ヴァン・ヘルシング(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ヴァン・ヘルシング』とは2004年に公開されたアクション・ファンタジー映画。監督は『ハムナプトラ』シリーズで知られるスティーブン・ソマーズ、主演はヒュー・ジャックマンが務めた。ドラキュラ、フランケンシュタイン、ウルフマンを一堂に会した事が話題となり、当時のユニバーサル映画史上最高記録を更新した。聖騎士団に所属するモンスターハンター、ヴァン・ヘルシングは不死身の吸血鬼ドラキュラの討伐を命じられる。トランシルバニアへ赴きヴァレリアス家最後の一人アナ王女と共に最恐の敵に挑む。
吹き替え:郷里大輔(劇場公開版、ソフト版)/内海賢二(テレビ朝日版)
フランス・パリで暗躍する殺人鬼。巨体に相応しい怪力と俊敏な動きでヴァン・ヘルシングを翻弄する。元々はジキル博士が薬によって創り上げたもう一つの人格であり、討ち取られた際に元の姿に戻ったことでヴァン・ヘルシングは殺人鬼と誤認されてしまう。
その他
ヴィクトール・フランケンシュタイン博士(演:サミュエル・ウェスト)
吹き替え:中村大樹(劇場公開版、ソフト版、テレビ朝日版)
トランシルバニアの居城に住む科学者。ドラキュラの協力の元、墓場を掘り出し死体を繋ぎ合わせた人造人間を創造する。人造人間を使ったドラキュラの恐ろしい計画を知ったことで、反発するも為す術もなく殺害されてしまう。
トップ・ハット(演:トム・フィッシャー)
吹き替え:牛山茂(劇場公開版、ソフト版) /矢尾一樹(テレビ朝日版)
村のリーダー的立ち位置の男性。長いハットが特徴で、余所者のヴァン・ヘルシングを終始疑い続ける。
『ヴァン・ヘルシング』の用語
聖騎士団
バチカンを拠点とするサン・ピエトロ大聖堂地下に本部を持つ対怪物組織。国家権力に属せず太古から存在しており、キリスト教だけではなくイスラム教や仏教の聖職者たちで構成されている。主に超常的現象の調査、その原因となる怪異の討伐、または聖遺物やヴァレリアス家のように太古から怪異と対峙する一族などの保護を行う。武器開発においては古典的な剣から近代的なガトリング砲など幅広く、教皇が直接祝福した十字架といった聖なる品など豊富に製造されている。ヴァン・ヘルシングは行き倒れたところを聖騎士団の者に救われ、以降は各国の支部を渡り歩き僧たちから戦闘技術を学んだ。
ヴァレリアス家
聖騎士団と縁があり、長く東ローマを守り続けてきた由緒あるジプシーの一族。トランシルバニアにドラキュラが現れて以降、長であるヴァレリアス長老はドラキュラを倒すまで一族は天国に行かないと誓いを立て、ドラキュラ討伐に命を捧げてきた。しかし400年間その誓いを果たすことが出来ず、一族はアナとヴェルカンの2人となってしまい存亡の憂き目に立たされてしまう。
吸血鬼
人の生き血をすすり生き永らえるモンスター。不死の存在であり驚異的な身体能力と再生能力を持ち、個体差はあるが戦闘の際は翼の生えた禍々しい怪物に変身できる。主な弱点は日光や銀の杭、教会などで祝福された聖なる武器であるが、吸血鬼の始祖であるドラキュラにはこれらが効かない。主に人間が吸血鬼に吸われた際に感染し数を増やしていくが、ドラキュラと花嫁たちのように同族同士での繁殖も可能。繁殖の際は吸血鬼自体が生ける屍の為、子供も死産で生まれるので膨大な生命エネルギーの持ち主を糧にする必要がある。
ドラキュラの子供たち
ドラキュラと3人の花嫁たちの間に生まれた何千匹にも及ぶ子供。コウモリの形に似た禍々しい姿をしており、天井にくくりつけられた繭の中に収められている。ドラキュラと花嫁たちが生ける屍であるので死産として生まれる。命を得るには人造人間フランケンシュタインやウルフマンとなったヴェルカンなど、膨大な生命エネルギーの持ち主が必要であり、それらを糧に特殊な装置を作動することで目を覚ます。非常に獰猛で目に写る全てのものを喰らい尽くす。
ウルフマン
満月の夜に人間から狼に変身したもの。ベースは狼だが人間の体型に近く、体長は2メートル以上あり、身体能力は著しく向上する。繁殖方法は人間に噛み付いての感染であり、一度目の変身では自我を保つことができるが二度目以降は自我を失くし完全な怪物に成り果ててしまう。主にドラキュラに使役され猟犬、番犬として扱われている。劇中で感染して変身したのはアナの兄ヴェルカンとヴァン・ヘルシングの二人で、人間に戻る方法は殺害されるか、ドラキュラの所有する解毒剤のみである。
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目次 - Contents
- 『ヴァン・ヘルシング』の概要
- 『ヴァン・ヘルシング』のあらすじ・ストーリー
- トランシルバニアへ
- 恐るべき計画
- 宿命の対決
- 『ヴァン・ヘルシング』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ヴァン・ヘルシング(演:ヒュー・ジャックマン)
- ヴァン・ヘルシングの仲間たち
- アナ・ヴァレリアス(演:ケイト・ベッキンセイル)
- カール(演:デビッド・ウェナム)
- ヴェルカン・ヴァレリアス(演:ウィル・ケンプ)
- フランケンシュタイン(演:シュラー・ヘンズリー)
- ジネット枢機卿(演:アラン・アームストロング)
- 敵対者
- ドラキュラ伯爵(演:リチャード・ロクスバーグ)
- アリーラ(演:エレナ・アナヤ)
- ヴェローナ(演:シルヴィア・コロカ)
- マリーシュカ(演:ジョジー・マラン)
- イゴール(演:ケヴィン・J・オコナー)
- ハイド氏/ジキル博士(演:ロビー・コルトレーン/スティーブン・フィッシャー)
- その他
- ヴィクトール・フランケンシュタイン博士(演:サミュエル・ウェスト)
- トップ・ハット(演:トム・フィッシャー)
- 『ヴァン・ヘルシング』の用語
- 聖騎士団
- ヴァレリアス家
- 吸血鬼
- ドラキュラの子供たち
- ウルフマン
- 『ヴァン・ヘルシング』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- フランケンシュタイン博士「生きているぞ!」
- 森と崖で繰り広げられる争奪戦シーン
- アナ「殺すときは無駄口を叩かない」
- 怪物同士の戦いシーン
- 『ヴァン・ヘルシング』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 原作では初老のヴァン・ヘルシング
- 聖ニコラス教会で撮られた仮面舞踏会シーン
- 影響を与えた日本の有名ライトノベル
- 『ヴァン・ヘルシング』の主題歌・挿入歌
- 『ヴァン・ヘルシング』のサウンドトラック
- 主題歌:氷室京介「Wild Romance」
- 挿入曲:アラン・シルヴェストリ「Journey To Transylvania」