冴島大河(龍が如く)の徹底解説・考察まとめ
冴島大河(さえじまたいが)は『龍が如くシリーズ』に登場する東城会直系「冴島組」組長である。かつて起こした事件から「極道18人殺し」の異名で恐れられる人物だが、本人の性格は温厚で面倒見が良い。東城会の大幹部で真島組組長の真島吾朗とは兄弟分の間柄である。『龍が如く4 伝説を継ぐもの』でかつて起こした事件が冤罪だと判明し死刑を免れた後は、真島と共に東城会六代目会長の堂島大吾を支えている。
冴島大河の概要
冴島大河(さえじまたいが)は『龍が如くシリーズ』に登場する東城会直系「冴島組」組長。『龍が如く4 伝説を継ぐもの』で初登場し、次作の『龍が如く5 夢、叶えし者』では主人公を務めた。かつては東城会系笹井組に所属していたが、組長の出世のために上野誠和会という極道組織の幹部を18名殺害。直後に警察に出頭し、殺人容疑で逮捕された。この事件により冴島は「極道18人殺し」の異名で恐れられるようになる。『龍が如く4 伝説を継ぐもの』ではこの事件が冤罪だと判明して死刑を免れた。
東城会の大幹部で真島組組長の真島吾朗(まじまごろう)とは代紋違いの兄弟分の間柄であり、『5』以降は彼と共に東城会六代目会長の堂島大吾(どうじまだいご)を支えていく。
性格は渡世の父である笹井英樹(ささいひでき)の影響もあってか、温厚である。
冴島大河のプロフィール・人物像
生年月日:1965年11月18日
身長:190cm
体重:93kg
好きな食べ物:ホルモン
CV:小山力也
冴島は身長190cm、体重93kgと大柄な体格をしており、背中には自分を表す「虎」、笹井組長との縁を表す「笹の葉」が彫られている。服装はコートに黒シャツ、柄パンツにブーツといういかつい装い。髪型はシリーズ中で長髪から丸刈りに変化する。見た目とは裏腹に、中身は温厚で面倒見が良い。口調も関西弁で相手を諭すように話すため、冴島との出会いをきっかけに改心する相手も少なくない。
一方で25年という長い服役期間の影響で俗世には疎く、天然なところや細かいことにこだわらない一面も見られる。またキャバクラやカラオケといった女遊びや娯楽にも興味がないが、『5』以降の作品ではこれらをたしなんでいる。
冴島大河の戦闘スタイル
冴島の戦闘スタイルはその巨躯とパワーを活かした、我流の喧嘩スタイル。敵を振り回したり担ぎ上げたり以外にも、大型バイクやベッドを敵にぶつけるなど豪快に立ち回ることができる。『5』ではその怪力に磨きがかかり、電柱並みのパイプを引きちぎって振り回す、突っ込んできた自動車を受け止める、巨大ヒグマを素手で殴り倒すといった常人離れした戦い方を見せる。
またタフネスにも秀でており、スキル「金剛の気位」を発動すると解除されるまで相手の投げ以外では全く怯まなくなる。
弱点は移動速度に欠けること。
『龍が如く7 光と闇の行方』では真島との合体技「剛刃合殺」を使用する。これは主人公の春日一番(かすがいちばん)に大ダメージを与える技であり、一番の体力を高く保っていないとやられてしまう。
冴島大河の来歴・活躍
冴島靖子の病の治療
冴島大河には冴島靖子(さえじまやすこ)という義理の妹がいる。靖子は病を患っており、冴島が12歳の時に両親を亡くしてから病気の治療のために彼女の実の父親から金を要求されていた。その金を調達するため、冴島は喧嘩して相手から金を奪うという荒れた生活を送ることになった。ある時、冴島は東城会系笹井組の笹井組長に返り討ちに遭ってしまう。笹井は冴島の事情を知ると助力してくれて、靖子の病は完治する。笹井に恩義を感じた冴島は笹井組の門を叩くことに。その際、背中に自身と笹井を象徴する刺青を彫っている。以来東城会直系堂島組傘下に位置する笹井組に所属し、嶋野組組員だった真島とは兄弟分の関係になった。
極道18人殺し
