メトロイド フュージョン(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ
『メトロイド フュージョン』とは、2002年にゲームボーイアドバンスで発売された2Dアクションゲーム。『メトロイド』シリーズの第4作目である。日本よりも海外で先に発売され、日本では2003年に発売された。物語の主人公サムス・アランを操作し、宇宙空間に浮かぶ巨大な研究施設を舞台に戦いを繰り広げる。危険な寄生生命体「X」が施設内で増殖し、様々なトラブルを発生させる。Xに唯一対抗できる人間であるサムスは、コンピュータの指示の下で施設で起きた事故の調査を行い、最終的にXを根絶させることを目指す。
『メトロイド フュージョン』の概要
『メトロイド フュージョン』は2002年に任天堂が発売した、ゲームボーイアドバンス用2Dアクションゲーム。『メトロイド』シリーズの第4作目。日本よりも海外で先に発売され、日本では2003年に発売された。
ストーリーは、前作『スーパーメトロイド』の続編として描かれている。第2作目の『メトロイド2 RETURN OF SAMUS』との繋がりも強く、登場する敵クリーチャーの一部が共通する。
バイオテクノロジー企業「B.S.L」が行う惑星SR388の調査に同行したサムスは、護衛任務中に寄生生命体「X」に襲われ命を落としかける。メトロイドワクチンを投与され生還したサムスは、B.S.Lが所有する研究施設にて原因不明の爆発事故が起こったことを知る。サムスは銀河連邦が提供した新たなスターシップに乗り込み、B.S.Lの調査に向かった。またシップを提供する条件として、搭載されているコンピュータの指示に従い調査を進めることを提示された。
B.S.LではXの増殖が進んでおり、あらゆる生物に寄生し様々なトラブルを起こす。またベストコンディションのサムスに擬態したX、通称「SA-X」が現れ、鉢合わせないように注意しながら探索することになる。調査を進めるにつれ、Xの危険性を実感していったサムスはその存在を許さなくなり、最終的にXをすべて消滅させようとする。
今作はB.S.Lが所有する巨大な施設を舞台に、探索を行うこととなる。宇宙空間に浮かぶ施設に1人で乗り込み調査する、孤独な戦いが繰り広げられる。
ただし今回の調査は、スターシップに搭載されたコンピュータの指揮下で行動する。ナビゲーションルームと呼ばれる部屋で定期的に通信を行い、それぞれの段階で指令を受けて施設を探索し、物語が進行していく。
決まった順序でゲームが進むため、探索の自由度は落ちる。しかし定期的に指示を受けることで、ミッション中にするべき行動がわからなくなり迷ってしまうことが減る。そのため初心者に優しいシステムとなっている。『メトロイド』シリーズでは、今作は異色の作品と言える。
またキャラクターとの会話シーンが多い作品で、文章による説明を多く取り入れている。メッセージは「オトナむけ」と「コドモむけ」の2種類があり、「コドモむけ」にするとテキストの漢字の頻度が下がり、子供が理解しやすい文章になる。
なお、後の2010年に発売したWii用ソフト『METROID Other M(メトロイドアザーエム)』は、『スーパーメトロイド』と『メトロイド フュージョン』の間の物語を描いている。『METROID Other M』と『メトロイド フュージョン』の繋がりは強く、一部の敵クリーチャーが共通して登場する。
『メトロイド フュージョン』のあらすじ・ストーリー
はじまり 命の危機と謎の爆発事故
BIOLOGIC宇宙生物研究所、通称「B.S.L」が、惑星SR388に調査隊を派遣する。この星の生態系の頂点に立っていた浮遊生命体「メトロイド」が絶滅したこの星で、新たに生態系の調査を行うのだ。サムスは、この調査隊の護衛を依頼された。
この任務中、サムスはゲル状の生物に襲われる。この生物が寄生生命体「X」と呼ばれることを知ったのは、後のことだ。任務から帰還したスターシップの中でXに神経中枢を侵され、サムスは気を失い、スターシップはアステロイドベルトに激突してしまう。
激突の直前に自動的に放出された脱出ポッドを調査隊が回収し、銀河連邦本部にてサムスの治療が施された。しかしXは、サムスの身体をパワードスーツごと侵食していた。装着時に身体と一体化するバイオ素材のスーツであったことで、事態は深刻化する。
サムスの命は絶望視されていたが、治療法がひとつ見つかる。メトロイドの細胞から作られるワクチンは、Xを除去できることがわかった。サムスにこのワクチンが投与されると、体内のXがすべて消滅してしまった。パワードスーツが部分的に切り取られた歪な姿ではあるが、サムスはなんとか生還した。
