ハリー・ポッターシリーズの地理まとめ

『ハリー・ポッター』とは、イギリスの作家J・K・ローリングのファンタジー小説、および映画・ゲーム等のメディアミックス作品である。1990年代のイギリスと魔法界を舞台に、主人公であるハリー・ポッターのホグワーツ魔法魔術学校での学生生活と、闇の帝王ヴォルデモートとの因縁と戦いを描いている。
作中ではハリーの育った伯母夫婦の家や魔法界の学校ホグワーツの他、学用品を買い付けるダイアゴン横丁、魔法界の政府機関である魔法省など様々な場所が登場する。

ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ

ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ創業者の双子フレッド・ウィーズリーとジョージ・ウィーズリー

ロンの兄フレッド・ウィーズリーとジョージ・ウィーズリーが開業した悪戯専門店。ダイアゴン横丁93番地にある。
悪戯に使われる物から危険物まで幅広い商品を取り扱っており、中には魔法省から大量注文される商品もある。2人は学生のうちから悪戯に関する魔法道具を数多く開発しており、ひそかに開業を目指していたものの、両親に計画が露見し一時は頓挫していた。その後ハリーによって三大魔法学校対抗試合の優勝賞金を開業資金として援助され、通信販売形式で念願の開業を果たす。ホグワーツ中退後にダイアゴン横丁に店舗を構えた。
ホグワーツではこの店の商品は全面禁止にされるが、ほかの悪戯道具の禁止令と同様に生徒に完全に無視される。WWWも通販では中身を偽装して、教師のチェックをすり抜けられる届け方をするというサービスがある。第6巻では、ベリティという従業員が勤めている。
ふたりに開業資金を提供したハリーはこの店で優待され、入手元を宣伝するという条件付きで、無料で好きな商品を譲ってもらえる。

夜の闇横丁(ノクターンよこちょう)

チャリング・クロス通りからほど近く、ダイアゴン横丁に隣接する町で、闇の魔術に関する品物を売る店であふれている。そのため、客層も全体に薄ろ暗く、通りは不気味で怪しげな人々が占めている。有毒なキャンディや干し首、大蜘蛛、人間の手足の爪のようなもの、肉食ナメクジの駆除剤などが販売されている。ロンの両親アーサーとモリー・ウィーズリー夫妻は子供たちに夜の闇横丁への出入りを禁じていた。
ノクターン横丁(Knockturn Alley)とは、「nocturnally」(夜間に)とかけた言葉遊びである。

ボージン・アンド・バークス

ノクターン横丁13bに位置する、ボージンとカラクタカス・バークの二人が創設した店。
ダイアゴン横丁に行く為に初めて煙突飛行を使ったハリーが、間違って飛ばされた場所。
輝きの手や呪いのネックレス、姿をくらますキャビネット棚の片方など、怪しげな魔法の品が多い。また、売るだけではなく買い取ることもしばしばある。
後のヴォルデモートである若き日のトム・マールヴォロ・リドルもホグワーツを卒業した後、一時期この店で働いていた。

ホグズミード村

スコットランドにある村で、「ポッターモア」によるとイギリスで唯一、住民が魔法族のみで構成される村。ホグワーツの生徒は3年生になると、保護者から許可証にサインをもらうことで、定められた日にこの村を訪れることできる。この訪問日に関する規定は1714年に制定されたもので、その以前から生徒達が訪問していたことが示唆されている。
6年生以上は「姿現し」の試験・練習場所としても使用する。
ハリーは、第3巻でダーズリー夫妻から許可証にサインをもらえず、3年生のときは正式に村を訪れることができなかった。しかし同巻終盤でハリーの後見人であるシリウス・ブラックが許可証にサインしたことで、第4巻以降は正式に訪問していた。

ホグズミード駅

ホグワーツ特急の発着場。生徒をより安全に輸送するため、1800年代初頭には建設の計画が立案され、1850年代に完成されたとされる。この建設にはマグルが雇用されたが、完成後にはマグルの技術者たちは軒並み記憶操作が行われたようである。ホグズミード村の人々には「一夜にして駅が出来上がった」ように見えており、蒸気機関車の登場に驚いたという。
プラットフォームは小さめ。作中では「暗い」と表現されるが、ホグワーツ特急は夜に到着するため、日中でも暗い仕様なのかは不明。ホグワーツへの最寄駅で、歩いても行けるがかなり遠いよう。1年生と2年生以上で移動方法が違う。
1年生はホグズミード駅から、険しくて狭い茂みの小道を歩き、到着した黒い湖から、船に乗ってホグワーツへ向かう。
2年生以上は、プラットフォームから馬車道に出ると、100台ほどあるセストラルという魔法生物の引く馬車が止まっており、それに乗ってホグワーツに向かう。

