エスカノール(七つの大罪)の徹底解説・考察まとめ

エスカノールとは漫画『七つの大罪』に登場する人物である。「傲慢の大罪(ライオン・シン)」を背負う男で、主人公メリオダス率いる最強の騎士団「七つの大罪」の一員。普段は頼り無い優男であるが、太陽が正午に近付く程力が増し、正午には最強の力を発揮する筋肉質で傲慢な男となる。この力は元々女神族のマエルのものであり、人間の肉体で何度も耐えられるものではなく、一時は力を返還する。しかし最後まで七つの大罪の一員として戦う事を選んだエスカノールは、再びマエルから力を借りて戦場で戦い、自らの力で燃え尽きて死亡した。

「慈愛」の戒言を持つ十戒の1人。メリオダスの弟であり、ゼルドリスの兄として登場した。その正体は3000年前の聖戦で、ゴウセルによって記憶を書き換えられた女神族四大天使の1人マエルであった。彼が魔神族に寝返った事で、女神族と魔神族のパワーバランスが拮抗し、常闇の棺が発動されて聖戦が終結する。彼は女神族でありながら、魔神族として棺に封印されてしまった。

最高神から恩寵「太陽」を与えられていたが、エスタロッサに成った際に引き剥がされている。「太陽」は器を求めて彷徨い、エスカノールの肉体を選んだ。これによりエスカノールは多難な人生を歩む事となる。

十戒として復活後、バイゼルにてメリオダスを1度殺している。その後は配下の魔神族達と共にリオネス王国を乗っ取るも、エスカノールと交戦して敗北している。これにより大ダメージを負って一時的に戦線を離脱した。

エスタロッサは、メリオダスが魔神王に成り替わろうと、魔神族側に寝返った際に戦線に復帰する。その後彼はメリオダスの命令で動く事になる。だがメリオダスの命令で戒言を集め始めた所、“「無欲」のゴウセル”の洗脳魔法が解けて暴走してしまう。マエルに戻った彼は戒言を4つ取り込み、完全に理性を失った。エスカノール達七つの大罪は彼を止める為、死闘を繰り広げる事となった。最終的にマエルは理性を取り戻し、エスカノール達七つの大罪と共に魔神族と戦う事となる。原初の魔神との戦いでエスカノールから「太陽(サンシャイン)」を返還され、力を取り戻した。そして原初の魔神を撃破し、七つの大罪と協力してメリオダスを救い出す。その後は天界に帰還した。

ゼルドリスの肉体を乗っ取った魔神王との戦いの際、一般人でありながら死力を尽くして戦うエスカノールの覚悟を受け、マエルは再び地上に降臨する。エスカノールから「魔神王と戦ってほしい」と懇願されると思っていたマエルであったが、彼の口から「仲間の為に戦いたいから力をまた返して欲しい」旨を聞き、意表を突かれる。マエルはエスカノールがこれ以上「太陽(サンシャイン)」を使用すれば、自身の肉体が耐え切れずに消滅する事を強く訴えて、彼を止めようとした。だが「命を賭けて仲間達の為に戦いたい」というエスカノールの覚悟に心を動かされ、再び太陽(サンシャイン)を授ける。これによりエスカノールは最後まで七つの大罪の一員として戦って死ぬ事が出来た。

ゼルドリス

「敬神」の戒言を持つ十戒の統率者。「敬神」の戒言は魔神王に背く者を「神への背徳」と見なし、その者を服従させる能力を持つ。これは魔神王の代理人でもあるゼルドリスにも適応され、彼に背を向けて逃げる者は戒言に掛かってしまう。

