のオープニングで大破してしまった。そのため銀河連邦はB.S.Lにおける事件の調査のため、新たなスターシップを提供した。
シップには、セーブ機能と弾薬補給機能が備わっている。またコンピュータが搭載されており、コンピュータの指示に従い事件の調査を行うことが、連邦がシップを提供する際に提示した条件である。このコンピュータの思考回路のベースになった人物こそ、アダム・マルコビッチである。
ちなみに、シップはマニュアル操作でしか起動することができない。物語の終盤でオメガメトロイドに襲われた時は、シップ内で保護していたダチョラとエテコーンがシップの起動・操縦を手伝い、B.S.Lの外まで逃げていた。
惑星SR388(えすあーるさんはちはち)
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銀河連邦の勢力圏外に位置する、辺境の惑星。『メトロイド2 RETURN OF SAMUS』の舞台であり、メトロイドが生まれた星でもある。寄生生命体Xが生息しており、鳥人族がXを除去するためにメトロイドを作り出した。
SR388の特殊な環境下にて、メトロイドは脱皮して成長する。成長し凶暴化したメトロイドは鳥人族の手に負えなくなったため、メトロイドを地下に閉じ込めた。
サムスは以前、SR388のメトロイドを殲滅せよというミッションを受けた。SR388に生息していたメトロイドは、すべてサムスに討伐された。そしてサムスの目の前で卵から孵り、最後のメトロイドとなったベビーメトロイドを、サムスが連れ帰った。これにより、SR388のメトロイドは絶滅したことになる。
天敵のメトロイドがいなくなったことで、Xは再びその勢力を拡大していった。そして今作のオープニングで行われた調査で、サムスは原生生物「ナード」に擬態していたXに寄生され、生死をさまようことになる。SR388ではすでに、Xがその個体数を爆発的に増やし、生態系の頂点に立っていたのだ。
最終的に、自爆装置を搭載したB.S.Lの衝突により、SR388は消滅することになる。
B.S.L
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正式名称は「BIOLOGIC宇宙生物研究所」。バイオテクノロジー企業。「The Biologic Space Laboratories」、略して「B.S.L」である。
しかし作中では、この企業が所有しサムスが調査する、巨大研究施設のことを指すことがほとんどである。原因不明の爆発事故が発生し、今作はこの施設を舞台に戦いを繰り広げる。
施設は円錐形をした巨大な宇宙ステーションで、惑星SR388の外縁部に位置している。銀河連邦から依頼される形で、様々な生物を飼育し研究している。また、メトロイドの研究を、ステーションの最深部にある極秘エリアで行っている。
部屋同士はハッチで繋がっており、レベル0から4までの5段階のセキュリティーハッチも存在する。レベル0のセキュリティーはアダムが解除できる。しかしレベル1から4のセキュリティーハッチは、それぞれのレベルに対応したセキュリティールームを探し、ロックを解除しなければ通ることができない。
自爆装置を搭載しており、その威力は惑星1つを消し去るほどである。
しかしSR388から持ち込まれたXや、サムスを治療する際に剥がしたスーツの残骸から生まれたSA-Xによって、ステーション内は破壊されXに侵食された。職員と飼育生物はほぼすべてXに寄生され、死亡してしまった。
Xが蔓延してしまったため、サムスとアダムはB.S.LをSR388に衝突させる。そして自爆機能によって、B.S.LはSR388と共に消滅した。
メインデッキ
B.S.Lに来て、最初に調査するエリア。メインデッキと繋がっているドッキングベイにて、スターシップが停泊している。
6つある飼育エリアとは、メインエレベーターで通じている。研究員たちが生活していた居住デッキや、ステーションの軌道を操作するオペレーションデッキとも、エレベーターで繋がっている。居住デッキでは、惑星ゼーベスで出会ったエテコーンとダチョラが保護されていた。
冷凍保管庫に、リドリーの死体を冷凍保存している。メインデッキの下にはステーション全域に電力を供給する中央動力炉が備わっており、補助電源も用意されている。
また治療中に切り取られたサムスのパワードスーツの一部は、カプセルに入れてメインデッキの特別保管庫に保管されていた。最初の爆発事故は、カプセルの中で生まれたSA-Xが、外に出るためにパワーボムを起動したことが原因である。
セクター1「SRX」
惑星SR388の環境を再現したセクター。岩でできた洞窟になっていて、水場が多い。溶岩が溜まっている部屋もある。深部は、惑星ゼーベスにあったエリアのひとつである「ツーリアン」のような機械的な外観をしている。
また、深部は極秘エリアに繋がっている。極秘エリアで研究しているメトロイドは、セクター1の環境下で脱皮して成長する。幼生メトロイドからオメガメトロイドまで、一足飛びに成長させることも可能。
セクター2「TRO」
熱帯雨林が広がるエリア。植物があちこちに生えていて、うっそうとしている。
このセクターで管理されていたある植物の根が広がりすぎて、メインサイロに食い込みB.S.Lの電力が止まってしまうアクシデントも発生する。
名前の由来は、熱帯を意味する「Tropical」。
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目次 - Contents
- 『メトロイド フュージョン』の概要
- 『メトロイド フュージョン』のあらすじ・ストーリー
- はじまり 命の危機と謎の爆発事故
- 特別保管庫の調査
- ミサイルデータのダウンロード
- セクター1の空調妨害
- SA-Xの恐怖
- 暴れ回るイシュタル
- スーパーミサイルデータのダウンロード
- データルームを破壊するX
- アイスミサイルデータのダウンロード
- セクター3の緊急事態
- ゼーベス以来の再会
- パワーボムデータのダウンロード
- スターシップへの一時帰還
- 電力の確保
- プラズマビーム覚醒
- 重力を操作する生物兵器ナイトメア
- レベル4のセキュリティーを勝手に解除
- ボクスと2度目の遭遇
- 極秘エリアとメトロイド
- セクター1の深部
- 銀河連邦の愚策
- 最終ミッション そして脱出
- エンディング
- 『メトロイド フュージョン』のゲームシステム
- 基本情報
- コンピュータ「アダム」による指示
- メッセージと難易度
- 『メトロイド フュージョン』の登場人物・キャラクター
- 主要キャラクター
- サムス・アラン
- アダム
- SA-X(えすえーえっくす)
- ボスとしてのSA-X
- ボスキャラクター
- コアX
- マルカラ
- 鳥人像(1回目:セクター1)
- ザザビー
- イシュタル
- ボクス
- バリアコアX
- オペレーター
- ゲドゥ
- 鳥人像(2回目:セクター2)
- ナイトメア
- ネオリドリー
- オメガメトロイド
- その他の登場人物
- ダチョラ、エテコーン
- 銀河連邦政府
- アダム・マルコビッチ
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- 『メトロイド フュージョン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 2回登場する鳥人像の英語名の言葉遊び
- ネオリドリーのベースになった個体は『METROID Other M』のもの
- シャインスパークを駆使すると見られる隠しイベント
- 同時期に発売された『メトロイドプライム』との連動機能