三本の箒

古くからあり、ホグズミード村が建設された頃から存在しているとされている。1452年創業。村の創設者「ウッドクロフトのヘンギスト」の旧居とされる。また彼はこの店の常連であったと噂されている。1890年代の店主はゲーム『ホグワーツの謎』によると白な・ライアン。1993年時点の店主はマダム・ロスメルタ。
明るく賑やかなパブで、ホグワーツの生徒や教職員もよく出入りしている。名物はバタービール。
作中の書籍「魔法の史跡」によると、、三本の箒は歴史的な事件の舞台になった場所とされており、1612年に起きた大規模なゴブリンの反乱では魔法使いの拠点として機能したとされている。

ホッグズ・ヘッド

ホッグズ・ヘッドの店主アバーフォース・ダンブルドア

「三本の箒」に比べると寂れており、陰気な印象のパブ。店頭にはイノシシの頭が飾られ、至るところにおがくずが散らばり、店内には山羊の臭いが漂っているなど、お世辞にも清潔とは言えない。 バーの横には2階へ続く階段があるが、ガタガタしており今にも崩れそうになっている。
ゲーム『ハリー・ポッター:ホグワーツの謎』によると遅くとも1890年以前に創業しており、当時の店主はジャスパー・トラウトだった。1993年時点のバーテンはアルバス・ダンブルドアの弟のアバーフォース。店内には、アバーフォースの妹アリアナの肖像画が飾られている。
前科者やミイラ男、吸血鬼などが多数出入りしているとのことだが、小悪党のマンダンガス・フレッチャーは出入り禁止にされている。
第5巻では、ダンブルドア軍団の結成の際に密会場所として用いられた。
ハグリッドも常連でよく酒を飲みに行っていたよう。第1巻で彼がドラゴンの卵を手に入れ、その代わりに三頭犬の手懐け方を伝授してしまったのはここ。
作中の書籍「魔法の史跡」によると、ホグズミード村の旅籠が1612年に起こったゴブリンの反乱の拠点として使用された。その旅籠がこのホッグズ・ヘッドである可能性があると言及されているが、真実は不明。
『ファンタスティック・ビースト』シリーズでも登場し、ニュート・スキャマンダー率いるデコボコチームが決起集会を行った。ニュートの兄テセウス・スキャマンダーによると料理は「こんなにひどい見た目なのに美味い」よう。

ゾンコの「いたずら専門店」

魔法の悪戯道具の専門店。遅くとも1890年以前にゾンコとされる人物が創業したとされる。ゲーム『ハリー・ポッター:ホグワーツの謎』によると、1890年代の店主はビルトン・ビルメスとなっている。店内の棚にあらゆる悪戯用品が並んでいる。ホグワーツに近いため、ホグズミード訪問解禁日には、生徒たちで溢れている。
ただし、ヴォルデモート陣営が台頭した第6巻では、店に板が打ち付けられて閉鎖されていた。
ダイアゴン横丁にある悪戯用品専門店「ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ」(WWW)のオーナーのフレッド&ジョージ・ウィーズリーは、ゾンコを買収して、ホグズミード支店を開設しようと画策していた。
その案が実行されたかは不明。

ハニーデュークス

1641年創業。アンブロシウス・フルームとその妻が経営する菓子店。マグルも知っている菓子から、百味ビーンズなど魔法界独自の菓子までが揃っている。販売されているのは主に魔法のキャンディであるが、チョコレートも製造していた。週末になるとハニーデュークスはホグワーツの学生が押し寄せ、クリスマスシーズン中は行列ができ入れないほど人気。
ホグワーツ城4階の「隻眼の魔女」の像に隠された抜け道が、この店の倉庫に通じている。
ホグワーツ特急の移動販売で売られているのは大体がこのハニーデュークスの菓子類。

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