メリオダスの弟でもあり、魔神王に背く裏切り者を殺す「処刑人」の顔も持つ。かつてはメリオダスを尊敬していたが、3000年前に彼が裏切って以降は憎む様になった。これはメリオダスの裏切りによって魔神族の統率が揺らぎ、これを機に吸血鬼一族が反乱を起こした事に起因する。吸血鬼一族は魔神王の奴隷として虐げられていた一族である。ゼルドリスには吸血鬼のゲルダという女性の恋人が居り、彼は魔神王の命令で吸血鬼一族を処刑せざるを得なくなった。ゼルドリスは魔神王の命令に背き、ゲルダ達吸血鬼一族を封印する。彼は恋人を殺さない代わりに、2度と会えなくなってしまったのである。こういった経緯もあり、ゼルドリスは兄のメリオダスを敵視していた。またメリオダスが十戒を裏切った事により、ゼルドリスは彼の後任として十戒の統率者となり、重責に晒される事となる。

十戒の統率者ということもあり、魔神王から戒言の他に魔神王の魔力の一部を分け与えられている。

復活後、一時的にリオネス王国を占拠するもエスカノールによって撃退されている。その後はキャメロットを戒言の能力で占領し、根城にする。魔神王に成り替わろうとしたメリオダスはキャメロットへ赴き、ここを拠点としている。メリオダスの魔神族への寝返りを、ゼルドリスは不服としていたが魔神王の命令とメリオダスの「ゲルダが生きている」という情報から彼に従う様になる。以降は「メリオダスが魔神王になった暁にはゲルダを復活させ、自分との交際を認める事」を条件に彼に協力した。

メリオダスが魔神王の意識に打ち勝ち戒言を吐きだした後、キューザックの手によって無理矢理10の戒言を取り込まされる。これにより魔神王に肉体を乗っ取られ、ブリタニア大陸を滅ぼそうと暴れ回った。最終的にエスカノール達七つの大罪と封印を解かれたゲルダの意識干渉によって、魔神王の意識を撃退する。戦いの後はメリオダスと和解し、ゲルダと共に何処かへ去って行った。

ガラン

「真実」の戒言を持つ十戒の1人。この戒言により、ガランの前で嘘をついた者は石化してしまう。

十戒復活後、真っ先にメリオダスと戦い圧勝した。その後も七つの大罪を次々と追い詰めるが、正午のエスカノールと勝負し、彼の圧倒的な力の前に逃げ出してしまう。勝負のルールを破った為、彼は自分の戒言によって石化してしまった。

メラスキュラ

「信仰」の戒言を持つ十戒の1人。彼女の前で不信を抱いた者は目を焼かれてしまう。その正体は魔界の瘴気を長年浴びた蛇であった。

魂に関する魔法を駆使し、死者の魂を蘇らせて生者を襲わせた。1度はエスカノールに敗北し、黒焦げになる。その後、キャメロットの門番として再び七つの大罪の前に立ちはだかる。メリオダスを暗澹の繭に捕え、図らずも彼を暴走させた。これによりエスカノールはメリオダスと戦う事になる。

最終的にマーリンによって体内の瘴気を発散させられて蛇の状態に戻される。そして生け捕りにされ、以降の十戒との戦いの交渉の道具にされた。

続編の『黙示録の四騎士』にも再登場する。

グロキシニア

初代妖精王であり3000年前の聖戦を、メリオダス達女神族側として、魔神族と戦った。自身が統治していた妖精王の森を光の聖痕(スティグマ)に前線基地として貸与していたが、女神族の策略により戦場にされてしまう。また混乱に乗じて光の聖痕に恨みを抱く人間達が反乱を引き起こし、妹のゲラードが瀕死の重傷を負ってしまった。これによりグロキシニアは憎悪に駆られて魔神族側に寝返り、光の聖痕と敵対する様になる。十戒は彼に目を付け「不休」の戒言を与えた。以降は十戒の一員として戦い、妖精族でありながら女神族の常闇の棺に封印されている。

十戒として復活後はドロールと共に行動する。バイゼルにて強い人間の魂を喰らって魔力を回復させるべく、闘技大会を開催した。エスカノールはこれに強制参加させられ、仲間のゴウセルと戦う事となっている。だがエスカノールの不意打ちに遭い、グロキシニアとドロールは重傷を負った。