冴島が20歳になった時、笹井組長の出世のために飲食店で東城会と勢力争いをしていた極道組織・上野誠和会の幹部を襲撃して殺害するという事件を起こす。直後に冴島は出頭。殺人容疑で逮捕される。その後は裁判で死刑判決が確定すると東京刑務所に送られて、死刑囚として25年間を過ごす。またこの事件の影響で、冴島は「極道18人殺し」を持つことになる。
襲撃事件の真相
冴島が服役してから25年、死刑執行まであと数日と迫っていたが、突如「沖縄第弐刑務所」という施設に移送される。そこで冴島は偶然元東城会の幹部・浜崎豪(はまざきごう)と出会う。冴島は彼から、東城会と上野誠和会が親戚団体になっていること、総長である上野吉春を殺し損ねたこと、この事件の責任を取って笹井が引退したことを知らされる。さらにあの事件は最初から計画されていたという。冴島は浜崎に唆される形で脱獄。しかしその過程で「兄弟」とまで信頼した浜崎とは離れ離れになってしまい、冴島は堂島の龍と呼ばれる伝説の極道、桐生一馬(きりゅうかずま)が営むアサガオの浜辺に流れ着いた。そこで桐生や彼の家族同然の澤村遥から治療を受ける。
冴島はそこで神室町へ向かうため桐生から金を借りようとするが、復讐のために力は貸せないと桐生は拒否。桐生と戦闘になるが、疲労によりダウンしてしまう。だが冴島が漏らした「浜崎」という言葉に心当たりがあった桐生は、「海辺で見つけた」と偽って冴島に金などを渡した。こうして冴島は25年前の事件の真相を知るべく、神室町へ向かうことに。
神室町で冴島は東城会系柴田組内金村興業の城戸(きど)という男と出会う。彼から治外法権の無法地帯「賽の河原」を根城にする情報屋たちのボス、サイの花屋の情報を得た冴島が、そこで笹井の行方を尋ねると、情報の対価として闇の闘技場に出場することに。
そこで勝利を収めてついに笹井との対面を果たすものの、冴島が知るそれは笹井ではなく、自律した意識がほぼない状態だった。冴島はそんな笹井を見て、25年前の真相を知る決意をより一層強くした。
冴島はまず兄弟分の真島に会いに行った。浜崎の言葉によると、真島が裏切ったという話だったからだ。彼の案内でバッティングセンターへ向かい、そこで殴り合いの決着をつけて25年前の話をきくことができた。25年前、真島はあの事件で片目を失った。彼に裏切られたと思っていた冴島は絶句し、「どうしてあの日来られなかったのか」と尋ねた。その答えを直接聞くことはできなかったが、「俺らをはめたのは柴田であり、ついさっきその柴田が殺された」という。
その後で、冴島は上野誠和会の若頭、葛城勲(かつらぎいさお)から衝撃の真実が聞かされる。あの事件を画策したのは葛城だというのだ。しかも冴島が発砲した銃弾は全てゴム弾で、18人殺したのは葛城だった。捕らえられた冴島と、妹の靖子は桐生と葛城の取引に利用される。その取引は柴田組内金村興業若頭、新井によって邪魔されて葛城は撃たれた。だがそれでも生きていた葛城は冴島を狙って発砲。それを庇った靖子が命を落としてしまう。
妹の死で無気力状態になった冴島だが、桐生から浜崎の最期の願いを聞いたことで覚悟を決め、東城会を守るために立ち上がる。そして新井の野望を阻止。事件後は殺人罪も冤罪となり、桐生と真島の推薦を受けて東城会直系冴島組を立ち上げた。
真島死亡記事の真偽を確かめるべく再び脱獄
事件後、東城会や自分自身の人生を再び歩むために身を洗うことを決意した冴島は、「傷害罪」の贖罪を目的に懲役3年の実刑に服することを決めて自ら刑務所に収監された。長らく模範囚としての日々を過ごしていたが、仮釈放の寸前に「真島吾朗の死亡」という記事と、自らの破門通告を目の当たりにして再び脱獄することに。
真島は堂島大吾の代理で札幌を訪れ、北方組との会談の最中に事件に遭ったという。死の真相を知る北方組の北方大蔵(きたかたたいぞう)に話を聞きに行こうとするが、吹雪が吹き荒れる雪山で遭難してしまう。そこで巨大なヒグマを撃退し、ヒグマを追っていた猟師に助けられた。
