幻海(幽☆遊☆白書)の徹底解説・考察まとめ
幻海(げんかい)とは、冨樫義博の漫画『幽☆遊☆白書』に登場するキャラクター。人間界でも5本の指に入る霊能力者にして、人体に宿る霊力を活用する武術・霊光波動拳の高名な使い手。主人公・浦飯幽助に霊力を使った戦い方を教えた人物であり、彼との師弟の絆は強い。霊能力者としても有名で、霊的現象に悩まされる人々の相談に乗ることもある。霊力を高めると細胞が活性化し、一時的に若かったころの姿に戻ることができる。「暗黒武術会編」でその姿が披露されると、あまりの美しさに会場がどよめいた。
美しい魔闘家鈴木(うつくしいまとうか すずき)/怨爺(おんじい)
裏御伽チームの大将・参謀。チームメイトが使っていた闇アイテムの製作者。
初めは怨爺という老人の姿をしていたが、本来の姿はピエロの格好をした千の顔と千の技を持つ男・美しい魔闘家鈴木である。
浦飯チームとは、闘技場まで帰ってきたての桑原と怨爺の姿のまま戦い、死出の羽衣をブラックホール状に再現し、死々若丸同様桑原をどこかに飛ばした。
その後幻海との戦いになり、幻海に変装を見破られたため鈴木の姿になる。正体を現してからはナルシストで派手好きの狂気じみた性格になり、美しいものだけが生きる権利があるという美学を持ち、優勝した暁には自分に従う美しい物だけに生きる権利を与えると豪語した。
必殺技は七色の妖気を放つレインボーサイクロンと、戸愚呂が使う筋肉操作をコピーした爆肉鋼体。しかしどの技も幻海に全く通用せず、幻海に顔面の原型を留めないほど殴りつけられ敗北した。
幻海からは「死々若丸の方が強い」と評価され、飛影・蔵馬・戸愚呂からも「話にならない」「弱すぎる」「バカが」と散々な評価を受けた。
幻海は試合中に鈴木の鼻飾りを奪い、鼻の形から案外素顔の方が整っているのではないかと鈴木を挑発。負かして素顔を見てやろうと思っていたが、滅茶苦茶に殴ってしまったためその場で素顔は暴かれなかった。
試合後、素顔で登場し蔵馬と桑原に自分が作った試作品のアイテムを渡すと、以前「強い妖戦士田中」と言う名前で活動していたが、戸愚呂との戦いで戸愚呂の30%の力に手も足も出ず醜態を晒し、戸愚呂に相手にもされなかったという過去を語った。
そのため打倒戸愚呂弟という目標で大会に出場しており、その志をこれから戸愚呂チームと戦う事になる浦飯チームに託した。
ちなみに素顔はなかなか整った顔立ちをしており、本作の中でもイケメンの部類に入る。
魔界統一トーナメント編では、蔵馬の誘いを受けて幻海の元で修行し、S級妖怪にまで成長。
以前のような狂気のナルシストではなく、真面目な性格になり、死々若丸の保護者のような役割をしている。
原作では予選を勝ち抜いた後本選へ出るが、どこまで行ったか不明。
瑠架(るか)
結界師。体に巻きつけた束呪縄という縄を使い、防呪壁能力を持つ。
大会本部の命令を受けて、連戦する浦飯チームのメディカルチェックという名目で飛影と覆面戦士を結界に閉じ込めて拘束した。
豚尻の仕組んだ裏工作であったが、2人は実際に前の試合でかなりのダメージを受けており、結界内ではそこに居るだけで治癒効果があるため治癒されていく。
しかし瑠架の予想以上に飛影の回復が早かったため、瑠架は次第に飛影の力に押されていった。
幽助・陣の試合が引き分けだったことでの飛影の怒りで結界の限界を感じて本部に抗議し、桑原・吏将の試合が終わり漸く役目を終え、やっとの思いでその場から退散。
アニメ版では飛影の力に押され体を覆う縄が1本1本切れていく演出をし、試合よりもそちらに夢中だった男性観客からは飛影の更なる活躍を期待された。
その後は医務室で活動し、絶対安静の鈴木の外出を咎めた。アニメ版では試合後の登場は無し。
魔界統一トーナメントが終わった後に小兎・樹里の三人でアイドルユニット「カルト」を結成。
妖怪設定のアイドルとして人間界に進出し、ラジオ番組に出演している。
仙水編
城戸亜沙斗(きど あさと)
蟲寄市の中学3年生。幽助・桑原と同い年。能力は「影(シャドー)」。
城戸に影を踏まれた対象者は動けなくなるが、城戸は影を踏んでいる間も自由に動ける。そのため至近距離で一方的に攻撃をする事も出来る強力な能力。
幻海の指示を受けて、幽助たちを試すために能力を行使して勝負を仕掛ける。
暗黒武術会に出た事で自身をつけていた幽助の影を踏み、幽助を追い詰めた。
その後幽助たちと共に仙水一味との戦いに参加。
神谷の病院では神谷の能力によって動きを封じられ、手首を切られてじわじわ出血多量で殺されそうになるも、自らの影だけでを動かし幽助に神谷が能力者であることを伝えたが、このことで力使いすぎてしまい、仙水一味が倒されるまで入院することになった。
