岩戸鈴芽(すずめの戸締まり)の徹底解説・考察まとめ
岩戸鈴芽(いわと すずめ)とは、『すずめの戸締まり』(すずめのとじまり)の登場人物で、常人には見ることができないはずの“地震を生み出す力の奔流”ミミズを視認できる少女。
母子家庭で生まれ育ち、母を失った後は宮崎に住む叔母の岩戸環の下で育つ。幼い頃に「死んだはずの母と再会し、何か大切なことを教えられ、見知らぬ青年と共に見送られる」という不思議な経験をしている。高校生になった時、ミミズを封じることを役目とする宗像草太と出会い、記憶の中の青年と似ていたことから彼に興味を抱き、共に日本中を旅していく。
岩戸鈴芽の概要
岩戸鈴芽(いわと すずめ)とは、『すずめの戸締まり』(すずめのとじまり)の登場人物で、常人には見ることができないはずの“地震を発生させる力の奔流”ミミズを視認できる少女。
母子家庭で生まれ育ち、母を失った後は宮崎に住む叔母の岩戸環の下で育つ。幼い頃に「どことも知れぬ荒野で死んだはずの母と再会し、何か大切なことを教えられ、彼女と見知らぬ青年に見送られて町に戻る」という不思議な経験をしている。
高校生になった時、ミミズを封じることを役目とする宗像草太(むなかた そうた)と出会う。草太が記憶の中の青年とよく似た風貌を持っていたことからその正体に興味を抱き、彼に近づいていく。しかし結果「ミミズを封印していた要石の解放」という事態を招いてしまい、自身の母の形見のイスと融合させられてしまった草太と共に、ダイジンことネコに姿を変えた要石を追って日本中を旅していく。
かつて東日本大震災に罹災しており、旅の果てに故郷の宮城へと赴く。その地からミミズが蠢く“全ての時が同時に存在する”常世へと踏み込み、新たな要石と成り果てた草太を救う。同時に幼い頃の自分自身と再会し、自身を母と勘違いする彼女に、「きっと明日が来る、あなたの未来は優しさに溢れている」との言葉を伝える。
岩戸鈴芽のプロフィール・人物像
CV:原菜乃華
17歳の高校生。明朗快活で行動力があり、やると決めたらとことんまで突っ走る性格。東日本大震災で愛する母が、生まれ育った町が根こそぎ失われる様を見た結果、「死ぬのは怖くない」、「人間の生き死になんて運だ」との達観した死生観を持つに至る。
叔母の岩戸環(いわと たまき)からはたっぷり愛情を受けているが、「自分を引き取らせたせいで彼女の人生を狂わせてしまったのではないか」との負い目を密かに抱いている。そのため環の愛情を素直に受け取っていいものかどうか悩んでいる一方、彼女がかつて母を失った自分にかけてくれた「家族になろう」という言葉を心の支えにしている。
幼い頃の「どことも知れぬ荒野で死んだはずの母と再会し、何か大切なことを教えられ、彼女と見知らぬ青年に見送られて町に戻る」という経験のことは今でも不思議に思っており、その青年によく似た風貌を持つ宗像草太と出会ってからは彼の正体を気に掛けるようになる。
しかし「何者なのか聞いてみよう」という好奇心が仇となり、ミミズを封じていた要石をそうとは知らずに抜いてしまう。その要石が姿を変えたネコのダイジンからは、「ずっと一緒にいたい」との思慕の念を寄せられるが、旅の終盤までこれには気づいていなかった。
岩戸鈴芽の来歴・活躍
東日本大震災と常世の出会い
宮城県の母子家庭に生まれ、母の岩戸椿芽(いわと つばめ)に愛されながら育つ。母がDIYで作ってくれた子供用のイスを大切にしていたが、2011年の3月11日に東日本大震災が発生。椿芽も故郷の町も、何もかもが津波に飲み込まれて消えていく様を目撃する。
母が死んだことが受け入れられず、彼女の姿を探す内、自宅の近くにあった後ろ戸(常世に通じる扉)から常世へと迷い込む。そこで高校生になった自分と出会い、彼女を母だと勘違いしたまま泣きじゃくり、津波に飲まれて失われたはずの母お手製のイスを手渡される。その後未来の自分自身から「今がどんなにつらくても、必ず明日は来る。あなたの未来は優しさで満ちている」との言葉を伝えられるが、幼かったためほとんど覚えられず、ただ“何かとても大切なことを教えてもらった”とだけ記憶する。
その後未来の自分自身と、その時間軸の宗像草太(むなかた そうた)に見送られ、然るべき時間の故郷へと帰還。この頃には姉の死を知った叔母の岩戸環(いわと たまき)が鈴芽のために被災地に駆けつけており、母親を探して迷子になった彼女を必死で探していた。“瓦礫の中から母の形見のイスを見つけ、疲れ果てて動けなくなっていた”ようにしか見えない鈴芽を前に、環は「姉が残してくれたものはこの子しかいない、この子を守れるのは私しかいない」と涙し、家族になろうと訴える。
