イチケイのカラス(漫画・ドラマ・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『イチケイのカラス』とは、浅見理都(あさみりと)による裁判官を主人公とした日本のリーガル漫画。『モーニング』で2018年から連載された。主人公・坂間は、武蔵野地方裁判所第一刑事部、通称「イチケイ」に配属される。そこで型破りな判事・入間みちおに出会う。入間は「ただ裁判官は判決を下すのみ」と思っている坂間とは違い、実際の事件現場を訪れたり、気になることは徹底的に検証したりするタイプだった。被告人の人生まで考える入間と関わるうちに、坂間も裁判官として、そして人として成長していくヒューマンリーガル作品。

『イチケイのカラス』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

実際の事件をモチーフに描かれたリアルなストーリー

片田弁護士が考えたという入間のセリフ。「リアルな文章を少しも削りたくない」と、数百文字をそのまま掲載した。

作者は連載が決まったものの、キャラが思いつかずボツを繰り返していた。そんな時、担当が連れてきたのは元・裁判官で現在は弁護士の片田 真志(かただ まさし)と、弁護士の櫻井 光政(さくらい みつまさ)である。この2人が『イチケイのカラス』を監修している。
片田と櫻井からリアルな裁判官当時の心情や、実際に弁護士として裁いた事件などを聞くことで「坂間」というキャラクターが誕生した。
実際に第1巻の3話から6話の話は櫻井の体験談をモチーフにしている。第1巻の3話から6話の内容は、夜間のトイレで起きた痴漢事件である。
事件の被害者は夜間のトイレ内だったにも関わらず、被告人の顔や服の色をしっかりと覚えていた。櫻井弁護士は、実際に「暗い中でもはっきりと人の顔を識別できるのか」を夜間のトイレで検証。結果は、相手の顔は識別出来てしまった。被害者が被告人と面識がなかったことや、被害者が嘘をつく理由がないこと、そして顔がはっきりと識別出来たことから、物語では最終的に駒沢が懲役2年の判決を下している。

駒沢のモデルは2人の裁判官

駒沢のモデルになっているのは、原田 國男(はらだ くにお)と木谷 明(きたに あきら)である。2人とも元・裁判官である。
原田の方は東京高裁時代に逆転無罪判決を20件以上出したことで有名である。また木谷も裁判官時代に約30件の無罪判決を確定させた。
作者が木谷をインタビューする機会があったが、木谷が「裁判長だったときは髪がふさふさだったんだけどね…今はツルツルで駒沢と一緒なんだよね」や「駒沢が私のモチーフになっているようだけど、駒沢はスマホゲームしたり本を千円で売りつけたり自由だね」ということを言われ、その時だけその場にやや緊張感が走ったという。

木谷は裁判官を退官後、弁護士として活躍している。その中でも刑事弁護や冤罪事件の弁護を引き受けている。その理由として、裁判官時代に「もっとしっかりした弁護活動があれば無罪になったかもしれない」と感じたからである。作中でも駒沢は徹底的に検証、実験を行い事件の真相を求めようとしている。冤罪こそ最大の悲劇であると感じ、裁判官としての職務を全うしている。

実写ドラマ版の主題歌を歌ったのは和楽器バンド

男女8人組の和楽器バンド。

和楽器バンド(わがっきバンド)とは、日本の8人組のバンドのこと。尺八や箏、津軽三味線などの和楽器にギターやベースといった通常のバンドの楽器を加えたバンド体制が特徴的である。またボーカルは詩吟の師範と異色のメンバーで構成されている。デビューアルバムは『ボカロ三昧(ボカロざんまい)』。そんな和楽器バンドが実写ドラマ版『イチケイのカラス』の主題歌「Starlight」を担当した。

当初、和楽器バンドは「和楽器バンドが作ったという先入観なく曲を聴いてほしい」という思いから、『イチケイのカラス』第1話のクレジットでは「和楽器バンド/Starlight」という表記ではなく、「WGB/Starlight」という表記のみで正体を明かさずにいた。
「Starlight」も今までの和楽器バンドが作ってきた曲とは違い、和楽器を使いながらもデジタルサウンドも入れた。ボーカルもナチュラルな歌い方を意識し、和楽器バンドでありながらこれまでの和楽器バンドらしさを良い意味で裏切る楽曲となった。
ネット上では「主題歌を歌っているのは誰だ?」と話題にはなったが、やはりファンには分かったようで早々に「WGBは和楽器バンドだ」とバレていた。

『イチケイのカラス』の主題歌・挿入歌

主題歌:WGB(和楽器バンド)「Starlight」

「Starlight」Full ver.

WGB(和楽器バンド)が実写ドラマ版の主題歌「Starlight」を歌っている。

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