その後、北方と会うことに成功するが、真実を話す前に彼は撃たれてしまう。彼を撃ったのは一緒に脱獄した馬場であった。実は馬場は、今回の騒動の黒幕の一派の1人であったのだ。しかし馬場は冴島の男気と優しさに触れたことで彼の殺害を躊躇し、自殺を図る。冴島はそれを力づくで止めると、馬場はその場から去っていった。
冴島はその直後に警察に捕らえられたが、見逃してもらう代わりに東城会会長護衛役の森永を追うことになる。神室町へ向かい情報通のサイの花屋に会うと、森永がすでに死亡していることを知った。その森永殺しの重要参考人は、逢坂興業の会長・勝矢であるという。勝矢を追って入った神室町ヒルズで冴島は桐生と再会。そしてそこに渡瀬組組長の渡瀬も駆けつける。冴島、桐生、渡瀬が揃ったところで、勝矢は今回の一件を企んだ黒幕の存在を示唆した。そしてその黒幕を誘き寄せるために、あえて黒幕の策に乗り4人で戦うことを提案した。冴島たちはそれを呑み、死闘を繰り広げた。
死闘の果てに弱った4人の前に姿を現したのは七代目近江連合会長、黒澤翼だった。彼こそが黒幕だったのだ。その黒澤に撃たれて冴島たちは窮地に陥る。大吾のおかげで何とか窮地を脱したものの、今度は黒澤が遥を人質に、死を偽装し自らの暗殺を狙っていた真島を誘拐。冴島は真島戦うことになってしまう。「桐生の命より大切なものを見捨てることはできない」と考えた真島の思いを受け止めたうえで、冴島は真島と激突した。
2人の死闘は決着がつかなかったものの、仲間の活躍で黒澤の企みは失敗。黒澤自身も駆けつけた大吾によって屈服された。
その後、冴島は脱獄の容疑で逮捕され、再度網走刑務所に収監された。無事に刑期を終えて釈放されると、大吾や真島と共に東城会に復帰した。
神室町3K作戦
冴島が52歳の時、東京都知事の青木遼の主導の元、神室町3K作戦が実施された。これは神室町からヤクザを一掃するための作戦で、これにより冴島たち幹部は行方をくらませることになった。しかしこれは東城会の想定通りであった。青木遼こと荒川真斗は、東城会系荒川組組長、荒川真澄の息子である。息子から暴対法を盾に脅された荒川はその話を大吾へもっていった。大吾は以前から暴対法により一部の権力者によって極道が良いように扱われる現状と、これからの極道の将来を憂いており、七代目近江連合若頭の渡瀬もまた同じ考えだった。2人はこの現状を打破すべく、東城会と近江連合の同時解散を画策する。青木遼の作戦に乗じて、冴島たちは同時解散の準備を進めていく。
神室町から去った後は身を隠していたが、荒川真澄に事の真相を問いただすために近江連合本部に侵入してきた一番の前に、真島と共に立ちはだかることになる。そこで激戦を繰り広げるものの、大吾と荒川の制止により和解した。その後は一番たちに同時解散のことを説明。翌日、捕まっていた渡瀬の出所祝いの席で渡瀬と大吾が同時解散を宣言すると、それに反発する近江連合の組員を撃退した。
事件終結後は荒川親子のお別れ会に参列しており、渡瀬と大吾が蒼天堀で立ち上げた警備会社に就職したことが示唆されている。
『龍が如く8』
『龍が如く8』では真島や大吾と作業をしていた際に桐生と再会を果たす。
冴島大河の関連人物・キャラクター
笹井英樹(ささいひでき)
元東城会系笹井組組長であり、冴島の渡世の親。現役の頃は仁義を貫き、義理と人情を重んじる人物だった。一方で喧嘩に明け暮れていた冴島を返り討ちにするほどの武闘派でもあった。妹の治療を助けてくれたことに恩を感じた冴島は、笹井組に入ることに。冴島が上野誠和会の幹部を襲撃した事件の直後に責任を取って組を解散させ失踪。半死状態になっているところを真島に発見され、保護されてホームレスになる。冴島と再会した時には人格が崩壊していたが、わずかに意識を取り戻す。
真島吾朗(まじまごろう)