これを受け入れ、環と共に彼女が暮らす宮崎へと向かう。以降は環からたっぷりと愛情を注がれつつ、宮崎県で友達に恵まれながら成長していった。
“記憶の中の青年”との邂逅
高校生になったある日、宮崎県の後ろ戸の様子を調べに来た草太と出会う。彼に「不思議な記憶の中で出会った青年」とよく似た気配を感じた鈴芽は、その正体が気になって彼を追いかける。しかし事情をよく知らないまま草太が調べようとしていた後ろ戸に近づいた鈴芽は、これを開け放した上に近くにあったネコのような形の岩を弾みで抜いてしまう。
後ろ戸とは、日本の地下深くにある常世を蠢く強大な力の奔流ミミズの通り道であり、これが地表に現れると大きな地震が発生する。草太は後ろ戸の封印を役目とする閉じ師の一族の人間で、宮崎の後ろ戸が正常に機能しているかの確認のためにやってきたのだが、鈴芽がこれを開け放したために大きな天変地異が起きかけていた。自分のせいだと悟った鈴芽は、草太と協力してなんとか後ろ戸を閉じて鍵をかけ、ミミズを常世に追い返す。
怪我をした草太を自宅に招き、その治療をしながら細かい事情を聞いていたところに、痩せ細った白い子ネコが現れる。かわいそうに感じた鈴芽がエサを上げ、「うちの子になる?」と尋ねたところ、子ネコは「鈴芽、好き」と突然人語を発する。驚く鈴芽の前で、草太を母の形見のイスと融合させると、子ネコは港へと向かって走り去る。イスと化した草太がこれを追い、鈴芽も慌ててその後に続き、2人でフェリーに乗り込んで追い詰めるも、子ネコは隣を並走していた船に飛び乗って逃走する。
実はこの子ネコこそは、鈴芽が引き抜いてしまった要石が姿を変えたものだった。要石が抜けた以上、日本中の後ろ戸にも大きな影響が発生し、各地でミミズが暴れ出す可能性があった。草太はこれを未然に防ぐために子ネコを探そうとするも、イスの姿のままではできることに限度があり、責任を感じた鈴芽は同行を申し出る。
日本各地を巡る旅
宮崎から愛媛、愛媛から神戸、そして神戸から東京へ。2人は世間から「ダイジン」と呼ばれるようになった元要石の子ネコを探して旅を続け、彼が姿を現す地に現れるミミズを封じて回る。そんな中で、鈴芽は草太の穏やかな性格に惹かれていくが、一方で勝手に家を飛び出したことについて環から再三説明を求められる。「うまく説明する自信が無い、説明しても分かってもらえる気がしない」ことから、鈴芽は環の追及を無視し続ける。
東京までやってきたところで、鈴芽は初めて草太がここで暮らす大学生であること、芹澤朋也(せりざわ ともや)という友人がいること、教師を目指していること、今回のアクシデントでそれを不意にしてしまったことを知る。自分のせいだと悔やむ鈴芽を、「気にしないでほしい」と草太は励まし、東日本の要石の場所を探そうと提案する。西日本の要石が解放されてしまった以上、東京にあるとされるもう1つの要石も無事では済まない可能性が高いのだ。
草太が持つ閉じ師の資料を調べても詳しいことは分からず、今は入院している彼の祖父に相談するしかないと2人が考え始めたところで、東京にかつてなく巨大なミミズが現れる。これが地面に倒れれば、関東大震災にも匹敵する災害が発生する。肝心の後ろ戸は地下鉄の深部に位置しており、今から正確な場所を探しても到底間に合わない。
このままでは何百万という命が失われる。ダイジンからその事実を伝えられた草太は、自分が新たな要石になりつつあることを鈴芽に説明し、これでミミズを封じてほしいと頼み込む。悩み、苦しみ、しかし無数の命の前には代えられないと判断した鈴芽が完全に要石と化した草太を打ち込むと、ミミズは再び大地の奥底に封じられ、東京壊滅の危機は人知れず回避される。
しかしそれは、新たな要石となった草太がミミズもろとも常世に封じられたことをも意味していた。「邪魔者は消えた、これで鈴芽とずっと一緒にいられる」と喜ぶダイジンだったが、草太を失い傷心の極みにある鈴芽から「アンタなんか好きじゃない」と告げられると、意気消沈して去っていく。
故郷を目指して
