宮崎駿や高畑勲が綴っていた「ジブリ日誌」が興味深い!制作裏話から日常の出来事まで盛りだくさん
本記事では世界的に有名なアニメ制作会社「スタジオジブリ」の中心人物である、鈴木敏夫、宮崎駿、高畑勲などが綴っていた「ジブリ日誌」の内容について、まとめて紹介している。書かれている内容は映画の制作に関する裏話の他、日常の出来事やイラストなど非常に多岐にわたる。かなりのボリュームがあるのでぜひコーヒー片手にじっくりと楽しんでみてほしい。
9月18日(火)
先日の野球の試合で藪の中にもぐりこんだナヨは、その毛虫にやられたらしく、腕とお腹がかぶれて大変なことになっている。
それを皆にみせるものだから、みんなでワ~キャー、と大騒ぎ。
鈴木さんは、「わー、うつる!近寄るなー」とひどいし(本当はうつりません)、こわいもの見たさで見せてもらったPD室のウッチーも大声を上げて逃げ回っていた。
出典: www.ghibli.jp
9月22日(土)
毎年恒例の秋の防災訓練が行なわれる。地元消防署の指導のもと、避難訓練から炊き出しまで行なわれる本格的なもの。
今年の目玉は、避難梯子による降下訓練。1スタ3階から梯子を下ろして、それ降りるというもの。
3スタの住人が率先して、何人かが恐る恐る降下した後、颯爽と立ち向かったのが宮崎監督。
ジブリ全スタッフが、固唾を呑んで見守る中、スルスルと降りてしまう。一堂は、拍手喝采。
でも、もしここで間違いがあったら...、世界の宮崎は...、明日の新聞の見出しは...などの心配をよそに涼しい顔の監督だった。
出典: www.ghibli.jp
「危ない可能性」があればなんでも自重や禁止な近頃だけど、ほんとは注意するけどなんでもない当たり前のことなんだよね。
10月22日(月)
制作部では、各担当の進行状況がわかるように、状況表を作ったり塗り絵にしたりして貼り出しています。それらには、各セクションの目標UP予定日なんかも、記載されています。動画の目標UP予定日は、4月の中旬を目指しています。
それなのに、誰かさんが(笑)消えないペンで堂々と【7月】と目標UP日を延ばしているのを発見し、びっくりした制作は、慌てて負けじと太いマーカーでさらに明確な日にちを記載した紙を貼り付けました(笑)
それを見て苦笑いのIさん…。
そうです、作監補として頑張ってくださっているIさんの仕業だったのです!
出典: www.ghibli.jp
10月25日(木)
最近、シャチが勝手に椅子に座って、我が物顔で占領します。
しかも決まった時間に…足音も立てずに…こっそりとやってくるのです。
こちらも、負けずに無理矢理に座ってみせると、ホラこの通り、なんだか迷惑そうな顔をしています。迷惑なのはこっちのほうです、シャチさん!
