ハルト／澤村遥勇（龍が如く）とは【徹底解説・考察まとめ】

ハルト（澤村遥勇）の概要

ハルト／澤村遥勇（さわむらはると）とは『龍が如くシリーズ』に登場する、メインヒロインの澤村遥（さわむらはるか）と広島の極道組織「陽銘連合会」（ようめいれんごうかい）の四次団体「広瀬一家」若衆の宇佐美勇太（うさみゆうた）の息子である。遥が広島で出会った勇太と一夜を共にした際に身ごもった子どもであり、広瀬一家組長、広瀬徹（ひろせとおる）の手助けもあって生まれてきた。勇太は香港マフィア「祭汪会」（さいおうかい）総帥ビッグ・ロウの息子であり、ハルトもその血を引いている。祭汪会には組織の幹部を血縁者で固める「血の掟」が存在しており、日本人との混血であるハルトは歓迎されず、命を狙われることになる。
『龍が如く6 命の詩。』で初登場した時はまだ赤ん坊だったが、『龍が如く7外伝 名を消した男』では4歳に成長。『龍が如く8』では7、8歳に成長している。

ハルト（澤村遥勇）のプロフィール・人物像

『龍が如く6 命の詩。』では、ハルトは青い服を着た赤ん坊である。正確な年齢については言及されないものの、1歳未満とされている。怖い目に遭うと赤ん坊らしく泣きだしてしまうこともあるが、ハルトの無邪気な笑顔が主人公の桐生一馬（きりゅうかずま）をはじめとする大人の心を癒す場面もある。
『龍が如く7外伝 名を消した男』では両親が手を焼くほどのやんちゃ盛りであることが語られている。また文字が書けるまで成長している様子。
『龍が如く8』では7、8歳程度まで成長。遥のことを「お母さん」と呼んでいる。『龍が如く6 命の詩。』以降、公的には死んだことになっている桐生とは会っていないはずだが、遥が彼のことを話しているのか「おじいちゃん」と呼んでいる。

ハルト（澤村遥勇）の来歴・活躍

ハルトの誕生

かつてアイドル活動を行っていた澤村遥は、『龍が如く6 命の詩。』では引退して養護施設「アサガオ」で生活を送っていた。しかし暴行傷害及び器物破損の罪で収監された元ヤクザの桐生や、自身に対する心無い誹謗中傷を受けショックを受ける。遥は他の子どもたちまで非難の対象になってしまうことを恐れ、アサガオを離れて広島の尾道仁涯町（おのみちじんがいちょう）に流れ着いた。
尾道仁涯町で遥は自身を保護してくれた笠原清美（かさはらきよみ）のスナックで働き始める。ある日、スナックで知り合った宇佐美勇太と関係を持ち、共に一夜を過ごしたことで子供を妊娠してしまう。それが後のハルトであった。
勇太本人は知らなかったが、実は彼は香港マフィア「祭汪会」総帥のビッグ・ロウの息子だった。祭汪会には組織の幹部を血縁者で固める「血の掟」があり、組織の跡目を継げるのはボスの血縁者だけと決まっていた。次男の勇太は跡目争いが起こらないよう、長男が何かあった時の保険として遠く離れた土地に追いやられていたのだ。遥の妊娠に気づいたのは、勇太を監視していた祭汪会の人間だった。血の絆を重んじる祭汪会が日本人との混血児を許すわけもなく、元広瀬一家の達川修（たつかわおさむ）、表向きは陽銘連合会直系舛添組組長の舛添耕治（ますぞえこうじ）が遥に中絶を迫った。
彼らの圧力に憔悴した遥は、ある時広瀬一家の組長である広瀬徹と出会う。彼は遥の境遇に同情を見せて匿ってくれた。広瀬のおかげで出産の時間と場所を確保できた遥は、無事にハルトを出産することができた。

達川と舛添の2人は祭汪会の粛正を恐れ、遥のことを組織に報告しなかった。しかしビッグ・ロウの長男であるジミー・ロウが死亡すると状況が一変。勇太が保険から正式な後継ぎになり、祭汪会は勇太のことを徹底的に調査し始めた。遥の存在がバレるのも時間の問題だと感じた2人は遥を探し出し、組織よりも先にハルトを見つけてボスに報告することでへまを帳消しにしようと考えた。
はじめに遥を見つけたのは達川だった。ボスに報告すると赤ん坊の始末を命じられ、達川と舛添は機会を待つことになった。しかしそこで達川が祭汪会と敵対する巌見恒雄（いわみつねお）に赤ん坊を売って寝返ろうとするという、想定外の事態が発生する。達川は舛添の目を盗んで遥たちを言葉巧みに神室町へ呼び出したが、遥が彼の嘘に気づいて逃走を図った。達川は車で彼女たちを追ったが、周囲の見通しが悪かったことなどから誤って遥を轢いてしまう。遥はハルトを庇い、意識不明の重体となった。