現代の妖精王であるキングに目を付け、自分が3000年前にした決断の正誤を確かめるべく、彼に試練を与えた。これによりキングはグロキシニアとして3000年前の聖戦を追体験する事になる。最終的にキングは、グロキシニアとは違う決断をした事で試練を乗り越えて現代に帰還する。これによりグロキシニアは改心して自らの戒言をゼルドリスに返し、エスカノール達七つの大罪の味方となった。

メリオダスが魔神王に成り替わろうと決意し、七つの大罪と敵対した事でグロキシニアも彼と敵対する形となる。最期は圧倒的な力を持つチャンドラーと交戦し、エスカノール達七つの大罪が逃げる時間を稼いで戦死した。

ドロール

3000年前の聖戦を、メリオダス達女神族側として魔神族と戦った巨人族の王。青い肌に隻眼と4本の腕という他の巨人族とは異なった見た目をしている。その圧倒的な強さから、他の巨人族からは神格化されていた。周囲から特別視され、最強を目指し続けた彼は孤独を抱える事となる。聖戦の終盤にゼルドリスに完敗し、死ぬか十戒になるかの選択を迫られ十戒になる事を選択した。

十戒として復活後はグロキシニアと共に行動する。バイゼルにて強い人間の魂を喰らって魔力を回復させるべく、闘技大会を開催した。エスカノールはこれに強制参加させられ、仲間のゴウセルと戦う事となっている。だがエスカノールの不意打ちに遭い、重傷を負っていた。

かつての自分と似た境遇であるディアンヌに目を付け、自分が3000年前にした決断の正誤を確かめるべく、彼女に試練を与えた。これによりディアンヌはドロールとして3000年前の聖戦を追体験する事になる。最終的にディアンヌは、ドロールとは違う決断をした事で試練を乗り越えて現代に帰還する。これによりドロールは改心して自らの戒言をゼルドリスに返し、エスカノール達七つの大罪の味方となった。

メリオダスが魔神王に成り替わろうと決意し、エスカノール達七つの大罪と敵対した事でドロールも彼と敵対する形となる。最期はグロキシニアと共に圧倒的な力を持つチャンドラーと交戦し、七つの大罪が逃げる時間を稼いで戦死した。

女神族

リュドシエル

女神族四大天使の1人であり、リーダー的存在。基本的に他種族を見下しており、仲間である妖精、巨人、人間を魔神族を誘き寄せる為の生き餌にした事もある。

マエルの兄でもあり、彼の事を大切にしていた。それだけに、彼の力を持つエスカノールを嫌っている。

3000年前の聖戦で常闇の棺を使用し、肉体を失っている。この為、リオネス王国の第1王女マーガレットの肉体を器として活動している。

魔神王に成り代わろうとするメリオダス為、七つの大罪と一時的に共同戦線を張った。その時に昼間の傲慢なエスカノールと共闘する。エスカノールとはソリが合わず、終始言い争いをしていた。

魔神族

チャンドラー

魔神王が最初に生み出した配下であり、魔神王の力を分け与えられている。その力は十戒を凌ぐが、魔神王に反旗を翻した事により、罰として2体の魔神に分けられている。チャンドラーはその内の1体であり、骨までしゃぶり尽くす様な残虐性から「おしゃぶりの悪魔」という異名を持つ。メリオダスの教育係をしており、彼を溺愛していた。

メリオダスが魔神王になるべく魔神族に寝返った事で、チャンドラーは彼の配下となる。エスカノール達七つの大罪はメリオダスを止める為、チャンドラーと戦った。圧倒的な強さを持ち、エスカノールはその能力の性質を見抜かれている。これによりチャンドラーは魔力で強制的に昼を夜にし、エスカノールを無力化した。

メリオダスの前では好々爺を演じていたが、その本性は冷酷無慈悲で強力な魔法使いである。

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