メトロイドワクチンは、連邦によって保管されていたベビーメトロイドの細胞組織から作られたものだ。ベビーメトロイドはかつてサムスがSR388から連れ帰り、惑星ゼーベスにて命がけで守ってくれた恩人である。サムスは、またしてもベビーに命を救われたのだ。
そんな中、B.S.Lで原因不明の爆発事故が発生し、その調査にサムスが向かうことになった。サムスには連邦から新しいスターシップが提供された。このシップにはコンピュータが備わっており、B.S.Lの調査ではサムスはコンピュータの指揮下で動く。サムスが司令官の下について任務を行うのは、これが2回目のこと。以前上官であった男にこのコンピュータの口調が似ており、サムスはコンピュータのことを勝手に「アダム」と呼ぶことにした。
特別保管庫の調査
爆発事故が発生したのは、メインデッキの特別保管庫。サムスから切り離されたパワードスーツや、SR388から連れ帰った生物が保管されていた部屋だ。凄まじい規模の爆発が起こったようで被害は激しいが、その原因は未だにわかっていない。
ミサイルデータのダウンロード
調査員が連れ帰った生物は、XがSR388の生物に擬態したものだとわかった。メインデッキで大きな生体反応があり、Xが集まっているらしい。ここで処理できれば、一気に片付けられる可能性がある。
ただしサムスは能力のほとんどを失っており、強力な生物と鉢合わせれば命の危険もある。 そこで連邦は「ミサイル」のデータを送り、サムスにダウンロードさせ使えるようにした。その後サムスは、アルマジロのような見た目をした、SR388の原生生物「マルカラ」に擬態したXとの対決となる。ダメージを与えると擬態が解け、無数のXが集まった「コアX」の姿で襲い掛かる。外殻を破壊しコアXを吸収すると、「モーフボール」能力を取り戻した。丸まることで、姿勢を小さくできる能力である。しかしついに、Xが飼育エリアに入り込むという最悪の事態に陥ってしまったのだ。
セクター1の空調妨害
セクター1「SRX」に入り込んだXは、空調システムを停止させた。自分たちに適した環境を作り、増殖するための行為である。5基ある空調システムを正常に戻すため、セクター1を調査した。
途中で「鳥人像」に擬態したXと遭遇し、「チャージビーム」が使えるようになる。
SA-Xの恐怖
特別保管庫の爆発を起こしたのは、ベストコンディションのサムスに擬態したXだと発覚した。このXを「SA-X」と名付け、警戒する。今のサムスではまったく歯が立たず、遭遇すれば死は免れないというのがアダムの判断である。
セクター2「TRO」のデータルームで「ボム」データをダウンロードせよ、と指示が入った。しかしセクター2のデータルームは、レベル1のセキュリティーハッチで守られている。セキュリティールームを見つけレベル1のセキュリティーを解除したサムスは、ボムデータのダウンロードに成功した。
セクター2の探索中、高いジャンプ能力を持つ巨大生物「ザザビー」との戦いになる。撃破したサムスは、「ハイジャンプ」を手に入れた。
しかしナビゲーションルームに戻る途中で、足音が聞こえる。SA-Xがサムスの側を通っているのだ。今のサムスでは、SA-Xの姿を見ることさえ叶わない。通り過ぎるまで、息を潜めて待つしかなかった。
暴れ回るイシュタル
セクター4「AQA」が破壊されている。原因は「イシュタル」。水中を超高速で移動できる、大型の水棲生物だ。SA-Xが放ったものと推測される。イシュタルの処理が許可され、撃破に向かった。
電線が破壊され、水に漏電しているエリアを避けながら、イシュタルを探す。Xに寄生されたイシュタルを見つけ出し、撃破したサムスは「スピードブースター」を獲得する。
スーパーミサイルデータのダウンロード
セクター3「PYR」のデータルームにて、新たに提供された「スーパーミサイル」データのダウンロードを行う。しかしその前に、セクター3にてレベル2のセキュリティーを解除する必要がある。
レベル2のハッチをアクティブにし、スーパーミサイルデータをダウンロードするサムス。しかし戻る途中に、巨大なロボットに襲われた。ロボットに攻撃し続けると、ロボットは退散し天井から逃げる。アダムによると、このロボットは警備ロボット「ボクス」。暴走状態にあるとのことだ。
データルームを破壊するX
セクター6「NOC」のデータルームにて、「バリアスーツ」データのダウンロードを行う。
向かう途中、またしてもSA-Xが近くを通りかかる。行く手を阻む壁をSA-Xはパワーボムで破壊し、通り過ぎていく。SA-Xをやり過ごしたサムスは、データルームにたどり着く。
