宮崎駿や高畑勲が綴っていた「ジブリ日誌」が興味深い!制作裏話から日常の出来事まで盛りだくさん
本記事では世界的に有名なアニメ制作会社「スタジオジブリ」の中心人物である、鈴木敏夫、宮崎駿、高畑勲などが綴っていた「ジブリ日誌」の内容について、まとめて紹介している。書かれている内容は映画の制作に関する裏話の他、日常の出来事やイラストなど非常に多岐にわたる。かなりのボリュームがあるのでぜひコーヒー片手にじっくりと楽しんでみてほしい。
1月09日(木)
「湯屋」と「油屋」はどちらが正しい表記なのかという質問をよく受けます。これは、「ゆや」というのは「お風呂屋さん」を意味する言葉で「湯屋」と表記し、そのお店の名前(屋号)は「あぶらや」で「油屋」と表記するのが正解です。
また、湯屋「油屋」のモデルはどこか、という質問を映画の公開直後からたくさんいただきました。この件について、宮崎監督に直接質問したことがありますが、監督の答えは、「色々な温泉が入っていて特定のモデルはないけれど、道後温泉は確かに入っている」とのことでした。
公開後、「山形の銀山温泉」「宮城の鎌崎温泉」「群馬の四万温泉」「長野の渋温泉」「鳥取の羽合温泉」などの温泉宿から、「うちがモデルではないか」というお話をいただきました。
これらの温泉地に監督が訪れたことがあるのか否かについては、残念ながらわかりませんが、監督が特定のモデルはないという以上、正解ではないようです。
出典: matome.naver.jp
02年からちょくちょく書き手が替わり、日誌のトーンも変化する
3月3日(月)
試写室で某映画の試写が行われる。高橋、西岡、田中、中年トリオが「我々のような精神的に弱い人間がこの映画を理解できるんだよ」と、たまたま理解できなかった石井君に集中砲火。
因みに鈴木プロデューサーは「この主人公は西岡そのものだ」と会社中に触れ回っていた。
3月19日(水)
夜中に、渡辺・神村両氏が残っている所に、宮崎さんが現れる。そこにタイミング良く総務の一村氏がアイスクリームを持って登場。
宮崎さん曰く「ジブリの成人病トリオがそろったな」。明日は、待望の健康診断。何の準備もしていなかったくせに、必ずオール「A」を取るぞと誓う3人だった。
出典: www.ghibli.jp
3月26日(水)
発売中の「人間は何を食べてきたか」のDVDは、ジブリ社内でも大人気で、多くのスタッフがBOXセットを注文しているが、予想を超える売れ行きのため、まだ誰も手にしていない。
一度社内発売日が延期され28日がその予定日になっている。「早く見たいぞー。今度遅れたら半額販売かな」と担当の禰津さんをいじめている人約一名。
出典: www.ghibli.jp
誰だろう?
5月15日(木)
斉藤君の壊れた携帯が無事修理終了と連絡がある。しかも、電話のデーターは、無事残っていたらしい。しかし、以前自分のミスでデーターを消し、始めから手入力をした神村氏だけは、少し悔しそう。(日頃の行いがものをいうんですよ。)
出典: www.ghibli.jp
10月21日(火)
ジブリ商品部の安田さんが制作に用事があって来たのだが、制作の机の上の色んな小物を見て「子供の時に何でも買い与えるのも、良くないが、あまり厳しくするとこうなるのか。」と問題発言を。
現在2児の母の安田さん、我々を見て今一度、子供の躾を考えてしまったようだ。
えぇえぇ当然、我々は、悪い見本ですとも!!もっともっと、おもちゃ会社の手のひらで踊ってやる!!
出典: www.ghibli.jp
◆ スタジオジブリ日誌 2004年
1月20日(火)
今、何かと話題の牛丼。制作では、まさに「うまい、やすい、はやい」の三拍子で重宝していたのだが…。ここ暫く、ご無沙汰だったので、健康診断も無事終わった事だしと早速、食べに行くことに。
更に、夜は、昨日から始まった新メニュー「豚めし」と健康診断が終わったとたん極端な方に走り出す始末。これで結果が悪ければまさに、自業自得。
1月21日(水)
昨日の健康診断の事だが、食生活及び生活習慣に根本的に問題のある神村氏がここ数年、常にオールA。ジブリの健康診断の信憑性を限りなく無くしていると、管理部の島宮さんから怒られる。
「今年こそは、きちんとした結果を出しなさい。」と言われたのだが、「きちんとした結果」って?
出典: www.ghibli.jp
4月19日(月)
何時もの様に、出社した居村君が、データーの整理をしていると、電話が鳴り受話器を取ると、電話の向こうで呻き声が、「すまん。ちょっと指の生爪剥がしたので遅れる。」と神村氏からの連絡。どうやら出掛ける時に、服に引っ掛けた様だ。
神村氏は、自業自得。不幸なのは、朝一からこんな話を聞かされた居村君だろう。
しかし、神村氏は、以前足の爪も剥がしたはず。次は何処だ!!
