新井赤空(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

新井赤空(あらい しゃっくう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物で、幕末に数多くの殺人奇剣を打ったことで知られる刀工。物語開始時点で故人である。
欧米列強の圧力強まる中、少しでも早く日本を混乱から抜け出させたい一心で殺傷力に特化した刀を作るも、内心では「平和のために人殺しの武器を作る」自身に矛盾を感じて苦しむ。主人公の緋村剣心もまた近しい悩みを抱えていることを察して、“殺せない刀”こと逆刃刀を渡し、彼がどのような答えを出すのかを見届けようとした。

新井赤空(るろうに剣心)の概要

新井赤空(あらい しゃっくう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(るろうにけんしん めいじけんかくろまんたん)の登場人物で、幕末に数多くの殺人奇剣を打ったことで知られる刀工。物語が始まる8年前に死去している。
幕末時代、欧米列強の圧力強まる中で“少しでも早く日本を混乱から抜け出させたい”との一心から「2本の刀を合わせた刀」や「ムチのようにうねる刀」など殺傷力に特化した刀を作り続ける。「俺の刀が新時代を作る」と嘯き、息子の新井青空(あらい せいくう)からは「なんて傲慢な男だ」と疎まれていたが、内心では「平和のために人殺しの武器を作る」自身に矛盾を感じて苦しんでいた。

主人公の緋村剣心(ひむら けんしん)もまた「平和のための殺人」という近しい悩みを抱えていることを察すると、「人斬りという罪を忘れないため、苦しんでいる人を助けるために一生剣とともに生きろ」との言葉と共に“殺せない刀”こと逆刃刀を贈る。剣心が自身の罪とそれをどのように償っていくのかについてどのような答えを出すのかを見届けようとしていたが、再会叶わず息を引き取った。

新井赤空(るろうに剣心)のプロフィール・人物像

身長:170cm
体重:68kg
生誕日:1827年5月
出身:京都府
星座:牡牛座
血液型:B
特技:刀鍛冶
趣味:詠歌

CV:加藤忠可
演:中村達也

幕末に活躍した刀工。職人らしい頑固で忍耐強い性格で、内心では家族に対して深い愛情を抱いている。
「平和のため」と言いつつ人殺しのための剣を打ち続けた自分の罪深さを悔いながらも、それを自分だけで背負い、実子である青空にも明かさないまま息を引き取るなど、実直で誠実な人柄である。

新井赤空(るろうに剣心)の作った刀

連刃刀(れんばとう)

1本の鞘に2本の刀を仕込んだ刀。これで斬りつけられると、ごく狭い感覚で切り傷をつけられるため、傷口をうまく縫合できなくなる。結果として傷口の化膿を引き起こし、腐敗を誘発。最終的には対象を死に至らしめる。
傷口が化膿するかどうかは処置の仕方に左右されるため、必殺の剣というわけではないが、「少しでも傷つけられたら死ぬ」というインパクトは絶大。

薄刃乃太刀(はくじんのたち)

極限まで薄く鍛えた鋼に刃と鞘を取り付けた長剣。持ち主の微妙な手首の返しに合わせて切っ先がうねり、刃がしなりながら相手に襲い掛かる。見た目は剣というよりはムチに近く、性能も含めるとインドのウルミという剣によく似ている。
赤空の剣の中でも後期に作られた傑作。予測不能の斬撃が持ち味で、剣心すら避け切れずに手傷を負わされている。

逆刃刀・真打ち(さかばとう・しんうち)

赤空が最晩年に打った刀。峰側に刃がついており、“普通に扱えば人を殺せない”代物となっている。
「平和のため」と信じて人殺しのための刀を打ち続けた赤空の後悔と未来への希望が込められた品であり、なかごには「我を斬り 刃鍛えて 幾星霜 子に恨まれんとも 孫の世のため」との句が彫り込まれている。

赤空は逆刃刀を数本作り、その中でもっとも出来のいいものを「真打ち」として実家近くの神社に奉納。それ以外のものは知り合いに譲っている。物語当初に剣心が使っていたのも、この内の1振りである。

新井赤空(るろうに剣心)の来歴・活躍

京都の名刀工と幕末の混乱

京都に生まれ、刀工として活躍する。そんなある日、日本は欧米列強から開国を迫られ、混乱極まる“幕末”という時代を迎えることとなる。
日本はどうなるのか、この国の人々はどうなるのか、誰にも分からないまま混乱が続く中、赤空は「自分に何かできることはないのか」と考えた末に殺傷力に特化した数々の刀を打ち始める。

後に「殺人奇剣」と呼ばれるようになったこれらは、「日本を導いてくれる者たちに強い武力を持たせて混乱を早く終息させる」ことを目的として、赤空が苦肉の策で生み出したものだった。赤空は自嘲を込めて「俺の刀が新時代を作る」と嘯いていたが、その胸の内を知らない息子の新井青空(あらい せいくう)からは「人殺しのための剣を打って得意気になっている」と距離を置かれる理由ともなった。