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芹沢和彦(せりざわかずひこ)/黒澤翼(くろさわつばさ)は『龍が如く5 夢、叶えし者』に登場する七代目近江連合会長。弱小の組から関西一円を束ねる近江連合の会長までのし上がった人物で、目的のためなら卑怯な手を使うことも辞さない。一方で会長となって手に入れたものが「権力」だけだったことに空しさを感じており、人を惹き付ける強いカリスマ性を持った男たちに羨望と嫉妬を抱いている。 作中では重い病を患ったことで息子に跡目を継がせようと決意。そのために「芹沢和彦」という偽名を使い様々な謀略を企てる。
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風間新太郎(龍が如く)の徹底解説・考察まとめ
風間新太郎(かざましんたろう)とは、『龍が如く』シリーズに登場するキャラクターで、東城会直系・堂島組の若頭であり、堂島組内の風間組組長を務めた人物である。天才的な銃の腕を持つヒットマンだった過去を持っている。孤児の養護施設「ヒマワリ」を創設し、主人公の桐生一馬たちの父親的存在だった。
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海老名正孝(龍が如く)の徹底解説・考察まとめ
海老名正孝(えびなまさたか)とは『龍が如く8』に登場する極道組織「横浜星龍会」の若頭である。『龍が如く7 光と闇の行方』で会長の星野龍平が亡くなった後、若頭だった高部守がその跡を継いだ。しかしその高部が服役したため、新たに若頭に就任した海老名が星龍会のかじ取りを担っている。『龍が如く8』では事務所を訪れた春日一番に、終身刑になったはずの沢城丈を引き合わせる。
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不二宮千歳(龍が如く)の徹底解説・考察まとめ
不二宮千歳(ふじみやちとせ)とは『龍が如く8』に登場するハワイで家事手伝いをしている女性。生みの親である茜を訪ねてきた春日一番と出会い、ハニートラップを仕掛けて薬で眠らせる。しかし紆余曲折を経て一番のパーティーメンバーに加わることになる。 穏やかで品性のある物腰の女性だが、人に言えない事情を抱えている様子。キャラクター動画では「天使と悪魔の顔を持つ才女」と紹介されている。
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エリック・トミザワ(龍が如く)の徹底解説・考察まとめ
エリック・トミザワは『龍が如く8』に登場するハワイのタクシー運転手。ハワイを訪れた主人公・春日一番を自分のタクシーに乗せるが、突如として車を暴走させて銃で脅しつける。実はハワイの暴力集団「山井一派」の頭目である山井豊の部下。しかし作中で山井と敵対す一番のパーティーメンバーに加わることになる。トミザワを演じるKing Gnuの井口理によれば、情けないところがありつつもどこか頼りになる性格とのこと。
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目次 - Contents
- 冴島大河の概要
- 冴島大河のプロフィール・人物像
- 冴島大河の戦闘スタイル
- 冴島大河の来歴・活躍
- 冴島靖子の病の治療
- 極道18人殺し
- 襲撃事件の真相
- 真島死亡記事の真偽を確かめるべく再び脱獄
- 神室町3K作戦
- 『龍が如く8』
- 冴島大河の関連人物・キャラクター
- 笹井英樹(ささいひでき)
- 真島吾朗(まじまごろう)
- 桐生一馬(きりゅうかずま)
- 堂島大吾(どうじまだいご)
- 冴島大河の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 笹井との再会
- 「ここであの子を見殺しにするような男やったら――どの道ワシの方から殺しにいっとったわ」
- 真島とのタッグ
- 冴島大河の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 元々は教師志望
- カラオケで美声を披露
- 木彫りが趣味