その後、鈴芽は草太の祖父である宗像羊朗(むなかた ひつじろう)に「草太が要石になってしまった」ことを伝えるため、彼が入院している病院に向かう。鈴芽が「草太を助ける方法はないのか」と問うと、羊朗は「常世に入ることのできる後ろ戸は1人につき1つだけだ」との話を彼女に聞かせる。閉じ師でない鈴芽がミミズを見ることができたのは、かつて常世に迷い込んだことがあるからだった。鈴芽は羊朗が言う「自分が常世に入れる後ろ戸」が、自分の生まれ故郷に存在していることを悟る。
なんとしても草太を助ける。そのために、どれだけ遠くても、どれほどつらくても故郷に向かう。そう思い決めて東京を発とうとした鈴芽だったが、ここで草太の身を案じる芹澤と再会し、同じタイミングで自分を心配して探しに来た環と鉢合わせる。草太を助けたいという鈴芽の話を信じた芹澤の車に環も乗り込み、いつの間にか中に入り込んでいたダイジンも一緒に、一行は鈴芽の故郷である宮城へと向かう。
その旅の途中、鈴芽は「今まで何をしていたのか、なぜ説明してくれないのか」と怒る環と口論になり、「説明しても分かってもらう自信が無い」と言葉を返したことをきっかけ胸の内に秘めていた憎悪をぶつけ合うこととなる。いくらなんでも環の様子がおかしいと気付いた鈴芽が何者なのかと問うと、彼女の背後に巨大なネコが現れ、自らを「サダイジン」と名乗る。彼こそはダイジンが解放されたことで負荷がかかって抜けてしまった、東日本の要石の成れの果てだった。
人の負の感情を刺激する力を持つサダイジンだったが、それを別にすれば決して悪質な存在ではなく、常にダイジンの近くにいることで自分の力を中和して鈴芽たちの旅に同行する。これを見てようやく、鈴芽は「ダイジンは西日本の後ろ戸を開放して回っていたのではなく、自分という要石が無くなったせいで開いてしまった後ろ戸の位置を鈴芽に教えてくれていた」こと、「自分を解放してくれたばかりか、エサをくれてかわいがってくれた鈴芽が本当に大好きだった」こと、そして「人の善意を増幅する力を持つダイジンが、これまでの旅で優しい人々との素敵な出会いを鈴芽にもたらしてくれていた」ことを知る。
“あの時”と“今”の邂逅
本音をぶつけ合った環と和解した鈴芽は、母と共に暮らした生家の跡地へと辿り着き、そこで幼い頃の自分が開いた後ろ戸から常世に踏み込む。そこは、東日本大震災でこの地を襲った凄惨極まる破壊の爪痕がそのまま再現された、地獄のような世界だった。ダイジンやサダイジンと共に草太を探す鈴芽は、完全に要石と化した彼を発見し、かつてのようにこれを引き抜こうとする。ただ草太に会いたい一心で常世にまでやってきた鈴芽の強い想いは、要石の奥底に封じられていた草太の魂を解き放ち、彼を人の姿へと戻す。
しかしそれは日本から全ての要石が消えることを意味していた。草太を救うためなら、この国の人々をかつての自分のような苦しみから守るためなら、自分が新たな要石になる。そうとまで言い切る鈴芽の前で、ダイジンは「鈴芽と一緒にいられないなら、この姿でいる意味が無い」と言って要石へと姿を戻す。サダイジンもこれに続き、鈴芽と草太がこれを常世で荒ぶるミミズに打ち込むと、再び封印は安定。日本は大災害の危機から救われる。
草太との再会を喜ぶ前に、鈴芽にはもう1つやることが残っていた。全ての時が同時に存在する常世の中で、彼女はかつてこの地に迷い込んだ幼い頃の自分自身を発見したのだ。不思議な記憶の中にある“荒野で再会した母”とは、成長した鈴芽自身のことだったのである。
母が死んだことを受け入れられず、涙を流しながら「お母さんを知りませんか」と尋ねるかつての自分自身を前に、鈴芽はどんな言葉をかければいいのか分からず、過去のものだと思い込もうとしていた当時の苦しみが蘇り泣き崩れる。しかしこれまでの旅で出会った人々が与えてくれた優しさと、環が必死になって注いでくれた愛情を思い出し、幼い自分を抱き締めて「どんなに苦しくても明日は来る、あなたの周りには優しさが満ちている」とかつて自分自身が伝えてもらった言葉を送る。自分を母と勘違いしたまま泣きじゃくる幼い頃の自分に、草太から分離した母お手製の子供用のイスを持たせると、鈴芽は彼女を然るべき時の現世へと送り返す。
自身も草太と共に現世に帰還した鈴芽は、「東京までの後ろ戸を確認しながら帰る」という彼といったん別れることとなる。心からの感謝と、敬意と、愛情とを込めて草太に抱き締められて「ありがとう」と告げられた鈴芽は、必ずまた会うことを約束して、環と共に旅の中で出会った多くの人々にお礼を言いながら宮崎へと帰っていく。