桐生との出会い

事故によって病院へと運ばれた遥とハルト。そこに遥の事故を聞いて駆けつけた桐生が現れる。最近まで収監されていた桐生は遥に子どもがいたことに動揺を見せるが、彼が自分の立場しか考えない者によって児童養護施設に送られそうになっていることを知ると、「守ってやれるのは自分だけだ」と考えてハルトを連れ出した。
その後は桐生の相棒である伊達真（だてまこと）や周りのサポートもあり、どうにか食事などの世話をする桐生。一方で悪いニュースもあり、遥の手術は成功したものの目を覚ますかどうかは分からないとのことだった。遥の携帯電話に残されていたデータから、遥が広島にいたことが分かると、ハルトの父親の手掛かりを求めて桐生はハルトと一緒に広島へと向かうことになった。

広島で、桐生とハルトは広瀬一家の若頭である南雲剛（なぐもつよし）や清美と出会う。清美は桐生に遥の写真を見せられると「知らない」と答えるが、アパートを用意するなどの世話を焼いた。また夜に桐生の部屋を訪れると、慣れない育児に手を焼く桐生をサポートする。
ある時、桐生が清美のスナックでハルトの世話を焼いていると、舛添がやってくる。彼が来たのは清美に惚れている南雲が、彼女の店からみかじめ料を取っていなかったからだった。ハルトは舛添の剣幕を見て泣き出してしまう。桐生は南雲のため、そして泣かされたハルトのため、外に出て南雲にケジメをつける舛添を追って彼を叩きのめした。これ以降、南雲は桐生のことを「兄貴」と慕うようになる。その後も桐生は広瀬一家の松永孝明（まつながたかあき）や田頭直人（たがしらなおと）、勇太と親交を深めていった。桐生が広瀬一家組長の広瀬のところへ行った時には、世話になった広瀬のことを覚えていたのか、ハルトが広瀬の膝の上に乗ったこともあった。

その後、ハルトは桐生と清美のみならず、こわもての広瀬一家の若衆にも受け入れられてかわいがられる。遥の父親探しの方も進展があり、桐生は広瀬一家の者たちは遥の顔に覚えがあることに気づいた。だが無理に口を割らせる気にはなれずに、広瀬一家を襲う数々の問題を解決していき、彼らが話してくれるのを待った。その甲斐あって、南雲の口から「遥が清美のスナックで働いていたことがある」という有力な情報を得ることができた。また広瀬一家が遥のことを黙っていたのは、遥のためを思ってのことだという。
桐生が清美に話を聞きに行くと、彼女から遥についての話を聞けた。清美も父親については知らなかったが、「達川が父親ではないか」と桐生に推測を語った。彼女が達川が父親だと思ったのは、彼が誰かに中絶をするように電話をかけている場面を見たからだった。桐生はハルトを清美に預け、達川を追って神室町へ向かうことになった。

ハルトの父親

桐生が神室町に行っている間、清美のもとに預けられたハルトは広瀬によって連れ去られてしまった。これはハルトを祭汪会や陽銘連合会といった組織から匿うためであった。祭汪会がハルトを狙うのは、「血の掟」のため。そして陽銘連合会がハルトを追うのは、彼の存在によって政界を揺るがしかねないスキャンダルをはらむ「尾道の秘密」が暴かれることを恐れたからだ。神室町で「ハルトの父親は達川ではない」という情報を得た桐生は、「ハルトが広瀬に連れ去られた」という連絡を受けて広島へ戻った。そしてハルトの行方を追う陽銘連合会の幹部、小清水寛治（こしみずかんじ）を倒した後で、ハルトを連れた広瀬と合流を果たした。

そこで初めて桐生は、広瀬から「一時期自分が遥とハルトの面倒を見ていた」と聞かされた。彼はハルトの父親にも心当たりがあった。桐生の問いかけに、広瀬が示したのは勇太だった。勇太自身も信じられなかったが、舛添の証言もあって「ハルトの父親が勇太である」ということは疑いようのないものとなった。その時、一行はハルトを狙う真拳（ジングォン）派の当代のボス、ハン・ジュンギに襲撃を受ける。ハルトは南雲から田頭に、田頭から松永に、松永から広瀬に、広瀬から勇太に投げ渡され、皆が協力して彼を守ろうとした。しかし努力もむなしく、ハン・ジュンギたちによってハルトは攫われてしまった。