出典: www.ghibli.jp
10月31日(水)
本日はジブリ連絡MTGが行われる。各部署の代表が、毎月一回、鈴木さんの伝える社内のニュースを聞きに来る会議である。ところが今日のMTG、開口一番、鈴木さんの口から出た話題は、日本シリーズのこと。
そう、鈴木さんは知る人ぞ知る、中日ドラゴンズ、特に、落合監督の大ファンなのだ。
ここで鈴木さんは、「初戦のダルビッシュの快投にやられた時点で、ドラゴンズの4連勝を確信した」と、大予言。この予言は、結果として大当たりになるのだが、鈴木さんのドラゴンズについて語る様子の嬉しそうだったこと。
出席者は全員ため息をついていたのだが…。
出典: www.ghibli.jp
ひどい...笑
11月8日(木)
天気が良いので屋上に出てみると、いつのまにやら秋の風情。緑の勢いがなくなって、枯れ葉も目立つようになってきた。
ふと、藪のなかに白く動くものの気配が...と思ったら、ウシコである。いつの間にか屋上に上がって、本当に気持ちよさそうに昼寝をしていて、ああ、ネコが羨ましいと思う、ジブリの午後なのである。
出典: www.ghibli.jp
屋上に草原があって、半?ノラ猫が勝手に上がって昼寝している会社。
◆ スタジオジブリ日誌 2008年
1月10日(木)
ところで、鏡開きを明日に備えた3スタでは、一日早いのだけれど、お汁粉の制作に取り掛かる。ご覧のように、お持ちをフライパンで焼いて、大なべに足してゆく。
出来合いの小豆缶に塩をパッパッと振って絶妙な甘さに仕上げるのだ。
小豆が死ぬほど好きな海外事業局の武田部長は、声を掛けた途端に現われたのだが、まだ餅が煮えてないということを知ると、物凄く落ち込んだ様子で、すごすごと引き返してゆくのであった。
出典: www.ghibli.jp
2月16日(土)
今日は、ウシコが警備のかかった部屋で大人しく寝ていたのですが、急に起きて動き回ったせいで、センサーにひっかかって警報が鳴り、警備会社の方が駆けつけて下さる事件が起きました【汗】
決してウシコは悪気はなかったのでしょうが…
鍵のかかったドア越しに、「出たいよぉ。出たいよぉ。」とミャーミャー泣く姿は、ちょっと可哀想でした。。。
2月20日(水)
深夜になると糖分を求め3階に上がってくる人がいる。
その正体は制作の渡辺さん。
…と、シャチ。
今宵は喫煙を誘ってましたが
出典: www.ghibli.jp
2月26日(火)
広報部員が、宮崎監督に久々に用があって声をかけると、なにやらニヤニヤしている。
「(美術監督の)吉田くんの洋服が、全身“青”なんだよ。気分が洋服の色に現れてるんだよ。
本人は全く意識してないらしい。人に指摘されてやっとそのことに気づいた様子でね。
最近、毎日“青い”から、そろそろヤバイね。ヒヒヒヒッ」
「それは、宮崎さんのせいなんじゃないですか?」
こちらのその言葉に、横にいた(作画監督の)高坂さんが「クククッ」と小さく笑っていたのを、私は見逃さなかったのだった。
出典: www.ghibli.jp
9月3日(水)
宮崎監督が海外の長旅から戻って出社する。いろいろたまった用事をこなしに監督を訪ねると、「まあ、とにかくすわりなさい」といわれ、監督の土産話を聴くことに。
話はとてもおもしろくて楽しいのだが、監督、疲れてやしないかとちょっと心配になる。そんな心配お構いなしに、監督は朝から夕方まで、次から次へと人を見つけて話し続けていたらしい。
出典: www.ghibli.jp
10月23日(木)
西ジブリの研修開始に備えて、3階の会議室が急遽作画スタッフ専用の部屋になり、作画机が6つ運び込まれる。ウシコとシャチが代わる代わるやってきて、「よしっ」とばかりに何かを確認していた様子。一体...。
出典: www.ghibli.jp
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目次 - Contents
- ◆ スタジオジブリ日誌 1994年8月ー1998年7月までのスタジオジブリの毎日の出来事を掲載しています
- ◆ 制作日誌 1994年8月~95年5月
- ◆ スタジオジブリ日誌 1996年
- ◆ スタジオジブリ日誌 1997年
- ◆ 8月3日「ツール・ド・信州」当日である
- ◆ スタジオジブリ日誌 1998年
- ◆ スタジオジブリ日誌 1999年
- ◆「いつものジブリ日誌」1999年9月1日ー2011年9月2日まで。「いつものジブリ日誌」の更新は終了しています。
- ◆ スタジオジブリ日誌 2000年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2001年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2002年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2003年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2004年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2005年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2006年 ◇ 2005/12-2006/6「ゲド戦記」制作日誌
- ◆ スタジオジブリ日誌 2007年
- ◆ スタジオジブリ日誌 2008年