ハリー・ポッターシリーズの歴史・時系列・年表まとめ

『ハリー・ポッター』とは、イギリスの作家J・K・ローリングが原作のファンタジー小説、およびそれを原作とする映画・ゲーム・舞台などのメディアミックス作品である。1990年代のイギリスと魔法界を舞台としており、主人公ハリー・ポッターのホグワーツ魔法魔術学校での学生生活と、闇の帝王ヴォルデモートとの因縁と戦いを描いた物語である。
作中では、非常に古くから魔法の存在が言及されており、中世の魔女狩りの時代を経て、20世紀に台頭してきた闇の魔法使いらとそれらへの対抗勢力による魔法界の変遷が描かれる。

年代不明:カステロブルーショ創立

ブラジル魔法界の魔法教育機関「カステロブルーショ」創立。
「ホグワーツと同じくらい歴史が古い」とされているため、990年前後であることが推察される。実際の創立年は言及されておらず不明。

11世紀

年代不明:クィアディッチ湿原で「クィディッチ」の原型が始まる

クィディッチの起源についてはいつごろであったかは定かではないが、少なくとも11世紀にはその原型となるスポーツが存在した。
当時のスポーツは「箒にのって飛びながら革のボールを投げ合い、湿原の両端の木にボールを刺す」「箒に乗った魔法使いや魔女を叩き落とす大きな岩が2つ飛び回る」というものであったことが、当時のガーティ・ケドルという魔女が日記に残している。
以来このスポーツは100年の間に、イギリス中に広まる。

年代不明:「クレオスシアン」についての最古の記録

スコットランド発祥の「クレオスシアン」は箒競技の中でも男らしさや勇敢さを示す最も危険なものだとされ、競技でおびただしい数の死者が出た。しかしこの競技は極めて人気が高く、その様子が以下のケルト語の詩に残されている。
「競う者が集った。12人の勇猛果敢な剛の者、持参の鍋を括りつけ、いまや遅しと飛ぶ時を待つ。角笛の音が鳴り、彼らはたちまち空中に飛ぶ。しかしそのうち10人は、終に帰らぬ人となりぬ。」

12世紀

1105年:「スティックストック」の存在が絵画で言及される

ドイツ発祥の競技「スティックストック」について絵画「暴れ者グンターの優勝」が描かれる。
スティックストックとはドイツを発祥とする飛行用箒による競技の1つで、20フィートの棒に設置したドラゴンの膀胱に穴を空けるプレイヤー対守護者の競技。
守護者は膀胱を守るために杖を使用することを許可されており、試合が終了するのは膀胱に穴が開いた場合、守護者が他のすべてのプレイヤーに呪いをかけた場合、または守護者が疲労で倒れた場合のみ。
最終的には14 世紀にこの競技は消滅した。

1100年代初頭:スニジェット狩りが始まる

スニジェット狩りで乱獲された魔法生物「黄金のスニジェット」

身を隠すのがうまく敏捷に飛ぶ、鳥によく似た黄金の魔法生物スニジェットを捕らえると、魔法使いの間では自慢の種になっていた。12世紀に制作された壁掛けに、このスニジェットを狩る様子が描かれている。この壁掛けによれば、捕まったスニジェットはしばしば押しつぶされ死亡することがあったよう。また、スニジェットを手に入れると黄金1袋を報奨として与えられることもあったという。
ただし、このスニジェット狩りは真っ昼間に行われることが多く、マグルの目に触れることも多かった。

年代不明:魔法界での物々交換の始まり

12世紀になると、魔法使い同士でもそれぞれの得意分野を仕事にすることで、自身たちの成果を物々交換するようになった。具体的には箒の製造に熟練した魔法使いと、魔法薬の調合が得意なものが箒と魔法薬を交換するなどである。これにより飛行用箒の性能は向上していくようになり、箒を使ったスポーツの発展の下地となった。

13世紀

1269年:クィディッチにスニジェットが使用される

当時の魔法使い評議会委員長バーバルス・ブラッグが、「クアディッチ」(クィディッチの前身競技)の試合で、黄金のスニジェットを放った。これが後にクィディッチにおける「黄金のスニッチ」に発展した。
この時のスニジェットの扱いは、「試合中にスニジェットを捕まえた者には金貨150枚(20世紀以降の価値でいうところの100万枚以上)を与える」ものであり、結果、選手たちはクアッフルやゴールを無視して、スニジェット狩りに勤しんだ。これに対して競技場から逃亡しようとするスニジェットに、観衆が「はねつけ呪文」を施し、競技場に押し戻す様子も見られた。
この事例は瞬く間に当時のクィディッチ愛好家に気に入られ、クィディッチの試合で必ずスニジェットが1羽放たれるようになり、スニジェットを捕まえるハンターのポジションも確立された。
この頃はスニジェットの「捕獲」ではなく「殺害」によって試合を終了とすると定められており、バーバルス・ブラッグが約束した金貨150枚にちなみ、捕まえたハンターのチームに150点が与えられた。

1289年:国際魔法戦士条約に関する史実がある

第2巻『秘密の部屋』にて、魔法史の授業でこの出来事が言及されているが、詳細については不明。

1289年9月:サルジニア魔法使いの小委員会

第2巻『秘密の部屋』にて、魔法史の授業でこの出来事が言及されているが、詳細については不明。

1294年頃:三大魔法学校対抗試合が始まる

ヨーロッパに創立された魔法学校であるホグワーツ魔法魔術学校とボーバトン魔法アカデミー、ダームストラング専門学校の3校が親睦を深めるため、三大魔法学校対抗試合を開催する。
以降、1790年代に開催を中断するまで5年ごとに開催された。
非常に危険な競技であり、代表選手に死者が出たり、3校の校長が負傷することもあったよう。
ボーバトン魔法アカデミーとダームストラング専門学校は創立年が言及されていないが、少なくともこの時までには創立300年程のホグワーツを相手に対等に競技を行えるだけの学生とカリキュラムを備えていたと考えられる。

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