リザ・ホークアイ(鋼の錬金術師)の徹底解説・考察まとめ

リザ・ホークアイとは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターでロイ・マスタング大佐の腹心の部下である。銃火器の扱いに長けており、拳銃から狙撃ライフル、ショットガンなど様々なものを使いこなしている。また狙撃精度の高さから「鷹の眼」という異名を持っている。時に優しく時に厳しくエルリック兄弟やロイ・マスタングに接し手助けをしている。

CV:うえだゆうじ(2003年版)、吉野裕行(2009年版)
実写俳優:山田裕貴(実写映画版)

長い黒髪をポニーテールにしており、真っ白なスーツ、真っ白なコート、真っ白な帽子が特徴の国家錬金術師で二つ名は「紅蓮」。爆弾狂とも呼ばれており、錬金術に関しても主に爆発に関するものを使用している。イシュヴァール殲滅戦においても賢者の石を使い多大な戦果を挙げているが、賢者の石をキンブリーに渡した上官を殺したことで死刑囚となり刑務所に入っていた。

イシュヴァール殲滅戦での休憩時間においてリザが「なぜ人の幸福のために使われるべき錬金術が虐殺のために使われているのか」との問いに対しキンブリーは「それが軍人だから」と割り切った答えを出している。また現状に葛藤していたリザに対し「何一つ達成感、高揚感など無いと言い切れるのか」と問い詰め、リザは答えに詰まってしまっていた。そして未だ覚悟を決め切れていなかったマスタング、リザへ対し「死から目を背けるな。前を見ろ」と覚悟を決めさせていた。
この言葉はマスタングとリザの心に最後まで残っていた。

リザ・ホークアイの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「雨の日は無能なんですから下がっていてください大佐!」

雨模様の街中でエドワードとアルフォンスが傷の男(スカー)と対峙していた。絶体絶命の危機に陥った2人の元にマスタングとリザが駆け付ける。その際、マスタングはリザの静止を振り切り、得意の焔の錬金術師でスカーを迎え撃とうとする。意気揚々と迎え撃とうとしていたが、雨で湿気っていたため焔が不発に終わる。リザはそんなマスタングの足を蹴り転ばせることでスカーによる攻撃を逃れることができた。

それをマスタングからは咎められるがさも当然といった顔つきでリザが放った言葉が「雨の日は無能なんですから下がっていてください大佐!」だ。キッパリと言い切っていることから彼女の冷静な性格を表しているが、たとえ上官であっても守るためならどんな手段も使うというリザの覚悟がわかる。

余談だが、作者はラスト戦までマスタングをあえて活躍させないように描いており、このシーンをきっかけにその結果としてマスタングには無能というイメージがついてしまったという。

「私は私の意思で引き金を引くの。守るべき人のために」

エドワードとアルフォンスの幼少期の追憶で、リザはマスタングと共にリゼンブールに訪れた。そして兄弟が何かを錬成した跡を見つけ問い詰める一方で、高い錬金術の技量があることから国家錬金術師に慣れる確信を抱いたマスタングはエドを国家錬金術師へ勧誘する。

その間、リザは廊下で控えていたところ、お茶を出してくれたウィンリィから軍は嫌いという言葉を聞く。それに対しリザ自身も場合によっては命を奪わなければならない軍はあまり好きではないと告白していた。

そのときに何故軍にいるのかを聞かれ、言った言葉が「守るべき人がいるから。それは誰に強制されたわけでもない。私が決めた事。私は私の意思で引き金を引くの。守るべき人のために。その人が目的を果たすその日まで、迷うことなく引き金を引くわ」となる。リザが軍に身を置く決意と覚悟が現れているシーンだ。

「そういうバカが一人くらいいてもいいと思うわ」

第三研究所での戦いで両足が動かなくなってしまったハボックとの病院での会話。人造人間ラストとの戦いで脊髄が損傷してしまい、両足が動かなくなってしまったことで自暴自棄になってしまい、マスタングへ自分を捨てて置いて行けと激昂する。だがマスタングは置いて捨てるという選択をせず「置いて行くから追い付いて来い。私は先に待っている」と告げ病室を後にする。

リザはそんなハボックへ、マスタングは生きることを諦めていた自分でさえ見捨てようとしなかった事と、彼の優しさを告げるとハボックは「馬鹿だ。そんな甘いことでこの国を上り詰めれるわけがない」という。そんな彼に対し言った言葉が「そういうバカが一人くらいいてもいいと思うわ」だ。リザがマスタングの優しさや覚悟を知り、そんなマスタングを尊敬し信頼しているからこその言葉だ。

「過去に人の命をたくさん奪ってるから。そしてこの道を行くって決めたのも自分だから」

エドワードは中央地下でのお父様と初めて闘った後、借りていた拳銃をリザに返しに来る。そこで「中尉は重荷に感じたりしないのか」と聞くとリザは「重いとかそんなこと言う資格はない」という。

そして続けていったのが「過去に人の命をたくさん奪ってるから。そしてこの道を行くって決めたのも自分だから」だ。

自分がイシュヴァール戦で多くの命を奪ってしまったからこそ、これからの国を良くするために、例え将来に自分がイシュヴァールにおける大量殺人者として裁かれようとも、この道を進むと決めたリザの覚悟がわかる。

リザ・ホークアイの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

名前の由来は「鷹の眼」から

リザ・ホークアイという名前のホークアイという部分は「鷹の眼」を直訳し、鷹(ホーク)眼(アイ)だと言われている。
作中では高い狙撃能力から鷹の眼と呼ばれおり、また動体視力が飛びぬけて高いことも分かる。現実の世界でも鷹の狩りの能力は他の猛禽類にくらべて高いことからこの名前が使われたのだと考えられる。

祖父はグラマン中将

リザの家族構成は作中ではあまり語られていないが、実はファンブックにて祖父がグラマン中将であることが明かされている。
マスタングはたびたびグラマン中将から孫を嫁にもらってくれないかと言われていたが、実はリザが孫であることを知っていて本気で言っていたのではないか、と言われている。実際マスタングとリザの2人は本編終了までそういった恋愛感情が出ているように見えるシーンは多くあるが、はっきりと描写はされていない。

マスタングとは結婚できない

作中ではほとんどといっていいほど一緒にいるマスタングとリザ。そんな2人が恋仲にならないのか、結婚しないのかという質問が多く作者である荒川先生に寄せられていた。荒川先生はファンブック内で「結婚してしまうと軍の規約上、上司と補佐という関係でいられなくなるから」と回答している。2人にとって都合が悪いことの方が多いため結婚していないとなると、退役した後にするのではとファンの間では言われている。

スタイルがいいのは鍛えているから

リザはバリーやほかの軍人、さらにはファンからもスタイルが良いことがよく指摘されており、これはもとからスタイルがいいのではなく鍛えているからこそのスタイルの良さだ。
実際に作者の荒川先生は「身体を鍛えているので肩幅が広く、それなりの年齢なので尻が大きいため、相対的に腰が細く見える」とコメントしている。

躾には威嚇射撃を用いる

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