事件後は幽助たちや海藤たちと別れ、元の生活に戻っていった。
アニメ版では幻海に能力を使わないように釘を刺され、その言葉に素直に従い能力を使わずに生活をした。
魔界統一後は彼女に映画デートをすっぽかされるも、きっと何かそうせざるを得ない事情があったんだと1人で納得し、彼女に確認せずに映画を見ていた。
海藤優(かいとう ゆう)
蟲寄市の高校2年生。能力は「禁句(タブー)」。
「○○を言ってはならない」というルールを作り、海藤のテリトリーに入ったものに禁句を言ってはならないというルールを科す。
ルールを破ったものはその場で魂が抜かれてしまう。
禁句には単語的な意味は無く、前後の文字の組み合わせでも禁句ワードとして適用される。
自分が禁句を言ってしまった場合は自分の魂が抜かれた状態でテリトリーが解除され、海藤は自分の魂を自分で体に戻す事ができない。
過去に試しに自分で禁句ワードを言い魂が抜けて戻らなくなってしまい、城戸と柳沢が幻海のところに相談しに行き、3人はここから幻海と知り合うことになった。
高校は盟王高校2-C組で蔵馬と同級生。蔵馬と成績1位2位を争うほど優秀な頭脳の持ち主で、蔵馬曰く「盟王高校始まって以来の秀才」。
しかし総合テストでは蔵馬に勝つことができず、仙水一味との戦いで知り合う前から蔵馬を強烈にライバル視していた。
幻海からの指示で幽助たちを試すために、蔵馬・桑原・飛影・ぼたんと時間制限のある禁句ワードの戦いをする。
蔵馬と一対一の勝負で一定時間経過するたびに禁句を増やしていき、時間切れ直前に蔵馬が面白い顔をしたため笑って禁句を言ってしまい敗北した。
このシーンの蔵馬は背後からの描写で描かれ、具体的にどのような顔をしていたのかは不明。
仙水一味との戦いでは、ゲームで勝負する能力「遊熟者(ゲームマスター)」を持つ天沼との戦いで活躍。
前座のゲー魔人をゲームで負かして1勝、さらに柳沢に自分をコピーさせて戦い1勝する。ゲー魔王役の天沼とクイズ勝負をするが、天沼が全てのクイズパターンを覚えていたため敗北した。
初めは蔵馬をライバル視していたが、禁句勝負した事で打ち解け、その後も付き合いのある友達になっている。
蔵馬の正体を知ってもこれまで通り人間の名前である「南野」と呼ぶ。
魔界編では成績で蔵馬に勝つことが出来たが、蔵馬が面倒ごとに巻き込まれて勉強が疎かになったのではないかと心配し、事情を聞いていた。
魔界統一後は頭の良さや文章力を生かして作家になり、海藤の部屋に出入りする文芸仲間の女性がいることも発覚している。
柳沢光成(やなぎさわ みつなり)
蟲寄市の高校2年生。能力は「模写(コピー)」。
触れた相手の見た目・声・指紋・能力・記憶・気紋をコピーし、限りなく対象者そのものになる。
強い衝撃・アニメ版では霊力を帯びた攻撃を受けると元に戻ってしまう。また服装まではコピーできないため、自分で着替える必要がある。
幻海の指示で幽助たちを試した時には城戸・海藤の補佐をし、桑原に変身して幽助を惑わせた。
神谷戦では神谷のウィルスに感染しながらも、看護婦をコピーして神谷に近づき持っていた液体をかけて神谷を負傷させた。
天沼戦ではゲームが得意な海藤をコピーして戦い一勝を得る。アニメ版では幽助がアクションゲームをするオリジナル展開になり、活躍が無かった。
魔界統一後は、同級生の高松さんに片想いしていたが結局告白はせず、幼馴染と思われるボーイッシュな美少女と10年後に結婚している。
天沼月人(あまぬま つきひと)
能力は「遊熟者(ゲームマスター)」。
現実化させたゲームの中が領域で、領域内ではルールから外れた行動(戦闘行為)などはできない。
登場人物として領域内に入った者全てにルールが適用され、天沼自身も例外では無い。
この能力は体力と精神の消耗が激しく、またゲーム内に死を暗示するものが多く出てくるため、仙水からは必要以上に能力を使わないように言われている。
天性のゲームセンスを持ち、クイズは不得意としながらもクイズのパターン全てを暗記している。
頭が良く親や友人達を内心で見下していたところ仙水と出会い、自分とゲームで互角に戦った仙水と仲良くなる。
能力に目覚める前から「世界が滅びてもゲームとコンビニさえあれば平気」と考えており、あまり人類の事などには関心が無い。
原作では唯一仙水自身に勧誘されたシーンが描かれたキャラクターでもある。
入魔洞窟で幽助一同と戦った際には、作中のゲームソフト・ゲームバトラーを現実化させて戦う。
能力で作った「ゲー魔人」を相手にさせ、テニスで御手洗、シューティングで幻海、パズル柳沢(アニメ版ではアクションバトルで幽助に変更)と戦い、ゲー魔人は敗北。
その後ゲー魔王役として自身も戦いに参加し、クイズで海藤に勝利。