しかしデータルームは、サムスの強化を妨害しようとしたコアXによって破壊されてしまった。さらにバリアスーツデータをダウンロードしたことで、コアXは頑丈な外殻を手に入れる。
Xの高い知能に戸惑いながら、この「バリアコアX」を倒す。バリアスーツデータを取り返したサムスは、低温環境のセクター5にも入ることが可能になった。
アイスミサイルデータのダウンロード
サムスがアイスビームを取り戻すのは不可能と考えられた。そこで、代用の「アイスミサイル」データを連邦は送ってきた。ダウンロードは、セクター5「ARC」で行う。
セクター5のデータルームは、レベル3のハッチで塞がれている。ここでセキュリティールームを探し、ハッチをアクティブにしなくてはならない。
アイスミサイルデータをダウンロードし、ナビゲーションルームに向かうサムス。しかしそこに、けたたましい警告音が鳴り響いた。
セクター3の緊急事態
セクター3のメインボイラーの冷却装置が機能しておらず、温度が上昇し続けている。B.S.Lには自爆装置が備わっており、引火すれば大爆発を起こしてしまう。アダムの見立てによると、猶予は6分しかない。サムスは急いでセクター3のボイラー室に向かった。
ボイラー室では研究者が機械を操作していたが、これはXの擬態だった。このXを倒して「ワイドビーム」を手に入れる。その後機械を操作すると、冷却装置が作動して危機を脱する。
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目次 - Contents
- 『メトロイド フュージョン』の概要
- 『メトロイド フュージョン』のあらすじ・ストーリー
- はじまり 命の危機と謎の爆発事故
- 特別保管庫の調査
- ミサイルデータのダウンロード
- セクター1の空調妨害
- SA-Xの恐怖
- 暴れ回るイシュタル
- スーパーミサイルデータのダウンロード
- データルームを破壊するX
- アイスミサイルデータのダウンロード
- セクター3の緊急事態
- ゼーベス以来の再会
- パワーボムデータのダウンロード
- スターシップへの一時帰還
- 電力の確保
- プラズマビーム覚醒
- 重力を操作する生物兵器ナイトメア
- レベル4のセキュリティーを勝手に解除
- ボクスと2度目の遭遇
- 極秘エリアとメトロイド
- セクター1の深部
- 銀河連邦の愚策
- 最終ミッション そして脱出
- エンディング
- 『メトロイド フュージョン』のゲームシステム
- 基本情報
- コンピュータ「アダム」による指示
- メッセージと難易度
- 『メトロイド フュージョン』の登場人物・キャラクター
- 主要キャラクター
- サムス・アラン
- アダム
- SA-X(えすえーえっくす)
- ボスとしてのSA-X
- ボスキャラクター
- コアX
- マルカラ
- 鳥人像(1回目:セクター1)
- ザザビー
- イシュタル
- ボクス
- バリアコアX
- オペレーター
- ゲドゥ
- 鳥人像(2回目:セクター2)
- ナイトメア
- ネオリドリー
- オメガメトロイド
- その他の登場人物
- ダチョラ、エテコーン
- 銀河連邦政府
- アダム・マルコビッチ
- ベビーメトロイド
- 『メトロイド フュージョン』のアイテム
- ビーム系
- ノーマルビーム
- チャージビーム
- ワイドビーム
- プラズマビーム
- ウェイブビーム
- アイスビーム
- ミサイル系
- ミサイル
- スーパーミサイル
- アイスミサイル
- ディフュージョンミサイル
- ボム系
- ボム
- パワーボム
- スーツ系
- フュージョンスーツ
- バリアスーツ
- グラビティスーツ
- 特殊能力
- モーフボール
- ハイジャンプ
- スピードブースター
- スペースジャンプ
- スクリューアタック
- 体力強化アイテム
- エネルギータンク
- 『メトロイド フュージョン』の用語
- メトロイド
- 寄生生命体X
- スターシップ
- 惑星SR388(えすあーるさんはちはち)
- B.S.L
- メインデッキ
- セクター1「SRX」
- セクター2「TRO」
- セクター3「PYR」
- セクター4「AQA」
- セクター5「ARC」
- セクター6「NOC」
- 極秘エリア
- 『メトロイド フュージョン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 2回登場する鳥人像の英語名の言葉遊び
- ネオリドリーのベースになった個体は『METROID Other M』のもの
- シャインスパークを駆使すると見られる隠しイベント
- 同時期に発売された『メトロイドプライム』との連動機能