新時代と逆刃刀

やがて幕末の混乱は、「薩長連合による倒幕」という形で解決していく。無数の殺人奇剣を作った赤空は、自身の罪深さを恥じ、「そうまでして自分が迎えた新時代とはどのようなものなのか、その中で自分はどのように償っていけばいいのか」を考えるようになる。
やがて赤空は“人を殺せない刀”こと逆刃刀を打つことに入れ込み、完成したものの中でもっとも出来の良い1振りを「真打ち」として近所の神社に奉納。それ以外のものの1振りを、「幕末の動乱を収めるための人斬り稼業」に青春を捧げて心身共に疲弊していた緋村剣心(ひむら けんしん)に渡す。

自分と比べて遥かに若い剣心が、明治という時代の中で逆刃刀を手にどんな答えを出すのかを見届けようとしていたが、再会叶わず死去する。
赤空の死後、剣心は「人を殺さない刀を振るい、命ある限り目の前の人々を救い続ける」という己の贖罪の道を見出す。その人柄を認めた青空から赤空最後の刀でもある「逆刃刀・真打ち」を譲られ、さらなる戦いに臨んでいった。

新井赤空(るろうに剣心)の関連人物・キャラクター

緋村剣心(ひむら けんしん)

新時代を生きる流浪の剣士。その正体は、かつて幕末最強と呼ばれた伝説の人斬り緋村抜刀斎(ひむら ばっとうさい)である。多くの人を斬り殺した過去を悔い、その贖罪のための旅を続けている。
赤空は主に維新志士側に刀を卸していたらしく、剣心とは幕末時代からの知り合いである。自分より遥かに若く、しかし「平和のために罪を犯した」という自分と近しい苦しみを抱えている剣心のことを赤空はかなり心配していたらしく、「今さら罪から逃げられると思うな」と脅すようなことを言いつつ逆刃刀を渡して彼なりの答えを見出すことに期待していた。

renote.net

新井青空(あらい せいくう)

京都で活躍する鍛冶屋。名刀工と呼ばれた新井赤空の息子で、彼譲りの腕前を持つが、「人を殺す道具は作りたくない」として日常で用いる刃物を専門的に作っている。
青空は赤空の「俺の刀が新時代を作る」という思想を嫌い、生前の父とは折り合いが悪かった。しかしその赤空が「平和のためといって人殺しの武器を作る」矛盾に苦しみながらも未来のために刀を打ち続けていたことを知り、彼に対する評価を改めている。

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魚沼宇水(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

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魚沼宇水(うおぬま うすい)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場するキャラクターで、明治政府転覆を目論む志々雄真実配下の精鋭部隊「十本刀」の一員。その中でも最強格の戦闘能力を持つ剣士で、盲目であることから「盲剣の宇水」と呼ばれている。琉球王家秘伝の武術の使い手であり、かつて対人斬り用暗殺者として腕を振るっていた。志々雄に敗れて光を失い、「隙あらばいつでも斬りかかって構わない」という条件で彼の仲間になっている。しかしすでに復讐を断念していることを斎藤一に見抜かれ、死闘を繰り広げる。

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武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

武田観柳(たけだかんりゅう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する悪徳実業家。 表向きは町外れに住む青年実業家だが、裏では医師と結託し「蜘蛛の巣」という阿片を売りさばいていた。仲間割れにより協力者であった医師を殺害してしまい、その助手を務める高荷恵を監禁し無理矢理阿片の製造に協力させた。四乃森蒼紫を御頭とする御庭番衆や私兵団を従え、阿片で得た利益を利用して武器商人となり、更なる財を築こうと企む。実写や舞台の要素を取り入れて深みが増していったキャラであり、『北海道編』で再登場する。

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四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

四乃森蒼紫(しのもりあおし)とは、『るろうに剣心』の登場人物でかつて江戸城の警護を務めた御庭番衆(おにわばんしゅう)最後の御頭であり、15歳という若さでその座に就いた天才である。小太刀を用いた防御力に優れる剣術と御庭番式の格闘術を融合させた戦法で戦う。整った顔立ちの美男子だが、幼い頃より隠密として厳しい修行を受けていたため、冷静沈着な性格で表情の変化に乏しい。幕末最強と言われていた人斬り抜刀斎(現在の緋村剣心)を倒し、御庭番衆こそが真の最強である事を証明する為、剣心の前に立ちはだかる。

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エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

エルダー=ピーベリーとは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 第零幕』の登場人物で、外国人居留地に在住する西洋人の女性医師。 若輩かつ女性ということで、西欧では信用も仕事も得られず、やむなく自分の技術を活かせる場所、必要としている人を求めて日本にやってきた。困窮する者からは金を取らない高潔な医師だが、日本においても“若い娘”というだけで色眼鏡で見る者が少なくないため、普段は男装している。主人公緋村剣心と交流し、協力して外国人居留地で起きた事件を解決した後、アメリカへと渡っていった。

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