戸愚呂弟(幽☆遊☆白書)の徹底解説・考察まとめ

戸愚呂弟(とぐろおとうと)とは、冨樫義博の漫画『幽☆遊☆白書』およびそれを原作としたアニメに登場する敵キャラクター。作品中盤のボスで、主人公・浦飯幽助とは2度に渡って対戦している。元は人間だったが、実兄の戸愚呂兄と共に妖怪に転生した。体格が良く、常にサングラスを身につけている。戦う相手の力量に合わせ、筋肉量をコントロールして戦う。暗黒武術会の決勝では、「100%中の100%」の姿になったが、激闘の末に幽助に倒された。

かつての仲間

幻海(げんかい)

毒舌で不遜、偽善行為が嫌いな70歳前後の女性。
武術・霊光波動拳の師範であり、幽助の師匠。
70歳前後の年齢であるが、霊波動で霊力を高め細胞を活性化することで一時的に肉体を全盛期まで若返らせることができる。その頃の姿は人間も妖怪も見惚れる美少女で、作中でも死々若丸と戸愚呂兄がその容姿に惚れたと言っている。
武道の他にも読唇術を心得、ゲームが得意。
師範だけに覇気や威厳は強く、面倒見が良く思いやりのある性格。幽助とは罵倒し合う姿がよく描かれているが、師弟の絆は深い。

暗黒武術会に覆面をして浦飯チームの一員として参加し、その際は霊波動により若返った姿で登場。
幽助にも正体を明かしていなかったが、準決勝前に幽助に正体を明かし霊光波動拳の継承者の証である霊光玉を伝授。そのことで霊力を大量に消耗し、準決勝で死々若丸との戦いでは老いた姿で登場した。武術会では飛影と同じく無敗。
その後、決勝前に幽助に霊光波動拳の奥義を伝授し、試合外で戸愚呂と戦いに挑む。しかし80%の戸愚呂に成す統べなく敗北し、幽助に看取られて死亡した。
幻海の遺体は戸愚呂がコエンマに「浦飯チームが優勝したときの願いは幻海の復活だろう」と言ったため冷凍保存され、予測通り浦飯チームの願いとして幻海は復活。

「仙水編」では幽助たちの相談役として活躍。
魔界統一トーナメントでは蔵馬の依頼で、酎・鈴駒・陣・凍矢・死々若丸・鈴木を指導し、彼らをS級まで引き上げた。
その後、霊界で起きた審判の門事件直後に死亡し、幽助たちの手で葬式が行われ、「自宅周辺の広大な山林を人間と妖怪が共存できるような場所にしてほしい」という遺言を残す。
アニメでは最終回の時点で存命で、原作と同じ遺言を桑原たちに伝えた。

renote.net

霊界探偵編

垂金権造(たるかねごんぞう)

BBC(原作はブラック・ブック・クラブ、アニメ版はブラック・ブラック・クラブの略)と呼ばれる富裕層がメンバーの賭博団体に属する宝石商。
5年前に左京の売買ルートから横流しで雪菜を手に入れ、あらゆる拷問で涙を流させ氷泪石を出させて、そのお金で闇の世界をのし上がっていく。
財産は66兆2000億(アニメ版では72兆3500億)ある。
雪菜を助けに来た幽助たちを侮っていたが、戸愚呂兄弟から幽助たちの活躍を聞かされ、BBCメンバーで賭けを行って1人勝ちしようと目論む。
しかし左京も幽助たちの事を知っていたため左京のワンマンゲームになり、幽助・桑原が戸愚呂兄弟と戦う最終戦では、左京が幽助たちが勝つ事に垂金の財産である66兆2000億(アニメ版では72兆3500億)をかける。
垂金は戸愚呂が勝つことに賭けたが戸愚呂兄弟が負けてしまい、66兆2000億(アニメ版では72兆3500億)を失い、雪菜も奪還される。
はじめは雪菜を連れて逃げようとしたが、現れた飛影に殴られ、アニメ版ではさらにボコボコにされる。
その後垂金は錯乱状態にあったが、本来の雇い主である左京の命令により戸愚呂兄弟の手で殺害された。

雪菜(ゆきな)

飛影の双子の妹で、流した涙が「氷泪石」という宝石なる妖怪・氷女の少女。
見た目は飛影と似ていないが、アニメ版では目の色と身長が2人とも同じになっている。
飛影が兄である事は知らないが、いつも助けてくれる彼に信頼を寄せている。

氷女の掟を破って里を出て人間界へ行き、動物と遊んでいた所を捕らえられ、左京の売買ルートに乗せられ垂金に5年間監禁されていた。その際、戸愚呂兄により心のよりどころだった小鳥を目の前で殺されてしまう。衝撃的な光景に雪菜は涙を流し、垂金は久々に氷泪石を手にしたことで大興奮。今後も雪菜を痛めつけ、石を出させるように戸愚呂兄弟に告げていた。その後幽助たちに助けられ、1度故郷へ帰るが、双子の兄を探すためと浦飯チームの応援のために「暗黒武術会編」で登場。
魔性使いチームの桑原VS吏将の時に現れ、桑原を応援し、雪菜を見つけた桑原が愛の力でパワーアップして勝利した。
桑原は雪菜に一目惚れしており、一途に雪菜を守ろうとしているが、雪菜は恋愛がまだ分からず桑原との進展は無い。しかし少なくとも友人としては桑原を好ましく思っている様子。
兄を捨てた氷女の里を憎く思っており、滅んでしまえば良いとすら思っており、里が捨てた兄を探しているのは保守的な里への復讐心である。その気持ちを飛影に語ると叱咤され、兄に言っても同じように叱られそうだと返した。
兄が生まれた時に炎の妖気を纏っていたため、同じ炎の妖気を持つ飛影に氷泪石を渡す。
そして「魔界でもし兄に会ったら渡して欲しい」と言うやんわりとした、しかし確実に下心のある言い方で、飛影に兄の捜索を頼んだ。
武術会終了後は幻海の寺に現れていたが、魔界トーナメント終了後は桑原家にホームステイすることになる。

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戸愚呂弟の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「俺は品性まで売った覚えはない」

兄を見限り、強烈な蹴りと一発の拳で相手を粉砕した戸愚呂弟。

幽助との決勝戦の前、復活した戸愚呂兄を見限った際に発した言葉が、「俺は品性まで売った覚えはない」である。幻海の死を愚弄し、1対1の試合に水をさす兄の行動に愛想が付いた戸愚呂弟。この言葉からは下衆な生き方、考え方しかしてこなかった兄とは違い、気高さや相手への敬意を払うことを忘れず生きてきたことなど、戸愚呂弟の人間性が分かる。

「おまえ、もしかしてまだ、自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?」

決勝戦で幽助にかけたひと言。全力を出して戦っているはずなのに、どこか危機感を感じられない相手に対し、「おまえ、もしかしてまだ、自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?」と怒った。敵の甘さを指摘しつつ、全ての力を出し切った幽助と戦いたいという、戸愚呂弟の勝負に対する姿勢が伝わってくる。

「世話ばかりかけちまったな…」

死後、冥界獄に旅立つ前に若かりし頃の幻海と再会した戸愚呂弟。幽助が道を踏み外さないように頼むと、優しい表情で「世話ばかりかけちまったな…」と幻海に声をかけ、彼女の前から去って行った。
それまで圧倒的な強者として描かれていただけに、彼の優しい表情や幽助のその後を案じる姿が印象的だった。

戸愚呂弟の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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