出典: www.ghibli.jp
11月2日(火)
爆発!!と言っても、車でもなく、コンピューターでもありません。実は、この間のレクリエーションの時に制作の神村氏が、「温泉卵」のおもちゃなる物を見つけて、周囲の反対を押し切って購入し、会社で常に手に持っていたのだが、今日ついに爆発しました。
ゴム製で中に水が入っていたので、辺り一面水浸し。また、御岳山に行かねば。
出典: www.ghibli.jp
10月1日(金)
日頃の不摂生が祟ったのか、神村氏がダウン。スケジュール表に書かれた食べ物を見て、当然だと皆が思う中、宮崎さんが、「どうも周期が有る様だ。28日周期で、大食いになる。」「神村喰慈周期28日説」を唱え、バイオリズム表よろしくスケジュール表に書き込んでいました。
10月2日(土)
昨日休んだ神村氏が出勤。早速宮崎さんに「昨日、何を食った。」と聞かれ、「何も食べれませんでした。」と言うと、「ほら、やっぱり、周期説は正しい。」と喜んでいましたが、神村氏自体は「???」の状態でした。
出典: www.ghibli.jp
◆ スタジオジブリ日誌 2005年
2月8日(火)
先月行われた、健康診断の結果が本日届きました。問題の制作神村氏の判定は、「C」。何と「肝機能障害の疑い」と書いてました。
本人は昨年後半、宮崎監督の命令でハンバーガーを食べる回数を減らしたのが原因では?と訳のわからない事を言っていますが、やはり、常日頃の行いが悪いので、これは当然の結果。
これで、健康診断の信憑性は、上がった?
出典: www.ghibli.jp
3月29日(火)
ジブリの近所には、野良猫が数匹います。スタッフが餌等を上げているので、完全に人間に慣れてしまっていて、雨の日や今日みたいに、曇り空で寒い日は、入り口のマットに座り込んだり、人の出入りの隙をみて、中に入って来たり、挙句には、広報の椅子の上で眠ったりしています。まぁ可愛いからいいんですが、完全に野生を忘れて眠っている姿は、微妙です。
出典: www.ghibli.jp
4月5日(火)
このところ、「神村氏の怪我日記」みたいになってきているジブリ日誌。そして今日もやってくれました。もう恒例の朝の電話、物凄い鼻声で、「どうやら検査を待っている間に、風邪をもらったようだ。」と。転倒→足の打撲→頚椎捻挫→風邪と、どこまで続く負のスパイラル。
4月7日(木)
神村氏久々の出勤。制作では、負のスパイラル現象が可笑しくて、笑われっ放し。本人も「迷惑をかけました」と。これからは、自転車では、飲み食いをしないと誓い、新たな持ちで…。
出典: www.ghibli.jp
6月6日(月)
撮影部が通信販売で「巨大バケツプリン」を注文していた。それが今日届き、皆で試食。本当にバケツに入っていて、100人分以上の量があるそうです。
有志によって、綺麗にデコレーションされていましたが、流石に圧巻でした。初めは面白がって食べていたのですが、段々と…。
最後に残ったプリンは、制作の○○氏が、夕食後のデザートとして、食べていました。
6月7日(火)
制作神村氏が、昨日のプリンが中ったのか、酷い下痢の為お休み。但し、誤解の無いように言いますが、他に食べた人は、全員何とも無く出社しています。高級食材を使った物を食べると、確実にお腹を壊す体質と言っているので、きっとそのへんが原因と思われます。
出典: www.ghibli.jp
12月7日(水)
・夜、管理の部屋をのぞいたら、ウシコがものすごいことになっていた。いくら外は木枯らしが吹き社内は床暖房で快適だからといって、こんなに伸びることはないんじゃないの?
出典: www.ghibli.jp
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目次 - Contents
- ◆ スタジオジブリ日誌 1994年8月ー1998年7月までのスタジオジブリの毎日の出来事を掲載しています
- ◆ 制作日誌 1994年8月~95年5月
- ◆ スタジオジブリ日誌 1996年
- ◆ スタジオジブリ日誌 1997年
- ◆ 8月3日「ツール・ド・信州」当日である
- ◆ スタジオジブリ日誌 1998年
- ◆ スタジオジブリ日誌 1999年
- ◆「いつものジブリ日誌」1999年9月1日ー2011年9月2日まで。「いつものジブリ日誌」の更新は終了しています。
- ◆ スタジオジブリ日誌 2000年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2001年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2002年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2003年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2004年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2005年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2006年 ◇ 2005/12-2006/6「ゲド戦記」制作日誌
- ◆ スタジオジブリ日誌 2007年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2008年