イチケイのカラス(漫画・ドラマ・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『イチケイのカラス』とは、浅見理都(あさみりと)による裁判官を主人公とした日本のリーガル漫画。『モーニング』で2018年から連載された。主人公・坂間は、武蔵野地方裁判所第一刑事部、通称「イチケイ」に配属される。そこで型破りな判事・入間みちおに出会う。入間は「ただ裁判官は判決を下すのみ」と思っている坂間とは違い、実際の事件現場を訪れたり、気になることは徹底的に検証したりするタイプだった。被告人の人生まで考える入間と関わるうちに、坂間も裁判官として、そして人として成長していくヒューマンリーガル作品。

12年前の事件の関係者

仁科 壮介(にしな そうすけ/演:窪塚俊介)

12年前の殺人事件の被告人。当時弁護士だった入間が弁護を担当した。

仁科は大手電機メーカー「東丸電気(とうまるでんき)」に勤務していたが、工場に移動させられた後から精神が不安定になり度々トラブルを起こすようになる。そしてついに、東丸電機の部長である布施 元治(ふせ もとはる)を工具で撲殺。
当初は罪を認めていたものの、後々「やっていない」と証言を覆す。入間には「自分が行った時、すでに布施は死んでいた。現場から立ち去る男を見た」と話していた。
入間もこの言葉を受け、現場検証を行おうとしたが当時裁判官であった日高に拒否され、仁科には無期懲役の有罪判決が下る。その後、獄中で自殺した。享年37歳。
入間はこのことがきっかけで、弁護士を辞めて裁判官になっている。

仁科 由貴(にしな ゆき/演:臼田あさ美)

裁判を見届ける由貴。

仁科の妹。フリースクールの教師。
仁科が無期懲役判決を受けた後、入間から「再審請求をしよう」と持ちかけられるも裁判を信じられず拒否した。しかし、第6話で再び志摩が12年前の事件に関わっているのではないかと思い始め、周囲の説得もあり再審請求を行う。

布施 元治(ふせ もとはる/演:中野剛)

東丸電機の部長。
志摩が国税庁OBの不正に関わっていたことを知り、問い詰めたところ志摩に工具で殴られ死亡した。享年45歳。

志摩 総一郎(しま そういちろう/演:羽場裕一)

12年前の事件で、事件現場から立ち去ったところを仁科に目撃されていた男性。当時は国税庁の官僚だった。
事件後、国税庁を辞めてオメガ会計事務所(オメガかいけいじむしょ)に入り所長となる。なお、オメガ会計事務所は東丸電機の顧問会計士だったため、コネや天下りで入所したと思われる。
第6話では岸田 茂(きしだ しげる)という窃盗犯が志摩の家に入り、現金を盗まれた被害者として登場する。岸田が志摩の家で莫大な金を目撃。そのお金は脱税によって儲けたものだった。それを真鍋 伸(まなべ しん)という新聞記者に嗅ぎつけられ、入間たちに真相を暴かれた志摩は逮捕される。

12年前、国税庁のOBたちと不正を行っておりそのことを布施に指摘され、口論になるうちに布施を工具で殴り死なせてしまう。その罪を仁科になすりつけ、警察関係者などに圧力をかけて仁科の裁判を有罪で終わらせるように図った。
また第6話では再び不正や脱税を暴かれそうになったため、真鍋も階段から突き落として殺している。

第1話『型破りの裁判官VS堅物エリート裁判官!バディ誕生』

江波 和義(えなみ かずよし/演:勝村政信)

55歳の代議士。
不正献金に何度も手を染めてきた。そのことで秘書の長岡 洋一郎(ながおか よういちろう)と揉めている時、偶然洋一郎が電車で轢かれて死亡する。江波は「不正献金していたのは洋一郎」というシナリオを描き、相馬(そうま)にも嘘を吐かせて全ての罪を洋一郎に擦りつけた。
第1話では父の自殺を信じられない長岡 誠(ながおか まこと)に問い詰められ、洋一郎の悪口を言ったことから殴られる。誠を傷害事件として逮捕、起訴したが自身の罪を暴かれることとなった。

長岡 誠(ながおか まこと/演:萩原利久)

男子大学生。江波に全治1ヵ月のケガを負わせた傷害事件の被告人。江波の秘書・洋一郎の息子。

父・洋一郎は2ヶ月前に電車に飛び込み、自殺で亡くなっていた。しかし誠は「父が自殺するわけない」と感じ、その理由を江波に問い詰めているうちに口論になった。そして誠は「江波の方から先に殴ってきたために殴り返した」と証言。
父の死の真相を知った後は納得し、「父の悪口を言われ、自分から殴った」と告白。反省している様子が見られたため、執行猶予付きの1年6ヶ月の有罪判決を受けた。

長岡 洋一郎(ながおか よういちろう/演:松澤一之)

江波の秘書。誠が事件を起こす2ヶ月前に、電車にはねられ亡くなっている。

江波が不正献金に手を染めており、そのことを世間に公表すると江波と口論になる。その際、通りがかった相馬の娘・奈々(なな)が線路の踏切内に侵入。それを助けようとした洋一郎は電車に轢かれてしまう。
相馬の証言により「自殺」とされた。

相馬 真弓(そうま まゆみ/演:松本若菜)

娘・奈々を洋一郎に助けられる。
洋一郎死亡時、「洋一郎自ら踏切に飛び込んだ」という目撃証言をしていたため洋一郎は自殺とされていた。しかし、それは全て江波から「今働いている工場を潰すぞ」などと脅されていたからである。

相馬 奈々(そうま なな/演:古川凛)

真弓の娘。
遮断機が故障している踏切に入ってしまい、電車に轢かれそうになったところを洋一郎に助けられる。

浅井 登(あさい のぼる/演:生津徹)

誠の弁護人。

益子(ますこ/演:貴山侑哉)

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