ハルトが攫われた後、自分が祭汪会のボスの息子だということと、ハルトの父親だということを知った勇太は混乱していた。勇太は桐生や南雲に活を入れられ、自分がハルトを取り戻さなければならないと自覚して決意を固める。
ハン・ジュンギを追い、桐生は無事にハルトを取り戻した。ハルトは安心したのか、桐生に抱きかかえられるとぐずりながらも目を閉じた。皆と合流した桐生はハルトを勇太に渡す。勇太はハルトの名前を呼び、彼に謝罪した。

別れ

ハルトを取り戻した一行だが、このままではハルトの命は狙われ続けてしまう。桐生と勇太は祭汪会のビッグ・ロウに話をつけるべくハルトを連れて神室町へと向かう。ハルトは神室町で伊達に預けられた。その間に桐生と勇太で祭汪会のアジトを襲撃する。ビッグ・ロウを屈服させた2人は、彼にハルトの身の安全を約束させた。しかし彼はハルトを利用して自分と勇太を殺し合わせた人間がいると語る。それが広瀬だというのだ。桐生は真相を確かめるべく広島へ戻ることに。勇太も広島に戻りたがったが、桐生はハルトと一緒に遥の傍にいてほしいと説得。伊達の協力もあって勇太は神室町に残った。

桐生たちは広島で「尾道の秘密」を暴いた。これは「昭和のフィクサー」と呼ばれる大物政治家の大道寺稔（だいどうじみのる）が大きく関係しており、「尾道の秘密」を暴いたことにより桐生たちは命を狙われる立場になった。ハルトは目を覚ました遥と共に伊達によって警察病院から移送される手筈となっていたが、大道寺一派に組する巌見恒雄（いわみつねお）の手によって拉致され、巌見恒雄と彼に協力する東城会本家相談役、直系菅井組組長菅井克己（すがいかつみ）のもとへ殴り込んだ桐生と南雲の前で人質となってしまう。
そこに勇太や松永をはじめとする広瀬一家が駆けつけ、遥とハルトを取り戻した。彼らの活躍もあって桐生は巌見恒雄たちを打ち倒すが、一瞬の隙をつかれて遥が銃撃される。それを庇って桐生が撃たれてしまった。桐生は遥とハルトの前で力尽きた。
その後、ハルトは遥や勇太と共に沖縄のアサガオに向かった。

成長したハルト

撃たれて死亡したと思われていた桐生は実は生きていた。しかし大道寺一派との取引により、公的には死亡したことになり遥たちの前に姿を見せることは禁じられた。『7外伝』ではアサガオで暮らす4歳になったハルトが登場する。ハルトは遥やアサガオの子どもたちと共に、桐生の命日に彼の墓を訪れている。ハルトが描いた、桐生を中心としたアサガオのみんなの絵を映像で見た桐生は人目もはばからず涙をこぼした。
『8』においてはハルトは7、8歳。癌により余命僅かとなった桐生のエンディングノートのイベントで登場する。遥と共に伊達に呼び出されたハルトは、クラブ「ニューセレナ」を訪れる。そこで遥は桐生に対する思いを語った。それを陰で聞いていた桐生は、会わないことを選択。その後、名前を取り戻した桐生は癌を治療するために入院。遥とハルトが病室を訪れた時には桐生がおらず、ハルトは「なんでお爺ちゃんいないの？」と遥に問いかけた。

ハルト（澤村遥勇）の関連人物・キャラクター

澤村遥（さわむらはるか）

『龍が如くシリーズ』のヒロイン。広島で勇太と出会い、血の繋がりに甘えることができなかった点などから意気投合。そして一夜を共にした結果、ハルトが生まれた。ハルト（遥勇）の名前は自身の名前である「遥」と、勇太の「勇」を組みあわせて名づけられた。ハルトのことは大切に思っており、轢かれそうになった際は彼を庇っている。しかしそのせいで遥は意識不明の重体となってしまった。

澤村遥（龍が如く）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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澤村遥（さわむらはるか）とは、『龍が如く』シリーズに登場するキャラクターで、メインヒロインの1人である。1作目である『龍が如く1』から登場しており、シリーズを追うごとに年齢や身長も変わり、成長していく。作中では主人公の桐生一馬と共に行動する場面も多く、遥が関わるゲーム内イベントやストーリーも多い。

宇佐美勇太（うさみゆうた）

ハルトの父親。広島に逃げてきた遥と出会い、一夜を共にする。その1回で子どもができたとは思っておらず、彼女が妊娠したことも知らなかった。ハルトと出会った後も、達川が父親だと思われていたこともあり、自身が父親だとは想像もせずにかわいがっている。終盤で自分が父親だと判明すると、自分が祭汪会の血を引いていることもあり、迷いが生じてしまう。だが桐生に一喝されて目を覚ますと、ハルトを取り戻しに行くことを決意。取り戻した後は今まで以上にハルトを愛でている。