やがて季節が変わり、鈴芽の制服が夏服から冬服へと変わった頃、もろもろの仕事を終えた草太が彼女の下へとやってくる。しばらく振りの再会を果たした鈴芽は、淡い笑顔を浮かべて草太に「お帰り」と声をかけるのだった。
岩戸鈴芽の関連人物・キャラクター
宗像草太(むなかた そうた)
東京で教職を目指す大学生。非常に穏やかな性格で、友人の芹澤からは「自分のことは後回しにしてばっかり」らしく、いつか大変な目に遭うのではと心配されていた。閉じ師と呼ばれる一族の末裔で、日本の大地の下にある常世で蠢く“ミミズ”こと強大な力の奔流を封じることを役目としている。
ダイジンによって一方的に後釜の要石にされてしまい、鈴芽の母の形見でもある子供用のイスに封じられてしまう。その姿でも平然と動き回るが、さすがに「後ろ戸を閉めて鍵をかける」といった複雑な動作はできず、鈴芽と協力してダイジンの追跡と後ろ戸の封印を進めていく。
常世の中で幼い頃の鈴芽と出会っており、この時のことを朧気に記憶していた現在の彼女から興味を抱かれ、共に過ごす内にその穏和な人柄に好意と信頼を寄せられていく。自身は鈴芽を閉じ師の仕事に巻き込むことへの罪悪感を抱く一方で、イスに姿を変えられてしまった自分を献身的に支えてくれる彼女のことを大切に感じるようにもなっていった。
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【神木隆之介】演技力が素晴らしい若手俳優まとめ【窪田正孝】
今をときめく若手俳優たち。彼らの中には、思わず目を引くような素晴らしい演技をする人たちがたくさんいます。この記事では、演技力に定評のある俳優たちについてまとめました。普段は爽やかな好青年風の出で立ちをしていても、いざ演技のスイッチが入ると狂気じみた役柄になりきっていたりするんだから本当にスゴい人たちですよね。
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【神木隆之介、中村倫也ほか】芸能人・著名人の女装画像まとめ【その2】
テレビ番組の企画や舞台の演出、ライブのMCコーナーでのサービスなどで目にする機会が増えた、芸能人・著名人の女装姿。普段とあまり変わらないごつい姿で笑いを誘う芸人や、本物の女性と見まごうばかりのクオリティの高さを披露してくれる俳優陣など、盛り上がる企画である。本記事では芸能人・著名人の女装姿の画像をまとめてたっぷり紹介する。
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『Myojo 明星』恒例の「恋人にしたいJr.ランキング」結果まとめ!2014年の第20回Jr.大賞1位は元King & Princeの岩橋玄樹!
男性アイドル雑誌『Myojo 明星』で毎年開催される「Jr.大賞」のランキングのうち、2014年の「恋人にしたいJr.ランキング」についてまとめた。この年のランキングには、岩橋玄樹や松村北斗などがランクインしている。 「Jr.大賞」とは、約50部門にも及ぶ読者アンケートの結果をランキングにして発表するものであり、「恋人にしたい」以外にも「友達にしたい」「弟にしたい」などの部門がある。投票は一名につき1回限りとなっており、一人で複数回投票しても1投票のみのカウントとなる。
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目次 - Contents
- 岩戸鈴芽の概要
- 岩戸鈴芽のプロフィール・人物像
- 岩戸鈴芽の来歴・活躍
- 東日本大震災と常世の出会い
- “記憶の中の青年”との邂逅
- 日本各地を巡る旅
- 故郷を目指して
- “あの時”と“今”の邂逅
- 岩戸鈴芽の関連人物・キャラクター
- 宗像草太(むなかた そうた)
- 岩戸椿芽(いわと つばめ)
- 岩戸環(いわと たまき)
- ダイジン
- 岩戸鈴芽の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 鈴芽「そのAIあんまり賢くないから」 草太「なんだと鈴芽さん!」
- 鈴芽「草太さんがいない世界が私は怖いんです!」
- 鈴芽「それでもきっと明日は来る」
- 岩戸鈴芽の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 宮崎の方言をしゃべらないのは宮城出身であるため
- 母の形見のイスの「時系列がつながらない」矛盾