蔵馬とパズルで戦うが、蔵馬の話から天沼は仙水に利用されているだけだと教えられ動揺する。
ゲー魔王の負けは死を意味し、もうゲームは止められないと怯えるが、蔵馬は自分は死ぬ気は無いと語り、天沼は死の恐怖で涙を流しながら敗北。
ゲームのルールにより死亡した。
これにより、幼い天沼を死なせることしか出来なかった蔵馬は、天沼を利用した仙水一味に対して静かに激怒していた。
しかし後に駆けつけたコエンマの遊魂回帰の術により蘇生された。
仙水は天沼の死を見越し、コエンマの魔封環の霊力を天沼の蘇生で消費させる事が目的であった。
事件後は元の生活に戻り、ゲームを通して友達が出来ている。
幻海の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「あんたも年をとればあたしも年をとる それでいいじゃないか」
肉体も強さも全盛期だった頃、「老いが怖い」とこぼした戸愚呂弟にかけた言葉が、「あんたも年をとればあたしも年をとる それでいいじゃないか」であった。若さ・強さに執着を見せる戸愚呂弟に対し、幻海は自然に逆らわず老いを受け入れることを表明。何かに固執するのではなく、自然に逆らわず受け入れて生きていく。そんな幻海の人となりを感じさせる名セリフである。
「できの悪い弟子で本っ当ーに苦労した 当分お前のツラは見たくないからこっちにくんな 勝てよ……」
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漫画家の冨樫義博は、同じく漫画家である伊藤潤二の影響を強く受けているとする説がある。実際冨樫の作品には伊藤潤二作品の構図や演出が応用されているシーンが少なからず散見しており、ここではそれを画像付きで検証していく。
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【HUNTER×HUNTER】冨樫義博の考えた少女漫画ヒロインを徹底紹介!妻・武内直子からの評価付き!【セーラームーン】
人気漫画『HUNTER×HUNTER』の作者冨樫義博が考えた「少女漫画のヒロイン」を紹介する。冨樫は有名少女漫画『セーラームーン』の作者として知られる武内直子の夫でもあり、この企画はその縁で組まれたものである。
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目次 - Contents
- 幻海の概要
- 幻海のプロフィール・人物像
- 幻海の能力
- 治療術
- 魂を戻す術
- 幻海の必殺技
- 霊丸(レイガン)
- 霊光弾(れいこうだん)
- 霊光波動拳 修の拳・奥義 光浄裁(れいこうはどうけん しゅうのけん おうぎ こうじょうさい)
- 霊光鏡反衝(れいこうきょうはんしょう)
- 霊光玉(れいこうぎょく)の継承
- 修の行 呪霊錠(しゅうのぎょう じゅれいじょう)
- 幻海の来歴・活躍
- 50年前の暗黒武術会の優勝者
- 幻海師範門下生大選考会の開催
- 暗黒武術会に出場
- 戸愚呂弟との戦いとトーナメントの行方
- 仙水編
- 魔界統一トーナメント編と幻海のその後
- 幻海の関連人物・キャラクター
- 浦飯チーム
- 浦飯幽助(うらめしゆうすけ)
- 桑原和真(くわばらかずま)
- 蔵馬(くらま)
- 飛影(ひえい)
- 霊界関係
- コエンマ
- ぼたん
- かつての仲間
- 戸愚呂兄(とぐろあに)
- 戸愚呂弟(とぐろおとうと)
- 霊界探偵編
- 乱童(らんどう)/少林(しょうりん)
- 雪菜(ゆきな)
- 暗黒武術会編
- Dr.イチガキ
- 円(えん)/M-1号
- 魁(かい)/M-2号
- 梁(りょう)/M-3号
- 死々若丸(ししわかまる)
- 美しい魔闘家鈴木(うつくしいまとうか すずき)/怨爺(おんじい)
- 瑠架(るか)
- 仙水編
- 城戸亜沙斗(きど あさと)
- 海藤優(かいとう ゆう)
- 柳沢光成(やなぎさわ みつなり)
- 天沼月人(あまぬま つきひと)
- 幻海の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「あんたも年をとればあたしも年をとる それでいいじゃないか」
- 「できの悪い弟子で本っ当ーに苦労した 当分お前のツラは見たくないからこっちにくんな 勝てよ……」
- 「おいおいなんて冷たいんだろーね 年寄りおいて帰る気かい?」
- 幻海の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 戸愚呂弟との関係は仲間以上恋人未満
- 敵・味方の心を射抜く美貌の持ち主